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【CROグループマネージャー/社員インタビュー】‐デザインスキルを活かし、ユーザーとビジネスをつなぐ新たなキャリアへ

「デザインスキルを活かし、ユーザーとビジネスをつなぐ新たなキャリアへ」

2011年入社以来、デジタルマーケティングを12年経験。​

保険代理店 広報部/WEB事業部 責任者を経て、WEBコンサルティング会社 CRO事業部サービス 責任者に。その後、幅広いデジタルマーケティングにおけるスキルとノウハウを活かし、電通デジタルにてCROグループの立ち上げからグループマネージャーにまで。

事業側の役割から代理店側の役割へとキャリアを伸ばしたデザイナーの私が、なぜこのようなキャリアパスを描いたのか、なぜCROというサービスを開発し、第一線で伝え続けているのか。デザイナーだからこその苦悩や障壁がそこにはありました。

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Q.今のキャリアに至った”始まり”の経緯を教えてください。

新卒では、内勤業務であるWEB事業部に配属しました。役割としてはWEBデザイナーでオウンドサイトやLPなどを制作し、生命/損害保険の成約につなげることでした。入社当初から早々にあらゆるデザインを作っていたんですが気づくんです。これって本当によいデザインなのか?と。

日々忙しなく業績を追うスタッフを横目に、私の仕事は会社に貢献できているのか?と気になるようになり、次第に恥ずかしくなってきたんです。やることはひとつ「数値を確認する」ことでした。


ーー結果は成約どころかアクセスも取れていない状態


そこからはというもの、集客であるSEOを学んだり、アナリシスとして分析技術を取得したり、マーケティング全般にかじりついたりと猛勉強の日々でした。会社規模として有識者がいればよかったんですが、まだまだ小さなベンチャー企業だったので、すべて独学で学び、会社のサイトで検証し正解を見つけ出すことをしていました。


ーー優れたデザインだから成約数が高まるわけではなく

  成約数を高めるためのデザインが必要だと気付いた瞬間


成約数を増やすためには、どんな顧客に対して、なんの情報を求めていて、どんなタイミングで、どのように伝えるべきか、なんですよね。それを理解したうえで、ユーザーとサービスを繋ぐモノがオウンドサイトであり、理解促進や納得度を高めるための戦術なわけです。これが現在の提供しているCROソリューションにつながるのですが、私が到達したデザイナーとしての解釈であり役割でした。

CROとは、Conversion Rate Optimization、コンバージョン率最適化のことです。よりダイレクトに売り上げに寄与するCROについては、デジタルマーケティングに関わる人たちの間でも、まだあまり理解が進んでいないですが、オウンドサイト/広告LPの最終目的が収益の拡大にあるとするなら、売り上げにダイレクトにつながるCROは不可欠です。

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Q.CROとデザイナーの関連性を詳しく教えてください。

先ほどもお伝えしたように、日本ではあまり認知されていないCROですが欧米ではグロースハッカーと言われるマーケッター。そんなキャリアに一番近いのがデザイナーだと思います。デザイナーとは「問題解決」や「伝達性」に長けたスキルを持っていると思います。企業やプロダクト、サービスをユーザーに届けるための中間障壁をなくすことで、広くリーチしていくんだと思います。顔の見えない顧客を思い描き思考し続けることが楽しさで、効果があると何とも言えない喜びを得るわけですが。全部脳内で描かなくてもいいんじゃないでしょうか。


ーーデータを活用し顧客/求める情報の精度を高める


こんなこと教わったことないかもれません。実際私もこのようなことは言われたことはないんですが。例えば、実際の成約に至った顧客データを分析すれば購買者層から確率、生年代などがつかめるかもしれません。また、サービスが複数ある場合は、サービスと顧客の相関がみられるケースもあると思います。現に、私は上記の分析を行ったところ社内で描くコアターゲットと実際の購買者に大きな差異を見つけてしまい戸惑ったものです。


ーーアナタなりたいデザイナーは何か?


デザイナーとして企業、組織、アナタに求められるものはなんでしょうか?私は事業成長であり、業績向上でした。だからこそ、デザイナーでも数値やデータを読み解くことで、成約数を高めるためのデザインを追い求めました。デザイナーのキャリアパスはアートデザイナーやプロデューサーだけではなく、グロースハッカーのようなCROにも、さらにその先のBXにも繋げることができます。大事なのは、「デザインに懐疑的」になった今のアナタです。

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Q.CRO未経験のデザイナーが、CVRと向き合うデザイナーになるために踏むべきステップは?

電通デジタルでは有数のCROコンサルタントが数名所属していますが、その成り立ちに共通していることは全員「売上(業績)を第一に考えていた」と「そのために1つのスキルセットでは難しい」と、T型にキャリアを伸ばしていった、ということが見受けられます。また、組織内にCROのような人材はいたか?という質問でいうと、「いなかった」と声を揃えており独学でキャリアを広げているようです。


ーー正義感ではない使命感


自身のスキルに対して懐疑的になったタイミングがブレイクスルーやターニングポイントのきっかけになっているようでした。そんな私もデザインに懐疑的になったことが今に至る源流になっています。あとはデザイナーとしての本質でしょうね、課題解決せずにはいれなかったことから未経験に横軸を伸ばしていくことになりました。CROコンサルタントへのキャリアパスを築く利点はいくつかあって「日本有数になれる」「企業に重宝される」ということ。それ以上にデザイナーとして、企業と顧客を繋ぐ結節点をデザインできることで大きな効果/成果として還元されることにあります。


ーーキャリアパスを考えるうえで重要なことは可能性を増やすこと


キャリアパスについての考え方や作り方はあれど、なかなか実体験に基づくキャリアパスに触れる機会は少ないと思います。さらにいうと、転職を検討するタイミングくらいしか検討しないというケースも多いんじゃないでしょうか。アナタのなりたい姿や市場価値を高めるためには、あらゆる情報を持っておくことが大切です。CROを知らなかったアナタがCROへの可能性に気づいたように、知らなければ開かれなかったキャリアもあります。歩むにしろ、辞めるにしろ可能性を増やすことが、アナタの可能性を増やすことにつながります。


ーーデザイナーがコンバージョン率に与える影響は絶大


デザイナーがCROにスキルアップすべき理由は「影響力」にあります。デザイナーをしていて、フォントサイズやカラー、構成、情報設計とそれぞれすべてに理由をもって作っていますよね。黄金比/白銀比であったり、視線誘導から余白比率をと計算して作成していることだと思います。そこに、論拠を加えることで納得度は高まります。前述のように、成約に至る顧客のニーズはなにか。どのページを回遊し、何の情報に興味関心を得ているのか。それを踏まえることができると、さらにデザイナーとして納得度の高い設計できると思いませんか?デザイナーこそ身に着けて欲しいのがデータドリブン力です。

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Q.CROデザイナーになるための必要なスキルや資格はありますか?

明確にこのスキルでなければいけない言うことはありませんが、デザイナーの私をベースにCROデザイナーになるため、活躍するためのスキルを整理します。デザインに関しては、WEBデザイン加え、UI/UX、IA(インフォメーションアーキテクチャ)といわゆるなところがコアスキルなっています。それに加え、

  • アナリスト:アクセス解析ツールを用いて行動や状態をデータで捉える技能
  • ユーザビリティテスト:有識者が実際に利用したことによる課題/問題を発見する技法
  • A/Bテスト:特定の要素を変更し、対照実験より効果/成果を測定する技法

ができるとCROデザイナーとして活躍が期待できると思います。さらに、広告の技法(デジタルマーケティングやトレーダー)やSEO(検索エンジン最適化)、フロントエンジニアとAI(機械学習)によりコアであるデザインの効能を高めています。


ーーデザイナーとしてどのスキルを高めるのが最適か判断する


今見ていただいていると言うことは、デザイナーとしてどうすべきかを悩んでいるタイミングだと推察します。自分がどう攻めるべきか、どう守るべきか。はたまたそれも一周回って、どうしたいのかも見えなくなっている方もおられるでしょう。

そんなときは、今一度アナタ自身と向き合ってみてください。

心機一転することも、デザイナーとして進めることも、CROデザイナーとしてキャリアパスを広げることも、どれも正解です。アナタにとって何を大事にして、なにを伸ばしたいのか。それを見極めて成長するために今すぐ動くのではなく、準備することも選択の1つかもしれません。

このストーリーを読んでCROデザイナーに興味が湧いたり、準備したりしてみようと思ったアナタには「GAIQ」「HCD」「UX検定」があると、デザイナーとして厚みにもなりCROデザイナーとしても有益です。

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Q.CROデザイナーへのキャリアパスを教えてください。

CROデザイナーになるにあたって選択肢は、いくつかあると思います。

フリーランス、CROコンサルタント、企業内デザイナーとさまざま。おすすめなものとしては、CROに精通している企業で身に着けることを推奨します。

理由としては、有識者がいることによりインプットが比較的容易であること。そして、複数人よるナレッジの集積性にあると考えられます。

企業内にいない場合は、独学で進める必要がありますし、前述にあるようにあらゆるスキルやアプローチを繰り返す必要があるため、教われる環境に身をおいたほうが早くキャッチアップができるためです。


ーー何を大事にしたグロースハックを行うべきか今一度考える


CROでは企業よって考え方やアプローチの仕方が異なるケースがあります。顧客分析に力を入れているケースや、分析よりも改善実行回数やバリエーションなど。

身に着けるにしても、アナタにとって何を大事にしたいかは明白にしておくと選択しやすくなると思います。どれも企業売上を引き上げることを第一に考えているサービスと思いますので、素直にアナタの適正に合わせて検討ください。


ーーデータに拘り、徹底的に顧客に向き合うことでCVR改善の糸口を見つける


電通デジタルのCROサービスでは、データドリブンに特化している特徴があります。顧客行動を線で捉え文脈で捉えることで顧客理解を深めます。

これは、クライアント企業も見えない不透明な顧客像を可視化することで、サービスグロースに役立ててほしいという思いと、顧客の機微やニーズを正しく捉えることでクライアント企業のステートメントを際立たせたいという考えにあります。

CVR(コンバージョン率)を引き上げるあたり、状態を把握し問題点に対して、最適な解決策を提示し結果検証までデータドリブンに行うことで、顧客理解の精度も上がり続け持続可能なサービス提供につなげていくことを信条としているのが特徴と言えます。


ーーサービスとユーザーを繋ぐコミュニケーションデザインへ


ビジュアライゼーションだけがデザイナーの限界ではありません。

サービスやプロダクトと顧客を繋ぐコミュニケーションもデザインと言えますし、CVRを引き上げるうえで今までになかった要素や機能を創造することもデザインと言えます。

それだけ万能にも拘わらず、市場認知が遅く企業内に有識者がいないことでキャリアパスに気づけないことが問題。機能として持っている企業も少なく、情報も少ないことから判断も難しいと思います。まさに、know howもknow whoも見つけるまでにタイミングを逃してしまいます。

もし、デザイナーからキャリアアップを検討していてモヤモヤしているなら、know howもknow whoも電通デジタルを頼ってみてください。

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Q.最後に、Wantedlyを見ている方へメッセージがあればどうぞ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

とある小さなベンチャー出身のデザイナーが、今では電通デジタルで活躍するデザイナーに。実際のキャリアパスベースにお伝えさせていただきました。

きっと全員でなくとも、同じようにデザイナーで悩み、苦しんでいる方もおられるんじゃないでしょうか。デザイナーだからってアナリストにオーバーラップしてもいいんです。デザイナーでも数値や業績にこだわってもいいんです。デザイナーは0→1にし課題解決ができます。社内にロールモデルがいなくともデザイナーなら創造することができるはずです。

アナタが今よりも活躍できると、とても嬉しく思います。

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Q.もし、この記事を読んで気になった方は、当社電通デジタルのCROに関する記事をご覧ください。

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