【代表取締役社長/藤山雄一郎】顧客本位の理念を追求。独立系の強みを発揮し、常に進化。
Photo by Kelly Sikkema on Unsplash
当社は1963年1月、自販機オペレーター業の会社として創業しました。関東一円の一般企業やホテル、病院、官公庁などを中心に、全国のお客様に利用していただいています。
自販機オペレーター業という仕事は、商材の補充や空き容器の回収、簡単な自販機のメンテナンス処理を行います。1台ずつを店舗として捉えることで担当エリアの自販機をマネジメントし、お客様に商品の提案もしています。
当社の創業者は、旧日東レイヨン(現・三菱レイヨン)の副社長も務めた私の祖父、藤山洋吉です。
飲料メーカーに属さない独立系の会社のため、特定のメーカーに縛られない多彩な商品ラインナップを提供できていることが強みです。実際に、各メーカーの売れ筋商品からご当地商品まで、幅広い商品を豊富に取り扱っています。
創業時からの精神を継承
現場に即したビジネスを展開する上で、私自身が大切にしているのは「お客様である企業にとって重要な福利厚生の一翼を担う」という創業時からの精神です。
その上で、「常に時代とお客様のニーズを考え、それに迅速にお応えする」ことを意識してきました。
当社が創業から60年余りを経てもなお、業界のパイオニアとして事業を継続できているのは、高品質のサービスと徹底した衛生管理、そして社員教育に力を注いできたという積み重ねがあったからこそと考えています。
それが、堅実な経営と充実した技術力・サービスに対する、お客様からの高い評価にも繋がっていると感じています。
ビジネスモデルの進化を追求
自販機オペレーター業のビジネスモデルの進化を追求する中では、マーケットの変化に対応する取り組みや事業も展開しています。
例えば、SDGsの考え方に合わせては「地球規模の環境保全も考えたビジネスを展開する」というグローバルな経営理念を掲げ、自販機で売れたペットボトルと缶の空き容器を回収して再資源化する資源循環フローを確立しました。
全国の自販機の普及台数は、緩やかな減少傾向が続いています。しかし、従前からの自動販売機オペレーター業の需要が急減しているわけではありません。
職場などでおいしいコーヒーを飲みたいという方は減っておらず、当社だからこそ提供できるサービスはまだまだあると考えています。
コンビニから離れている立地の工場や、高層階にあるオフィスでは、当社の無人販売機が普及しつつあります。高層階のオフィスは地上のコンビニまでの往復に15分かかるケースもあるため、これらの問い合わせが増えています。
店舗の無人化の流れも強まっている中、ラック型の小規模な無人コンビニ設置にも注力しています。
缶容器の自販機に移行している同業他社も多い中、香りとコクのある紙コップのコーヒーを提供できているのも当社の強みです。紙コップ式は使用するコーヒー豆を選べることから、お客様の満足度を高める高品質路線を推し進めることができています。
コーヒー豆をドリップする際は、温度が高い方がおいしくなるため、60度が限界の缶容器より80度まで可能な紙コップの方が味わいを追求できます。
豆からコーヒーを作る紙コップ式自販機のオペレーションには、一定の技術レベルや丁寧な清掃が欠かせませんが、当社にはそれらのノウハウが蓄積されています。
母の闘病がきっかけとなったネイル販売事業
将来を見据えては、新規分野への参入にも取り組んでいます。これまでに、自販機オペレーター業と同じコインビジネスであるコインランドリー事業の経営・開業サポートのほか、ネイル販売事業に乗り出しました。
2019年にネイル販売事業を立ち上げるきっかけとなったのは、私の母がリンパがんを患ったことです。
母は身なりに気を遣い、どんなときもお化粧やマニキュアを欠かさない人でした。ところが、がん治療薬の副作用のせいで、指先の爪が黒くなってしまいました。
当時のマニュキュアは成分が強く、指先で酸素を測定する必要もあったことから、マニキュアの使用は病院から止められていました。数ヶ月後、母は亡くなったのですが、私の目には黒ずんだ指先を病床でじっと見つめる母の姿が焼き付いていました。
母を亡くした後、私が出会ったのが、フランスのネイルブランド「nailmatic(ネイルマティック)」です。
このブランドのネイルは石油系溶剤で使用する発がん性物質を一切含まず、植物性由来の成分でできています。環境や自爪に優しいネイルは、フランスでは妊婦の方や、がん患者の方にも利用され、大変喜ばれていると聞きました。
私は「もっと前にこのネイルを知り、母の指先に塗ることができていたら、どれだけ喜んでくれただろうか」という想いに包まれたと同時に、「多くの方にもこのネイルを知ってほしい」と思いました。
母と同じ病気の女性が指先から美しくなり、心も輝けるのであれば、社会はより豊かになり、天国の母もきっと笑顔になってくれると信じています。
すべての取り組みや事業に共通する理念
私たちが展開するすべての取り組みや事業に共通する理念は、やはり「常に時代とお客様のニーズを考え、それに迅速にお応えする」ということです。
社内では若手もベテランも互いを尊重し、協力し合いながら、理念の達成に向けて努力を重ねています。誰かが困難に直面したときは世代や立場を超え、部門全体でサポートする企業風土が定着しています。
私自身も、そのような企業風土を大切にしたいと考えていますし、一人ひとりの社員には失敗を恐れることなく、自分の個性や強みを活かして伸び伸びと働いてほしいと願っています。