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超有名化学メーカー研究職⇒AIベンチャーの営業へ。飛び込んでみて分かった『営業』の楽しさ 【社員インタビュー Vol. 14】

神藤 佑斗/営業

大阪府泉佐野市出身。広島大学大学院 工学研究科 応用科学専攻 修士課程修了後、サカタインクスへ入社。食品などの軟包装材向け印刷インキの研究開発から製造工程の最適化までを一貫して担当。そこで現場での手作業の多さ、人手不足の現状を目の当たりにする。製造業のそのような課題を何としても解決したいという熱い思いを胸に、2022年3月よりフツパーに参画。

前職ではどういう仕事をしていたのですか?

グラビアインキと呼ばれる、食品や日用品などの軟包装材に使われる機能性印刷インキの研究開発をしていました。

例えばお菓子の袋は皆さん何気なく開封されてると思いますが、実は2枚以上のフィルムを接着剤などで貼り合わせているラミネート物であることが多いんです。

そういったものに対し、環境負荷低減の観点から、リサイクルの際にフィルムから剥離しやすいインキを開発したりしてました。もちろん通常使用の際は剥離してはいけないので、ある条件にしたときのみ剥がれる、というような特殊な性能を付与する必要があり、試行錯誤を繰り返しながら検討してましたね。

他にも、油やアルコールの付着した手で触ったりこすったりしても剥離しないインキとか、原材料が高騰して従来より性能の低い安い原材料に変えたときにどうすれば現行性能を維持できるかなどの研究もしていました。

神藤さんはラボで実験するだけでなく工場に行くこともあったのですか?

ラボと工場は隣接していて、製造工程を最適化する案件も担当していたのでしょっちゅうラボと工場を行き来しながら作業していました。

最初はラボで小スケールでインキを作成してみてから、工場やお客さん先に持っていって少量で実際につくってみて、そういう段階を踏みながら最終的には大量生産という感じです。

ラボと工場では単純な製造スケールの違いや、発熱量などの機械要因、現場の温度湿度などの外的要因といったさまざまな違いがあるので、ラボでうまくいったからといって終わりではないのが難しいところです。

併設している自社工場は自分で確認に行けるのですが、お客様に確認が必要な場合は間に営業が入るので、そこでの意思疎通も難しさの一つでしたね。

自分は直接お客様と話すことがあまりなかったので、納期や作業範囲など、本当にそれを求めているのか、必要なのか疑問に感じることもありました。

実際に工場の現場にいくこともあったのですね。製造現場に近いところで働いていた神藤さんから見たフツパーの最初の印象はどのようなものでしたか?

フツパーが解決しようとしてる、製造業現場の人手不足というのは、自分も身をもって感じていました。とにかく人が足りていないんですよね。

最初に話したように、インキの機能性の研究では色々な目的で実験を行っていたのですが、そのなかに製造工程を効率化・最適化するためのインキの改善というものもありました。印刷インキでは、色のもととなる顔料を分散させるということが性能を出す上でとても重要で、一番時間を要する工程になります。そこで、練肉と言われる顔料を分散させる時間を短縮できるような顔料や分散補助剤を選定したり、練肉条件の検討によって工程を削減するというような実験を行っていました。

前職の研究では業態上、手作業が多いということもありこういった製造過程の効率化には取り組んでいたのですが、それではどうしようもないくらい工場は常に人手不足の状態が多かったです。それに加えて新型コロナウイルスの感染拡大で欠員が出たときは、工場長も現場に入ることがあったり、残りの人がフル稼働しないと回らないという状況になってしまったこともありました。

だからフツパーのサービスは今本当に業界に求められていることだなと思います。

現在フツパーがたくさんお引き合いいただいてる食品業界とかは、基本的に目視検査がメインなのでそういったところでは本当にお役に立てるサービスではないでしょうか。

前職の場合は目視検査だけでなく、実際に製造したインキをフィルムに印刷して摩擦をかけて耐性をみたりと様々な品質検査を行ってから出荷します。このような目視検査以外を行っている製造業向けにも、将来的にはロボットなどを用いて自動で品質をチェックできるような機構が必要だとは感じますね。

製造業といってもいろんな品質検査があるのですね。

目視検査を第一歩として、自動化できるところを広げていくことで、さらにたくさんの業界の製造現場の人手不足の解決に貢献していきたいですね。

最近フツパーは目視検査の自動化する外観検査AI以外にもいろんなサービスをだしてるけど、そういったものをどんどん増やしていって、最終的には今どうしてもひとが介在してしまうところもカバーできるようなサービスができたらいいなと思っています。



大手企業の研究職から、ベンチャーの営業職というのはかなり大胆なキャリアチェンジだと思いますが、どのような考えがあったのでしょうか?

大学生の頃は工学部の全学年で行う300人規模のオリエンテーションをまとめる代表と、他にもイベントサークルの代表をやっていたこともあって、元々たくさんの人とコミュニケーションをとるのが好きだし得意でした。

なので研究職をやっていたころからラボや営業といった社内の人との関係だけでなく、外部のお客様と直接お話しができる営業をやってみたいという想いがあったんです

一応社内でも営業に異動できないかお願いはしていたのですが、希望が通る確率はかなり低そうでした。その場合このまま大企業で研究員を続けるのは自分に合わないと思ったので転職を考えるようになりました。


学生時代から営業職は志望していたのですか?

学生時代の就活ではせっかく理系で大学院まで進んだのだからという理由でなんとなく研究職しか受けていませんでしたし、営業職は考えていませんでした。

ですが、前職での研究内容は自分の大学院の研究室の分野とは違っていますし、決め手も「研究員同士の意見交換が活発で、自分の研究に没頭するというよりも、皆で話し合いながら進めていく雰囲気が好き」というものだったので、今振り返ると、人とのコミュニケーションというのが会社選びの軸だったなと思います


大企業で研究員を続けることが自分に合わないと思ったのはなぜですか?

これは大企業の良さでもあるのですが、たくさんいる社員の中の1人があまり結果を出せなかったとしても大きく崩れることはなく安定しているんですよね。

一方で、一人一人の会社への貢献や影響が感じづらいということでもあるんです。自分はその環境だと、だんだんとモチベーションのベースが落ちてしまうように感じていました。

なおかつ、そこできちんと働いていれば経験年数と共に昇進もしていくので、5年後10年後の自分の姿が簡単に想像がついてしまって、それに面白さを見出せなかったんです。

それよりも、もっと自分で考えて動いた結果が会社の業績に直に反映されるような働き方をしたいと思い、関西のベンチャーかつ営業職という基準で転職活動を始めました。

なので、研究職に不満があったというわけではなく、もともと自分が好きな対人のやりとりができるところで、かつ自分のやってることが直接反映される、そういうところに身を置きたいと思っていました。

責任も大きいハイリスクハイリターンではあるけど、その方が絶対におもしろいと思ったんです

そのなかでフツパーを選んだ理由はなんだったのでしょうか?

実はフツパーの創業者の3人は同じ大学の同じ学部学科の後輩なのですが、自分が転職活動を始めたくらいにちょうどCOOの黒瀬から飲みの誘いが来たんです。

起業していたことは知っていたので、もしかしたらその話かなとは思ったのですが、行ってみたら大西・弓場・黒瀬の3人がいたので確信に変わりましたね。笑

そこで黒瀬から、「フツパーに優秀なエンジニアがたくさん入ってきて、これから事業も業績もどんどん伸びていく時です。ただそのためさらに営業も強化しなければならない、だからぜひ今入って欲しいんです!」と誘われました。

誘われた瞬間は、後輩の会社に入るのは自分の中での先輩としてのプライドが許さなくて断ったんですが、何度断っても黒瀬が「なんで後輩じゃダメなんですか!そんなプライドなんか捨てて一緒に会社を大きくしてください!」と言ってくれて、最後の方にはだんだんとその熱意に応えたいと感じるようになっていましたね。

フツパーは自分の感じていた製造業の課題解決にも繋がる事業内容だし、関西でベンチャーで営業職なんて、本当に自分が探していた条件にぴったりだったので、次の日すぐに電話して、入社の意志を伝えました。


創業者の3人と大学で学部と学科まで同じだったんですね!3人とはどのような関係だったのですか?

広島大学では一人暮らしの学生が多いということもあり、新入生の交友関係づくりに力を入れていて、学科の1、2年生で行うほぼ全員参加の300人規模のオリエンテーションが毎年あるんです。

学年ごと10人のまとめ役がいて、自分はその団体の代表で、大西・黒瀬は一つ下の学年、弓場は2つ下の学年でリーダーをしていたのでその関係でよく話したり、飲みに行ったりしていました。


大学時代の3人はどのような印象でしたか?

大西は結構つかみどころなくって飄々としているイメージだから、ちゃんと大西のこと分かっているかと聞かれたらちょっと微妙です。笑

誰とでも仲いいし、後輩の面倒見もよくて、やることもきっちりやっていて器用だなと思っていました。

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自己紹介フツパーの大西洋と申します。「たいせいよう」と書いて、「おおにしひろ」と読むのがポイントです。最近はポケモンパンに付いているポケモンシールの採集にハマってます。兵庫県出身の現在26歳。広...
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黒瀬は学生の時からとにかく人をもちあげるのが上手でした。笑

ただ褒めまくるとかではなくて、人の本質を見抜いて、ちゃんとその人の中身まで分かって褒めていたから、皆嬉しくなっちゃうんですよね。黒瀬も面倒見がいいから後輩にもすごく慕われていたと思います。

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黒瀬 康太 取締役/COO(最高執行責任者)大分県出身。広島大学工学部卒業。大学の専攻は製造工程の最適化。在学中に自動車プレス工場の現場作業を経験。新卒で日本IBMに入社し、コンサルティング営業...
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弓場はとにかく天才だった。さっき話した新入生のオリエンテーションは1か月で100回くらい一発芸をやらないといけないタイミングがあるんだけど、弓場だけは毎回ウケていたんです。研究室は違ったから勉強とか研究のことは知らなかったけど、即興であそこまで面白い一発芸をするんだから、頭の回転がとんでもなく速いに違いないと思っていました。笑

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弓場 一輝/取締役 兼 CTO(最高技術責任者)広島県出身。広島大学大学院先端物質科学研究科卒業。研究テーマはゲノム編集。バイオ技術を主体とした専門分野の研究を行う中で、機械学習及び深層学習周辺...
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4年ぶりに会ってみて3人の印象はどうでしたか?

印象は学生の時から全く変わらないけど、入社することになって初めて会社に手続きに行ったときに、オフィスや入社手続き、会社説明といった整備がちゃんと整っていて、人もたくさんいて、本当にちゃんとした会社になっていることに驚きました。

会社の制度はその時入社していたコーポレートの髙木さんや川本さんが整えてくれていたと思うのですが、その人達含め今フツパーで働く人を採用したのも3人の力あってこそだと思うし、3人で起業した会社をここまで大きくしたことに対してとても尊敬しています。


研究から営業に転向するのは不安もあったと思いますが、どのように業務に慣れていきましたか?

営業ではなかったことに加えて、AIやITに関する知識もなかったので、最初はとにかく必死に知らない用語を調べて勉強したり、商材について調べて分からないことは周りに聞きながら理解を深めていきました。

入社して2週間目くらいであった展示会で、一人で何人ものお客様にサービスの説明をしたのはすごくいい経験でしたね。

営業としての仕事は、先方とのアポ取りから初回の商談の進め方、そこでお客様のニーズを聞き出して提案を考えて資料を作ったり、とにかく全部が全部はじめてのことだったので、最初のうちは他の営業メンバーの商談に一緒に出たり、初めて資料を作るときは過去の資料を見たり質問しながら進めていきました。

周囲のメンバーと案件の相談や共有がしやすいというのもいいところで、エンジニアサイド、ビジネスサイドそれぞれの意見を抽出することができ、自分の知見に変えられます。


エンジニアから営業になって変わったことはありますか?

よくある感想かもしれないけど、やっぱり直接お客様と話して感謝の言葉が聞けるのはとても嬉しいし貢献できていることが実感しやすいなと思いますね。

フツパーのエンジニアは実際に現場にいくことが多いけど、自分の場合はそういう機会が少なかったので、全てが新鮮だし楽しいです。

あと、今は営業としてお客様の要望をエンジニアに伝える仲介をすることが多いけど、頼まれたことを全部そのままエンジニアに伝えるのではなく、本当にやるべきことを見極めて、できないことやリスクがあることはちゃんと伝えるということが大事だなと感じています。

エンジニアのリソースを把握しないまま、無理な納期の期限を決めたりせず、お互い無理なく満足のいく結果を出せるように、営業としてコントロールできるようになりたいなと思います。


入社してから大変だったことを教えてください。

やっぱりIT業界の理解でしょうか。フツパー入社当初はここは本当に日本なのかと思いました。なんでもかんでも横文字で、打ち合わせのときも何を言っているのか全く理解できないレベルにいたので、かなり勉強はしましたね。最近はようやく慣れたものの、まだまだ知らないことも多い中でIT技術は日進月歩でどんどん新しい単語が出てくるので、日々勉強です。

完全異業種異職種への転職だったのもあり、会話の内容すらわからず最初はかなり不安はありましたが、ガッツとやる気さえあればなんとかなるもんだなと思いました。

あとは東京で開催された、一週間ほどの展示会に行っていた時が体力的に一番大変だったと思います。

展示会で立ちっぱなしでずっとサービスの説明をするのにも結構体力を使うのですが、ちょうどその頃はリファラル採用にも力を入れていたので、展示会の後にいろんな人に会いにいく用事があったりして、かなり体力を使った一週間だったと思います。笑

でも入社したことを後悔することは不思議と一瞬もなかったですね。

どれほど大変でもこれは会社のためにやるべきことだと思ったら頑張れるし、今は全部のことに当事者意識をもって取り組めているからすべてが刺激的で楽しいです。

今後の目標について聞かせてください!

とりあえず当面の目標は、営業として数字を出すということです。後輩の黒瀬がトップセールスなので、黒瀬を抜きたいですね。笑

今は黒瀬の名前を出したけど、フツパーには優秀な営業がいっぱいいるし、これからも入ってくると思ってます。そうなった時に、足を引っ張ったり蹴落としたりではなく、お互いが切磋琢磨しあって全体として売上をどんどん伸ばしていくようなチームをつくっていきたいです。今後はしっかり売上も伸ばしつつ、営業のことを理解した上でチームマネジメントもしていきたいと考えています。

フツパーはこれから伸びていくだろうなというのは分かるけど、その伸びしろを自分が大きく左右できる立場にいられるのがベンチャーの面白さですね

一日のスケジュールを教えてください!

遠方への出張の場合はこんな感じです。

7:00~10:00 移動

10:00~12:00 現場訪問

12:00~13:00 移動、昼食

13:00~14:00 メール返信

14:00~16:00 現場訪問

16:00~19:00 移動

19:00~20:00 自宅で資料作成

20:00 業務終了


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