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金融からオーケーに飛び込んだ二人 生鮮管理システムのAWS移行や業務改革に挑戦中

オーケーといえば、安くて美味しいお肉やお魚といった生鮮食品が思い浮かぶのではないでしょうか。これらオーケー自慢の商品の発注を管理する生鮮管理システムも、ただいまAWSに移行中です。IT本部の安藤綾香さん、中西美加さんに話を聞きました。

「高品質・Everyday Low Price」を支える生鮮システム

安藤 オーケーの生鮮部門は、精肉、水産、青果から成り立っています。私と中西さんの担当部門は精肉・水産の2部門で、生鮮管理システムのAWS移行や業務フローの見直し、改善などを担当しています。

――生鮮部門にはどんな課題があるんですか?

安藤 一番の課題は属人化ですね。もともと人に依存した業務が多い領域ですし、長い歴史の中でシャドーITのような形で使われ始めたツールが重要業務を担ってしまっている部分もあります。そこで今、業務全体を見直し、システムの最適化に取り組んでいます。具体的には、精肉、水産など各部門の方々へのヒアリングを通して課題を抽出し、あるべきシステム構成に落とし込むということをしています。

オーケー IT本部 業務システム部 シニアスペシャリスト 安藤綾香さん。好きなオーケーの商品は「シャトーブリアン」。


中西 もう一つの課題は、チームごとにシステムが個別最適になりがちということです。システムを刷新するにあたって、基本的には同じような構成で標準化していきたいと思っているのですが、精肉には精肉、水産には水産の文化があり、聞けば聞くほど個別のリクエストがどんどん上がってきてしまうんです。

気持ちとしてはできるだけ要望に応えたいのですが、それではまたシステムが属人化してしまいますよね。ビジネス課題に柔軟に対応しながら、長く運用・保守していくことを考えると、あるべき姿を見据えてきちんとリードしていく必要があります。

金融から小売へ、オーケーでは挑戦の毎日

――お二人はなぜオーケーに?

中西 私は、2021年11月にオーケーに入社しました。それまでは約11年間、証券会社で顧客管理システムの開発や、UI/UXの改善に携わっていました。

転職を決めたのは、新たなチャレンジがしたかったからです。証券会社では、大まかな要件が決まった状態から設計・開発に入っていました。オーケーでは、現場の課題を見つけるところから要件定義、その後の開発まで一気通貫でガッツリ関わることができます。そこがすごく面白そうだなと思いました。

――そうした違いには慣れましたか?

中西 関わる人が多いぶん大変なこともありますが、それよりワンチームで動く楽しさのほうが大きいです。それに、業務から携わることで「オーケー愛」が生まれてくるんですよね。最近では、商品はもちろん、お店の陳列など普段はIT本部が関わらないところにまで目がいくようになりました。店内のポップを見ると、「こういう人たちがこういう思いで作っているんだ」というのが自然と目に浮かんできます。

IT本部 業務システム部 マネージャ代行 中西美加さん。好きなオーケーの商品は「やみつきポテト」


安藤 私は今社会人6年目で、最初の4年間はSIerとして主に金融機関を担当していました。中西さんと同じく厳しい世界で育ったんです(笑)。今に至る2年間は、SIerとしてオーケーに参画していました。仕事をするうちに「オーケーっていいな」とか「もっと深く関わりたい」と思うようになり、入社を決めました。

――オーケーのどんなところが良かったのですか?

安藤 2つあります。1つ目は、オーケーという会社自体がすごく面白いということ。「高品質・Everyday Low Price」を経営方針に掲げ、シャトーブリアンなんて100グラム1000円以下で買えたりするのですが、それだけじゃなく、一つ一つの商品にものすごくこだわりがある。こんな会社は他にはないと。だから、ここでいろいろ吸収したいと思いました。

2つ目は、システム刷新に貢献したいと思ったからです。AWSを扱うのは初めてでしたし、他にも新しい技術にたくさん触れることになるので、スキルアップもできると思いました。入社後は、AWS以外にもRPAやAI、BIなど、さまざまな領域に挑戦しています。

安藤さんはピザの焼き加減を評価するAIを検証中


――成長を実感することはありますか?

安藤 それはもうたくさんあります。BIに関してはいくつかのツールを試しているところです。中でもLookerは独自のソースコードがあって少し難しいなと思いながら頑張っています。

中西 私もクラウドリフトやAWSサービスの活用はほぼ初心者でした。でも、この1年でだいぶスキルが身についてきたかなと思います。もちろんベンダーさんを頼ることはありますが、見積もり一つとっても、これが自社にとって最適なのか判断するには、こちらにも相応の知識が必要です。

安藤 時には戦うこともありますよね(笑)。ベンダーさんと方向性が合わないときは、自分たちの考えを伝え、決して流されないようにしています。

――どのようにしてスキルアップしているのですか?

中西 社内ではAWSやAIなどの講習が受けられるようになっていて、OJT以外にも学習機会があります。加えて、参考書で地道に勉強しています。勉強することが多すぎて、正直「ちょっとキャパオーバーかな」と感じるときもあるのですが、脳みそフル活用でかなり充実しています。

生鮮部門の課題を解決するため現場に潜入

――オーケーは業務部門とIT本部の距離が近いと聞きます。安藤さんは生鮮部門に席を置き、業務改善に取り組んだそうですね。

安藤 はい。私はEUC推進担当として、RPAのUiPathとローコード開発のkintoneを生鮮MD室に浸透させるという役割を担っていました。でも、生鮮MD室は業務内容が複雑で、中に入り込まないとどんな課題があるのかすら分からなかったんです。修行のつもりで生鮮MD室長のお手伝いをさせていただきました。

同じ場所で仕事をしていると、不明点にもすぐに答えられますし、IT本部への依頼の緊急度や優先度が肌で分かるようになるんですよね。すごくいい経験になりました。最終的には1年くらい横に座ってサポートをさせていただきました。

精肉部門の方と談笑する安藤さん

――1年後、IT本部の席に戻るときには、みんなさみしがっていたんじゃないですか?

安藤 皆さんさみしがってくれました。私もさみしかったです。

現場のオペレーションを変えずに賞味期限切れをチェック

――中西さんは、賞味期限切れをチェックするための仕組みを開発されたそうですね。

中西 はい。オーケーでは、賞味期限切れの商品が陳列されないよう、普段から細心の注意を払っています。しかし、商品数が多く、運用ではカバーしきれないこともあるかと思います。そこで、もともと13桁だったJANコード(バーコード)に賞味期限の情報を付加して26桁に拡張し、賞味期限切れであれば、レジでスキャンしたときエラーが出るようにしたんです。

これで仮に賞味期限切れの商品が店頭に出してしまったとしても、お客さまが購入してしまう前に水際で防げるようになりました。

――JANコードに賞味期限の情報を付加するのは、どれくらい大変なことなんですか?

中西 情報を付加すること自体はそんなに難しくありません。どちらかというと、全店舗に展開することのほうが難しかったです。要は、プログラムをインストールする際に不具合が起きてレジが使えなくなってしまうと、お店を開けられなくなってしまうんです。そこは影響調査や事前検証を重ね、段階的に導入していくという形をとりました。ただ、それでも後からいろいろ発見してしまって、即時対応しています。

――二人とも、生鮮管理システムに留まらず、いろんなチャレンジをされているんですね。そんなふうにオーケーを楽しめるのは、どんな人だと思いますか?

安藤 誰かのために率先して動くとか、積極的な姿勢を持っている人は絶対に楽しいと思います。また、業務部門とのコミュニケーションが多いので、人と話をしたり、親身になって考えたりすることが好きな人にはぴったりです。

実は、つい数年前まで、IT本部は業務部門から「要望に応えてくれない」と諦められていたそうです。そうした要望に柔軟に応えられるIT環境ではなかったというのが大きな理由です。今回20年ぶりにシステムを刷新することになり、業務部門からここぞとばかりにたくさん要望をいただけるようになりました。このチャンスを生かして、IT本部も大きく進化していきたいと思っています。

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