こんにちは。フルカイテン株式会社の南です。
9月から弊社に待望のフロントエンドエンジニアが1人入社しました。粂俊行(くめ・としゆき)、通称「ひろし」です。勤務初日は驚きと発見の連続だった様子。実働1週間に合わせて本人に率直に語ってもらいました。
エンジニアだけど社長の営業に同行
フルカイテンにおける最重要の経営方針は「プロダクト・マーケット・フィット」です。私は前職時代、プロジェクトごとに客先常駐(SES)でシステム開発・保守などに携わっていました。なので、お客さまの声に真摯に耳を傾け、要望を自社のSaaS『FULL KAITEN』に落とし込んで改良を重ねていくフルカイテンのスタイルは本当に新鮮で、私が入社を熱望した理由の1つでもあります。
ですので、エンジニアといえども最初の2日間は座学の研修を受けつつ、代表の瀬川の営業に同行しました。瀬川のスケジュールは商談のアポでパンパンで、限られた時間で都内の大手シューズメーカーや有名コスメブランドなど3社を訪問しました。
まず驚いたのが、初めての訪問にもかかわらず、売上げ数十億円規模の会社の社長さんが商談の席に普通に出てこられたことです。
フルカイテンの企業規模は私を含め11人。アフリカゾウとハツカネズミくらいの差があります。帰社して、宇津木が「これは一般的な営業ではまずあり得ない。自分も入社初日に腰を抜かした」と教えてくれました(参考記事)。
瀬川自身も、起業する前の会社員だった頃はこんな経験はなかったそうです。会社のトップが真っ先に決裁の判断に来るくらい、FULL KAITENは経営課題に突き刺さるプロダクトなんだなと実感しました。
実際、「ほー!!」「楽チンじゃん!」「いい感じ!」「そんなことできるの!?」など、相手方の首脳が感嘆の声を挙げておられたのが印象的でした。このうち1社では、商談の終盤に時期的にいつ導入できるか確認する流れになり、「すわ即決か」とドキドキしました。
〈嬉しい悲鳴〉に歯がゆさ
先述したように、FULL KAITENはプロダクト・マーケット・フィットが身上のSaaSですから、まだまだ発展途上です。なおかつ機械学習AIを搭載しているので、導入したお客さまが今後、データを投入して使ってくださるほどに予測精度が高まっていきます。
それなのに、現時点でこれだけお客さまからの反応が良いのなら、これからどうなっていくのだろう、と自社のプロダクトのことながら末恐ろしい気持ちです。
ただ、エンジニアが足りていたら、即決してもらえたのではないかと思う場面がありました。FULL KAITENを利用していただくには、会社ごとに商品別の膨大な過去の在庫データを綺麗な形で揃えていただき、FULL KAITENで使える形式に変換しなければなりません。
現在そこを担当しているデータ連携エンジニアは1人だけなので、ご契約から実際の利用開始まで想像以上にお待たせしてしまっている状況です。〈嬉しい悲鳴〉などと悠長なことを言っている暇はなく、ご迷惑をおかけして申し訳ない気持ちしかありません。
また、お客さまから実際の在庫データを入れて一定期間、試行したいというご要望がありましたが、瀬川は丁重にお断りしていました。それで決断に悩んでしまうお客さんもおられ、個人的には、そういったご要望に対応できないことにもどかしさを感じました。
それについて社長の瀬川に話してみたところ、こんな答えが返ってきました。
「FULL KAITENはこれまでの運用を覆すようなプロダクトなので、皆でじっくり、真剣に取り組んでもらえれば必ず結果は出る。しかし、短期間のお試し利用では皆が揃って腰を据えて使ってもらうことは難しいうえに、フルカイテンのエンジニアサイドには本番と同じぐらいの工数がかかってしまう。そんな理由から、お客様にもこちら側にもメリットがないため、理由をきちんと説明した上ではっきりとお断りするようにしている」と。
法人営業では、無理なことも断り切れずに受け入れてしまうケースがよくありますが、「双方にとって無駄なことはしない」とはっきり伝えるところがすごいなと感じました。
商談でのプレゼンで瀬川が使用しているFULL KAITENのデモ環境も、エンジニア不足で改善の余地を埋められていない部分があると感じました。例えば、訪問先の業態に合わせて表示される商品データや用語を変えたり、お客さまから疑問点や質問が出たら「そこに関してはこの機能のこういう点で解決できますね」という風にスピーディーに切り返せる精度を高めたり、といった点です。
そうすれば、デモにおけるお客さまのUXがさらに向上すると思います。
在庫問題を解決した先に見えるSDGs
研修と営業同行を終え、現在は同じフロントエンドの熊谷(通称テディ)の横で仕事を覚えていっています。
1つ気づいたことがあります。目の前の仕事は「在庫問題を解決するSaaSの開発」ですが、フルカイテンは本当は環境ビジネスをやっているのかなということです。なぜかというと、FULL KAITENを使って在庫適正化を実現する小売り・卸売り・メーカーが増えれば増えるほど、大量廃棄の問題や資源保全の課題が解決の方向に向かうからです。
ITエンジニアは、企業のESG(環境・社会・ガバナンス)経営やSDGs推進に興味があっても、直接関わることができる機会は少ないでしょう(求人を見ていても、まだまだ少ない気がします)。でも、フルカイテンでならそれができると思うんです。FULL KAITENの開発に携わることで、自然とSDGsやお客さまのESG経営に貢献していることになるわけですから。
あと、FULL KAITENを速く「食品」に対応させたいですね。現在は賞味期限に対応しきれていないため、食品企業さんには使っていただくことができません。
現在の日本では、衣料品以上に食料の大量廃棄が社会問題になっています。資源の保全もそうですが、食料品が必要な量だけ売られるようになれば、食べるのに必要な分だけ作られる社会の実現につながると思うんです。
人間の利益のために畜産され、余ったら食べられもせずに捨てられるような動物の無益な殺生が減りますし、そのために使われる水資源や化石燃料も減らすことができるでしょう。
こんな大きな社会的テーマとミッションを念頭に開発の仕事ができるのは、もちろんフルカイテンが初めてです。一日も早く会社とお客さまに貢献できるようになりたいと思っています。