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工場勤務、営業マン、小説家。すべての経験を糧にして、25歳で社長になった。

自分にとって必要だと感じたら、すぐに動き出す。そんな“直感”を信じてきたのが、9月から株式会社OfficeBrightの子会社社長を務めることになっている淀澤賢治さんです。

専門学校への進学を取りやめ、さまざまなキャリアで経験を積み、実兄が立ち上げた株式会社OfficeBrightへ入社。そこから携帯電話の販売を行う「催事事業」の責任者として成果を出すまでに、時間はかかりませんでした。わずか2年でグループ子会社社長として責任を負う立場へと成長し、現在もさらなる組織拡大に向けて進化を続けています。今回はユニークな経歴から得た学びや、キャリアアップを成功させた要因について詳しく伺いました。


淀澤賢治 / 催事事業部責任者

高校卒業後、工場勤務、営業、小説家などのキャリアを経て2021年に入社。「やりたい」と感じたことは、すぐに行動に移し、成果を出し続けてきた。入社から2年目で、催事事業部門の責任者を務めている。2023年8月には25歳で株式会社OfficeBrightの子会社社長に就任予定。

「これだ!」とひらめいたらすぐに動き出していた

ーーまずはこれまでの経歴について、お聞かせください。

学生時代はずっとサッカー漬けでした。中学時代はセレッソ大阪のジュニアユースチームでプレイしていたのですが、ケガをしてしまったんです。それでも高校まではサッカーを続けていましたが、ケガをきっかけに少しずつキャリアについて考えるようになり、スポーツトレーナーや理学療法士に興味を持ちました。高校卒業後はそうしたスポーツ医学が学べる医療系専門学校へ進学予定だったのですが、入学直前になって「やっぱり違うかも」と迷いが生じて止めました。

とは言え、働かなければ生活ができません。卒業後は職種を選ばず正社員を目指しました。社会人としての最初のキャリアは、工場勤務スタッフです。当時は18歳。周りは同世代もいれば、40〜60代のベテランもいて、幅広い年齢層でしたね。最初は普通に働いていましたが、だんだんと「あと40年以上も同じ仕事が続くのか」と考えるようになり、ようやく真剣に自分の将来について悩み始めました。次に選んだ仕事は「営業」でした。

ーー工場勤務から「営業」にチャレンジしようと思ったきっかけは?

「営業」を選んだのは、知人から誘われたことがきっかけです。「インターンとして雇うから、上京しておいでよ」と言われ、どうしようかなと迷っていたタイミングで、母が他界。自分にとって、身近な人が亡くなる体験は初めてでした。「自分もいつ死ぬか分からない。このまま後悔したくない」と客観的に思い、今の状況を変えていくためにも「まずは動こう」と決めました。

最初に任された仕事は、個人宅向けにWi-Fi機器を提案する訪問販売。ここで営業の基礎的なスキルが身についたと思います。さらにその後、経験を活かして転職し、投資用不動産会社で営業として働きました。

こうした営業経験から学んだのが「量をこなしていくこと」の大切さです。何かをスタートする時に、最初から質の高さを求めるのは難しいものです。たくさん業務に取り組んでみて、そこから出てきたミス・失敗から学ぶ方が立ち上がりも早いと思います。また、基本の徹底も重要です。営業は商材に関係なく、突然「数字が落ちるタイミング」に見舞われます。そういう時は大概、基本的な行動が疎かになっていることが多いんです。基本的な行動を見直し丁寧にやり直すようにすると、一定以上の目標数字は達成し続けられるようになります。

不動産会社では全国1位の売上成績でした。「淀澤さんの紹介だから」と信頼いただいて成約につながっていたので、いかに信頼関係を構築していくかについても学びましたね。一方で成果が給与額にそのまま反映されるので、社会の厳しさを痛感しました。2年間はハードに働いていましたが、もう少しゆとりを持って仕事ができる環境を求めるようになっていきました。

ーー好成績を残していた「営業」から、次に選んだキャリアは?

「小説家」です。体力的にもこのままではいつか限界が来そうだと感じていた時、「そうだ。文章を書くのは好きだな。そういう仕事にもチャレンジしたい」と思ったんです。性格的に「何かやりたい」と思ったら、我慢できないタイプ。深くは考えずに即行動しました。まだ20代で若かったので「できる!」と思ってパッと退職。小説を執筆しながら沖縄や北海道でリゾートバイトをしていました。住み込みで働きながら書く生活を1年半ほど続け、自費で本を出版。しかしながら、実際に書く仕事だけで食べていく難しさも感じ、小説家としては一旦区切りをつけました。

その後は営業代行会社で事務などのバックオフィス業務をしていました。「稼ぐぞ」みたいな意志もなかったのですが、結婚することになって少し事情が変わったんです。もう少し安定した収入が得られる仕事がしたいと考え、兄が立ち上げた株式会社OfficeBrightに参加することになりました。

社長はあくまで「ポジション」に過ぎない。やるべきことに集中するだけ

ーー現在のお仕事について、教えてください。

8月からはOfficeBrightグループ子会社の社長に就任予定です。23歳だった2021年に入社し、入社1年半でOfficeBrightの催事事業部の事業部長となりました。入社当初はプレイヤーとして営業に専念し、業績をしっかり残すところからスタート。周りのお手本になるよう、定性面を重視した質の高い営業を行うことを目指しました。事業部長、さらには子会社社長もずっと目標にしていたポジションだったので、嬉しかったです。

ーー現在のポジションまでは、どのように昇格したのですか?

入社してすぐ、携帯電話キャリア会社で競う販売イベント部門で全国1位の成約実績を達成。200名が参加した中でのトップ成績でした。プレイヤーとしての成果が出せるようになってから、マネジメントにも挑戦しました。マネージャーとして工夫していたのは「業務のベースとなる基本的な行動目標を少しだけ上げる」ということです。

例えば数値管理をするために、弊社では毎日、日報を提出しています。そこには業務内容に関する良かった点・改善点が書かれているので、そこから自分の取るべき具体的な行動を探すようにしていました。

組織はトップの行動に影響されて、組織全体の基準値が作られます。誰にとっても「遅刻をしない」ことが当たり前であれば、組織内がその状態であり続けられるように自分自身が一番早く出社する。そうした当たり前を徹底し、全員の基準を高めていくことを大切にしていました。

ーーご自身の仕事に対するモチベーションは、どこから来ていますか?

負けず嫌いな性格でしょうか、どうせやるなら勝ちたいと思いますからね。そして個人の成果を達成すれば、社内チームとして関西で1番になりたい、関西全体として関東の成績に勝ちたい、と自分の責任範囲が広がっていくイメージで常に高い目標を掲げ、ストイックに取り組んでいました。

達成にこだわっていたので、メンバーからは「ついていけない」と思われていたかもしれません。プレッシャーも強く感じさせていたと思います。ある意味、そうした“嫌われ役”を担っていた部分を代表の淀澤は評価し、子会社社長に推薦してくれたのかもしれませんね。

営業である以上、目標数字を達成するこだわりの強さは大切なことです。ロジカルに「目標に向けてやっていこう」と語れば、メンバーの納得してくれるはず。何を優先し、業務に集中していくかを伝え、チーム全体として全体の達成状況を俯瞰して見ていく必要があると思っています。

成果を出すためのマイルールは「行動量の多さ」と「No.1に学ぶこと」

ーー個人の裁量が大きいベンチャー企業で働く魅力について教えてください。

ベンチャー企業はチャンスに溢れています。私はまだ25歳なので、世間から見れば若い方です。前職までの働き方と比べてもチャレンジの幅は広がりましたし、大きな裁量の元で働ける醍醐味があると感じています。

「役員になる」「社長になる」というのはあくまで手段。仕事内容が変わっただけで、自分自身の中ではとても冷静に、現状を見つめています。ただ昇格した結果、営業として具体的にどう提案するかだけはなく「会社経営を軌道に乗せるため、いかに事業を推し進めるか」も問われるようになりました。今までよりもさらに時間軸の長いチャレンジをしています。短期での目標達成から、長期視点での目標達成について考えられるようになりました。そうした体験が若くしてでできていることは、大きな魅力です。

ーーどんな組織を目指していきたいとお考えですか?

弊社の事業は、営業代行が主軸です。そのため、社員も短期目標に向かって走っていく「短距離選手」のようなタイプが活躍しています。しかしこれからは、さらに事業の幅を広げていきたいと考えています。陸上で例えるならば「長距離が得意」「砲丸投げもできる」といったように選択肢が増やせれば、社員の多様性が広がり、事業としての強みも増すでしょう。

そのためにもまず、最初は営業として成果を出すことを大切にしたいと考えています。まずは、行動量を重視すること。私自身がある程度の量を経験し、学んだことがたくさんありました。メンバーにも同様に、業務経験を多く積み重ねてもらっています。

そして、トップクラスの人と一緒に仕事を進めていってほしいですね。初めて営業に取り組む際には、何もできなくて当然です。だからこそ自分と近い立場の同期メンバーよりも、社内で一番成果を出しているトップ社員に近づいて、学んでみてください。同じように行動できれば、社内1位、2位に必ずなれます。その上で、そうしたトップ社員たちを超えていけば大丈夫です。

ーー個人として目指してみたい未来があれば、お聞かせください。

事業成長は当然目指したいですが、それ以上に「働くって楽しい」と社員みんなが思えるような会社にしたいと思っています。そのためにも数字にはこだわりたいです。業績が安定している前提があって初めて、職場環境も整ってくると感じています。

一方でマネージャーとしては、個人の業績数字だけで評価しないようにも気をつけています。仕事は人間がするもの。結果の裏側にある内面的、感情的な部分も含めた「仕事のプロセス」をしっかりヒアリングし、フィードバックするようにしています。そうした心がけは、これからも変わらないでしょう。

あとは、娘に自慢できる仕事がしたいですね。1人の人間として、胸を張って生きていきたいですから。


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