皆さん、こんにちは!OurCargo代表の森山です。
エンジニアとしてキャリアをスタートさせた私は今、OurCargoという会社を立ち上げ、Amazonのオフィシャル配送パートナーとして軽貨物事業などを展開しています。
「数字は嘘をつかない」と信じる根っからの理系で、機械と向き合うことが自分に向いているだろうと思って選んだ最初のキャリア。そこから、なぜ物流業界に飛び込み、OurCargoという会社を立ち上げたのか、その道のりをお話ししたいと思います。
人は何を考えているか分からないけど、数字は裏切らない
もともと私は、九州大学卒業後、三菱重工の発電部門でエンジニアをしていました。数字は嘘をつかないと信じる理系人間で、とにかく「インフラの仕事に関わりたい」という思いがあったからです。社会を支える基盤に自分の仕事がつながっている、そんな感覚を得たいと思い、選んだ仕事でした。
でも、組織の中にいると、目線が社内に向いてしまい、本当に自分が世の中に対して価値を提供できているのか、という感覚が薄れていきました。このままではいけない、もっと社会に直接貢献できる仕事をしたい、そんな思いが募っていきました。
そこで私が選んだ次の道は、IT業界で通信大手のソフトバンクでした。今やインターネットをはじめとしたITもインフラとなっており、変化が激しく、新しい技術も続々と出ているからこそ、社会に貢献できるチャンスもたくさん転がっていると思ったんです。
でも、通信大手企業に転職してみて私が心を惹かれたのは、ITではなく「物流」でした。
というのも、配属されたのが、たまたま「物流」に携わる部署だったんです。中でも、配送の効率化に取り組む、新規事業に関わりました。
それまで私は、良くも悪くも「人は何を考えているか分からないけど、数字は裏切らない」という考えを持っていました。だからこそ、機械と向き合う理系の仕事を選んだわけです。
ところが、物流の現場で出会ったドライバーの方々は、私のこれまでの人生で出会ったことのないような人ばかりでした。
本当に人情味があって、ドライバーの方々と話すのが、もうとにかく楽しいんです。みんなとてもピュアで、思ったことを正直に伝えてくれる。裏表がなくて、飾らないんです。
偏見がないというか、思わぬ発言をしたり、地頭が良い人が多いなと感じました。私自身もわりと正直なタイプなので、彼らとは性格的に波長が合ったんでしょうね。
もちろん、人と向き合う仕事はコントロールできないことが多く、最初は戸惑いもありました。でも、それが私にとっては「正解がないからこそ、やりがいのある仕事」に思えたんです。
ドライバーの方々と出会ったことで、「数字がすべて」という考えから少しずつ「人を信じる」気持ちが湧いてきて、「人とのつながり」に魅力を感じるようになってきたんです。
「机上の空論」という言葉が嫌い
もともと、好奇心旺盛な性格でした。
学生時代は、タキシード作りからアイドル、着ぐるみを着て風船を配る仕事まで、本当に色々なアルバイトを経験しました。理系だったので研究も好きでしたが、「机上の空論」という言葉が嫌いで、とにかく「現場で試すこと」を大事にしていました。
物流の現場でも、その「現場主義」が私を突き動かしました。想像以上にアナログな現実を目の当たりにしたんです。
トラックの手配は電話やFAXが主流で、担当者間のやり取りは口頭ばかり。頻繁に「言った、言わない」のトラブルが起きていて、IT化が遅れているように感じました。
「なんでこんなに非効率なんだろう」「もっと楽に働けるようになればいいのに」「そしたら、いわゆる”ブラックな労働”も減るのに」。
そんな思いが、私の心の中でどんどん膨らんでいきました。
この業界で、もっと良い環境をつくりたい。
そう強く思うようになったんです。
起業、そしてAmazonの「配送サービスパートナープログラム」に辿り着く
非効率な状況をITの力でなんとかしたい、という一心で、私はプログラミングのスクールに通い始めました。
そして、荷主と運送会社をつなぐマッチングアプリのプロダクトをつくり、プログラミングスクール主催のイベントでピッチをする機会を得たんです。運送会社がトラックの空き状況を登録し、荷主が即時に配車依頼ができる仕組みです。
そこで何人かの投資家の方から、「やっている人が少ないし、効率化の余地がありそうだね」と声をかけていただきました。
それが自信になったほか、ちょうどその頃、私が在籍していたソフトバンクの物流部門がクローズするという話が出て、異動して営業するか、別の子会社に行くかの選択を迫られました。
どちらも興味を持てなかったので、迷わず「起業」を選びました。
実は、私の親は小さいながらも経営者ですし、2人いる兄のうち1人も経営者なんです。だから、私にとって「起業」はそこまでハードルが高いものには感じませんでした。
しかし、実際に起業してプロダクトを提供し始めると、壁にぶつかりました。
「人で回っているから、お金払ってまでアプリを使いたくないよ」と言われたり、ただでさえ多重構造の業界でマッチングの手数料として中間マージンを受けることに意味があるのか、と悩んだりしました。
それでも、起業した以上、キャッシュを確保しなければなりません。
さらに、「自分で配送網をつくり、ドライバーの方々が安く買い叩かれない仕組みをつくりたい」という思いが強くありました。
そこで、いろんな機会を探す中でネット検索をして辿り着いたのが、Amazonの「配送サービスパートナー(DSP)プログラム」でした。
Amazonをパートナーに選んだのは、荷量の安定性、配送システム、そしてITの活用レベルが他社と比べて圧倒的に優れていたからです。
DSPプログラムに参画すれば、創業初期から安定したキャッシュフローを確保しやすい点も大きな魅力でした。
ドライバーを確保した段階から一定量の荷物が継続的に提供されるのは、本当にありがたい仕組みだと感じました。
事業開始から3ヶ月ほどで黒字化
そこから事業を変えて、2024年7月に杉並区と中野区を中心とした配送業務をスタートさせました。
事業開始から3ヶ月ほどで黒字化でき、今では軽バン約30台、ドライバー約40名を抱える組織規模まで成長することができました。
私たちの仕事は、朝、配送ルートの作成から始まります。Amazonから届く情報をもとに、AIがドライバーごとに最適化したルートを提案してくれるので、それをもとに私がルートを最終調整し、各ドライバーへの伝達内容を整理していきます。
荷物の運び込みや車両点検を済ませ、朝9時半までにはドライバーたちを送り出します。
配送は1日に2~3サイクルあり、現在、38名の配達員がいて1日で午前午後合わせて約60ルートを割り当てています。
Amazonの配送品質で一番大事なのは、配達ドライバーが週60時間以内の労働であること。
ほかにも、安全運転ができているか、不在のときに架電ができているか、誤送がないか、といった点が評価されます。一定の品質を評価されると、積荷当たりの単価インセンティブが出るんです。
だから運営側は一丸となって品質向上を目指していますが、配達ドライバーさんには一度にすべてを伝えても難しいので、「架電は必ずしましょう」など、少しずつ声かけをしています。
今でも「現場」に出て仕事するのが好き
私が事業を運営する中で一番大切にしているのは、「ドライバーが安心して働ける環境づくり」です。
例えば、暑い日にはお水を凍らせて配ったり、塩飴を配ったり。毎日ドライバーさんの表情を見て、疲れていないか、モチベーションが下がっていないか、細かく気を配っています。
私自身も現場が好きなので、今でも現場に出て配送作業などのサポートをしています。経営者としてある程度は手離れする必要があると頭では理解しているんですが、やっぱり現場が好きなんですよね。
OurCargoのドライバーは男性が多いのですが、私と運営メンバーの一人の眞部さんが明るく気さくにコミュニケーションを取るので、ほとんどの配達員が私たちに声をかけてくれます。仕事の相談はもちろん、家族写真を見せながら「早く子供とデートがしたい」と話すドライバーさんもいて、本当にアットホームな雰囲気なんです。
眞部さんの話を少しすると、新卒でうちに飛び込んできてくれました。
共通の知り合いを通じて出会い、私が「一緒にやらない?」と声をかけたのが、ちょうど彼女が就職活動を始めようとしていたタイミング。自分の進路を決めていない状態だったのもあって、「なんとかなるでしょ!」という精神で飛び込んできてくれました。
最初は彼女が新卒ということもあって、「社会のこと、まだよくわからないんじゃないかな…」「うちの会社のような環境で大丈夫かな…」という不安も正直ありました。
というのも、私自身のファーストキャリアは大手企業で、良くも悪くもいろんな人のやり方や価値観に触れる機会がありました。でも、弊社では私と彼女の二人で管理業務をスタートしたので、「私のやり方しか見せられないのはどうなんだろう」と、良い社会人経験を積ませてあげられているか不安になることもありました。
それでも彼女は、最初から本当に前向きに色んなことをキャッチアップしようとしてくれて、こちらがお願いした仕事にも積極的に取り組んでくれました。最初は数字のミスなど荒削りな部分もありましたが、今では顧客とのやりとりも含め、前線に立って現場や事務作業をしっかりまとめてくれています。
最近では、私が知らないことを彼女の方が詳しく知っていたり、細やかな気遣いをしてくれる場面も増えていて、そうした成長を見ていると本当に頼もしい存在です。
「彼女がいなかったら、今のOurCargoはなかった」と言っても過言ではないくらい助けられていて、一緒にここまで歩んでこられたからこそ、今があると心から思っています。
私たち自身が物流会社になり、業界全体の水準を上げる
これからのことを最後に話すと、一番の目標は自分たちで配送網を持ち、ドライバーの方々に正当な単価を支払うことです。
物流会社との取引だと、どうしても値段を下げられてしまうことがあるので、私たち自身が物流会社となり、そこでドライバーさんを直接雇用し、正当な対価を支払うことで、業界全体の水準を上げていきたいと考えています。
目先では、現在のAmazon配送やアパレル配送以外にも運べる商品の幅を増やしたり、事業の幅を広げたりなど、取り組みたいことがたくさんあります。
OurCargoが目指すのは、ただ荷物を運ぶだけではありません。ドライバーが誇りを持って働き、正当に評価される、そんな物流業界の未来を創造していくことです。
そんな私たちの挑戦に、ぜひ一緒に伴走してくれる仲間を求めています。
特に頭で考えるだけでなく、実際に手を動かしながら現場を知ることができる人。そんな人と働きたいなと思っています。
私自身、「やりたい」と思ったことは数年かかっても必ず実現してきました。だから、思うことと行動がセットなんです。そんな私たちと一緒に、新しい未来を創っていける方との出会いを心待ちにしています!
幹部候補募集|泥臭くも最速で挑み続ける、物流スタートアップのコアメンバー! - OurCargo株式会社の法人営業の採用 - Wantedly