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【代表インタビュー】中小ものづくり企業の支援で日本を変える!Smart FAB(スマートファブ)構想で実現したい未来とは

畠山が代表に就任したのが2021年8月のこと。もうすぐ1年を迎えるタイミングで、会社として何をめざしていくのかしっかりと発信していきたい!

…というわけで、突然ですが、今回は代表インタビューをお届けしたいと思います。

なぜ、ものづくり企業を支援するのか? 5年後、10年後に目指す姿とは? 畠山が考える未来、そして、壮大な夢を、楽しんでご覧いただければと思います。

*聞き手は、採用や人事業務担当の経営管理部・保原です


営業やマーケティングをしていたはずが…いつの間にかものづくりの責任者に!?

保原:
今さらの質問なのですが、畠山さんがものづくりに興味をもったきっかけはなんだったのですか?

畠山さん(以下、畠山):
小さい頃からものづくりに興味があったわけではなく、新卒で入社したのがソニーだったからというのが大きいですね。大学も文系でしたし、ポジションでいうと、ずっと営業やマーケティング、商品企画をやってきた感じだったので、それまではものづくりに縁がなかったんです。

きっかけになったのは、テレビの商品企画ですかね。設計の人たちと関わることが増えてきて、どんなふうに商品ができていくのかなどを必死で勉強をしたのを覚えています。その後も、中国やシンガポールで国内生産に向けた投資を誘致したり、製造〜販売まで一気通貫で損益(PL)責任を負ったりと、製造に近いところで仕事をすることが多かった気がします。

ものづくりに一番、深く触れたのはミスミでの経験ですね。赤字事業の再建をする中で、トヨタ生産方式とか生産性を向上させる方法とかを本格的に学んで実行して。おかげで相当な知見が得られたと思います。

保原:
ものづくりが好き! ではなく、ソニーやミスミでたまたまものづくりに触れて、そこで事業としてのおもしろさや可能性を感じた、ということなんですね。

畠山:
そうですね、ほんとにたまたまです。僕としては経営者になることを目指して転職をしたのですが、ミスミのあとも、ニトリで繊維や木工品、建設業界など、結果的にずっと、ものづくりに携わっていたことになります。ビジネスを理解する上でも、本当にすばらしい経験でした。


Smart Fabrication Initiative(スマートファブ構想)で日本を変える!

保原:
先日の経営会議で、Smart Fabrication Initiative(スマートファブ構想)を打ち出されていましたが、そもそもなぜ、ものづくり企業の支援に注力しようと思ったんですか?

畠山:
スマートファブ、つまり、AIやIoTなどテクノロジーを使って製造現場を変革することを主導(※)したいという意味で、Smart Fabrication Initiativeと名付けました。
※Initiativeには構想、主導するという2つの意味があります

ではなぜ、製造現場、ものづくりの支援なのか、というところでいうと、3つの理由があります。

ひとつは、GEクリエイティブの原点がものづくりであること。前身の会社が「もの」の中に組み込むソフトウェアを開発するところからスタートしているんです。ちなみに当時の役員は、Pepper(ソフトバンク)やセグウェイの開発にも関わっていたんですよ。こういうものづくりのDNAはやっぱり大事にしたいですよね。



保原:
ものづくりのDNAを受け継いでいく…かっこいいですね!

畠山:
2つ目は、完全に経営戦略的な視点で、これから確実に伸びるマーケットであること。ITのトレンドを見ていると、初期はホームページやゲームの開発で、ここ10年くらいはモバイル対応やクラウドへの移行が主流になっていますよね。ということは、今からこの領域に手を出したんじゃ遅いということです。

じゃあ次にくるのはなにか? と考えると、AIやIoT、スマート工場に代表される製造DXなんです。ここも競争が激しくなりつつありますが、参入がむずかしいので、存在感を出す余地は十分にあると考えています。

最後は、グループでシナジーを生み出せること。GEクリエイティブが属しているMGグループには、金属加工や装置をつくるメーカーがあります。これを活かさない手はないなと。ソフトウェアとものづくりを掛け合わせれば、他ではできないすごいことができそうな気がするんです。

保原:
なるほど! それで、ECサイトやゲームアプリの開発は積極的に受けていないんですね。
ちなみに、スマートファブ構想によってものづくり企業のIoT化、DX化が進むと、企業や業界、社会はどのように変わるのでしょうか?

畠山:
行き着く先は明確で、マスカスタマイゼーションが実現されます。まあこれは、僕だけが言っていることではないのですが。

マス=大量生産とカスタマイズ(特注、個別生産)という、相反する2つの言葉を組み合わせた造語で、平たく言うと両方のいいとこ取りですね。カスタマイゼーションしたものを、ある程度、たくさん作れるようになる。そうなると、独自の製品を開発してきた中小企業の競争力が上がるというわけです。

こういう生産ができる中小企業が増えてきて、工場や製品をIoTでつなげられれば、擬似的な大企業ができますよね。しかもそこでは、少量多品種を生産性の高い方法で作れるようになる、というのが究極の理想です。

日本中にある工場のシステムをデータベース化して、IoTでつなげて、AIを活用して工場を稼働する。それができれば、設備保全や品質保証もスムーズになり、生産性も高められる。人や工場が有効活用されることで、コスト削減も実現できる。結果、国際競争力が高まる、と。

保原:
日本のものづくり企業を巻き込んだ、壮大なプロジェクトですね!

畠山:
そうですね。日本の社会を大きく変える革命のようなものを起こせる可能性は十分あると思います。

ただ、現状だと大企業でしかできていないんですよね。中小企業では莫大なコストがかかることを、簡単にはできないですから。それをGEクリエイティブで解決したいと考えているんです。


中小ものづくり企業のスマート工場化に貢献したい

保原:
中小のものづくり企業がIoT化、DX化を実現するために、GEクリエイティブはどんなことをしようと考えているのですか?

畠山:
パッケージを提供したいと思っています。ただ、ものづくりの世界って、みなさんが思っている何百倍も複雑なんです。同じ業種でも思想が違えば生産方法は大きく違いますし。たとえば、トヨタとフォードの生産方式(※)がいい例ですよね。
※トヨタは在庫を極限まで減らすジャスト・イン・タイム生産方式、フォードは規模の経済を追求する大量生産方式

加えて、どの企業も工夫や改善を重ねているので、町工場なのにロケットの重要な部品を作るみたいなこともできてしまう。「下町ロケット」のようにね。

そうなると、パッケージをひとつ作って、それをすべての企業に使ってもらうことはできないんです。だって、パターンやルールが無限にあるんですから。

保原:
なるほど…。つまり、一つひとつの会社ごとにカスタマイズが必要なんですね。

畠山:
そのとおりです! コアになる部分をパッケージで作って、足りない部分は追加で開発したり、モジュールを別に作ったり、他のソフトウェアと連携させたりして、自社にぴったりのシステムにしていく。いわば、スマート工場版のSalesforceをつくりたいんです。

でも、パッケージを提供するだけでは、本当の意味での解決にはならないんです。企業自身も気づいていない課題やニーズを見つけるところから、解決策を提案するまでができなくては意味がないんですよね。そのための知見を貯めていくことが、今の段階では特に重要だと思っています。



保原:
今の段階…ということは、もうプロジェクトが始まってるんですね。

畠山:
厳密にいうと計画段階で、来期から徐々にスタートさせる予定です。まずは、どういうものを作るのか? という部分から始めて、外部から意見を聞きつつ、試作→テストを重ねて、2〜3年かけてリリースできればいいなと。5〜10年後には、スマートファブ構想に関連したプロダクトやサービスが主力事業になるまでに育てたいんです。

そのためには、先ほど話した知見やノウハウはもちろん、投資をするための利益を今の事業でしっかりと上げ続けることも必要ですね。

保原:
道のりは長そうですが…おもしろそうです!

畠山:
世の中を大きく変えられる…だと、ちょっとかっこよく言いすぎかもしれないですが、実現すれば、かなりのインパクトを与えられるんじゃないかと思ってます。


どこでも生き抜けるエンジニアを育てたい

保原:
新しいことといえば、畠山さんは「会社を利用してくれていい」とよくおっしゃっていて、すごく新しい考え方だなと思ってるんです。

畠山:
どんな製品だって、未来永劫続くわけではないですよね。たとえばソニーだって、昔はウォークマンなどエレクトロニクスの会社でしたが、今は半導体や金融、エンタテインメントが主力事業になっています。

個人のキャリアにも同じことがいえますよね。今の時代、ひとつの会社を定年まで勤め上げることは少なくなってきています。そうできなくなったとも言えるかもしれません。

一方で、人生100年時代と言われるように、人生も働く時間もどんどん長くなっています。そうなると、かなり若いときからキャリアを設計して、自律的に築けるようになったほうが、絶対に得だと思うんですよね。

さらに言うと、リスクを取って新しいことにチャレンジして、成長し続けなくてはダメなんです。ソニーの例にもあるように、ずっと栄光の時代が続くわけはなく、新しいイノベーターに駆逐されていくものだからです。だからこそ、常にイノベーターであり続けなくてはならないんです。事業も人も同じですね。

保原:
自律的にキャリアを築かなくちゃいけないというのはわかるのですが、とはいえ、会社勤めだとむずかしかったりも…。

畠山:
ふつうはそうですよね。でも、GEクリエイティブではそうならないようにしたいんです。エンジニアの希望やキャリアを最大限、考慮してプロジェクトに入ってもらうというのを、今やってますよね。それだけじゃなく、メンバーがPMを選んだり、プロジェクトごとに利益を分配できるような仕組みができたらいいなとも思ってるんです。

保原:
なるほど! 自分で手を挙げるスタイルにすれば、自律的なキャリアを築きやすくなる、と。

畠山:
そうですね。ただ、自由にできるだけでなく、成長できるように投資やサポートもどんどんしていきたいんです。

スキルアップのための研修、教育はもちろんですが、SES(常駐)であってもチームで入るのもそのひとつ。チームであれば、多少、スキルが足りなくても他のメンバーがフォローできますよね。また、クライアントから任せてもらえる範囲も増えるので、レベルアップにもつながる。

そうなれば、独自の技術を磨いたり、PMやコンサルティングなど、より付加価値の高い仕事ができるようになってくると思うんです。

保原:
コンサルティングはスマートファブ構想を進めるためには必要不可欠なスキルですしね。

畠山:
そのとおりです。でも別に、みんなが新規事業やコンサルティングだけを目指さなくてもいいんです。

「ドローンを作ってみたい!」「自動車業界のシステム開発に携わりたい」「AWSを極めたい!」など、やりたいことや目指すキャリアは人それぞれ。一人ひとりが花を咲かせられる環境をつくるのが、経営者の役割なのかなと思ってます。

保原:
一人ひとりが輝くために「会社を利用してくれていい」なんですね。わたしもこのあと、自分のキャリアについて考えてみようと思います! 今日はありがとうございました!

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