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紙文化・煩雑な労務管理の負を解決。No1労務管理プロダクトを支える開発組織の課題と見据える未来

紙文化・煩雑な労務管理の負を解決。No1労務管理プロダクトを支える開発組織の課題と見据える未来

エフアンドエムネット株式会社は、労務管理クラウドシェアNo.1の人事労務クラウドソフト「オフィスステーション」を開発しています。「オフィスステーション」は必要な機能だけを選んで導入できるアラカルト型のクラウドソフトで、労務の業務効率化を実現しています。労務管理クラウドシェアNo.1を3年連続獲得しており、業界全体から注目を集めるプロダクトです。

今回は「オフィスステーション」の開発チームの2名(写真左から向井政憲・熊田真也)にインタビューを行い、開発組織のビジョンや働き方、大切にしているバリューなどを語ってもらいました。

ー自己紹介をお願いいたします。

向井)全くの未経験から29歳のときにIT業界に入り、その後8年間で複数の開発プロジェクトで経験を積みました。その後、エフアンドエムネットに入社しました。入社の動機は、自社プロダクトを開発できる会社で自らの力を試したかったからです。入社後、「オフィスステーション」が立ち上がり、その開発に携わることになりました。最初は設計者としてのポジションからスタートし、現在は開発のリーダーとして180人規模のプロジェクトをマネジメントしています。

熊田)新卒時はSIerのシステム開発に従事していました。その後、3年ほどで税理士事務所に転職し、決算補助や記帳代行などの業務を担当しました。その後、エフアンドエムネットに入社しました。入社の動機は、小規模ながら自社開発が可能な環境で働きたいと考えたからです。入社後は会計知識を生かして、会計に関するシステム開発の業務を担当し、同時に「オフィスステーション」の開発にも携わりました。現在はチームをマネジメントする立場にいます。

労務管理に関与する業務をオンライン化・効率化する「オフィスステーション」

ー「オフィスステーション」はどのような課題を解決するプロダクトですか?

熊田)「オフィスステーション」は、労務の業務効率化に対処するためのクラウドソフトウェアです。労務手続きに関する部門で使用可能で、例えば総務部や労務担当者、採用した社員情報を管理できるので人事部でも使用できます。労務担当者が持っている業務には非常に煩雑な業務が多くあり、例えば入退社手続き、年末調整、給与明細の発行といった手続きはこれまで紙で行われていました。紙で社員に配布し社員は紙に記入後労務担当者に提出し、それをスキャンしてデータで保存する、紙でもファイリングするといった非常に手間と時間のかかる業務が行われていました。

このようなプロセスだと労務担当者や社員の生産性が低下してしまいます。そのため、労務に関する手続きをオンライン上で管理し、煩雑な労務手続きや手間のかかる年末調整の効率化をオフィスステーションで実現しています。

また、従来は、個人情報が書かれた書類をデータ保存する場合、会社はサーバーのセキュリティ強化など、大きな負担を強いられていました。しかし、「オフィスステーション」を利用することで、セキュアな環境に情報を保管し、情報流出などのリスクを軽減し、権限がある人しか閲覧できない状態にすることが可能です。労務手続きにおいては、年金機構やハローワークに紙媒体で提出するには、作業そのものだけでなく、移動の時間や労力がかかっていました。「オフィスステーション」を使用することで、オンライン提出により書類を提出するための移動時間や、受付での待ち時間、会社内で行う社員同士のやり取りの時間を短縮しています。

個々が自立しながらもお互いをサポートし合い、成果を挙げる組織

ー開発マネージャーとして、どのようなビジョンで「オフィスステーション」を作ってきたのかを教えてください。

向井)開発のビジョンは、社員数や時期に応じて変遷してきました。現在は、他社を上回る優れたプロダクトを開発するために、社員数を拡充しつつもスピード感を持ってプロダクトの制作に取り組んでいます。2015年から2018年頃までは、現在よりも社員数が少なく、自社サービスの成功を目指すというビジョンに向かって、全員が一丸となって努力していました。2019年ごろからは、お客様の数も増加し、業界トップになるという新たなビジョンを掲げています。このためには、仕事の無駄を減少させ、スピード感を持ってよいものづくりをすることが開発組織のビジョンとなっています。

ー今後どのような開発組織を目指していますか?

熊田)各メンバーが自立して考え、理想的なシステムや開発体制を構築できるようにしたいと思っています。そのために今は教育に力を入れています。

これまでの取り組みでは、「オフィスステーション」の開発はスピードが重視され、開発マニュアルなどが整備されていませんでした。更なるマニュアル整備を推進し、メンバーが技術者として成長できるようにサポートしていく方針です。それにより、各メンバーが自らのアイディアを形にし、理想的な開発環境を築く手助けを行い、全体の技術力向上に寄与することを目指しています。

向井)私たちは、メンバーが「チームに入ってよかった」と感じる環境を築くことに注力していますね。「オフィスステーション」は個人情報を取り扱うため、お客様からは高い品質が求められています。ミッションクリティカルなサービスを提供しているため、特に作業においては責任感が重要です。お互いをサポートし合い、良いコミュニケーションと協力関係を築くことで、個々の責任感と協力がうまく調和し、結果としてチーム全体が良い成果を上げることができるような環境を目指しています。

一人ひとりが自立し、よりスピーディに高品質なプロダクトを開発するためのテスト自動化・教育体制の確立を推進

ー現在開発部門が取り組んでいることを教えてください。

向井)オフィスステーションの開発部門は16のチームに分かれ、各チームが「オフィスステーション」をより使いやすくするためにバージョンアップに取り組んでいます。来期以降は、新たな機能を追加するため、チームの数も増加する予定です。我々はプロダクトの利便性を向上させ、機能の幅を拡大することに焦点を当て、そのために協力しています。


ー開発の生産性を高めるための取り組みを教えてください。

熊田)具体的な取り組みとして、チェックリストを作成してメンバーの技術レベルを標準化しています。プログラム設計書においても、テンプレートを利用し、なぜその要素が必要なのかを意識することで作業時間を短縮しています。さらに、プログラムのテスト自動化を導入するなど、生産性向上に向けた取り組みを進めています。これにより、より効率的な開発プロセスを確立し、品質向上にも寄与しています。

向井)生産性向上のために、私たちはメンバーへの教育に特に注力しています。新しく参加したメンバーが多いため、リーダー層が若手メンバーを引き上げ、スキルや知識の向上をサポートすることで生産性向上に寄与できると考えています。さらに、キャリア採用を通じてマネジメント層を強化し、組織全体の知識とリーダーシップを向上させることにも焦点を当てています。これにより、経験豊富なメンバーが若手メンバーの成長を促進し、全体の生産性向上に寄与できる環境を整えています。

ー具体的な開発プロセスを教えてください。

向井)グループ会社である株式会社エフアンドエムが、お客様とのヒアリングを通じて幅広い情報を収集しています。この情報からお客様のニーズをリストアップし、優先順位をつけて各チームで開発を進めています。各チームの担当案件は異なるため、毎月リリースするチームもあれば、より長期間をかけて開発するチームも存在します。エフアンドエムは開発中もお客様からのフィードバックを収集し、プロダクト開発に有効に活かしています。

熊田)現在、中小企業だけでなく、大企業でも当社の「オフィスステーション」が利用されています。少しの仕様変更でも、企業全体に影響を及ぼす可能性があるため、慎重かつ十分な検討を重ねながら改修作業を進めています。

この慎重なアプローチにより、お客様へのサービス提供において安定性を確保し、利用企業がスムーズかつ安心してシステムを活用できるよう努めています。引き続き、お客様の要望やニーズに敏感に対応し、サービスの進化を図っていきます。

ー開発プロセスについての課題がもしあれば、それをどのように変えたいか、お考えを教えてください。


熊田)現在の開発プロセスはウォーターフォール型で、各フェーズで作業内容を固めてから上流から下流へ進めるアプローチを取っています。このプロセスでは、開発プロセスを検討し、スケジュールを明確にし、お客様へ説明しながら作業を進めています。

今後は、メンバーのスキル向上と柔軟性を高めるために、一案として仕様開発から一貫してできるアジャイル開発を導入し、スクラムを組んでみたいですね。アジャイル開発の採用により、エンジニアはより柔軟に様々な作業に対応できるようになり、また、スクラムを通じてチーム単位で迅速に変化に対応できるようになるでしょう。これにより、チーム全体がより効果的にプロジェクトを進め、成果を上げることが期待できます。

向井)開発者が直接お客さまの声を聞く機会をより一層増やしたいですね。営業担当者がお客さまにヒアリングした際に、開発者が重要視していない機能が喜ばれているということが分かったりします。どんな機能がお客さまにヒットするかわからないので、実際の声を聞く機会を増やしたいです。

高いプロ意識を持ち、個々が日々の研鑽を怠らず挑戦することを楽しむ

ー開発組織が持っているカルチャーを教えてください。

熊田)エフアンドエムネットには、会社共通の価値基準として「4つのバリュー」があります。

  • 最高の結果を、最短の距離で
  • 挑戦者であれ
  • Give&Join
  • 最先端の自分に

簡単に説明すると「最高の結果を、最短の距離で」は、お客さまに対する意識です。スピード感を持って、予想と期待を超えるような形でプロダクトを届ける価値基準です。

会社全体としては「挑戦者であれ」のバリューをしっかり持って欲しいと思っています。年齢を重ねると、新しいことに挑戦しない人が増えていく中でも、怖がらずにドンドン新しいことに挑戦してほしいです。

4つのバリューはこちらの記事で詳しく紹介しています。ぜひ読んでください。

>>>全員が妥協せず考え抜いた「社員として、大切にしたいこと」そして生まれたエフアンドエムネットの新たなバリューとは?

IT投資に積極的。多くの新機能開発機会が存在

ーエフアンドエムネットにこれからエンジニアが入社した際に、どのような成長機会があるか教えてください。

向井)エフアンドエムネットは、新規開発に数多くチャレンジできる職場だと思います。自分が希望するポジションで働きやすいので、得意な分野での成長も可能です。現在、エフアンドエムネットではやりたいことと比較してエンジニアが足りていない中、会社としてはIT投資に非常に積極的な状況です。多くの開発にチャレンジできる機会を提供できると考えています。システムを良くするための提案ができる環境なので、積極的に発信することで自身のスキルアップに繋げることもできると思います。

ー最後にどのような価値観を持った人に働いてほしいかを教えてください。

熊田)価値基準の「4つのバリュー」に共感いただけるような方と一緒に働きたいなと思います。ただ、いろいろな価値観を尊重する意味でも、バリューに共感できるという部分からはブレずに、幅広い人材を求めています。

向井)受身な人よりも自分の意見をはっきり伝えられる人が良いですね。メンバーでひとつのことを成し遂げることに、よろこびを感じるような人だと、お互いに親和性があるのではと感じます。


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