はじめに
こんにちは、Elastic Infra です。
2026年8月20日、エンジニア養成機関「42Tokyo」にて、Elastic Infra主催のインフラ設計ワークショップを開催しました。当日は30名近くの受講生の皆さんにご参加いただき、4時間にわたって設計・発表・講評を行う、非常に熱量の高いイベントになりました。今回はその様子をレポートします。
42Tokyoとは
42Tokyoは、フランス発のエンジニア養成機関「42」の東京校です。
なんと、学費無料、教師なし、ピアラーニング(学生同士の学び合い) という特徴的なスタイルで、課題ベースのカリキュラムを通じて実践力を磨きます。自発的に学ぶ意欲が非常に高い受講生が集まっています。
Elastic Infra は 42Tokyo さんの取り組みに深く共感し、日本に素晴らしいエンジニアがもっともっと増えてほしいという思いから、弊社のエンジニア支援の一貫としてパートナー参画させていただいております。
42Tokyo校舎
開催のきっかけ
Elastic Infraは、AWS・Google Cloud・Azureなどのマルチクラウドでお客様の環境を24時間365日支える、インフラ構築・SREを専門とした事業を行っております。
普段インフラに触れる機会が少ない皆さんに「インフラ設計の面白さを、実務さながらの形で体験してもらいたい」という思いから今回のワークショップを企画させていただきました。
当日のプログラム
当日は14時から18時までの4時間。次のような流れで進めました。
- オープニング・お題の説明
- ミニ講義:構成図とは何か/パブリッククラウドとAWSの主要マネージドサービス
- チームに分かれてのインフラ設計ワーク
- 発表・レビュー会
- 模範解答「Elastic Infraならこう作る」の解説
- 座談会
お題は「XXXXを支えるシステム」
お題の発表
設計ワークのお題は、とあるプラットフォームを立ち上げる事業会社さんからインフラ構築の相談を受ける、という実務を模したシナリオにしました。(インフラワークショップ内では実際にどんなプラットフォームなのかを発表しています。気になった方は、またどこかで開催したときに是非ご参加ください!)
瞬間的に殺到するアクセス。サービス特有の制約。外部事業者に任せる決済との連携。運用者が画像や資料を自分でアップロードできる仕組み。決済情報や個人情報を扱うがゆえのセキュリティ。そして「過剰に立派すぎて高い提案は歓迎しない」というコスト意識——。
シナリオにはこのように、私たちが実際のお客様との仕事で日々向き合う要件を盛り込んでいます。
ミニ講義:まずは「使える道具」を知る
ミニ講義
参加者の中にはAWSにまだ触れたことがないという方も多かったため、設計ワークの前にまずは弊社CIOの加辺がミニ講義を行いました。
Webサービスの3層アーキテクチャを例にして "インフラ構成図" とはどのようなものか?の解説から始まり、近年パブリッククラウドがサービスインフラへもたらした変化、そしてAWSの主要サービスを駆け足で紹介しました。
このあとの設計ワークで「使える道具」を一通り知ってもらう時間です。
白熱した設計ワーク
ワーク風景 その1
参加者は7チームに分かれ、ホワイトボードに構成図と提案の骨子をまとめていきます。
当社エンジニアも各テーブルを回り、TA役として適宜フォローをしていきます。「瞬間のスパイクをどう捌くか」「サービス特有の事故をどの層で防ぐか」など、チームごとに議論の焦点はさまざまです。
ワーク風景 その2
AWS未経験のメンバーがいるチームも、ミニ講義で紹介したサービスを手がかりに、時間いっぱいまで構成を練り上げていました。
発表・レビュー会と「Elastic Infraならこう作る」
発表では、4チームにそれぞれの構成案をプレゼンしていただきました。
同じお題でも最終的に各チームで全て違う構成となり、実際に様々な実現方法・設計方法があるということを体験してもらうことができました。
チーム発表の様子 その1
チーム発表の様子 その2
最後に私たちの「Elastic Infraならこう作る」を構成図とともに解説。キャッシュによる負荷軽減や非同期処理によるスパイク吸収など、お客様の懸念にどう応えるかという観点から設計判断の根拠をお話ししました。
お疲れ様でした!
学生からの鋭い質問
質疑応答では、実務への解像度の高い質問が次々と飛び出しました。
- 「なぜこの構成にValkey(インメモリキャッシュ)が必要なのか?」
- 「構成図を書くとき、どこから書き始めるのか?」
- 「Elastic Infraならこう作るの構成だと、AWS費用はどのくらいかかるのか?」
- 「突発的なリクエストが見込まれる場合、事前にスケールアウトさせておくことは実務でもよくあるのか?」
コストやキャパシティプランニングといった運用目線の質問が受講生から自然に出てくることに、私たちも驚きました。
ワークショップ終了後には座談会で残ったかたと時間いっぱいたくさんお話をさせていただきました。「Elastic Infraに応募したい」という声もいただき、受講生の皆さんのエネルギーに私たち自身も大きな刺激を受けた一日となりました。
おわりに
普段の私たちは、 BtoB のビジネスでお客様環境を支える裏方でもあるため、皆様の前に直接出る機会はあまり多くありません。
今回のワークショップは、受講生の皆さんにとってだけでなく、私たちにとっても新鮮な学びの場になりました。今後もこうした技術発信・教育の機会を増やしていきたいと考えています。
Elastic Infraに、そしてインフラ・SREの仕事に興味を持ってくださった方は、ぜひお気軽にご連絡ください!