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日本でも年間2~6万トンの流出!【SDGs目標14】海の豊かさを守ろう

こんにちは。営業ハックの大迫です。
今回は、「目標14:海の豊かさを守ろう」についてお話しします。

「目標14:海の豊かさを守ろう」の現状

水資源の課題は大きく2つあります。
1つは人間が魚を獲り過ぎているという点。人口の増加、世界的な魚ブームなど水産資源の需要が増え、魚を獲る量が増加しました。その結果、現在では34.2%が「獲り過ぎ」の状態にあります。*1

(Edu Town SDGs「海の豊ゆたかさを守ろう」より)

もう1つが、プラスチックごみによる問題です。
2050年には魚より海洋ごみの量のほうが多くなるとまで言われています。環境省のデータでは、日本が流出しているプラスチックごみの量は年2~6万トンと推計されています。海に流出したごみは海に住む魚や魚を食べる鳥が誤って食べるなど海洋の生態系に悪影響を及ぼし、ひいては人間にも影響することが容易に推測できます。「プラスチックごみ」と聞くとポイ捨てや風で飛んで行ったビニール袋を想像する方が多いかもしれませんが、それだけではありません。製造の過程から、消費、処分、廃棄、マテリアルリサイクルなど様々な過程で流出されています。

https://uminohi.jp/wp-content/uploads/2018/11/%E6%B5%B7%E6%B4%8B%E3%81%94%E3%81%BF%E7%99%BA%E7%94%9F%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0.pdf

これらの問題を解決すべく政府も国際的な対策を働きかけています。
では、目標14のターゲットを見てみましょう。

ターゲット

▶14.1: 2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。
▶14.2 2020年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性(レジリエンス)の強化などによる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う。
▶14.3 あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響を最小限化し対処する。
▶14.4 水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで回復させるため、2020年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業及び破壊的な漁業慣行を終了し、科学的な管理計画を実施する。
▶14.5 2020年までに、国内法及び国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域及び海域の10パーセントを保全する。
▶14.6 開発途上国及び後発開発途上国に対する適切かつ効果的な、特別かつ異なる待遇が、世界貿易機関(WTO)漁業補助金交渉の不可分の要素であるべきことを認識した上で、2020年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する**。
**現在進行中の世界貿易機関(WTO)交渉およびWTOドーハ開発アジェンダ、ならびに香港閣僚宣言のマンデートを考慮。
▶14.7 2030年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理などを通じ、小島嶼開発途上国及び後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用による経済的便益を増大させる。
▷14.a 海洋の健全性の改善と、開発途上国、特に小島嶼開発途上国および後発開発途上国の開発における海洋生物多様性の寄与向上のために、海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドラインを勘案しつつ、科学的知識の増進、研究能力の向上、及び海洋技術の移転を行う。
▷14.b 小規模・沿岸零細漁業者に対し、海洋資源及び市場へのアクセスを提供する。
▷14.c 「我々の求める未来」のパラ158において想起されるとおり、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用のための法的枠組みを規定する海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施することにより、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用を強化する。

私たちにできること

フランスでは、

2016年に世界に先駆けてプラスチック製のレジ袋の使用が禁止され、2020年に使い捨てのプラスチック容器や食器を禁止する法律を施行。2040年までに全ての使い捨てプラスチックをなくすゴールが設けられ、2022年1月から全ての小売業において野菜と果物のプラスチック包装が原則として禁止。4月には使い捨てプラスチック包装のリデュース(削減)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用)の3Rに関する国家戦略を採択する政令を公布した。
(日本財団ジャーナル「https://www.nippon-foundation.or.jp/journal/2019/20107/ocean_pollution」より)

各国が国レベルで対策している中、私たち個人にできることはどのようなことでしょうか。水資源の課題を2つ述べましたが、どちらも人間の行動を変えることで改善ができます。

・食べる分だけ魚を買う
・プラスチックの利用を減らす

魚に限ったことではありませんが、日本の食品ロスの半数は家庭で発生したものです。食べきれず廃棄する、ということがないよう必要な分だけを購入するようにしましょう。また、魚を買う際にMSC「海のエコラベル」のものを選ぶことができます。このラベルは水産資源と環境に配慮し適切に管理された「持続可能な漁業」で採られた水産物の証です。

もう1点は、プラスチックフリーな暮らしを目指しましょう。自分の暮らしをいくら気をつけていても製造や廃棄過程などプラスチックごみの流出を防げない場合があるため、プラスチック自体を利用しない暮らしが理想です。

いかがでしたでしょうか。
豊かな海に囲まれた日本だからこそ、意識高く海の豊かさを守っていけるといいですね。
次週は「SDGs目標15:陸の豊かさも守ろう」についてお話しします。
ありがとうございました!

*1:Edu Town SDGs「海の豊ゆたかさを守ろう」(https://sdgs.edutown.jp/info/goals/goals-14.html)
「海洋プラスチックごみに関する状況」
https://www.env.go.jp/content/900543578.pdf

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