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【社員インタビュー②】植物への興味は幼少期が原点。研究者として農業課題の解決につながる技術・製品を開発する

現在、アクプランタでは積極的に採用活動を行っております。あらゆる職種において、SDGs、農業、食糧問題、環境問題、植物科学などのキーワードに関心があり、世界中で問題視されている異常気象を原因とした、農業生産の低下と食糧不足の問題の解決に取り組む気概のある方を求めています。

そこで、3回連続で「アクプランタで働く人」をご紹介しています。第2回目の今回は、R&Dグループリーダーの工藤徹(くどう・とおる)です。工藤からは、アクプランタへの入社の決め手や実現したいキャリア、一緒に働きたい人物像などを聞きました。

工藤の研究者として農業課題にアプローチする意気込みと、組織作りに対する熱意などが伝われば幸いです!ぜひご覧ください。

アクプランタとは?

社長の金が、理化学研究所の研究員時代に発見した研究成果をもとに、植物の乾燥・高温耐性を強化するバイオスティミュラント資材*1『Skeepon(スキーポン)シリーズ』を開発・販売している会社です。

プロフィール

東北大学大学院農学研究科博士課程後期を修了し、博士(農学)を取得。その後、理化学研究所およびフロリダ大学において、植物の生産性に関わる生化学・分子生物学・生理学・遺伝学的研究に従事。ここでの経験から、明治大学農学部でバイオインフォマティクスへと研究分野を移行する。独自のトマト遺伝子構造モデル構築や、遺伝子発現制御に関わるシス因子の解析などの研究を行った。

その後、腸内細菌系のバイオベンチャー企業に入社。臨床試験データの解析・論文化や研究開発を主な業務としつつも、採用人事や予算管理、製薬業界とのネットワーキングなど広範な業務に関与した。アクプランタでは、主に研究開発(R&D)を担当している。

―――はじめに、子ども時代のことを教えてください。

幼い頃から植物に興味を持っていました。幼稚園の時、親から「植物も生き物なんだよ」と聞かされて衝撃を受けたことを今でも覚えています。植物という動かない、動けないものが、自分達人間と同じ生き物だと知り、驚きでした。

また、小学校4年生の頃、課外学習で県の農林試験場に電話し、お米の品種について質問する機会がありました。その時「お米にもお父さんとお母さんがいるんだよ」と教わりました。これも衝撃でしたね。植物もお父さんとお母さんがいて生まれるものなんだと。お米が大好きな子どもだったので、自分も美味しいお米を品種改良で作りたいと思うようになり、中学生まではアカデミアよりも農林試験場などで働きたいと思っていました。

ただ、高校生になるくらいには、遺伝子やゲノムの研究が盛んになり、NHKスペシャルで特集を組まれるようになっていました。そこからは植物×遺伝子の研究に興味を持つようになり、その分野で研究者になることが夢になりました。その後は東北大学に進学し、同大学院で博士(農学)を取得しました。

今になって振り返ると、植物が身近な環境で育ったんですよね。私は青森県の出身で、祖父母も青森でリンゴと米の農家をしているんです。だから、自然と植物や農業の分野で貢献していきたいと考えるようになったんだと思います。

―――アクプランタへの入社の決め手は何でしたか。

社長の金さんが理研(理化学研究所)時代に、弊社製品Skeepon(スキーポン)に使われているメカニズムを発見していて、科学的根拠がある基礎技術を持っていること、そして、実際に農場でフィールドワークもしながら研究開発できることでしたね。実験室から農場まで一貫して関われることに魅力を感じました。

これまで研究畑を歩んできましたが、実際に農場で植物を育てる機会はあまりありませんでした。米フロリダ大学にいた時に、実験用の農場でトウモロコシを育てて種を採取していたくらいで、生産現場に直接アプローチする機会はなかったのです。でも、農業を取り巻く課題に向き合おう、貢献しようと思うと、実際に自分の目で見て体感する必要があると感じていました。

そんな農業への想いを思い出せたのは、前職時代に参加した自己啓発ワークショップがキッカケでした。そこで、自分のこれまでのキャリアを棚卸したり、本当にしたかったことを振り返る機会がありました。そこで、幼少期からやりたかった品種改良のことや、農家である祖父母の苦労を軽減したいこと等が思い出されて、これらを実現できるところで研究開発をしたいと思うようになりました。

今でも覚えている話があります。とある学会で話されていたことなのですが、「お米をはじめ農作物は安すぎませんか?」と。例えば、日本人が1カ月で食べるお米の平均量はざっくり5キロ位らしいのですが、ということは、1カ月生き延びるための主食がたった2000円程度ということです。生きるために必要なものなのに、安すぎませんかと。祖父母を通して農家の苦労を見てきたので、凄く共感したんですよね。幼少期の記憶とやりたいことが結びつきました。

アクプランタの技術や社会活動を通して、農家の価値向上にも貢献していきたいと思っています。

―――アクプランタで実現したいことを教えてください。

個人の目標と組織としての目標の2つの視点でお話ししたいと思います。

まず、個人の目標については、これまでの経験を活かしながらも、柔軟な発想で開発できる研究者で在り続けたいと思っています。特に、次世代型農業に貢献できるような技術開発に興味があります。近い将来、日本の農業構造は、社会的にも技術的にも大きく変わる可能性が高いです。その変革の礎となるような技術や製品を開発できればと思っています。

また、宇宙空間での農業にも興味がありますね。宇宙×農業って面白そうでワクワクしませんか。国からも助成金事業が出てきているので、そういったものに応募して研究できるといいなと思います。

続いて、組織としての目標です。現状のアクプランタは、Skeeponの販売で売上げを立てている状況ですが、今後は「Skeeponを売っている会社」というイメージから脱却したいと思っています。ただ、単に植物分野の研究開発型企業だと言い張るだけでは上手くいかないと思っているので、社長やCOO含めてアイデア出しをしていきたいと考えています。そのための準備として、新規事業に繋がるような研究をしたり、新製品や新たな使用方法などを模索したりしておきたいです。

また、現在は社長の金のアイデアで研究が進んでいる状態ですが、3年後くらいには彼に頼らずとも新しいアイデアが出てきて、研究開発が自発的に行われる組織を作りたいと思っています。そのために自分も成長していきたいですが、必ずしも研究開発のトップに立っていたいとは思いません。より良い組織を作るためなら自分のポジションにこだわりはないので、新しく入ってきた人でリーダーシップを発揮出来る人がいたなら、サポート側に回るのもいいかなと思っています。

前職で人材採用に関わってからというもの、組織作りや人材育成に興味を持っているんですよね。まだ経験は浅いですが、新入社員の入社後の教育・サポートや、受け入れ側である既存社員のマインド育成を支援できるようになりたいとも思っています。

―――最後に、R&Dグループのリーダーとして、どんな研究者と働きたいか教えてください。

一番重要なのは、オープンマインドであることです。フラットに多角的に物事を捉えられる人と働きたいです。

経歴で言うと、研究者としての実務経験は3年以上は欲しいですが、それは企業でもアカデミアでもどちらでもいいと思っています。両方を経験した人であればなお良いと思っております。個人的に、様々な経歴の人が混在している組織が好きです。様々なバックグラウンドの人と組織を作り上げると、いろんな視点が研究開発に活かされて相乗効果が期待できます。

また、生物学の基礎知識と弊社ビジョンへの共感があれば、植物科学分野のバックグラウンドは必ずしも必要ではないと思っています。専門が、例えば創薬であったとしても、そこにこだわらず自分の専門性と植物科学をミックスさせて、新しい発想ができる人と一緒に働きたいですね。想像しただけで面白そうです。

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