【耳をすませば Vol.1】雨が降った後の街
弊社はみんなフランクなので、話しかけると誰もが快くお喋りしてくれますが、就業中は意外にも黙々と作業をしています。
電話もあまり鳴らないので比較的静かですが、そんなオフィスに時々響きわたるのが、Beauty&Health事業部メンバーによるお喋りです。
耳をすませば聞こえてくるそれですが、結構おもしろいことを話してます。
わたしは島(席)が少し離れているので、いつも背中で聴いています。ラジオ感覚で。
とある夕方、商品企画の朝原くんがおもむろにこんなことを零していました。
「雨が降った後の街ってめちゃめちゃ綺麗やん」
感受性豊かな男である。
話しかけられたらしいオペレーション担当の梶原くんは、ちょっと意味がわからないぞ、という顔で
「んん、そうか?」。 ピンとこなさすぎてちょっと笑っていた。
九州男児の逞しさと繊細さは共存しえないのかもしれない。
なんでか知ってる? と朝原。
「……知らん」
「雨が降ると地面が濡れるやんか。それに光が反射してキラキラすんねん。やから雨の街は綺麗なんや」
とても真っすぐな眼差しだった(見てないけど)
「……ふーん」
どうやら響かなかったようです。
朝原くんもこれ以上何か言うのはやめてた。
「みんなちがって、みんないい」、金子みすゞ もそう言ってますしね。
感性が似ている人との会話は「共感」という点ではとても盛り上がります。
私は今回、心の中で朝原くんに100回くらい頷いていました。
けれど「商品企画」の観点でいくと、違う感性の持ち主が集まることで偏った「思い込み」が緩和するので、朝原くんと梶原くんのような感性の違いはとても大事です。
このような普段の会話から「なぜ相手がそれを “綺麗” だと思うのか」を考えることができると良いですね。
日々のこういう場面に、商品開発のヒントが隠れているかもしれません。