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インテリアささげって大変だけど楽しいし、さらによく出来そうだよね。


こんにちは。やまもとです。

今日のお題は、ECの撮影って大変だけど、楽しいし、
さらによく出来そうだよねっていうお話です。

ECの商品撮影にまつわるあれこれの業務は、
いわゆる「ささげ業務」と言われています。

  • 撮影
  • 採寸
  • 原稿

の「さ・さ・げ」ですね。

このささげ業務というのは、アパレル業界から来た
言葉で、次々と新作が発表されるアパレル業界は、
ここにかかるコストが膨大で、とても大変だという
ことで有名な業務です。

インテリアEC業界でいうと、アパレルほど次々に
新作が登場するわけではないので、採寸の負担は
軽いのですが、そのぶんというかそれにも増して、
「撮影」と「原稿」が大変です。

例えばソファーの「撮影」。

ソファー自体が重くて大きいので、場所も要るし、
人も要るし、体力も要るしで、なかなかに大変です。

また、単品撮影ではなくコーディネート撮影なので、
ソファーまわりのテーブルやラグ、テレビボードや、
ダイニングセットや、キッチン収納や雑貨小物まで、
ありとあらゆる部屋を構成する家具をコーディネート
して撮影するので、その大変さは、ソファー1点の
撮影という範囲ではありません。

物理的な面で、場所と人が大きな負担となるのです。

また、実は撮影よりも難易度が高いのが、「原稿」です。

アパレルの原稿なら、どこそこのブランドで、とか、
素材がどうのとか、割と「私はこういう服です」と
いう主張が商品ページに書かれています。

デザインが重視されるアパレルの世界ですし、世間の
リテラシーも高いので、わざわざ着こなしパターンを
たくさん載せなくても、ユーザーは直感的に欲しい
ものが分かるからです。

ただ、インテリアでは、そうはいきません。

最適な設置場所から使用方法、特徴やお手入れ方法、
素材の解説など、購入に必要なたくさんの情報を
ページに載せていく必要があります。

「私はこういうソファーです。
 こういう素材で、こういう風に使うと素敵よ。
 重くて大きいので、お部屋の広さも確認してね。」

というところまで、しっかりと書く必要があります。

ただし、これだけでは終わりません。

一般的な情報だけではなく、他の家具との合わせ方、
経年変化の有無、暮らしをよくする使い方など、
プロ目線の見解を盛り込み、丁寧に丁寧に商品の要点
を紐解くことが重要です。

「私はこういう風に使うと、あなたの生活が
 こう変わりますよ。
 あと、あの家具と相性がいいですよ。
 10年後にはこんな風になるから素敵でしょ。」

という具合のプロとしての解説が必要です。

価格が高く、買い替えづらい「インテリア」は、
購入を決定しづらいため、基本情報だけでなく、
より明快なプロのアドバイス=価値情報が求められる
のです。

それゆえに、原稿を書くためには、インテリアの
幅広い知識が求められるため、「原稿」がもっとも
難しく、職人的な仕事なのです。

こんな風に、インテリアECの撮影と原稿は大変です。

撮影場所×インテリアの知識があるスタッフを確保
するのがとても難しいので、なかなかに大変な商売を
選んだなと、いつも苦笑しています。

好きじゃないと、やってられない商売ではありますね。

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さて、そんな大変な「インテリア業界のささげ業務」
なんですが、うちの会社では、新たな一歩を
踏み出そうかと考えています。

それは「スタッフ自宅撮影」への投資です。

うちの会社は、おかげさまでインテリアを異常なほど
に好きなスタッフがいて、新築マンションの内装を
未使用で潰して一からリノベしたり、食費を削って
までお金を貯めて名作家具を買ったり、専門誌の
記事を毎号隅から隅まで熟読して暗記したりと、
なかなかのインテリアマニアたちです。

飲み会では、よくあそこの家具はどうだとか、
民藝の魅力は何なのかとか、あそこの蚤の市は
掘り出し物があるだとか、そんなインテリアに関する
議論もよく繰り広げられます。

仕事と趣味が連なった素敵な大人たちです。

そんなスタッフたちの自宅で、実際の生活で使って
もらいながら、商品を撮影してきてもらおうという
のが、ひとつのアイディアです。

スタッフ自宅撮影は、いろんなECサイトがやってる
のですが、本来は自宅のクオリティを求められるので
なかなか高いレベルで成立させるのは難しいです。

成立が難しい分、キュレーターのように家に採用する
アイテムたちにこだわったスタッフの自宅写真は、
それはそれは素敵です。

撮影スタジオで「それらしく」撮影するのとは、
まったく異なるリアルな家具の表情が見られるのは、
自宅ならではです。

例えば本棚なんかはスタジオ撮影すると、いかにも
きれいにディスプレイ棚のように撮ってしまいがち
ですが、自宅で使っているのを撮影すると、不揃いな
本があったり、時計があったり、小物があったり、
子供のおもちゃがあったりと、家具のリアルな一面を
垣間見れるのです。

つまり、リアルな使い方をしてもちゃんと素敵な家具だぞ、と。

このリアルな一面をもった1枚の写真を撮るために、
スタッフの住宅環境とそれに紐づくスキルアップに
会社として投資しようという計画です。

自宅のクオリティが大事な自宅撮影ですが、前述の
通り、うちにはそれをクリアできるスタッフが、
年齢や家族構成も様々に揃っているので、そこが
この計画の成功の大きなポイントです。

どのように運用するのかや、投資方法や投資額など
決めなくてはいけないポイントはたくさんありますが
まぁ、いつもどおりまずはやってみて、良ければ、
ブラッシュアップしていこうかなと考えています。

リセノの写真が、より素敵に、よりリアルに、より
分かりやすく、またまた生まれ変わります。

楽しみにしていてください。
僕自身もとっても楽しみです。

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