こんにちは。株式会社シンシア・ハートで代表取締役をしている堀内猛志(takenoko1220)です。
このnoteでは、起業を志してベンチャー企業に新卒入社したのに、結局17年も所属してしまった結果、38歳6か月にしてやっと起業した人間のヒューマンストーリーという名のポエムブログを書いています。
早速、いつものように先月のことを書いていきたいと思うのですが、今回振り返る4月は、僕にとって本当に思い出深い月です。妊娠中だった妻がお腹の張りを訴えたので「診察が終わったらお花見をして帰ろう」なんて話をしながら病院に行った、去年の桜の時期。そこから、僕たち家族のストーリーは大きく転換を迎えました。当時のことは、下記の記事に詳しく書いています。
【創業note】急転直下~24年4月振り返り~|キャリア・クラフティングのススメ
この出来事以来、ありがたいことにたくさんの人が僕たち家族を応援してくれています。本当に感謝しかありません!状況が状況だけに、気軽に「最近どう?」とは聞きにくいと思うので、このnoteで定期的に、妻の状態や僕の時間の使い方、今の心持ちなどをシェアしていきたいと思います。
目次
お花見三昧の春
がん遺伝子パネル検査という選択
脳への転移と妻の体調の変化
時間の長さが全てじゃない
時間を増やす+優先度を上げる
妻との会話に「全集中」
愛を伝える5つの方法
限りある時間を濃いものに
★メンバーを募集しています★
お花見三昧の春
妻はとても桜が好きな人で、毎年いろいろな場所でお花見をしていましたが、去年は病院に行ったその足で入院になってしまい、全く桜を見ることができませんでした。今年は、去年の分までがっつり楽しもうと、咲きはじめから散ってしまうまで、毎週末、時には平日も一緒に桜を見に行きました。
家の周りだけでなく、それぞれの実家がある関西にも足を運びました。妻の実家は兵庫県西宮市というところで、川沿いにたくさんの桜が植えられている綺麗な場所があります。そして、僕の実家があるのも、ソメイヨシノで有名な奈良県です。久しぶりに子どもを自分の両親に預けて、妻と二人で吉野山の桜を見に行きました。すごく充実した春を過ごせたなと思っています。
がん遺伝子パネル検査という選択
ただ、妻の状態は決して良いとは言えない状況です。今年2月の検査では、腫瘍が大きくなっていることがわかっています。
【創業note】「いつか」はダメだと再認識した話〜2025年2月振り返り
それもあって、担当医からは「がん遺伝子パネル検査」に申し込むことを勧められました。これは「がんゲノム医療」といって、手術や生検で採取したがんの組織から、がんの増殖に関わる特徴的な遺伝子異常を調べ、最適な薬や治療法を選択する方法の一つです。
パネル検査では、多くの遺伝子異常を同時に検査することができます。治療につながる遺伝子異常が見つかった場合は、現在開発中の新薬の治験に参加したり、自分のがんでは保険適用外の薬を使用したりする、という流れです。
この検査を受けるためには一定の条件があって、状態が悪くなってしまうと申し込むことができなくなってしまいます。そこで、築地にある国立がんセンターに行き、MRIやCTで全身を検査しました。ところが、その結果は予想していないものでした。
「脳に転移が見られます。この状態だと、パネル検査に進むことはできません。」
脳への転移と妻の体調の変化
脳に転移しているのは、幸いにもまだ1箇所。国立がんセンターはあくまでパネル検査などがメインなので、元々通っていた病院でガンマナイフなどを使って腫瘍を取り除いてから、またパネル検査に戻ることになりました。
2月の振り返りでもお伝えしたとおり、状態が悪くなっていることを告げられたときも、妻は冷静でした。でも、脳に転移しているという事実には相当なショックを受けたようで、さすがの彼女も元気を失くしていました。
同時に、抗がん剤治療の薬を変えたことによって、38度台の熱や身体のだるさ、胃の痛み、吐き気などの副反応が出るようになってしまいました。
今まで、僕も妻もがんのことを忘れて過ごすことができていたのは、奇跡的に症状が出ていなかったからです。でも、辛そうな妻の姿を見ていると「やっぱりリアルなんだ」と実感してしまいます。
時間の長さが全てじゃない
もしかしたら妻とは、この先何十年という時間を一緒に過ごすことができないかもしれません。だからこそ、濃い時間を過ごさないといけないと改めて感じました。
僕は、たとえ何年一緒にいても、薄い時間を過ごしていることってあるよな、と思っています。たとえば、自分の両親とは、もはや人生の半分以上を離れて暮らしています。しかも、実家に帰るのは年に2回程度。高校を卒業してから23年経っているので、2日×23年と考えると、たった46日です。23年のうち、1ヶ月半しか会っていない計算になります。
もちろん、会わなくても連絡をとったり、生きていてくれるだけで安心したりするわけですが、これからの人生、あとどれくらい両親と過ごす時間があるんだろうと考えると、そう多くはないはずです。
そして、妻にも同じことが言えます。結婚当初は二人とも全国出張のある仕事をしていたので、週に1回顔を合わせれば良い方でした。出張がなくなっても、妻が寝ているうちに家を出て、夜は大学院に通うという毎日を過ごしていた時期だってあります。その頃、妻と向き合っていた時間は、週に6時間にも満たなかったかもしれません。
妻がこれから長いこと生きたとしても、仕事に趣味にとそれぞれの生き方をしていると、直接話せる時間なんて、実は本当に短いのだと思います。
それに比べて、今は18時には仕事を終え、夜は毎日3時間以上妻と会話をして過ごしているので、平日だけでも15時間。土日も、7時間睡眠×2日として、残りの34時間ずっと一緒にいるとすれば、週に49時間。健康だった時の8倍以上も妻との時間を持てている計算になります。
時間を増やす+優先度を上げる
ここまでの内容だと、単に「仕事や趣味の時間を家族に費やしました。以上!」という話に見えてしまうかもしれません。もちろん、妻との時間が増えてよかったと思っているのは言わずもがなですが、時間をとった上で、向き合い方も変えたことで、より濃い時間を過ごせるようになりました。
非常に良くないのですが、以前の僕は、妻と話している最中も違うことを考えていたり、スマホで別のものを見ていたり。ご飯を食べに行ってもSNSを見ていたり、途中で仕事関係のメールを返したり……。一緒にいても、一緒のことをしていなかったんですよね。妻にはよく「話聞いてる?」と怒られていました。
そして、洗濯などの家事で「こうやってね」と言われたことを忘れて同じミスを繰り返し、ため息をつかれてしまうこともしばしば。「仕事だとそんなことないのに、なんでこんな風になるんだろう?」と思いつつ、何かとチクチク言われることに嫌な思いをしていました。
でも、この二つの妻のイライラは、僕の中で優先順位を高く設定していないことに原因があると気づいたんです。無意識のうちに妻の話よりも別の何かを優先していたり、家事に対する優先順位の低さが出ていたせいで、妻を怒らせてしまっていました。
妻との会話に「全集中」
そういった自分の姿勢は変えなければならないと思い、最近は、妻が話しているときはスマホを置き、会話に集中しています。そうすると、以前よりも妻が言いたいことがよくわかるようになり、小さな認識のズレによる彼女のイライラも減りました。
また、以前は、プライベートタイムに仕事が入ると「今は家族の時間なのに」と言われることもあったのですが、それも減りました。妻は、話を聞いているようで聞いていない、時間をとっているようでとっていない僕に「大事にされていない」と感じていたようです。そんな中で、自分に費やす時間をさらに減らされることに、不満を抱いていたのだと思います。
今は、手前味噌ながら、ものすごく集中して妻との時間を過ごしているので、本人も「大事にされていない」とは全く思っていないはずです。同じ時間を使うとしても、妻としっかり向き合うことで、その時間の濃さが増したと思います。
愛を伝える5つの方法
少し話は変わりますが「愛を伝える5つの方法」という本をご存じでしょうか。これは、ゲーリー チャップマン氏によって記されたアメリカの本で、全世界で翻訳されてベストセラーになっています。本書では、人が愛されている、大事にされていると感じるポイントには、下記5つのパターン(Five Love Language)があると述べています。
①言葉に愛を感じる人
②時間を使ってもらうことに愛を感じる人
③プレゼントをもらうことに愛を感じる人
④尽くしてもらう行動に愛を感じる人
⑤ボディタッチやスキンシップに愛を感じる人
僕は昔、よくプレゼントを欲しがる妻を③のタイプだと思っていましたが、完全な読み違いでした。僕としては、プレゼントは絶対に外したくないので、一緒に買いに行って好きなのを選んでほしいと思います。でも、妻が僕に求めていたのは、わからないなりに自分で考えたり、探したりという行動でした。つまり、彼女は④の尽くしてもらう行動に愛を感じるタイプだったんです。
病気になる前から、妻と一緒の時間を過ごしても、なんだかあまり愛が伝わっていないぞと感じることがあったのも、このタイプの特徴だったのだと思います。単に時間を費やすのではなく、その中でどういう行動をするかが大事だったんですよね。
正直僕は、全くプライベートを顧みない経営者と比べれば「めっちゃ時間取ってるじゃん」くらいの気持ちでいました。最近になり、Five Love Languageのことを思い出し、自分の行動を変えたことによって、妻にちゃんと思いが伝わるようになった気がします。
限りある時間を濃いものに
何をもって愛されている、大事にされていると感じるのかは、人によって違います。これは無意識の話なので、相手に聞いたからと言ってわかるものではありません。相手が重要視するポイントに気づき、自分の行動を変えることで、今、隣にいる家族やパートナーとの時間を濃いものにすることができるはずです。
僕はすごく鈍いヤツだったので、妻といつまで一緒にいられるかわからないという状況になって、ようやく時間の使い方や行動を変えることができました。
もちろん、最初からできている人もたくさんいらっしゃると思いますが、世のみなさんには、こんな状況にならなくとも、大切な人との濃い時間を過ごしてほしいなと思っています。
★メンバーを募集しています★
今回はプライベートの話が中心になりましたが、僕が代表を務める株式会社シンシア・ハートは、おかげさまで5月末で第3期を終了し、6月から第4期を迎えます。
当社の掲げるビジョンは「全世代がときめくAgelessな社会をつくる」こと。年齢に関係なく、全ての人が自分の未来に期待し、今を生きること、明日が来ることにときめくことができる社会をつくるため、全力を尽くしていきます。
そんな当社では、現在創業メンバーを募集中です。COO候補をはじめ、キャリアアドバイザーや求人ライターなどさまざまなポジションがあり、副業やフルリモートといった働き方も選べます。
当社のビジョンや僕自身の生き方、思いに共感してくれる方がいらっしゃったら、以下のWantedlyからご連絡ください。Wantedlyに掲載している以外にも協力いただきたい業務はたくさんありますので、まずはカジュアルにお話ししましょう!ご連絡お待ちしています。