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Open Finance時代に向けてQuantstampが挑むブロックチェーンセキュリティーの「雰囲気」づくり

こんにちは!Quantstampにて、リサーチ・PRを担当する増渕大志です。
以前の投稿に引き続き、この記事ではQuantstampが「いったい何者なのか」をお伝えするため、今まで歩んできた道のりをお話していきます!第二弾の今回は、日本進出を果たしてから現在(2020年)に至るまでの総まとめ&これからのブロックチェーン業界へQuantstampがどう向き合っていくかについて触れていきます。

第一弾は、Y Combinator卒業から日本進出が決定するまでのストーリーで構成されているので、まだ読んでいない!という方は以下よりぜひ一読ください。

Y Combinator卒業 ~ 日本進出まで、Quantstampのこれまでをまとめてみた!【創業~日本進出編】 | Quantstamp
こんにちは!Quantstampにて、リサーチ・PRを担当する増渕大志です。Wantedlyのページに記載しているように、Quantstampは「 ブロックチェーンのNEW STANDARD 」を創り上げることを目指すスタートアップです。ただ、実際どういった活動をしているのかを、今までお伝えする機会がありませんでした。 そこで第一弾となる今回は、私たちが「 いったい何者なのか ...
https://www.wantedly.com/companies/company_7521925/post_articles/230785

2019’s Blockchain

2019年2月、Quantstamp Japanの設立を正式リリースしてから、ありがたいことに様々な業界・業種の方々と交流する機会を頂き充実した1年となりました。また、Quantstampグローバルチームにおいても、ドバイが国家単位で推し進めるブロックチェーン戦略の一角「Smart Dubai Global Blockchain Challenge」で優勝を収めるなど躍進の1年となりました。

ブロックチェーン・スマートコントラクト監査「Quantstamp」が日本市場を狙う理由【CEOリチャード・マー氏インタビュー】
「ビットコインが" Donation"的なら、スマートコントラクトは" Bidirectional "的。つまり、実際にビジネスが起きる世界と最高の組み合わせだと思うんだ(Quantstamp CEO, Richard Ma)」。 Quantstampはイーサリアムのスマートコントラクトにおけるハッキングの脆弱性、安全性を事前に発見するためのセキュリティー監査プロトコルを提供している。 ...
https://thebridge.jp/2019/03/quantstamp-the-story-of-japan-entry
Smart Dubai's 3rd Global Blockchain Challenge
Dubai, April 3, 2019 - Smart Dubai has concluded the third annual Global Blockchain Challenge, part of the Future Blockchain Summit 2019, which drew to a close on Tuesday, April 2, at the Dubai World Trade Centre, revealing the top three winners.
https://www.smartdubai.ae/newsroom/news-details/2019/04/03/smart-dubai-s-3rd-global-blockchain-challenge

国内では、スタートアップからエンタープライズまで企業規模に関わらずプロジェクトを推進し、既にリリースさせていただいただけでも以下3社様との事業に関わらせていただきました。

FiNANCiE

Quantstamp Japanにとって初の国内案件となったFiNANCiEさんとの取り組みを6月にリリースしました。

エンジニアが語る次世代型SNS「FiNANCiE」 の技術 〜FiNANCiE CTO西出飛鳥氏インタビュー | あたらしい経済
いつからプログラミングを始めたのですか? 僕は小学生の時に、プログラミングに興味を持ち始め、高校に入る前から本格的にコーディングをはじめました。 その時期に僕は「ファイナルファンタジー7」というゲームと出会いました。そのゲームをしてみて「こんな面白いゲームをどうして作れるのだろう」と感動したんです。このゲームようにインパクトのあるものを作っていきたいなと強く感じました。 ...
https://www.neweconomy.jp/features/fina/30108

メタップス

メタップスアルファさんが開発・運営するNFTマーケットプレイス「miime」のセキュリティー監査完了を9月にリリースしました。

デジタルアイテム売買「miime」が実施した「セキュリティー監査」って何?ーー本田圭佑氏ら出資の米企業が実施
ピックアップ記事: Why your eCommerce store should open an Airbnb ECブランドによるチャネルハックが起きています。顧客へ商品・サービスを届ける媒体の費用対効果を圧倒的に効率化させる手法が一般化し始めている印象です。 小売ブランドが大きなメリットを受けるチャネルハックの分野は往々にして不動産。たとえば2015年にサンフランシスコで創業した「 ...
https://thebridge.jp/2019/10/quantstamp-new-standard

Klaytn (カカオ)

韓国を中心にメッセージングアプリ「カカオトーク」を運営するKakaoの、ブロックチェーンプラットフォーム「Klaytn」のセキュリティー監査を実施しました。

SCSA、富士通R&D、Decrypt Tokyo

私たちが中心となって設立した「スマートコントラクト・セキュリティー・アライアンス (SCSA)」に富士通R&Dセンターさんを迎え、アライアンスとして活動の幅を広げる年にもなりました。

SCSAでは、ブロックチェーン業界におけるセキュリティーの定義を議論し、「何が安全で、何が安全ではないか」に関する解析度をあげていくことを一つの目的としたアライアンスです。

日本でもブロックチェーン業界は着実に成長を遂げていますが、こういったスタンダードをリーダシップをもって世界に提唱していくことの価値は大きいと信じています。そういった面でも、富士通さんのメンバーとしてのご加入は心強く、2020はアライアンスとしても成長できることを目指していきます。

具体的な富士通さんとの取り組みに関しては、JETROさんの企画にて対談させていただいているのでぜひご一読いただけると幸いです!

昨年7月にブロックチェーン人材育成を目的としたハッカソン「Decrypt Tokyo」を共同主催しました。計100人を超える学生・社会人の皆さんにご参加いただき、改めて日本におけるブロックチェーンのこれからが明るいことを認識するきっかけとなりました。

日本から世界のブロックチェーン業界にムーブメントを広げていくために、あえてブロックチェーン初心者・中級者を対象としたハッカソンとした「Decrypt Tokyo」。

他分野・他業界からブロックチェーン業界へと繋げる「きっかけ」となったと自負しています。今後も、ハッカソン・ミートアップなどを通し国内ブロックチェーンを盛り上げていきたいと思います。

Decrypt Tokyo2019を開催しました!振り返りと、今後のブロックチェーン業界への想い
Decrypt Tokyo 2019, Blockchain Hackathon! WHAT we have accomplished and WHY we did this event. A message to blockchain industry in 🇯🇵 6月8日~9日にかけ、Quantstamp/Quantstamp Japanはブロックチェーン初中級者を対象としたハッカソン「 Decrypt Tokyo 2019」を開催しました!当日は合計20チーム、約100名の参加者が集まり、ブロックチ
https://medium.com/quantstamp-apac/decrypt-tokyo2019%E3%82%92%E9%96%8B%E5%82%AC%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F-%E6%8C%AF%E3%82%8A%E8%BF%94%E3%82%8A%E3%81%A8-%E4%BB%8A%E5%BE%8C%E3%81%AE%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E6%A5%AD%E7%95%8C%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%83%B3%E3%81%84-15b6022dd622

ブロックチェーンの世界を主体的に見るために

The £7,500 dress that does not exist
Earlier this year Richard Ma, the chief executive of San Francisco-based security company Quantstamp, spent $9,500 (£7,500) on a dress for his wife. That is a lot of money for a dress, particularly when it does not exist, at least not in a physical form.
https://www.bbc.com/news/business-49794403

上述通り、弊社では「セキュリティー監査」という立場であらゆる企業様とプロジェクトを共にさせて頂いています。

とはいえ、2019年は常に監査する立場というわけではありませんでした。

各プロジェクトが実際に何を目的に、そしてどのようなビジョンを持って設計されているのか、プロジェクト側の立場に立った理解を常に持ち合わせることも重要だと考えます。

弊社ではセキュリティー監査をして終わりではなく、最初から最後まで包括的なソリューション提供をしていますが、これは各プロジェクトが持つビジョンへの想いへの共感無くしては不完全なものとなってしまいます。(詳しくは弊社サイトをご覧ください)

ではプロジェクトの理解を主体的に深めるためには何をするのがベストアンサーでしょうか。それは、1ユーザーとして実際に利用してみることだと私たちは考えます。

昨年11月、その一環の活動がBBCやForbesなどに取り上げられました。 The Fabricant社がデザインしたNFTベースのデジタルドレスを購入した私たちは、実際にNFTを所有することで、NFTが実際にどう利用されていくのか当事者側として考える機会となりました。

100万円で落札の「仮想ドレス」に見るファッションの未来
デジタル・ファッションが普及する上で、大きな一歩となる出来事があった。あるオークションで、史上初めてデジタル・ファッションが落札されたのだ。それを作ったのは、この分野のパイオニアである「The Fabricant」だ。 同社は、2Dや3Dのデザイン用ソフトウェアを用い、超リアルなデジタル衣類を作成している。The ...
https://forbesjapan.com/articles/detail/27643

ブロックチェーンアプリケーションはどれだけセキュリティーが堅固であると主張しても、実用性が無ければ意味がありません。私たちもセキュリティーだけに目をつけていると、もちろん短期的なビジネスとしては成り立ちますが、その姿勢では中長期的には成り立たなくなるのは明白でしょう。

では、2020以降、まず始めに到来するであろう実用性のあるマーケット・アプリケーションはどのセクターとなるでしょうか。私たちが2019年を含んで今まで、監査側・ユーザー側として感じたことをもとに分析しています。

2020年は分散金融の幕開け

ConsenSysメディアでも語られていましたが、昨年ブロックチェーン業界で最も成長を見せたのはNFTマーケット、そして何より金融マーケットだったことは断言できるでしょう。これは上述したように、監査・ユーザー側どちらの立場からも感じれることです。

そもそも「金融×テクノロジー」はFinTechの世界で、長年にわたって取り組まれてきたものです。そのため、元を辿ればビットコインの誕生から、ブロックチェーンと金融の出逢いはごく自然だったと言えます。

この歴史的に見て閉鎖的だったファイナンスの世界に透明性を持たせていこうというものが、ブロックチェーンの世界では、「Open Finance (オープンファイナンス)」や「Decentralized Finance (DeFi)」と呼ばれ、まさにブロックチェーンの持つ性能とマッチした、というわけです。

さて、金融商品を扱ううえで最も求められることは何でしょうか。金融商品は一言で表現すれば当たり前ですが「お金」です。あえて言い換えれば、何かしらの信頼によって「価値」を帯びているもの、ということになります。

この文脈で考えれば、当然そこには「セキュリティー」対策がしっかりと施されていることが求められるのは明白です。例えば、日本の送金系FinTechで代表格といえば、Yahoo!の「PayPay」やメルカリの「メルペイ」が挙げられますが、利用者側としてみれば「使っても“必ず”安全である」ことが前提条件となっています。(経済産業省

これは2017年に経済産業省によって言及された政策資料でもはっきりと述べられています。しかし、もはやFinTechの世界においては(ブロックチェーンはFinTechの一つとも捉えられますが今回はあえて別のセクターと捉えて話を進めています)「実際に安全かどうか」などもはや利用者側にとっては考えるまでも無くなっているのが事実でしょう。便利なものがリリースされたなら、とりあえずは使ってみようという領域に到達しています。

これは遡れば、PayPalなど「金融×テクノロジー」のパイオニアたちが世の中に作り上げてきた「信頼」です。つまり、上図でFinTechの課題として「消費者の最大の不安はセキュリティー」と書かれていますが、実世界でその観点を持つ消費者はマイノリティーでしょう。マジョリティーの脳内には、前提として安全であることが刷り込まれています。

さらに言えば、私たち大多数はFinTechが技術的にどう動いているのかなど気にしません。重要なのは「便利or不便」の2点です。

限りなくFinTechが取り組んでいることにオープンファイナンス、DeFiが近いと仮定すれば、この考えを踏襲することは非常に大切だと考えます。

つまり、オープンファイナンス・DeFiの成長を図るために、ブロックチェーンプロダクトにセキュリティー対策が施されていることが「あたりまえ」な雰囲気づくりが求められることになるでしょう。

2020’s Blockchain — “あたりまえ”な雰囲気づくりのために


2019年はあらゆる分野にて、ブロックチェーンプロダクトが形あるものに成長し、特に日本においては元号が令和に変わったことからか、2019(令和)がブロックチェーン元年だともいわれました。

2020年は、昨年の勢いをそのまま引き継ぎ、さらに国内だけにとどまらずグローバルに市場が躍進することが予想できます。

上述通り、確かにブロックチェーン元年にはNFT、DeFi、その他たくさんの目に見える成果が生まれましたが、ひとたびブロックチェーンを外野から見れば、まだ身をもって何か「体験」できるまでに変化を遂げているとは言えません。

つまり、セキュリティーやUIUXが整っていることは当たり前であり、ユーザー側からすれば、早く実際に利用できる環境と安全という「雰囲気」を提示してくれよ、といった状況なわけです。

特に2020は、COVID-19により全ての常識が一から見直される中、ブロックチェーン業界が単体で注目されるケースも多く増えるでしょう。私たちQuantstampにとってみれば、その雰囲気をパイオニアとして作り上げていく使命を感じています。そのためにも、Quantstampでは今までテクノロジーが「信頼」を勝ち取るために歩んできた道を踏襲し、何が私たちにできる最大のソリューションなのかを常に考え行動し、日々過ごしていきたいと思います。

Quantstampでは一緒に働くメンバーを募集しています!

事業開発・BizDev責任者
SF発ブロックチェーン企業!Quantstampの事業開発責任者募集!
Quantstampは、あらゆる業種・業界にブロックチェーンを通じたソリューションのコンサルティング、並びにセキュリティー監査のサービスを提供しています。今までに、10億ドル以上のデジタル資産のセキュリティー監査・管理に成功し、特にサプライチェーン、モビリティー、金融業界においてユースケースを実現してきています。 私たちの提供するブロックチェーンソリューションは、大きく4つのステップに分解されます。 1. 「プロジェクトコンサルティング & スコーピング」 一社ごと、業界やその特性にパーソナライズしたブロックチェーンソリューション・戦略の提案を行います。 2. 「技術 & アーキテクチャ設計」 ブロックチェーンが、実際にビジネスへ有用となるのかに関して担当者様と共通理解を深めます。その後、弊社エンジニアが実際にソフトウェア開発に伴う詳細を提示します。 3.「ブロックチェーンの実装」 ソフトウェア並びに仕様書を制作後、貴社エンジニアと連携を取りプロダクトへのソフトウェア導入をフロントエンドからバックエンドまで包括的にサポートします。 4.「ブロックチェーン & スマートコントラクト監査」 スマートコントラクトやブロックチェーンサービスを既に導入している場合でも、弊社セキュリティーエンジニアによる密な監査を対応します。 Quantstampでは、既に60を超えるエンタープライズ企業様とプロジェクトを共にしています。 ブロックチェーン業界を代表するEthereum Foundation、Hyperledger、CordaやPolkadotのセキュリティー監査も担当し、あらゆるタイプのブロックチェーンにもハイレベルなオーディットを高水準で提供しています。
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