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創業98周年の老舗中小企業が諦めずに新規事業開発を続けてきたその理由とは~『㈱フジサワ 代表取締役 / 藤澤星』がその試行錯誤や決意をお話します~

みなさんこんにちは!新事業推進部の松村です🌼

今回は、弊社社長の藤澤が、
「創業98周年の老舗中小企業が諦めずに新規事業開発を続けてきたその理由とは」
ということで、ストーリーを作成下さいましたので、ご紹介致します☝🏻✨

私も社長のストーリーを読ませて頂きましたが、
現在の事業に至るまでに、様々な苦労や困難を乗り越え、
たくさんの挑戦をされてきたのだと本当に驚きました!

いつもは、明るく前を向いて進んでいる姿が印象的な社長ですが、
「ウィルストップ」開発までの過去(背景)をこのストーリーを読んで詳しく知り、
「私もより一層頑張らなきゃ!」と思いました✊🏻🔥

このストーリーを読み終えた後、
きっと皆さんも考え方や見方が変わると思いますので、
ぜひ最後までお付き合い頂けますと幸いです😌🌸

 はじめまして。株式会社フジサワ三代目、代表取締役の藤澤星(ふじさわせい)と申します。フジサワは2021年に創業98周年を迎えた、老舗の「建物・設備メンテナンス」を行っている建設会社です。建物や設備の「不具合を修理」して、ただ元に戻すだけでなく、「より良くする」ためのお手伝いをしています。平たく言うと「塗装・防水工事の専門工事業」なのですが、建物メンテナンスの専業会社であることを明確にするために、敢えて「建物・設備メンテナンス業」としています。

 さて、フジサワは2020年7月に接触感染対策パッケージ「ウィルストップ」をローンチさせておりますが、このストーリーではこのウィルストップで使っている光触媒との出会いから、これまでの試行錯誤やその意図についてまとめていきます。

 接触感染対策パッケージ「ウィルストップ」については、新事業推進部の二人が別のストーリーにまとめていますので、是非ご確認下さい。

建設業で働く私たちに今できることは何か~コロナ禍だからこそ誕生した、既存事業を活かした新たなサービス " ウィルストップ " についてご紹介致します~ | 株式会社フジサワ
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https://www.wantedly.com/companies/fujisawacorp/post_articles/318232

光触媒との出会い

 皆さんは「光触媒」をご存知でしょうか? 昨年の新型コロナウィルス感染拡大に伴い、抗菌・抗ウィルス対策として知名度が上がってきていますので、お聞きになったことがある方も多いのではないでしょうか。藤澤と光触媒の出会いは、2013年3月の「建築・建材展」だったと記憶しております。もう8年も前になりますね。2012年4月に実家である株式会社フジサワに専務取締役として人生最初で最後の転職をした藤澤は、情報収集のために色々な展示会などに参加していました。老舗の専門工事業ではありましたが、塗装以外に何かできそうなことはないか、入社直後は色々なことを考えていました。(今も色々考えていますが・・・)。

 フジサワは平成初期から「公共工事」と「民間企業元請け工事」の2つが事業の柱になっていましたが、「塗装・防水工事」という枠に収まっており、それが藤澤にはもったいない様な気がしていたのです。外装塗り替えをしたのであれば、内装塗り替えや水回りリフォームなども手掛けて「ワンストップ化」や「多角化」を目指すべきではないかと。つまり、100周年という区切り、三代目というポジションを考えた時に、「塗装・防水工事」からより幅広い「建物・設備メンテナンス業」へと事業内容を転換していく必要があると悩んでいたのです。そんな時、建築・建材展で出会ったのが「光触媒」でした。

光触媒の可能性に魅せられて

 当時の光触媒は、屋外では「セルフクリーニング」による汚れ防止、屋内では「酸化分解」による消臭・抗菌・抗ウィルスが機能・効果として紹介されており、現在もそれはほぼ変わっておりません。その説明に藤澤は、既存事業とシナジー効果がありそう、と強い関心を覚えました。光触媒自体は名前を聞いたことがある程度でしたが、塗装同様のスプレーガン施工であることなど、自社で取り扱うことに違和感がないことが魅力です。何より、光触媒の「何でもできそう感」が、「建物・設備メンテナンス」として提案内容をより改善・多様化できる重要なパーツに見えました。外壁の汚れやカビ付着は、塗料だけで防ぐことが難しい永遠のテーマのため、塗料で抑えきれない場合は光触媒をオプションとして提案することができます。また、屋内での抗菌・抗ウィルス・消臭機能は今後重要なニーズになると予想されたため(残念ながら、2021年現在そうなっています)、無色透明・無臭で抗菌・抗ウィルス機能を付与できる光触媒は、他に代替品がないと言っても過言ではありません。

 ということで、自社で光触媒を扱ってみようと決めた藤澤は、まず自分の知り合いなどに光触媒を勧めてみることにしました。今ではそれなりの知名度がありますが、8年前はほとんどの人が光触媒自体を知らず、そもそも藤澤自身も話を聞いただけの状態であるので、どうやって営業して良いものか、何もかもが手探り状態です。そんな中、前橋市の複合施設ロビーでタバコの匂いに悩んでいるとの情報をゲットし、ロビー壁面・天井へのテスト施工を提案しました。幸いにもテスト施工を了承してもらい、ロビー壁面・天井に実際に施工することになり、今でもその方には感謝してもしきれません。さて、実際に施工してみると、確かに光触媒コーティングは無色・透明であり、施工状況を見ていないと本当にコーティングがしてあるのかも全く分からない仕上がりで、逆に不安感を覚えたのは良い思い出です(笑)。

光触媒効果を「見える化」する

 ニーズとしてはタバコ臭の消臭であったため、光触媒コーティングによってそのロビーの臭いが軽減されないといけませんが、そこでふと「どうやったら臭いが軽減できていることを証明することができるのか?」ということに気付きました。それだけでなく、他の光触媒効果である「空気中VOC低減」や、「表面の抗菌・抗ウィルス」についても簡単に定量化できないことに気付いたのです。これらについては全くの専門外であり、誰かの助けを借りないと折角の光触媒コーティングが「やってみたけど、効果があるのか良く分からない」と言われてしまい、売れないどころか「詐欺まがいサービス」の仲間入りをしてしまうと危機感を抱きました。

 そんな感じで、光触媒コーティング最初のテスト施工を実施したところで、藤澤は次の大きな課題である「光触媒効果の定量化」に取り組むことになります。色々と調べる中で出会ったのが、「ぜん息とアトピーが治る家」という新書でした。著書の一人に、藤澤の現在の指導教官(後期博士課程)である三田村 輝章准教授(前橋工科大学)が入っており、建築環境工学の視点から室内空気質や温熱環境の研究をされていることが分かりました。前橋市内に専門家がいることを知った藤澤は、すぐに前橋工科大学に連絡、共同研究の実施を申込みました。ターゲットが決まれば、行動あるのみです。三田村先生との共同研究は直ぐに決まり、前橋市複合施設の許可も得られ、「光触媒コーティングの空気質改善効果」の実測が始まりました。この共同研究は最終的に、前橋市複合施設で2年間定点観測を実施して、その結果も藤澤が論文としてまとめています。上記のいわゆる「アカデミック・マーケティング」と称される手法は、プラズマクラスターイオン(シャープ株式会社)やブルーライトレンズ(株式会社ジンズ)が有名ですが、藤澤もそれらを念頭にデータ分析や営業活動を実施しようと考えておりました。光触媒コーティングという目に見えない効果・サービスを、如何にしてお客様に伝えるのかという課題は、プラズマクラスターイオンと同様だと感じたのです。

試行錯誤が「ウィルストップ」開発へとつながる

 その後も様々なお客様の課題に向き合う中で、これは光触媒でないと解決するのは難しいと思われる案件では、光触媒を積極的に提案し、ノウハウや成功事例を積み上げてきました。屋根にも外壁にも光触媒コーティングしまして、大体の案件では成功を収めましたが、カビ対策としては失敗事例もあり、何故失敗してしまったのかを良く考察する機会にもなりました。屋内の抗菌・抗ウィルスについてはほとんどニーズが存在していない状態だったため、ほとんど提案事例もなく5年が経過してしまいました(苦笑)。しかし、2013年から続けてきた一連の活動は、全て「ウィルストップ」へと繋がっています。共同研究結果として、「壁面・天井の光触媒コーティングは室内空気質を改善しない」が、「光触媒コーティング表面は長期間キレイな状態を保っている」ことが証明されていたため、ウィルストップはその当初から「手間の掛からない接触感染対策」としての位置付けを明確にしました。

100年企業を目指して

 創業100周年まであと少しというタイミングですが、だからこそ「新しいビジネスの創造」「多角化」による事業構造アップデートが必要だと考えています。そんな中で意識していることは、とにかく「諦めないこと」です。人的・金銭的リソースが限られている中で、時間が掛かっても良い、時間が掛かって当たり前ぐらいの覚悟で、とにかくユニークなノウハウを手に入れることを目指しています。

 100年以上も事業継続できることは、これまでフジサワを支えてきた先輩方の「チャレンジの積み重ね」があったためです。これからも、フジサワは様々なチャレンジを諦めずに積み重ねることで、より社会課題に貢献する企業、ミッション「すべての人にハッピーを。」の実現に向けて進み続けます。

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