米アレルギーになった母のために 外食でのアレルギー対応を効率化するITサービス
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私が株式会社CAN EATを創業したきっかけは、母が50代を過ぎてから突然「米アレルギー」と診断されたことでした。日本の主食である米が食べられないというだけで、外食の選択肢は一気に狭まり、友達との外食や旅行を心から楽しめなくなった母を見て、私は強い違和感と課題意識を持ちました。
アレルギー対応は「命に関わる」重要なテーマです。ここ10年ではどの業界でもこの意識が強くなり、今では「アレルギーなんて気持ちの問題だ」「かゆくなるだけでしょ?」という事業者はかなり少なくなりました。しかし、現場の飲食店やホテルでは、紙のアンケートや口頭確認などアナログな手法に頼っているのが実情です。ヒューマンエラーも起きやすく、提供者側も意識が高くなったからこそ「怖くて対応しきれない」と感じてしまう。そんな現場の悲鳴に応えるため、私は【CAN EAT】というITサービスを立ち上げました。
CAN EATは、「アレルギー管理サービス」「アレルギーヒアリングシステム」の2つのサービスから成り立っています。
「アレルギー管理サービス」は、スマートフォンで原材料ラベルを撮影するだけでアレルギー判定ができる仕組みです。アレルギーを判断する原材料ラベルは、書き方が複雑で専門家が読んでも間違えてしまいます。このノウハウをAIに教え、アレルギー判定を正確にできるようにしたのが「アレルギー管理サービス」です。アレルギー判定のあとには専門家の目視チェックも入り、正確なアレルギー判定を可能にしています。多言語で翻訳できるアレルギー検索WEBサイトでインバウンド需要を取り込んだり、国内でも修学旅行への対応やビュッフェなどで活用されています。
「アレルギーヒアリングシステム」は、ゲストが自らアレルギーや食事制限をQRコードから入力し、施設側と安全に情報共有できる仕組みを提供しています。アレルギーの交差抗原性を考慮した質問項目で確認ポイントの抜け漏れなくしたり、加熱や微量混入などの質問もガイドに沿って実施できるので、事業者側はアレルギーのヒアリングが属人化しません。回答はリアルタイムで共有され、食材変更の履歴も残るため、調理現場でも安心して対応できるようになりました。
このサービスの特長は、「食の制限」がある人だけでなく、提供側であるレストランや宿泊施設、ウェディング業界にとっても業務効率化やブランディングにつながる点です。特に近年、くるみやカシューナッツなど表示義務対象の拡大や、インバウンド対応としてのヴィーガン・ムスリム対応のニーズも増加しています。私たちの仕組みは、こうした食の多様性に、現場レベルで対応する土台になり得ます。
まだまだ発展途上の分野ですが、「誰もが安心して外食を楽しめる社会をつくる」というビジョンに共感し、共に挑戦してくれる仲間を募集しています。技術力やマーケティングの力を通じて、社会にインパクトを与えるプロダクトを一緒に育てていきませんか?