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自分らしく生きるとは(一人の在日コリアンの視点から)

こんにちは。インターン生の金です。

今回は自身の在日コリアンである、という背景から、自分らしく生きるとはどういうことなのかについて考えたいと思います。


最近のちょっとした悩み事だったんですが、コミュニティによってうるさくなったり静かになったりと自分の性格が変わるので、「どれが本当の自分なの…?」と思ったことがありました。そんな時、心理学の授業で先生が、

「他人に見せる全ての顔がまさに本当の自分である」

的なことを言っていて、どれかではなく、全て自分なんだな~と納得しました。

さて、余談はこのくらいにして本題へ入りましょう。

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私は在日コリアン4世で、高校までは朝鮮学校に通っていたので、知り合いはほとんど在日コリアンしかいませんでした。高校の時はチョゴリを着て生活をしていましたが、なぜチョゴリを着るかなんて考えたことがなかったです。

ゆるゆると高校生活を終え、大学に進学し、日本の友達との付き合いが増えました。普通に自己紹介をし話していると、

「キムちゃんって韓国人だけど日本人と一緒だよね」

と言われました。今考えると、見た目や言語を指して言ったのだと思いますが、その時の私は圧倒的違和感を覚えました。そもそも自分を韓国人とも日本人とも思ったことがなかったからです。


自分は果たして何者なのか。

朝鮮半島にルーツがあるという基本的なところはさすがに知っていましたが、詳しく自身の存在について他者に説明しようとなると、朝鮮という言葉を使うと引かれるんじゃないか、という不安が生まれ上手く話せませんでした。そして、自分はなんで存在するのかについて詳しく知りたくなり、朝鮮半島・在日コリアンの歴史についての勉強を始めました。ちなみに高校まで授業で朝鮮史について学んでいましたが、歴史=暗記科目のイメージが強く苦手だったので、ほとんど覚えていません。

一から勉強し直し気づいたことは、歴史には、ただ昔にあったことだけではなく、今も続いていることもある、ということでした。

その歴史が解決されない限り、なんの枠組にも囚われない一人の人間として自分らしく生きていくのは難しいなと思いました。未来をより良いものにするための教訓を得るために過去・歴史を学ぶのなら、そもそも解決されていない問題を置いておいては良い未来なんて作れっこないのです。

冒頭に戻りますが、自分らしく生きるというのは、ただ自分の欲望のままに生きていくのではありません。過去としっかり向き合った上で未来に向かっていくことだと思います。えらい抽象的な表現となりましたが、まだ20歳なので、価値観・世界観もまだまだ変わると思います。一つ言えるのは、大学入学当初の自分のままだったら、自己を見失い、なにかモヤモヤを背負ったまま日本人(仮)の立ち位置で生きていったということです。

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あくまで自分の考えなので答えはないですね。

今でも「いつ韓国に帰るの?」とか「北朝鮮人なの?」とか聞かれますが、自分たちの存在について知らない人には丁寧に説明するよう心がけています。知る・知らないとでは全然違うと思うので。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

ではまた。

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