プラットフォームとサービスはどう違うの?
今やスマートフォンなしでは生活できない。AppleやGoogleをOSとするPCやスマホでAmazonや楽天市場で買い物をし、FacebookやTwitterなどのSNSで友人などと交流を楽しむ。食事もUber Eatsを代表とするデリバリーサービスの利用、支払いはPayPayなどのQR決済や電子決済。このような生活スタイルを送る方も多いのではないでしょうか。これらのサービスは「プラットフォーム」と呼ばれているビジネスモデルで、私達の生活に欠かせない存在です。
今回は「プラットフォーム」の仕組みの説明と特徴、ビジネスモデルの分類についてご紹介します。
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プラットフォームとは
「プラットフォーム」は、サービスやシステムなど、ソフトウェアを提供・カスタマイズ・運営するために必要な「共通の土台(基盤)」となる標準の環境のこと。
一つの建物に対し様々な商品やサービスを出店する場を与え、そのテナントから料金をもらう、デパートやショッピングモールのこのような仕組みも「プラットフォーム」のビジネスモデルの一つです。
「プラットフォーム」というビジネスモデルは、インターネットが普及する前から私達の生活の基盤にありました。
オンラインでのプラットフォーム例としてAmazonで解説してみましょう。
スーパーや電化製品のショッピングモールにあるような商品から、音楽(Amazon Music)や動画(Prime Video)の配信サービス、AWS(クラウドサービス)と、一つの「プラットフォーム」内で娯楽や仕事にも利用できるサービスが広がっています。
「プラットフォーム」に会員登録をするだけで、多種多様な商品やサービスを選び、手軽に利用する楽しみを広げることができますね。
これは「プラットフォーム」の大きな利点であり、利用者が増加している一因となっています。
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プラットフォームの3つの特徴
PCやスマホ1台で、私達の生活の利便性を向上してくれる「プラットフォーム」。
ここでは、「プラットフォーム」が提供者と利用者にどのような効果を与えるのか、特徴を3つご紹介したいと思います。
ネットワーク効果による利用者の拡大と、サービス内容の向上
あるサービスや商品への満足度が高まり利用者が増えるにつれて、そのサービスや製品の価値・利便性が高まることを「ネットワーク効果」と言います。
「Uber Eats」を例として挙げてみましょう。2016年の国内事業開始時、「Uber Eats」は東京だけで実施していました。しかし、出前やお弁当を日常的に利用する日本人の文化にフードデリバリーサービスが浸透したことと、提携している店舗の増加やクーポンでの割引キャンペーンが注目され利用者が増えました。
「Uber Eats」は利便性とサービス内容の向上を続け、アプリで配車を簡単にできる「Uber Taxi」も開始しました。さらに乗り物とスマホがあれば、スキマ時間に働くことができる配達員の業務も注目を集め、配達をする側とされる側の需要と供給も満たすことでサービスの向上を図ることに成功。これらの要因により、一度登録してもらえれば他の出前サービスへ目移りされることなく利用してもらえる、「プラットフォーム」の地位を確立したと言えるでしょう。
ビッグデータによる新規事業の計画や、顧客へのサービスの提案
「プラットフォーム」は利用者が増えると、ビッグデータ(様々な種類や形式の巨大なデータ群)を得ることができます。
ビッグデータを解析することで、以下のような情報を把握することができます。
・顧客の購入履歴や購入傾向
・どのような広告に興味を持って購入に繋げてもらえるのか
この情報を元に、その「プラットフォーム」の今後のマーケティングや新しい事業の立ち上げを計画することができます。
また、ビッグデータの入手におけるユーザー側のメリットは、インターネット(Googleなどの検索エンジン)を見ているとその人が興味を持つ内容の広告が出てくる、という提案を受けられることです。
他にはECサイトで買い物を検討していた際に、目当ての商品と一緒に「類似品の提案」や「その製品のユーザーが一緒に買っていたもの」が出てくる、という経験をした人も多いと思います。
これらの広告の代表例として「リスティング広告」「リターゲティング広告」「インタレストマッチ広告」などが挙げられます。
自分で調べることを忘れていたり、探すことが手間だと感じていた場合にこのサービスに利便性を感じた、という人もいるのではないでしょうか。
リソースの活用により、多くの商品やサービスを提供できる
「プラットフォーム」を利用したサービスは、新規企業が急成長しやすい、活躍できる場でもあるといわれています。
企業や個人だけで開業・集客をするには、時間と費用がどうしてもかかってしまうのですが、既存のリソースを活用できる「プラットフォーム」に参入すれば、費用や工数を最小限にして商品やサービスを販売できます。
Amazonや楽天市場には様々なネットショップが出店されていますよね。SNSやクチコミから反響があり、売上を伸ばして急成長・急拡大した企業もたくさん存在します。
利用者側にも商品を比較をしたり、満足度を確認して失敗の少ない購入ができるなどのメリットが生まれます。
最近では「プラットフォーム」独自のサービス展開も注目を集めています。
例えばLINEでは無料通話サービスによって増えた利用者に向けて、「LINEゲーム」「LINEマンガ」などの独自のサービスを提供しています。
マンガやゲームのアプリは色々な会社が開発を手掛けCMを流していて、競合他社が多いのでユーザーを増やすことは大変です。
そのため、LINEはLINEユーザーならその登録情報ですぐに利用ができる、という手間に感じる作業を省き、「プラットフォーム」内の新しいサービスをユーザーに利用しやすく提供しユーザーの離脱を防ぎ、新規ユーザーの獲得にも成功をしています。
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プラットフォームの代表的なビジネスモデル
これまで紹介してきたサービスを最後は、わかりやすくビジネスモデルに置き換えて説明していきましょう。今回は代表的な6種類のビジネスモデルをご紹介します。
仲介型
サービス・仕事・作品を持つ企業や個人と、それを必要とする顧客をマッチングする「プラットフォーム」です。
例:メルカリ、ランサーズ、ココナラ、PIXTA、Uber、Airbnb
OS型
OSの提供により、ユーザーが他の企業が作成したアプリケーションなどを利用する場となる「プラットフォーム」です。
例:AWS、App Store、Microsoft Store
SNS型
ユーザー同士をつなげ交流の場を提供する「プラットフォーム」です。
例:Facebook、Twitter、Instagram、LINE
EC運営型
自社の商品のみならず、他の企業にも出品してもらうことで品揃えを豊富にする「プラットフォーム」です。
例:Amazon、楽天、BASE、minne
ソリューション提供型
店舗、インターネットでの決済や電子書類に利用し業務の効率化や生産性を高めるデジタルツールの「プラットフォーム」です。
例:PayPal、PayPay、Airレジ、DocuSign
動画・音楽系
動画や音楽をユーザーに配信してシェアする「プラットフォーム」です。
例:YouTube、ニコニコ動画、Tiktok
「プラットフォーム」のビジネスモデルや例を紹介してきましたが、一度は利用者として触れたことがあるものも多かったのではないでしょうか。私たちの日常生活に浸透してきているビジネスだとお分かりいただけたかと思います。
「プラットフォーム」はサービス利用者が多くなることで企業へのメリットはもちろん、顧客へのサービス向上や提供できるビジネスが増えるなどの強みを発揮することで、顧客へのメリットも期待されます。
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