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営業活動をしない制作会社がコンペを獲るための提案書の書き方 - 前篇

この仕事を20年以上続けていると、提案書を書く機会がかなり多いです。
たぶん今まで500件、いや1,000件くらいの提案書を書いてきたんじゃないかと思います。
提案書の内容は会社によって様々ですが、うちの会社の提案書は決まった課題に対する既存サービスのソリューションではありません。
クライアントが持つぼんやりとした課題に対して、どれだけリアルな改善モデルを提示できるか?というのが弊社で作る提案書のアウトラインになります。
これは営業活動をまったくしていない、代理店を挟まない取引が多いという、うちの会社の特徴でしょう。
営業をしていないので売るサービスがなく、ほぼ全案件スクラッチでの提案なのです。

コンペを獲る提案書

既存クライアントから新規案件依頼の場合も提案書を書きますし、初対面のクライアントに対してページ数の多い提案書を書く場合もあります。
またプロジェクトの途上で何度も提案ドキュメントを提出するケースも多々あるでしょう。
提案書としてフルのストーリーを書く場合の多くはコンペです。
コンペこそ提案の真髄。
アイデア、解決策の切り口、プレゼンテーション、コスト、そして熱意、自分の持つすべての能力が試される機会だと思います。

自分は昔からコンペが大好きでした。
東京にいる顔の見えない同じ役職の相手(他社のプロジェクトマネージャーやディレクター)と、時間含め与えられた同じ条件下で、提案の内容だけを競うのは、またとない腕の見せどころだからです。
会社の規模や知名度がコンペの条件だった場合は本当にガッカリします。
そのような前提条件で決めるなら、コンペ開催の意味がないではないかと。
自分は常に今まで培った知識、経験を総動員してコンペの提案書を書いてきました。
そして20年まったく営業していないという事実が示すように、呼ばれたコンペは必ず獲ることを信条に、多くの案件を提案書で獲得してきました。
それは会社の生命線とも呼ぶべきものです。

提案書の骨子 5つのステップ

さて前置きが長くなりましたが、たくさんの業種、課題の種類に対して様々な提案書を書いてきましたが、その多くは共通する筋立てを持っています。
案件規模の大小、対象となる媒体に関わらず、共通する見出しで構成されています。
今回はその一部をここで紹介したいと思います。
あくまで自分のオリジナルの考え方なので、他の人が考えるものとは異なっているかもしれません。(他の会社が書いた提案書を見る機会は、ほとんどありませんので)
そのつもりで見てください。
提案書の骨子は要望、分析、立案、具体的な解決策、計画の5つのステップに分かれます。
以前ブログでコクールルネサンスのトータルブランディングの事例を紹介しましたが、その事例も参考としてわかりやすいよう各章に入れています。
↓ブランド実績の記事はこちら↓
https://www.dig.co.jp/blog/danwashitsu/2017/05/post-15.html

ヒアリング

まず最初に、要件について先方から聞いた内容を提案書の冒頭に入れます。
これは枕のようなものですので、案件種別に関係なく必ず入れましょう。
以後に続く提案に対する序章として、リマインドの意味も込めてオリエンテーションで伺った内容を記述します。
ここで重要なことは、個人のフィルタを通した感想や改善する方針は一切書かず、クライアントから聞いた言葉、オリエンシートに書いてある内容をそのまま記述することです。

分析調査

次に課題領域の調査分析を行います。
これも案件によって内容はかなり異なりますが、Webサイトのリニューアルであれば、競合サイトや同じ業種のサイト施策を調査したり、雑誌やショップであればターゲットの属性を調べたり、傾向やトレンドを調査することが多いです。
ここで重要なことは、ターゲットとなる消費者のマインドやニーズを明らかにすること。
しかし調査会社を使って調査できる前の段階ですので、自分の経験をもとにオープンデータから要素を拾い出し、まとめるスキルが必要になります。

戦略立案

マーケット調査やターゲット属性から明らかになった内容を元に、解決の方針を考えます。
ここでは具体的な解決策の提示というより、どのような方向・切り口で考えて課題を解決するかということを記述します。
解決策が複数ある場合は、それをパターンで提示することもありますが、その際にはそれぞれに対してメリット、デメリットを明確にする必要があるでしょう。
またスローガンのような、簡潔なコピーによって方向性を伝えることもあると思います。
ここで重要なことは、先方の要望から外れることなく、クリエイティブの意思を伝えると同時に、トレンドやニーズを踏まえた方針を提示することです。

提案において最も重要なことは・・・続きは後編で

ここまで、提案書の骨子のうち要望、分析、立案と説明してきました。長くなってきたので具体的な施策以降については後編で。コンペなどの提案において、最も重要なことは何か?それをお話したいと思います。

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