こんにちは、manatee (@manatee_sugi) です。2025年2月から 株式会社MEME に入社し、もうすぐ1年と半年。元気にやっています。
寝ても覚めても仕事のことばかり考えていましたが、今年に入って、琉球ゴールデンキングスというBリーグのバスケチームの応援が趣味になりました。今年の末には30歳になります。少しずつ、仕事と私生活のエネルギーの分散について、考えるようになったり、ならなかったり。
さて、MEMEのことを簡単に紹介させてください。創業6年目のスタートアップ企業で、親子向けの金融教育アプリ『manimo』・学校集金サービス 『スクペイ』を開発・提供しています。スクペイは2024年4月の正式リリースから2年で全国約800の学校・施設にご利用いただくサービスとなりました。
これから更なる事業拡大を目指していく大事なタイミングで、私は先月、退職届を出しました。それが、色々あって退職届を取り下げ、今このnoteを書くに至っています。
スタートアップ企業に限らず、仕事に全力投球していると、誰もが一度は、これでいいのだろうかと自分を振り返ることがあると思います。「自分もそんな時期があったな」であったり、「自分もそういう時期が来るかもしれないな」など思いながら、このnoteにお付き合いいただけたらうれしいです。
なお、このnoteは、弊社代表・齋藤から「これからスタートアップに入ろうと思っている人や、スタートアップで苦労している人、そして0→1ではなく1→10のフェーズに向き合う人に向けて、誰もがぶつかる壁と、それを突破しようとしているリアルな経験を発信してほしい」と声をかけてもらったことがきっかけで公開することにしました。
私自身、まだ「突破した」と言い切れるわけではありません。ただ、今まさに壁と向き合い、試行錯誤している最中だからこそ等身大の言葉と温度で伝えられることがあると思い、書きました 🪺
目次
入社からこれまで
MEMEには、2025年2月に、人事兼広報として入社しました。代表の齋藤 (@meme_saito)とは元々Xを通じて知り合い(というより、一方的にDMを送った)、入社前からMEMEの組織について話しをしたり、採用に一部関わることがありました。
しかし、スタートアップ複数社でHRに従事してきた中で、自分の価値観と会社の意思決定の軸が違うことに葛藤を感じることが度々あったため、ぶれずにオーナーシップを持って業務に取り組めるよう、齋藤のコミュニケーションスタイルや価値観をしっかりと理解した上で入社したいと思い、じっくり対話や議論を重ねた上で、入社を決めました。
入社まずは、セールス・CS職種の採用やプレスリリースの作成、特別休暇制度の新設などに取り組みました。
その後すぐに、4月からの新年度に入り、繁忙期となりました。一日中、問い合わせの電話が鳴り止まず、何かできることはないかと、通勤中も、シャワーを浴びてる最中も、ドライヤーで髪の毛を乾かしている最中もスクペイの案内動画や商談録画を流して暗記して、何とか問い合わせ対応ができるようになったことを思い出します(笑)
入社後半年が経ったときに書いたnote記事がこちら。
その後、社内の体制変更などがあり、営業チームのプレイングマネージャーと、集金後の業者直接支払いサービス「スクペイα」の業者様の窓口担当を兼任することになりました。
結果として、営業チームのマネージャーとしては力不足だったところが多かったと反省しています。未経験・手探りでの営業活動、チームマネジメント、数値管理・・・など、自分のキャパシティがまわらずにやりきれなかった中でも、チームメンバー3名はそれぞれ考えながら丁寧に学校に営業活動をやり切ってくれたことに労いと感謝の気持ちでいっぱいです。
退職届を出すに至った経緯
退職を考え出したのは、3か月ほど前のことです。それまで、退職をするなんて頭の中で少しもよぎったことがありませんでした。
もちろん、ハードワークが続く時期に、しんどいな、休みたいな、眠いな。と思う瞬間はあっても、仕事が嫌になったり、辞めたいと思うことは全くなかったです。
それが急に退職を考えるようになったのは、会社にとって必要な様々な変化に対して、自分が発揮できる価値に自信がなくなってしまったことが続いたからだと思います。
これは決して変化が生じた会社が悪いという訳ではなく、会社があるべき変化に、自分がうまく適応できなかったのだと振り返っています。ただ、それだけ大きな変化、つまり急激な成長痛が生じるほどに事業が成長している健全な証だとも思います。
求められる仕組み化・標準化と、自分の苦手
MEMEが直面する、会社にとって必要な様々な変化とは、組織全体として、均一した高い品質のサービスを、今後継続的に増加していく顧客に安定的に届けていく仕組みを作ることです。
記事の冒頭でもご紹介した通り、スクペイは、全国約800の学校・施設に使っていただけるサービスとなり、今後もより広いシーンに対応できる新しいプロダクトの提供開始も複数予定しており、私たちのサービスを届ける体制も最適化させていく必要があります。
事業の成長に伴い、社外からの期待度も高まってきました。いちスタートアップとして、事業計画の達成にはタイムリミットもあります。待ったがきかない限られた時間の中で、目標を達成しながら、顧客へのサービス提供の質や満足度をないがしろにしない。そのために、これまで属人的に踏ん張ってきたあらゆることを、仕組みでまわせるようにしていく必要があります。
ここでひとつ。私は、物事を仕組み化すること、標準化することが壊滅的に苦手です。
新メンバーが増えて、会社として整備していくべきことに必死で向き合い始めていく中で、会社が必要な動きに私が貢献できない無力感を感じました。一度そのように感じ始めると悪化するばかりで、「自分が至らないせいで他のメンバーが尻拭いしないといけなくなっている」「私は辞めたほうが会社がまわるのではないか」「自分の与えられた役割にあぐらをかいていたのではないか」となんとまあ、ちょっと傲慢な妄想劇場が始まってしまいました。
通常業務が並行しながらも、それ以外の時間で苦手なことをハイスピードで克服して、組織に貢献していけるか?それとも、自分の得意やできるを活かせる別の環境を探すか?の問いを自分に投げかけるたびに、MEMEにいたい。スクペイを届けたい。と思い、ご支援している学校の教職員の先生、教材業者の方、保護者の方のよろこんでくれる顔を思い出しました。
でもそれって自分がやりたいだけで、会社として自分は必要とされているのか。自分がやりたい、という自分勝手と、自分の能力は見合っているのか。そう思ってしまったら、ひとつひとつの会社の発信が、わたしに向けられているにグサグサと刺さりました。
「よし、退職しよう。」
ある日自然にすっと心が決まり、すぐに会社に伝えました。
それでも私は、この先の景色を一緒に見たい
退職届を出してから、社内で退職を告げる日までは、「自分がいなくなっても会社がまわるように」という意識で全てのことに向き合うことができ、これまで誰かに渡せなかった業務や共有できなかった情報も、せざるをえない状況になると、こうやって人に業務や役割を委譲するのか、と腑に落ちる感覚がありました。
自分の中で大きく気持ちが変わったのは、社内で退職を告げた日のことです。会社が開いてくれた臨時の全社ミーティングで、マネジメントメンバー以外には初めて退職のことを報告しました。
全社ミーティングで、齋藤が「杉本さんがいつか戻ってきたいと思ったときに戻ってこれるように、組織として成長していきましょう。」という言葉を送ってくれたときに、私はなんて恩を仇で返す決断をしてしまったんだと非常に悔やみましたし、涙が止まりませんでした。
齋藤は以前から一貫して「去る者は追わず」というスタンスなので、退職を申し出たときには引き止められることはないと分かっていました。だからこそ、全社ミーティングでの齋藤の言葉は、私にとって想像以上に重く、忘れられない言葉になりました。

実際の全社ミーティングのGeminiメモの一部。
(あ、そういえばバーベキュー企画…)
それでも、自分でした決断。こんなに未練のある退職の決断は初めてだけれども、自分で決めたことを正解にできるよう前を向こうと思っていたときに、会社としてちょうどいくつかの困難に見舞われました。
そんな状況に、ああ自分は退職するからよかった、ではなく、この困難をなんとか乗り越えたいと思う自分がいることに気づき、まだ自分ができることはあるんじゃないか?と考えていたとき、会社が「杉本さんはどうしたい?」と手を差し伸べてくれました。

退職をしなくなった報告のSlack投稿です。
あるメンバーから笑いながら「キチガイ」というツッコミが入りました。

ちなみに、1枚目の投稿の30分後には、
みんなをポケモンに例えるとしたら何?
の話題に変わっていました。笑
脱皮期間を経て、学んだこと
この数か月の葛藤で、社内では多大なる迷惑と心配をかけてしまいましたが、今後の仕事で信頼回復していきたいと思っています。
それでも、この期間を通して、自分にとっては多くの学びがあったので、共有させてください。
自分の仕事を早くなくして、次の仕事を取りに行く
私の自己認識として、顧客や組織の機微に、気がついて先回りしたりコミュニケーションを取ることが得意かなと思っています。例えば、「この人はいつもSlackで絵文字を使うのに最近はぶっきらぼうだな。業務負荷が高くなって余裕がなくなっていないかな。」「この学校、問い合わせが急に少なくなったけど、何かないかな。」など。
一方で、その機微のサインを自分以外でも拾える仕組みを作ることが苦手です。理想形としては、機微のサインを特定の誰かが気がつかなくても拾える組織を作っていくべきなのに、自分の強みを発揮する場が失われるような、相反する気持ちがよぎったこともあります。
今後は、以下の2つを意識していきたいと考えています。
- 自分がセンスで気が付き、仮説を立てるのが得意なのだとしたら、その仮説にエビデンスを肉付けして、仕組みを作っていくのが得意なメンバーに助けを求めよう
- 自分の得意を活かしてやるべき仕事がたくさん未来で待っている。今抱える仕事がなくなったら、自分の仕事がなくなる訳ではなく、新しい仕事を取りに行こう
この2つは、おそらくこのnoteを読んでくださっている方には当たり前のことかもしれませんが、自分の見える視野がどんどん狭まっていくうちに忘れてていた視点でした。
価値観を曲げるのではなく、守り続けるためにどうするか
入社後半年のnoteにも書いたように、MEMEの大事な価値観である Be a Giver。私は、会社が仕組み化していくことで、これまでGiveできていた細やかな支援ができなくなってしまい、結果的に支援が行き届かない顧客のゾーンが出てきてしまうことを怖がっていました。
今は、そうではないと理解できます。あらゆるものには限りがある。その中で、MEMEが向き合うべきことに全力で収集しGiverであり続けられるような環境を作っていく。飛んできたボールを全て拾おうと無理をして失点するのではなく、社内外のステークホルダーを巻き込んで力を合わせ、各々が守備する場所を分担していくことで、ちゃんと点が決められるチームを作っていくのだと思っています。(決してBリーグにハマっているからこのような例えをしている訳ではありません。)
自分は意外と変化に適応しにくい
もう1つ。今回、自分は自分で思っている以上に変化に適応しにくい性格なんだと気が付きました。
あまりステレオタイプなほうではなく、自分の価値観に固執しないほうと思っていたのですが(いや、そうだろうと思うMEMEのメンバーがいたら、自己認識大丈夫?とつっこんでください)、自分の一度構造化したものが崩れることに強いストレスを感じるタイプなのかもしれないなと思いました。
もともと情報処理に非常に時間がかかる(逆に、一度処理できれば、忘れないし応用が容易にできる)ほうなので、自分の中で違和感を感じる変化のイベントは、小さいことでもないがしろにせずに解消できるようコミュニケーションをとっていこうと思います。
これから
入社してからこれまで、人事兼広報 → Chief of Staff → 営業マネージャーと本当にありがたく色々な役割を経験させていただきました。それぞれ短い期間ではありますが、企業・事業を構成するピースのうち、HRしか経験していなかったときには見えなかった部分が見えるようになってきたと思います。
これからは、CEO室として、会社の特命案件やミッションの解決に向けて動きます。すでに、いくつかのプロジェクトがすでに走っています。
CEO室に入ってくる案件は重要度や緊急度が高いことから、より一層自分の固定業務をなくしていくことが求めるので、新しい動きに慣れ るまで時間がかかりそう ます。
足元では、採用も行っています!自治体向けの提案営業、アカウントマネージャー(CS)、ソフトウェアエンジニアなど募集しています。
0 → 10 の種を蒔ける人ももちろん必要ですが、これからは 10 → 100 に事業・組織を拡張させるためにどうするかを粘り強く経験したことがある人と一緒に働きたいと思っています。両者のスキル・マインドを柔軟に使い分けられる最強人材に、共になりましょう!
これからも、MEMEの事業を通じて、人々の生活を、未来を豊かにするために、良い加減 で今後もがんばっていけたらと思っています。

沖縄県に出張した際に、
スクペイを利用しているある学校の先生と。
左が私で、右はCS担当の yurina です。