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ある中途社員の再教育(その1)

この暮れになって複数の上司、ビジネスパートナー、顧客から
暖かい、しかし厳しいクレームを頂いた中途採用の社員が現れた。

技術スキル以外の社会人教育は、新卒社員だけに行いたいのだが、
現実はそうは行かないケースもある。
曲がりなりにも中途採用で、他の会社で教育も受けたであろうに、
中小企業もしくはIT業界では、「日本の社会人教育」が行われていないケースも多々ある。

弊社も、新卒や第二新卒には行う、ビジネスマナー教育や、社会人教育を、
中途採用者には、あえて行わない。失礼にあたると考えるからだ。
また、社員の紹介者であれば、中途採用の入社試験も少し緩やかになっている。

振り返れば、ここに問題があった。現在、実施している入社試験を全て行えば
今回の中途採用の社員は、入社に至らなかったかもしれない。

彼については、ほぼ一年前から各所からアラートが上がり、
この業界に向いていない、教育成果が余りにも出ないので
教育側が自信が無くなり悩んでしまう。等の意見も承知していたが、
特に周りの「おじさん達」は、何とか成長してくれることを待っていた経緯がある。

ところが、残念なことに1年経過したのにも関わらず、
ほぼ成長が見られないことが自明となった。

彼には、技術スキル不足にも問題があるが、それ以前に下記問題がある。

(1)日本語が正確に使えていない。報告書が書けない。
(2)報連相が的確に行えない
(3)他人にも自分にもすぐ甘えてしまう
(4)過去の記憶、経験を生かす力がない(体験したことが身にならない)

さらに、上記、問題を「それが大きな問題である」
と彼自身が認識していなかったこともヒアリングで発覚した。

さらに、一部の社員には、その中途採用の社員への「教育」は
無駄なコストであるとの意見も依然として根強くある。

しかし、下記の理由から彼への「最後の再教育」を開始することにした。

・弊社は「社会人教育」も弊社と社員自身の責任であると考えているが、
 それを省略してしまったから。
 言い換えれば、時代に反し「会社は教育する場所でなく、
 スキルのない新人や中途を一から育てるなんて利益を圧迫しているだけだ。」とは考えない。
・「プログラマーになりたい!」との彼の一貫している希望をかなえること
・親身に指導してくれた歴代の指導担当、上司、同僚、ビジネスパートナー、顧客の思いを無駄にしない

まずは、新人マナー教育と、文書の書き方から再教育が始められた。
                                 つつく

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