こんにちは。GienTech Consulting Japan(以下GCJ)で新規事業の検討を行っている岩佐です。
昨今話題の生成AIについては様々な情報がありますが、どのようなツールがあり、何ができるのか、また何に気をつけるべきなのかなど、具体的には知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、実際にツールを活用しながらこれらを確かめていくために、「生成AIで法令対応の自動化システムを作る」というテーマを設定し、連載形式でお伝えしていきたいと思います。Vol.1では、私がこのテーマを設定するに至った経緯をお伝えします。
岩佐の自己紹介
ITコンサルティングファームにて製造・流通・小売・金融業界への支援、ヘルステック企業での事業開発を経て、2021年にGCJに入社。GCJでは主に金融・物流業界の企業への支援に携わってきました。仕事以外ではスパルタンレースなどを楽しんでおり、休日は国内外を飛び回っているため、有給は毎年100%消化しています。🌎
※写真中央の白い長袖でバンザイポーズしているのが岩佐
既存事業の「法対応アップデート」を監視し続ける辛さ
どんな業界であっても、既存の事業を回していく上で絶対に避けられないのが「法律や規制の変更」への対応です。 「ウチのサービス、法律が変わったせいで今の仕様のままじゃマズくないか?」「来月から新たに追加の対応が必要になったぞ」というのを、常に監視し続けないといけない。これが本当に辛いところです。
ニュースで大々的に取り上げられるような大きな法改正なら、嫌でも耳に入ってきます。でも、そうじゃない地味な変更は、自らウォッチしにいかないとなかなか気づけません。だからこそ、大騒ぎになるまで見て見ぬふりをしてしまう(あるいは後回しにしてしまう)のがリアルな実情じゃないでしょうか。
人間が追える「件数」の限界
もちろん、法律(法律本則)の変更だけなら、件数もそこまで多くないので気合いでカバーできるかもしれません。 でも、実際の業務に直結するような「政令」や「省令」、さらに細かい「ガイドライン」まで監視対象に入れると、件数が膨大になりすぎます。必要性は痛いほど分かっていても、これを人間の力だけで毎日追いかけるのは、通常業務と並行してこなすにはあまりに重労働です。
既存の「通知サービス」の限界
世の中には便利な「法令変更通知サービス」があります。 これらに登録しておけば、「〇〇法が改正されました」「パブリックコメントの募集が始まりました」といった情報を正確にメールやSlackで届けてくれます。
ただ、ここで一つ大きな問題があります。 「通知」が来たところで、中身が専門的すぎて現実的に読み解けない問題です。
通知メールを開くと、そこには「新旧対照表」のPDFリンクがあるだけ。 それを開くと、「第〇条の『……』を『……』に改める」みたいな呪文が延々と続いている。これを日常の業務の合間に解読するのは、どう考えても非現実的です。
我々(現場)が知りたいのは、条文の変更箇所そのものではありません。 「で、ウチの会社は具体的に何をすればいいの?」「就業規則を書き換える必要があるの? システムの改修が必要なの?」 という一点に尽きます。
生成AIで「雑なアクションプラン」を作りたい
そこでふと思いました。 「この『解釈』の部分、今の生成AIならある程度いけるんじゃないか?」
件数が多すぎて人間には追いきれない政令・省令・ガイドラインの変更も、丸ごと読ませてしまえばいい。 ゼロから人間が読み解くのではなく、 「この変更内容を読んで、企業が対応すべきアクション(ToDo)のたたき台を作って」 と投げるくらいなら、今の精度でも十分役に立つはずです。
自動アクション抽出システムを作る
作りたいのは、こういう仕組みです。
- 法律・政令・省令・ガイドラインの変更を検知する。
- 変更内容のテキストやPDFを生成AIに全部読ませる。
- 「企業が取るべきアクションリスト(案)」を自動で出力する。
- Slackに「通知」ではなく「タスク」として流れてくる。
これができれば、「通知メールを見てそっと閉じる」というあの無駄な時間をなくせるはずです。件数が膨大でも、全部AIに処理させれば問題ないでしょう。
次回予告
というわけで、この仕組みを実際に作ってみます。 とりあえず、生成AIを組み込めるワークフロー作成ツールの「Dify」あたりを使えば、ノーコードでサクッとプロトタイプくらいは作れる気がしています。
APIを叩いて、変更内容のテキストやPDFを食わせて、生成AIに投げるだけなので、そんなに難しくないはず。 次回は、具体的な設計と実装(Dify編)に入ります。
最後に|一緒に働く仲間を募集しています
GCJでは、現在コンサルタントを積極的に採用しています。
「仕事に本気で向き合いながらも、自分らしい働き方を選べる環境で働きたい」
「フラットな環境で、自分らしく成長したい」
そんな想いを持っている方は、ぜひ一度お話ししませんか?
少しでも気になった方は、気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先:pcjpta@gientech.com(GienTech Consulting Japan採用担当)