「地域の仕事をしてます」って言うと、
だいたい「で、実際なにしてるんですか?」って聞かれます。
これが、一言だと本当に説明しづらい。
SNSを運用して、動画を撮って、ふるさと納税の返礼品を磨いて、自治体と一緒に企画を立てて、離島のヴィラの立ち上げまで手伝って、全部やってるからです。
なので今回は、説明するのをあきらめました。
僕のカレンダーを、そのまま公開します。
2026年8月31日(月)〜9月4日(金)の5日間。
移動と宿泊を除いて、打ち合わせ・視察・作業。
普段よりだいぶ詰まってる週です。
DAY 1|8/31(月)八丈島
朝6時の羽田から
06:00|羽田へ
カレンダーは朝6時スタート。
月曜の朝いちの便で八丈島へ。着いたのが8時半です。
東京から1時間ちょっとで、もう海と山しかない。この距離感、いつも不思議です。
午前|ヴィラ予定地へ
まだ何もない、ただの更地です。
ここにヴィラが建って、島に泊まる理由がひとつ増える計画。
HAMONはこのヴィラに、プロデュース側で入っています。
建てるのは僕らじゃありません。
誰に向けて、いくらで、どう見つけてもらって、どう予約まで運ぶか。
その設計をする側です。
だからこそ、更地のうちに一度立っておきたかった。
図面で見ていた土地に実際に立つと、風の抜け方も、海の見え方も、道路からどう見られるかも全部わかります。
打ち出し方って、現物を見てからじゃないと決められないんですよね。
移動の合間に、足湯で作戦会議
一緒に写っているのは、ヴィラを建設する社長。
付き合いは、もう4年くらいになります。
僕にとっては、正直「じいちゃんみたいな人」です。
仕事のパートナーで、事業の先輩。
HAMONの仕事って、こういう関係の上に乗っかってることが多いんですよね。
契約書から始まる関係もありますが、いい仕事はたいてい、その前の何年かがあってから始まります。
海を見ながら足湯に足を突っ込んで、ヴィラの話をする。これも立派な打ち合わせです。
13:00|八丈町 企画課ミーティング
役場へ。
新しくつくるヴィラの構想を、ひと通り話してきました。
15:00|八丈島漁協 女性部の方々とお話
個人的には、ここがこの日いちばん大事な時間でした。
役場の会議室で聞ける話と、漁協の現場で聞ける話は、まったくの別物です。
「誰のために、何を発信するのか」がはっきりするのは、こういう場です。
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そして、この日いちばんの「予定外」
午後、島でお世話になっている方の紹介で、3人の経営者と会いました。
カレンダーには一行も入っていない時間です。
それぞれ何をやっていて、いま何に困っているのか。
初対面なのに、いきなり事業の話になる。
この日いちばん深い話をしたのは、アポを入れていた人ではなく、紹介でつながった人たちでした。
しかも聞いてみたら、この方たち、毎年この時期に八丈島に集まっているらしい。
仕事でもない、団体旅行でもない。
ただ「毎年ここに集まる」という理由で島に来て、お金を落として、また来年も来る。
これ、島の観光を考える立場からすると、かなり大事な話です。
リピーターって、こういう人たちのことなんだなと。
ヴィラをどう打ち出すか考えていた日に、まさにそのお客さんの原型みたいな人たちと、同じ島にいたわけです。
夜はそのまま、地元の居酒屋へ。
そのあとは流れで、島のスナックへ。
一軒目の居酒屋のおばちゃんが場を回して、初対面同士でマイクを渡し合って、気づいたら全員で歌ってました。
島のスナックには、島の話がぜんぶ集まってくる
笑い話みたいですが、これ、真面目に仕事の話でもあります。
島のどの店に人が集まるのか、誰と誰がつながっているのか、島の人が本当に自慢に思っているものは何か。
こういうのは、ヒアリングシートにはなかなか出てきません。
「地方創生」って聞くと、大変そうで、真面目で、我慢するもの、みたいに思われがちです。
でも実際にやっていていちばん面白いのは、こういう時間だったりします。
行かないと会えない人がいて、会わないと聞けない話がある。
それがそのまま、次の企画になる。
宿はドミトリー。
DAY 2|9/1(火)八丈島 → 東京、着いてそのまま仕事
午前|東京オフィスへ
11:30|大阪の商業施設を運営する会社とMTG(オンライン)
アカウントをどう伸ばすか。先月の反省は何か。月次レポートをどうまとめるか。
SNS運用の仕事って、投稿をつくって終わりじゃないんですよね。
数字を見て、うまくいかなかった理由を言葉にして、次の打ち手に変える。
その往復を一緒にやるところが仕事の中身で、投稿はその結果です。
13:00|請求書まわり → 14:00|AI関連ツールのMTG
15:00|来客 ── 外のクリエイターが、ふらっとオフィスに来る日
この日は、個人で活動しているクリエイターの方が遊びに来てくれました。
商談でも発注でもありません。
ただ来て、社内のクリエイターの隣に座って、ずっと議論してる。
「いまこの見せ方が伸びてる」
「その編集どうやってるんですか」
「その案件、うちならこう組む」
気づけば1時間。ホワイトボードもスライドもなしで、喋り倒してました。
HAMONは、社員だけで完結する会社ではありません。
フリーランス、業務委託、他社のクリエイター。
関わってくれる人が常に出入りしていて、その混ざり方が、そのままつくれるものの幅になっています。
社外の人が普通に机の隣にいる。
ここ、うちのいいところだと思っています。
17:00〜19:00|短時間MTG×3/メンバーとの1on1/パートナー企業との週次定例
出張から戻った日は、だいたいこうなります。
移動していた分が、そのまま夜に寄ってくる。
22:00|海外メーカー案件のレポート作り
1日の最後は、資料の確認と作成。
ここが静かで、いちばん集中できる時間帯です。
ここまでで、言いたかったこと
八丈島で会った漁協の方も、紹介でつながった経営者も、スナックのおばちゃんも、オフィスに来てくれたクリエイターも。
全員、「会いに行った/会いに来てくれた」から話ができた人です。
地域の仕事って、実はめちゃくちゃ楽しいです。
この2日間で、少しでもそれが伝わっていたらうれしいです。
DAY 3|9/2(水)鹿児島県・長島町
半日で6か所、現場を回る
06:35 羽田発 → 08:25 鹿児島
八丈島から東京に戻った、その翌日の始発です。今度は南へ。
移動中|オンライン定例×2
空港からの車内で、オンライン定例を2本。
HAMONの出張に、「移動時間=空き時間」はありません。
電波が入るかどうかは、けっこう死活問題です。
12:50|役場を出発、返礼品事業者をまわる
長島町でのHAMONの仕事は、ふるさと納税です。
「ふるさと納税」って聞くと、返礼品ページをつくる仕事だと思われがちです。
実際その通りなんですが、いいページをつくるためにやることの9割は、パソコンの前じゃなくて現場にあります。
この日は、半日で6か所を回りました。
飲み比べできる焼酎
まず、焼酎の造り手さんへ。
カウンターに並んでいた「島内限定」「鹿児島限定」の札を見て、その場で企画がひとつ決まりました。
島でしか手に入らないものが、返礼品として全国に届く。
ふるさと納税の、いちばん強い形だと思っています。
カタログを眺めていても、この札には気づけません。
工房見学/じゃがいもの加工場
赤土で育つじゃがいも。
トラックに大きく描かれているということは、その会社がいちばん自慢に思っているのがそこだ、ということです。
アクセサリー体験場所
17:00|社内クリエイティブ定例(オンライン)
社内のクリエイターが上げた映像に、全員でフィードバックする会。
褒め合う場ではなく、「このカットは要らない」「音の入りが遅い」を言い合う場です。
17:30|役場のみなさんとの交流会
ここで出てくる雑談が、翌日以降の企画になったりします。
DAY 4|9/3(木)朝7時、ブリの水揚げから
07:00 役場集合 → 07:30 ブリの水揚げ
長島町は、ブリの町です。
いけすから網でごっそり引き上げられて、氷の入った船倉に落ちていく。
数分の作業ですが、迫力がすごい。
一度これを見てしまうと、「新鮮」という一言の重みが変わります。
09:00〜11:30|加工場の見学
水揚げから加工まで、一気に見せてもらいました。
どこで血を抜いて、どう冷やして、どんな状態で箱に入るのか。
寄付してくれた人の家に届くまでの全工程を、逆算で見ていく時間です。
昼|朝見たブリを、そのまま食べる。ウマい。
ランチは「鰤王」のブリ丼。
数時間前に、自分が水揚げを見ていた魚です。
脂の乗り方も、身の締まり方も、朝の光景とセットで記憶されます。
この出張の前に、自分でふるさと納税をして鰤王を取り寄せています。
これは趣味ではなく、仕事です。
申し込み画面がどうなっているか。
何日で届くか。どんな箱で、どう梱包されて、開けた瞬間にどう見えるか。
寄付してくれた人が体験するのと同じ順番で、自分も体験しておく。
そのうえで、配送や梱包で気づいたことは、現地でフィードバックしてきました。
ECの仕事でいちばん怖いのは、食べたことのないもの、届いたところを見たことのないものを売ろうとすることです。
ページの写真も言葉も、そこを通っていないと薄くなります。
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15:00|鹿児島県庁で、SNSの講習
朝は長靴、昼はブリ丼、午後はここ。同じ日です
午後は場所を移して、鹿児島県庁へ。
行政の担当者の方向けに、SNS運用の講習をしてきました。
オフラインとオンラインで40名ほどが参加。
鹿児島県さんとは、2年ほどのお付き合いになります。
「発信を外注する」から「自分たちで発信できるようになる」へ。
この移行までつくるのも、HAMONの大事な仕事のひとつです。
この落差が、この仕事の面白いところだと思っています。
朝7時半は長靴を履いて、いけすの横で網から上がってくるブリを見ている。
その数時間後には、県庁の講義室で40人に向けて喋っている。
同じ人間が、同じ日に、同じ県のなかでやっていることです。
現場の生々しさと、行政の会議室。
どちらか片方に寄るほうが、たぶん普通です。
でも地域の仕事は、その両方を行き来しないと前に進みません。
漁港で聞いた話を県庁の言葉に翻訳して、県庁で決まったことを現場で動く形に落とす。
HAMONがやっているのは、この往復です。
16:00〜18:00|オンライン定例2本
(サプリメント系ブランド/社内のプロポーザル会議)
移動しながら2本。
飛行機に乗る直前まで喋っています。
19:30|鹿児島発の便で東京へ
DAY 5|9/4(金)東京
役場の人と、並んで営業する日
前夜の便で羽田に着いて、そのまま帰宅。
翌朝からは東京です。
09:00|自治体さんとオンラインMTG
11:00|楽天クリムゾンハウスへ ── 楽天ふるさと納税のミーティング
HAMONは、山梨県西桂町に支店を構えています。
この日は西桂町役場の方と一緒に、ふるさと納税のポータルサイトをまわる営業日でした。
ここ、地味ですが大事なところです。
うちが1社で営業に行くのではなく、町の職員さんと並んで座る。
代理店として動くと「業者が持ってきた話」になりますが、町の人と一緒に行くと「町の話」になる。
ポータル側の反応も、まったく違います。
町のなかに席を置いて、町の人と一緒に外に出る。
自治体の仕事でHAMONがやりたいのは、この形です。
13:00|Pinterest Japanさんと(オンライン)
ここで話題は一気に変わって、海外の家電製品の案件。
Pinterest広告の振り返りです。
出稿した結果を見て、何が効いていて何が効いていないかを詰める会。
午前中は町役場の方と地場の返礼品の話をしていて、昼をはさんだら外資メーカーの広告数字を見ている。
同じ日に、同じ頭で切り替える。
HAMONを一言で説明しづらいのは、だいたいこのせいです。
14:00|ふるなびさんへ(渋谷)
午前と午後で、別のポータルへ。
同じ町の同じ返礼品でも、ポータルごとに寄付者の層も、売れ方も、見せ方の正解も違います。
1日で2社まわると、その差がくっきり見える。
だから、こういう日程の組み方をしています。
15:30|Another Works様の表彰式(日本橋)
各地方自治体が外部人材をどう活用しているかの事例を聞いてきました。
複業(副業)の人が自治体に入って、実際に何をやっているか。
HAMONも「外から地域に入る側」なので、他の地域でどううまくいっているかは、そのまま自分たちの参考になります。
夕方|懇親会 → そのまま西桂町の方と夜ごはん
懇親会では、他の自治体のご担当者と情報交換。
そのあとは、朝から一緒に回っていた西桂町の方と食事へ。
雨が降ってきたので傘をさしているんですが、この傘、西桂町の槇田商店さんの傘です。
西桂町は、織物と傘の町です。
その町の職員さんと、その町の地域おこし協力隊のテルさんが、東京の日本橋で、自分たちの町でつくられた傘をさして歩いている。
自分たちの町のものを、自分たちが日常で使っている。
その姿がいちばんの説明になるんですよね。
ふるさと納税もシティプロモーションも、結局はここに行き着きます。
その町の人が本気で自慢に思っているものは、ちゃんと外の人にも伝わります。
朝から晩まで、同じ町の人と一緒にいた1日、とも言えます。
八丈島や長島町みたいな「行く」出張ではなく、「一緒に東京を回る」タイプの地域の仕事。こういう日もあります。
この1週間で伝えたかったこと
1. 会って、聞いて、つくって、出すところまでやる
八丈島の漁協の方。焼酎の造り手。じゃがいものトラック。朝7時の漁港。西桂の傘。
この週に見聞きしたことが、そのまま返礼品ページの見出しになり、SNSの企画になり、ヴィラの打ち出し方になります。
HAMONは、聞いて終わりのリサーチ会社でも、言われた通りにつくるだけの制作会社でもありません。
会って、聞いて、決めて、つくって、世に出す。
ここが全部つながっているから、現場に行く意味があります。
「島内限定」の札も、トラックに描かれた赤土のじゃがいもも、自分の町の傘をさして歩く姿も、地元の人にとっては当たり前すぎて、誰も価値だと思っていません。
それを見つけて、外に届く言葉にする。
小さな波紋から始めて、大きなうねりにする。HAMONという社名は、そこから来ています。
2. 地域の仕事は、思っているより楽しい
「地方創生」と聞くと、大変そうで、真面目で、我慢するもの、と思われがちです。
でも実際にやっていていちばん面白いのは、紹介でつながった経営者と夜まで話したり、スナックのおばちゃんに島のことを教わったりする時間だったりします。
行かないと会えない人がいて、会わないと聞けない話がある。それが次の仕事になります。
3. とはいえ、9割はちゃんと「仕事」です
出張が楽しそうに見えるかもしれませんが、移動中もオンラインMTGは続くし、請求書も処理するし、夜22時に資料チェックもします。
旅ではなく出張です。ここは正直に書いておきます。
4. 現場と行政、その両方を行き来する
9/3は、朝7時半に長靴でいけすの横、午後3時に県庁の講義室で40人に講習、という1日でした。
1週間で見ると、離島の役場、九州の町、県庁、大阪の商業施設、大手ECプラットフォーム、外資メーカーまで出てきます。
20代でこの振れ幅を経験できる場所は、そんなに多くないと思います。
5. 任せるところは、本当に任せます
この週、僕は社内定例にほとんど出ていません。出張中はメンバーが回してくれています。
代表がいないと決まらない会議になっていたら、それは設計のほうを直したほうがいい。そう思っています。
その代わり、1on1や個別の相談には出ます。
「社長と話したことがない」は、この規模の会社では起こりません。
任される量は多いけど、放置はされない。そういう距離感です。
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こんな人と働きたいです
- 現場に行って、人の話を聞くのが好きな人
- 「地域を良くしたい」を、気持ちだけでなく数字と企画でも語りたい人
- 決まった業務範囲の外に、勝手にはみ出せる人
- 朝6時の羽田を、ちょっと楽しいと思える人
逆に、決まった仕事を決まった手順でやりたい方には、あまり向いていないと思います。
少しでも気になったら、まずは一度話しましょう。
この記事に出てきた島にも町にも、いつか一緒に行けたらうれしいです。