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スマートオフィスのスタートアップ共同創立者が、スタートアップを続けながらなおフランジア(現 Sun*)で働く理由。

現在、ソニー・グローバルエデュケーションのプロジェクトにテクニカルリーダーとして関わっているHoang Quoc Huyさん(以下、Huyさん)。フランジアの社員として働く傍ら、スタートアップの共同創立者としてスマートオフィス事業のハードウェア責任者を担っています。今回は、そんな彼がフランジアでのプロジェクトと自身のスタートアップについて、熱い思いを語ってくれました。

アイデアを形にしたい・会社を大きくする方法を学びたいとフランジアへ

ーフランジアに入った経緯を教えてください

2015年にフランジアにジョインするまでは60人規模の日系企業でイメージプロセッシングやスマートフォンアプリの開発を行っていました。その会社ではソフトウェアのみの開発で、自分がやりがいを感じていた「新しいアイデアを形にする」という機会があまりなく、心から充実感を感じられていませんでした。

そんな中、先に働いていた元同僚がフランジアを紹介してくれました。フランジアは、社員数が毎年倍増している「ベトナムで最速で成長している会社」で、会社を大きくする方法とマネジメントを学びたいと考えジョインを決意しました。常に社内で数十件のプロジェクトが走っており、多くのプロジェクトに関われることにも魅力を感じていました。


クールで難易度が高いプロジェクトと誇りに思えるプロダクト

ーフランジアではどういった業務に関わっていますか?

フランジアにジョインしてからは、ソニー・グローバルエデュケーションのプロジェクトにテクニカルリーダーとして入っています。

ソニー・グローバルエデュケーションのプロジェクトは非常にクールで技術的にも難易度の高いプロジェクトです。ソフトウェアのみならず、ハードウェアの開発を行う大規模なプロジェクトで、最初に内容を聞いてとてもワクワクしました。現在、KOOVというプロダクトがリリースされたことを非常に誇りに思っています。


(プロジェクトのメンバーとの一枚。上段左から三番目がHuyさん。その右はソニー・グローバルエデュケーション池長さんです。)


ーフランジアとは別に取り組んでいるスタートアップについて教えてください

2011年に開発をスタートし、2015年にVSHOMEという名前で会社を設立しました。現在は10人のメンバーがおり、ハードウェア開発が2人、アセンブリーが1人、ソフトウェア開発が自分で1人、残りがビジネス開発担当となっています。

事業としては、スマートオフィスとソーラーシステムの開発を行っています。元々、スマートオフィスが主力でしたが、スマートオフィスを活用するには、電気がないとなにもできないのでソーラーシステムもやることになりました。ソフトウェアはiOSとAndroidに対応しています。現状は、10人の個人会員と5社に法人として利用いただいています。

これからスマートオフィスからスマートビルディング・スマートタウンへと拡大していきたいと考えています。例えば、照明のシステムはビルや街単位で管理できます。ビルの外の気温もオフィスから確認できます。パーキングに関する多くの問題も解決できます。AIを使ってCortanaやSiriのような技術も入れていきたいと考えています。


ーそもそも、なぜスタートアップを始めようと思ったのですか?

僕と共同創業者たちは同じ大学で勉強していました。母校であるハノイ工科大学は、私たちにテクノロジーへの情熱を与え、今のようなスタートアップを創出するためのコアとなるR&Dチームを創る手助けしてくれました。

個人的には、プログラミングだけでなく、ハードウェアも大好きでしたし、優秀な仲間とスタートアップを創り、こだわっていくことで、より多くの知識を互いに共有することができると考えていました。

僕たちは大学を卒業後、それぞれ別のテクノロジー企業に就職しました。その時に、ベトナムのエンジニアだけで、ベトナムの人たちのための技術製品を安価に創ることができると確信し、2011年に研究開発を開始しました。

そこで私たちはスマートホーム製品を研究することにし、2015年に会社を設立しました。

(VSHOMEのメンバー。左から四番目がHuyさん。)


ーなぜスマートオフィスという事業をやろうと思ったのですか?

元々、自分たちの能力をもとにスマートプロダクトを作りたいと考えており、スマートオフィスはそういった特徴を持つ製品の1つでした。スマートオフィスは、現代的でプロフェッショナルな職場環境を顧客にもたらすだけでなく、電気代と管理手数料を節約するのにも役立つと考えています。


ベトナム発のスタートアップを海外市場へ

ーベトナムのスタートアップについてどう思いますか?

個人的に、スタートアップにおいて最も重要なのは、ひとつのことに集中し他を犠牲にもするような情熱だと思っています。一方で、それだけでスタートアップが成り立つとも思っていません。スタートアップが成功するためには、常に学習し、知識を増やしていく必要があります。

ベトナムにおいては、まだまだスタートアップの成功率が低く、その原因としてターゲットとしている市場がベトナム国内に限られていることがあると考えています。VSHOMEとしてはこれから海外の市場を狙っていきたいと考えています。


ー先進的なスタートアップをしながら、フランジアで働くのはとても大変ではないかと思いますが、どのようなスケジュールで仕事をしていますか?

一日のうち午前中は自分のスタートアップの業務やミーティングを行い、午後はフランジアの業務をリモートで行っています。定例の会議がある毎週水曜日だけはフランジアのオフィスに出社しています。

正直、非常に大変です。しかしながら、同じアイデアと情熱を持った優秀な仲間たちと働き多くの学びが得られることに、大変さ以上の価値を感じており、毎日とても充実した日々を送っています。問題解決のスピードが早いうえにクオリティーも高く、10人以上のチームでありながら、QAはリモートでひとりいるだけです。自分も普段はオフィスに出社せずリモートで業務を行っていますが、コミュニケーションもリモートで不自由なく行えているメンバーと仕事ができていることをありがたく思っています。

クライアントであるソニー・グローバルエデュケーションさんの存在も大きく、立場的に下について開発を請け負っているというよりは、チームとして一緒に戦っている感覚を持っていて、自分のスタートアップでは体験できないような多くの貴重な体験させてもらっています。ソニー・グローバルエデュケーションのエンジニアが教えてくれることも多く学びと刺激を得ながら仕事をしています。

  (オフィスでKOOVハードウェアを組立て、ソフトウェアとの連携を確認。)


ースタートアップ、そしてフランジアでの仕事について、今後のビジョンを教えてください

まず個人的には、少なくとも向こう5年間はマネージャーになるよりも技術に重点を置いて磨いていきたいと考えています。

次にスタートアップですが、これまでにVSHOMEはハードウェアとソフトウェアで、ベトナムに限らずシンガポールやアメリカ、ドイツ、スイス他から多くのパートナーを得ました。今はまだ若い会社ですが、これからもっともっと顧客もパートナーも増やして、会社を大きくし、新しいアイデアをもとに革新的な技術を形にしていきたいと思います。

最後にフランジアでの仕事ですが、ソニー・グローバルエデュケーションさんは“300年先の未来をつくる教育”をビジョンとして掲げ、本気でグローバル規模で教育を変えようとされています。このプロジェクトが成功すれば、将来グローバル規模で教育システムによりよい影響をもたらすと確信しています。自分自身このプロジェクトにこれまでにないやりがいを感じていますので、このスケールが大きく刺激的なプロジェクトにこれからも関わっていきたいと考えています。

また、フランジアでは他にも新しいことをやっていきたい考えています。具体的には自社のプロダクト等、新しいアイデアを形にすることをやっていきたいですね。

今回、スタートアップとフランジアでの熱い思いを語ってくれたHuyさん。フランジアがダイヤモンドスポンサーを務める、Google主催のエンジニアイベント「GDG Dev Fest Hanoi 2017」にも登壇し、MR(複合現実)の技術を紹介しました。技術を愛し、アイデアを形にすることに全力を傾ける彼が、これからもベトナムのテクノロジーを引っ張っていってくれることと思います!!
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