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「プリンは冷凍できる?」正解が1つではない研究を続けるデイブレイクの強み「ラボチーム」

特殊冷凍機「アートロックフリーザー」を軸に、特殊冷凍テクノロジーにまつわる課題解決に取り組むデイブレイク。

2022年8月に入社した佐藤ありささんは、ラボチームに所属し、管理栄養士の知識を活かしながら、食材のポテンシャルを最大限に引き出すために、特殊冷凍にまつわるテスト・研究・開発を日々行っています。

 そんな佐藤さんの人生は、なかなか波瀾万丈です。新卒で選んだ就職先は、なんとドイツの日本料理店。その後、コロナ禍突入による帰国を余儀無くされ、IT企業勤務を経て、デイブレイクへたどり着きました。

一見「どうしてその流れで?」と疑問に思う佐藤さんの人生を紐解くと、そこには一貫して「食への愛」がありました。

佐藤ありささん(28)
  • これまでのキャリア:新卒でドイツの日本料理店等→コロナ禍で強制帰国し、未経験でIT企業に転職→デイブレイクへ
  • デイブレイクへ転職した決め手:「飲食店の課題解決に貢献したい」という熱い企業理念、あたたかい心の連鎖を大事にする会社の雰囲気、仕事内容
  • デイブレイクの魅力:やりたいことに自由に挑戦できて裁量をもって働ける環境

 新卒の就職で「ドイツの飲食店」を選んだ理由

 「昔っから食が好きで、来週の給食まで覚えているような小学生でした(笑)」

 佐藤ありささんは、食について話すとき、心の底から食について考えることが楽しくて仕方ない、という笑顔になります。

けれど実はもともとは偏食で、「お米以外食べられない」幼少期を過ごします。しかし、ある日母親が「美味しいケーキ屋さんがあるよ」と連れていってくれたお店のケーキを食べてみたところ、それまで「油っぽくて食べられない」と思っていた生クリームに「美味しい!」と気づき、それをきっかけに食に開眼。

 小学校3年生の頃に野球を始め、「体を大きくするためにきちんと食べる必要がある」と感じたことで、さらに食への愛は深まっていきました。偏食時代はどこへやら、ごはんをどんぶり2杯に、お肉やお魚などたっぷりのおかずを日々楽しみ、やんちゃな小学生時代だったと当時のことを振り返ります。

 「新しい美味しいものに出会えた瞬間は、幼いながらに楽しかったんです。食に目覚めてからは、毎日給食を把握していて、クラスの子に『今日の給食何?』と聞かれたら即答できたほど。なんなら『来週の火曜はカレーだよ』とちょっと先のものまで覚えていて、小学校の卒業アルバムで『食欲旺盛な人ランキング1位』になるくらいでした(笑)」。

 

そんな佐藤さんが、今に繋がる「食」を仕事に選ぼうと思ったのは自然な流れでした。中学の頃から食の道に進みたいと考え始め、高校時代に「食のプロフェッショナルになりたい」と決意。管理栄養士の資格が取得できる、栄養系の大学へ進学します。

 夜中の4時までレポートを書き続けることもあったほど、課題が非常に多かった大学時代。携帯電話の待ち受け画面はレポートの締切日を書いた画像に設定。毎日のカリキュラムをこなすだけでなく、「やりたいことは全部やりたい」と、部活のマネージャーのほか、アルバイトのかけもちまで行う日々。

入学してからの2年間は、大学のボート部のマネージャーを務め、寮生活のボート部の部員にバランスのいい食事を作り続けます。さらにアルバイトも何店かの飲食店をはじめ、フィットネスクラブでダイエットのサポートを行うなど、大好きな「食」に囲まれて、分刻みのスケジュールで動き、濃密な学生時代を過ごしました。

 

そんなガッツに溢れた佐藤さん、就職も王道とは少し離れた、佐藤さんならではの道を突き進みます。

管理栄養士の免許を無事取得し、2018年、大学卒業後に最初の就職先として選んだのは、なんとドイツの飲食店でした。

 海外を選んだのは、学生時代にアメリカに留学したことがきっかけです。残念ながらまだまだ給与も地位も低いことが多い日本の栄養士と比べ、アメリカの栄養士は専門性が認められていて、そのどちらもが高い傾向にあります。自然と「日本以外の価値観をもっと知りたい」という気持ちが膨らんでいました。

 

「それでもアメリカではなくドイツを選んだのは、旅行で遊びに行ったときに、不思議とどうしようもなく惹かれてしまったからです。街並み、自然の豊かさ。そして主張が苦手だった私にとっては、はっきり自分の主張を言えるドイツの方がとても素敵に見えて。ここでいろんな価値観を学んで、新しい価値観を創造したい。そう感じて、ドイツでの就職を決めました」

 

南ドイツのレーゲンスブルクに語学留学を経て、「ヨーロッパ最大の日本人街」とも呼ばれるデュッセルドルフの日本料理店に就職。30席くらいの小さな店で、ホールとキッチンを両立。現地に駐在する日本人と、現地のドイツ人が半々ほどの客層で、お客様とのコミュニケーションが楽しみながら毎日の仕事に従事します。

他にも、そこで知り合ったドイツ駐在の日本人の方へのダイエットサポート、多くの国籍の方が働くラーメン屋、フィットネスクラブのインターンなど、さまざまな経験を重ねました。

 

しかし、ときは2020年。前触れもなくやってきたコロナ禍が、世界を一変させました。

もちろんドイツも例外ではありません。働いていた飲食店の先行きが見えなくなり、帰国を選択せざるを得なくなってしまいました。

 「他に誰もお客さんがいなくて、寝転がっていいよ、と言われたほど、貸切状態の飛行機でドイツから日本に帰国しました」

コロナ禍で強制帰国 求人募集ゼロの飲食業界から、ITの道へ

しかし、日本に帰国しても先が不透明なのは同じ。コロナ禍1年目、誰も未来がわからない世界の中で、これまで佐藤さんが経験してきた飲食店やフィットネスクラブは、「外出ができない」「人に触れない」ことが徹底されていたコロナ禍で、非常に大きな打撃を受けた業界です。求人情報を探してみても、募集はゼロの状態が続きました。

 

「そんな中、募集が多くあったのがITの分野です。ITの経験は今後どんな仕事をするとしても活かせますし、今までの自分が身につけてきたスキルとは違うところで勉強したい気持ちもありました。ちょうどステイホームで家にいて、空いた時間でプログラミングを学んでwebサイトを作ってみたらそれが面白くて。それを面接でお話ししたら、仕事としてはまったくの未経験でしたが、運良く採用に。『なんでもやります!』の気持ちで、まさになんでもやりました(笑)」

 

これまでとは畑違いの人事・給与のシステム開発の会社で、上流から下流まで基礎をひと通りがむしゃらに経験。約2年働いたのち、「いつかは食の道に戻る」と決めていたため、「食×IT」の分野で転職を考え始めます。

 

求人サイトを眺めていてもしっくり来る企業がなかなか見つからない中、ふと見たWantedlyで出会ったのがデイブレイクでした。求人情報や企業理念を眺めていると、佐藤さんの考えにマッチする部分がいくつもあり「これだ」と直感。

 

「いちばん響いた言葉は『飲食店の方の課題解決に貢献したい』です。ドイツの日本料理店で働いていた頃、社会人経験ゼロで未熟者の私に良くしてくれて、本当にお世話になった店長さんは、高齢でした。腰の不調と戦いながら仕込みをしているところに心を痛めていた記憶が強く…。冷凍の技術を使った仕入れや計画生産があれば、もしかするとあの店長さんも楽になるかもしれない。そういった課題解決に貢献したい、という思いにマッチしました」


「話を聞きにいきたい」とボタンを押すと、人事を担当する共同創業者・守下氏からすぐに返事があり、実際に会社説明を聞くと、「この人が言っていることは本物だ」と、会社への愛や仕事への熱い想いに共感。前職がドライな企業風土だったこともあり、あたたかい心の連鎖を大事にするデイブレイクの会社の雰囲気に惹かれました。

 

「しかも、IT企業勤務時代に楽しかった仕事のひとつが、抜け漏れなく動作テストをすること。今の『冷凍のテスト』と通じるところがあります」

 

企業理念、会社の雰囲気、仕事内容。
すべてがマッチしたデイブレイクに入社することを決めました。


転職後、ひとつ大変だったのは、前職はほぼフルリモートだったのが、デイブレイクはフル出社であるということ。転職したばかりの頃は会社から遠い千葉県に住んでいて、「片道1時間半ほどかかり、白目をむきながら出社していました」と笑って当時を振り返ります。今は通いやすいところに引っ越し、メンバーとすぐにコミュニケーションがとれるフル出社の良さも実感しているそうです。

お客様の課題解決のため日々研究、デイブレイクが誇る食のプロ集団「ラボチーム」

現在の佐藤さんは、ラボチームに所属し、他部署と連携しながら、食材の研究を行っています。セールスの部署から相談を受けて、凍結テストを行っていく仕事をメインに担いながら、オウンドメディア『春夏秋凍』の記事コンテンツ作成、TECチームと連携した特殊冷凍機「アートロックフリーザー」の性能の数値化チャレンジ、さらにはイベント運営と、幅広く活躍しています。

 

この「ラボチーム」の存在は、他の一般的な機械メーカーとは異なる、デイブレイクならではの大きな強み。多くの冷凍に関する知見や食材データを蓄積し、お客様ひとりひとりの要望に合った冷凍商品を作るためのレシピ開発や冷凍工程・解凍方法の研究を、日々緻密に進める部署です。どうやったらお客様が望む冷凍技術を、デイブレイクの主力商品、アートロックフリーザーを使って提案できるかを、日々さまざまなテストを通して考え抜きます。

研究の仕事が面白いのは、正解がひとつではないところ。たとえば、飲食店のお客さまに『プリンって冷凍できるの?』と聞かれたとして、全員に同じ答えはできません。そのお店の冷凍・解凍設備や、プリンに使われている原材料によって、答えは変わります」


最近印象深かった仕事を聞くと、同い年のセールスチームの社員とタッグを組んで行ったある提案の話が出てきました。

「とある食品にまつわる依頼を受け、冷凍する温度や環境、解凍時間とさまざまな要素を変え、どれが最も美味しくできるかを検証しました。提案までの締切が短く、テストに不可欠な『凍結の時間』は短縮ができない中、他を効率化しながら最小限の時間で最大限の検証をすべく、考え抜きました。その結果、競合に勝って受注をいただきました。ラボの研究があったからデイブレイクに決めたと聞いたときは、セールス担当の子と抱き合って泣きましたね。ラボ×セールスの事例をもっと作っていきたいです」

 

デイブレイクでの仕事は、締切がタイトで、スピード感を求められることも多くあります。しかし同時に「やりたいと思ったことを上司に相談してみたら、『やってみなよ!』と言ってもらえて、自由に挑戦できて、裁量をもって働ける環境」のため、思い通りに仕事が進むのも魅力。さらに、そんな信頼する上司の存在は、佐藤さんが頑張れる理由のひとつでもあります。


「ラボのリーダー、富山さんは私の目標です。経験豊富な富山さんの食材の知見や引き出しの多さは、日々近くで接していると本当に勉強になります。セールスからの課題に直面した際に相談すると、いつも私にはないアイディアをくださって、本当にありがたいです。ラボチームとしても、私個人としてももっと成長して、デイブレイクに貢献できるようにこれからも頑張っていきたいです。今はセールスなど他の部署から依頼を受けて、丁寧にコミュニケーションをとりながら進めていく仕事が多いですが、ラボの自主研究で食材について深掘りし、食材ごとのベストな冷凍・解凍方法を、もっと知り尽くしていきたいと考えています。やりたいことがたくさんあります!」

 

実はなんと、プライベートでも「どの配分で作ればいちばん美味しい甘酒ができるか?」「白玉団子を作るとき、どのお豆腐をどの割合で混ぜるともちもちして美味しいか?」を家で実験し続けているというのだから驚きです。食への追求心は、どこまでも尽きません。「何より、食について研究し続けるのが楽しいんです!」と、キラキラした笑顔で語ります。

 

たとえ失敗してもめげません。ラボに来るテストの話はすべて、大前提として、失敗して当たり前。なぜかと言えば、お客様が失敗して、どうやったら解決できるかがわからないから聞いてきてくれた課題ばかりです。そんな、今は正解がわからない問題の解決策を考え続けるのが本当に楽しくって。『じゃあ、次はこれを変えたらもっと美味しくなるかも』と考えていると、常にワクワクが止まりません

 

佐藤さんのストーリーが気になった・共感した方は、記事下の「話を聞きに行きたい」ボタンから一度お話ししてみませんか?


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