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北の大地でフードロス削減に取り組むリモートワーカー―ツッチーインタビュー

フレンバシーの中にはいろいろな仲間がいます。3年ほど前に副業という形でジョインして、型にはまらず色んな仕事をしてくれるメンバーのつっちーを紹介したいと思います。弊社では想いに共感してジョインしてくれる仲間が多いのが特徴で昨日まではお客様だったのに今日から仲間になるようなこともありますが、彼女はまさにその典型といえます。4000文字近くある彼女のインタビューからはスケールの大きさも感じられるかもしれません。

■フレンバシーにジョインする前

建設コンサルタント業界で再生可能可能エネルギーの事業開発をしていました。民間企業にSaaSのサービスを開発・販売していました。営業出身ではありますが、営業だけではなくサービスの設計からカスタマーサクセス、サービスのUI改善、顧客向けのイベント企画など様々な業務を行っていました。

■環境問題からペスカタリアンへ

もともと大学時代から環境問題に取り組んでいて、環境系の国際NGOに2年間所属したりもしてしました。環境保護の活動をずっとやっていたのですが、大学3年時にアメリカへ留学して、自分にできる環境保護の活動ってなんだと考えるようになりました。

木を植えるというのも一つのアイデアですが、途上国に学校を建てただけというのと似ているような気がしたのです。もっと身近なことで出来ることを探していたというか・・・。

そんなときに現地の友人からヴィーガンとかやってみたらと勧められてヴィーガンやベジタリアンに興味を持つようになりました。そこから勉強を始めて、本を読んだり、動物福祉系の映画を見てみたり(怖くて最後まで見れなかったけど)、確かアースリングスという映画でしたがそれで実情を知ったのです。今だとNETFLIXのドミニオンなどで知る人が多いんじゃないですかね?

私は料理も好きなので、野菜だけで美味しい料理作れないかなというのも考えていました。ちょうど留学していたところがアメリカのポートランドというところで、飲食店はヴィーガンメニューがなかったら潰れてしまうというくらい進んでいる場所でした。スーパーにも当たり前のようにヴィーガンの食品も並んでいて、見本になるような料理もたくさんあったので、すぐにヴィーガンの生活を始める決心をしました。持っていた肉等はその日のうちに友達にあげてしまいました。

菜食になる際に苦労する人もいるようですが、私は逆にとても楽しくて、視野も広がった気がしました。今までは肉や魚を使うのが当たり前だったのが、こんなスパイスや食材を使ったら美味しい料理ができるのかと毎日が新しい発見ばかりでした。

ところが10年前に日本へ帰国した時には、「宗教(で始めたの)ですか?」とか言われるくらいヴィーガンは日本では浸透してなかったんです。もちろんVegewelもなかったです(笑)。そんな頃に庄司いずみさんという著名なヴィーガン料理家の料理教室を見つけて通うようになり、さらに傾倒するようになりました。

当時ヴィーガンの浸透していない日本で完全な菜食を続けることは難しく、また魚は元は好きだったのでたまに食べるように変化していきました。自分の中では殺せるものは食べてもいいかなと線引きして、菜食に加えて魚だけ食べるペスカタリアンになりました。

ちなみに卵や乳製品についてはいただきものは食べますが、自分では買わないです。

■運命の出会いとフレンバシーにジョイン

ヴィーガンフードのお店もそんなにないし、ネット上にも当時はあまりなくて、お買い物には苦労していたのですが、Greens Vegetarianかるなぁといったヴィーガン専門ショップはよく使っていました。

その後Vegewelはヴィーガンレシピを掲載していたのでたまに見るようになりました。ある日Vegewelからメルマガが送られてきて、Vegewel Marchéというオンラインショップが始まり、プラントベースお試しセット(試供品詰め合わせ・定価から70%OFFのセット)が限定販売!と出ていたので購入してみました。

そしたらその数日後にVegewelでEC立ち上げメンバー募集のメールが送られてきたのを目にして、応募したというのがきっかけですね。エネルギーの仕事も楽しかったけど、食の仕事はずっとやりたいと思っていたので、募集記事を見た瞬間に「私を呼んでいる!」と運命を感じたのを覚えてます(笑)。もう当時はそのまま転職する勢いで扉をたたきました!が、実は履歴書持っていくのをすっかり忘れていたという(笑)。

■フレンバシー入社後の仕事の印象

入る前はもっと人数が多いのかと思っていました(笑)。

あとは入ってみて気がついたのは、以前はただのいち消費者でしかなかったのが、売る側の目線が入るようになったというところですね。消費者側の目線しかなかったので、売る側や作る側については自分の知らないことが多かったなと思います。

■北海道での生活とリモートの仕事

今、家が大きいんです。前、東京に住んでいた頃は1Kだったのが今は2LDKです。一部屋は倉庫みたいになっていて、ちょうど今トマトが5kg置いてあります。

もともと埼玉出身で東京に住んでいたので、3年前の当時は事務所にも来たり、自宅からリモートしたりしてましたが、昨年北海道へ移住したのでフルリモートで働いています。なぜ北海道かというと、食の生産地である北海道に行ってみたいと思ったのです。誰も身内や知り合いがいないところにいきなり来ちゃいました(笑)。いわゆるIターンです。現在は自治体と一緒に仕事をしたり、自分で食に関わる仕事をしたりしています。

そんな状況でリモートが出来るのは非常に助かっています。

実は農家さんとのつながりが比較的多いのですが、いきなり収穫手伝ってくれとか、今日は雨が降ったから作業はなし、今日は晴れたから忙しいみたいのが結構あるんです。自然を相手に仕事をしていると、人間都合でスケジュールが決められないことが多いんです。しかも北海道は夏が短いので、あたたかい季節にやらなくてはいけないことが凝縮されている。それで田舎暮らしのくせに普段は結構忙しい。それに移動手段が車なので移動時間にメール打ったりとかそういうこともできない。完全に都会とは生活のパターンが違います。それでも地元の人とのつながりや助け合いは大切にしたい。リアル「晴耕雨読」や「北の国から」の世界ですね。そんな訳なので、フレンバシーの仕事は夜や週末に時間を見つけてやれるので、そこがいいですね。全体ミーティング(社内全員集める月イチミーティング)も今は昼の部と夜の部もあって都合に合わせて出られる方に出るというのが出来てありがたいです。全体ミーティングでは顔合わせて他のメンバーとも話せるのは助かっています。会社の方向性も確認しやすくなりました。

フレンバシーでの仕事の内容も、状況に応じてどんどん変わっています。最初はGoodGoodMartの前身であるVegewel MarcheのUI改善から始まり、バイヤーのような立ち位置で新商品の選定や取引先とのやり取り、コロナ禍前にはイベントの企画もしていました。現在はフルリモートで、SNSの運用とレストランガイドに掲載する店舗の調査や登録の業務を中心に行っています。

■これからやりたいこと

北海道でイベントできたらいいな(笑)。フレンバシーの看板で現地集合で自分が主催という企画が出来たらなあと思っています。農園を案内とか、そういうのはすぐにでも可能です。

食の一大生産地である北海道に来てみて改めて感じたことですが、生産地は生産地なりのフードロスが出ます。農地で出るロスはロスじゃないという考え方もあるのですが(形の悪いものや傷んだものを土に還すだけなので)、私はなんとかしたいなと思っています。

先日知り合いの農家さんで有機ミニトマトを栽培しているのですが、ジュースにするために4トンものミニトマトを冷凍保管していました。しかし訳あってそのトマトを加工できなくなり、農家さんは破棄するという決断をしました。私はそこに「ちょっと待ってください」とお願いして、自分のインスタグラムで発信をしてみたところ、これがかなりバズって200人以上からDMをいただき、結果的に4トン全部引取先が見つかったのです。北海道って食品の生産規模も大きいので、こういったことも頻繁に起きてしまう可能性が高いです。

今回は急ぎでミニトマトを分配しなくてはいけなかったので、無償で送付しただけだったのですが、本当はそのミニトマトにもっと価値を乗せて消費者の元へ届けたいと思い、商品開発や農家さんと共同のイベント開催などの活動を進めています。

もっと生産と消費の距離が縮まれば、いろんなことが解決するだろうなと想いながら、試行錯誤の日々です。

いずれはGood Good Martでもそういった商品を開発売れたらいいかも。

入社時には想像も出来ないようなスケールで北の大地で活躍し続けているツッチー。彼女ならGOODGOODな新しい消費を生み出してくれそうな予感がします。インタビューありがとうございました!

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