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サービスは作って終わりではない。チーム一丸となってアパレル業界の課題解決に取り組んでいく

― ―自社の強みや経験を、最も活かせるのがクラウド事業― ―

かつてdual&Co.ではアパレル事業に携わっており、小売や卸の仕事も行なってきた。クラウド事業を始めたきっかけは、インターネット事業とアパレル事業の併走であり、お互いの強みや経験を参照しながらプロダクト開発したという経緯がある。

ただしSaaS型の販売管理システムの市場は百花繚乱。様々なプレイヤーが存在する中で、いかに業界内で価値を認めていただくか。エンジニアの板橋、ディレクターの響谷に話を聞いた。≪取材・文=堀 聡太、森口 大和≫

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環境変化の大きいアパレル業界の課題とは……

―クラウド事業では、どんなプロダクトを扱っているのか教えてください。

響谷:クラウド事業は「birdiecloud」「birdiePOS」という自社開発プロダクトの販売・運用を行なっています。共にアパレル特化型と謳い、卸や小売に携わるアパレル企業のお客さま向けにサービスの提供を行なっています。

―ターゲットはアパレル企業とのことですが、お客さまはどんな課題を抱えていらっしゃるのでしょうか。

響谷:アパレル業界と一口に言っても様々な業態があります。2000年以降ずっと言われてきたことですが、消費スタイルの変化、グローバル化、ファストファッションなどの新しいビジネス形態の登場など、アパレル業界全体に大きな環境変化が起こり続けています

板橋:チャネル別にみれば、ECの販売額は増加傾向にある一方で、実店舗での販売状況は芳しくありません。もちろんお客さまが抱える課題はそれぞれですので一般化できないですが、これまで以上に販売予測が難しくなり、店舗管理や在庫管理、顧客管理等に悩みを持たれる企業が増えているように感じます。

響谷:またアパレルの特徴として、他業態と比べて商品管理の煩雑さも挙げられると思います。一つのアイテムにおいて色・柄違い / サイズ違いなどがあります。私たちのような販売管理システムは多くあるのですが、全てのプロダクトがお客さまの要望を満たせるわけではありません。

実際にアパレル事業を行なってきた経験をもとに、お客さまと併走することができる

―すぐに解決できない課題が多そうですね……

響谷:一朝一夕には難しいと思います。ただ当社では、過去にアパレル事業に携わっていたことがあり、小売や卸の仕事も行なっていました。先ほど挙げた課題はお客さまから話を聴いたものもありますが、過去、実際に私たちが経験した「現場における課題」なんです。

板橋:手書きやExcelで在庫管理を行なうこともあり、当然のことながらミスが頻発していました。それを防ぐためにアナログな現場をITの力で変えていく / オペレーションを再構築する運びになるのですが、本当に骨が折れる仕事です。それらを私たちが「理解している」ことが出発点となり、製品開発に至りました。

―実際に経験したことが強みになっているのですね。クラウド型 / SaaS型のプロダクトが主流になった昨今、他製品とどのように差別化しているのでしょうか?

響谷:確かにクラウド型で導入コストが抑えられる点や、複数店舗を跨ぐなど関係者間で情報共有がしやすい点など、開発時に比べてそれらの効用を提供できる製品が増え、更に主流になっているのは事実だと思います。「いかに差別化できるか」といった点は各社苦慮していらっしゃるように感じます。

板橋:集計・分析機能はアパレルならではの特性を鑑み、様々なバリエーションを用意しています。小売のお客さまには、4種類の顧客分析に加え商品や期間ごとの売上分析機能を、卸のお客さまには展示会やシーズンなどアパレル特有の要素も加味した集計機能を、それぞれ提供しています。分析するだけで終わらず、様々な視点から次の行動へ移しやすいようデザインにも配慮しています。

響谷:お客さまから「分析に関する専門知識がなくても活用することができる」と評価いただいたこともあります。そのお客さまはライン部門、スタッフ部門と分かれているのですが、両方の部門で適切に連携していただきながら当社の製品を使っていただけるのが理想ですね。

板橋:質問いただいた差別化という観点ももちろん大事なのですが、結局はお客さま視点に立って考えることが重要かなと思います。新規機能開発時には、開発の実現性・コスト高なども加味しながら、何を選択して実装するか白熱した議論を交わすのですが、あまり他社さまの動向は気にしないかもしれませんね。

―新しい機能や戦略はどのように決めていくのでしょうか?

板橋:「企画者は誰でも良い」というのが当社の変わったところでもあり、良いところでもあります。担当者の我々が意見を交わすこともあれば、他事業に携わっている社員から意見をもらうこともあります。

響谷:私はセールス・マーケティングディレクターという立場なので、総合的なディレクションに責任を持たなければなりません。とは言え、顧客接点が一番多い立場でもあるので、お客さまからいただいたフィードバックや、小さな不具合などは速やかに関係者内で共有し、改善を行なっていきます。

「どうすればお客さまに価値を届けることができるか」を考える日々

―クラウド事業における今後の展望を教えてください。

響谷:製品開発も落ち着いてきたため、営業・販売強化に舵を切ります。当社は15名程度の小さな組織のため、いわゆるセールスに関しては微力です。ですが私たちは技術力を持つ会社ですので、CRMやMA(マーケティングオートメーション)などの販促ツールと組み合わせれば、お客さまとの接点を作っていくことが可能です。製品には自信がありますので「どうすればお客さまに届けることができるか」という点にフォーカスして取り組みます。

板橋:決して「作って終わり」にしたくはありません。開発がひと段落した今だからこそ、喫緊の課題であるマーケティングやカスタマーサクセスにおいて支えられるような動きをしていきます。考えてみれば「直接コードに触れる」以外にも、お客さまに価値を提供する方法はたくさんあるわけで。チーム内の立場や役割を横断しながら、クラウド事業全体を盛り上げていけたらと思います。

―ちなみに、今後はアパレル以外の業界にも目を向けていくのでしょうか?

板橋:会社全体の事業コンセプトとして「世の中の不便をITで便利にしていく」というものがあります。私自身は機会があれば様々な業界の課題にチャレンジしていきたいと考えていますが、目の前のお客さまで目に見えて困っていることが多いのが現状だと思います。まずは主力製品でお客さまの事業上の課題を解決していきます。

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