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「よいコンテンツとはなにか?」をテーマにしたら議論が白熱!! 経験者向けの会社説明会を実施しました

こんにちは。インフォバーン採用担当の田汲です。
先日、経験者採用での会社説明会を実施しました。新卒採用向けに会社説明会は何度もやっていたのですが、経験者向けは初の試み。仕事をしている人でも参加しやすいように平日のランチタイムを使ってオンラインで実施いたしました。今回は求職者のみなさんに好評だったコンテンツディレクターによるパネルディスカッションの様子をお届けいたします。

▲メンバーはコンテンツユニットのユニット長3名

ーーみなさん、簡単に自己紹介をお願いします。

森川:過去10年くらいは出版業界にいて、トラベルカルチャーマガジンや映画雑誌、経済雑誌を作ってきました。ここ4年半くらいはデジタルにピボットして仕事をしています。(森川のWantedlyのインタビュー記事はこちら

樋渡:私は最初に就いた仕事は公務員で、この会社は4社目。変なキャリアでスタートしたなとよく言われます。インフォバーンに入社する前は紙媒体の編集をやっていました。

鈴木:最初のキャリアはWebメディアの編集で、その次はPR会社に勤めておりました。インフォバーンは3社目で3年ほどのキャリアです。よろしくお願いします。(鈴木のWantedlyのインタビュー記事はこちら

ーーさっそくお聞きしたいのですが、みなさんの考える“よいコンテンツ”とはなんでしょうか?

鈴木:まずはインフォバーンの仕事にあてはめて考えてみますね。我々はあくまでもクライアントから依頼を受けてコンテンツを作っていますので、クライアントのビジネスにどれだけインパクトを与えて貢献できているかを常に考えています。それが果たせているのが自分の考える“よいコンテンツ”の要素のひとつかと思います。もちろんクライアントだけではなく、その情報を受け取る読者が「新しいなにかを受け取る」「持ち帰るものがある」ということも大事にしています。結果として、クライアントと読者に対して双方のバランスが取れているのが“よいコンテンツ”ではないでしょうか。

樋渡:そうですね。鈴木さんのようにインフォバーンの業務と絡めたことを言うと、この説明会という場ではとてもよいのでしょうけど(笑)。ただ、個人的には普段思っていることを言おうと思います。

ーー業務と絡めなくても全然OKですよ(笑)。

樋渡:今って「コンテンツは拡散されてなんぼ」みたいな側面がありますよね。もちろん多くの人に触れてもらうというのはある意味正義なのかもしれません。ですが、「とにかくみんなに読んでもらう」より、身近な誰かにメンションつけて「ちょっとこれ見てよ」って共有したくなる感じが好きですね。そのコンテンツに触れたときに自分のまわりにいる誰かの顔が浮かんで、その人と楽しいお話ができそうだなってなるのがコンテンツが“よいコンテンツ”だなって思います。

森川:私は元々、雑誌畑で働いてきて、クライアントワークと自社メディアでの発信、その両方の仕事をしてきました。ここ4年半ほどはクライアントワークを中心としたコンテンツマーケティングをやっています。もともと出版業界にいた人たちのなかにはクライアントワークに対してネガティブに言う人もいなくはないんですね。ですが、私のなかでは“よいコンテンツ”とはなにかを考えたときに、クライアントワークも自社メディアで情報発信するのも、表面的な形式の違いはあるものの、本質的な部分で重なる点もあると思っています。

ーーそのあたりの考え方はみなさん同じのようですね。

森川:クライアントと一緒に組むことによって、大きなスケール感でやれることもたくさんあります。テーマである“よいコンテンツとはなにか”ということに立ち返ったときに、ChatGPTのようなAIがどんどん精度を増してコンテンツを作っていけるような時代になってきたからこそ、人間にしかできないことをとことん突き詰めていくことが求められると思います。インフォバーンはオウンドメディアのほか、イベントもやるし、書籍を作ったり、動画を作ったりと、さまざまなことをやってきて、そういった総合的なアプローチはまだまだAIには追いついていないことだと思います。ですから、そういった人間にしかできないことが、よいコンテンツ作りのヒントになるのではないかと思います。

鈴木:結局、誰かに刺さるコンテンツを作っていくっていうのが、結果的にクライアントのビジネスにとってもいいことのほうが多いと思います。本質的にいいもの、誰かの心が動くものを作ることがクライアントのビジネスにとってもいいことになる。なので、クライアントワークだからおもしろいものが作れないということでは決してないですよね。

コンテンツディレクターは翻訳家である

樋渡:今はもうAIに関しては考えずにはいられない状況になってますけど、どの仕事が置き換わるかっていうのは昔からあった話で、そのなかでも翻訳家の仕事はだいぶ後まで残るだろうと聞いたことがあります。単純にその物語、文章をそのまま別の言葉に変換すればよいという話ではなく、時代背景や文脈、書かれた当時の空気感を読み取って変換しないといけないから。それはAIには難しいだろうと言われているそうです。というのを踏まえつつ、自分がコンテンツディレクターとして仕事するなかで、まさしく自分の仕事は翻訳家だなと思うんです。

ーーコンテンツディレクターは翻訳家。おもしろいですね! 今後の採用イベントでもこのフレーズは使っていこうと思います。

樋渡:企業の想いや考えを届けたい方々に対して翻訳するということですね。翻訳といっても日本語から日本語への変換なのでイメージしづらいかもですが。企業が考えていることをただそのまま発信してもちゃんと届かない可能性があるので、どういう形にすれば届けたい人に届くのかを考えて形にするのがコンテンツディレクターの仕事だと思っています。その形は森川さんも言っていたようにオウンドメディアの記事だろうが、キャンペーンだろうが、動画だろうが、書籍だろうが、なんでも使って「いちばん届く形」に仕上げる。よいコンテンツを作ることは我々の仕事に直接的に繋がっていますよね。

鈴木:クライアントはこれを押し出したいって思っていても、第三者的な視点でみたらこちらのポイントのほうが興味あるんじゃないですかってシチュエーションは意外と多いですよね。我々のような第三者が「こっちのほうがインパクトあると思います」という話をしながら、伝えたいことをうまくチューニングしているという実感があるので、そういった意味では我々の仕事は翻訳に近いかもですね。

ーー今日は「よいコンテンツとはなにか」というテーマだけで終わっちゃいそうなくらい、コンテンツ制作についてはみなさん普段から深く考えてるんですね。求職者の方のなかには自社のマーケティングもしくは自社メディアの運用とクライアントワークのどちらかで迷っている方もいらっしゃると思うのですが、我々のようなクライアントワークならではのおもしろさってなんでしょうか?

森川:たしかにその2つの選択肢で迷ってらっしゃる方はいらっしゃると思います。私はずっと雑誌の仕事をしてきて、インフォバーンに入社する前はクライアントワークってけっこう制限があるのかなって先入観がありました。でも意外にもやってみるとそうではなく、大前提としてクライアントの方々もユーザーの心を動かすためにはおもしろいもの、よいコンテンツを作らないといけないと考えてらっしゃるんですね。

ーーそうですよね。

森川:自分も以前、記者職をやっていたときには、メディアと企業ってある意味緊張関係があるので、中に入り込むにあたっては記者だから完全には中に入り込めないと感じることがありました。ですがクライアントワークだとクライアント側の人間になるので、メディアでは入れないところまで入って取材ができたりするんですね。たとえばまだ公開されていない工場の見学に行けたり、開発中の商品を見ることができたり。

ーークライアントワークだからこそ知ることができることがあると。

森川:クライアントはコンテンツをたくさん持っていて、クライアント自身がメディアを作って発信していく時代なので、素材自体はクライアントワークでもたくさん転がっていると思います。そういった点において編集者のキャリアを広げるという意味では、自社メディアの編集者からのキャリアチェンジもあってもよいと思ってます。

樋渡:制約や縛りってネガティブなイメージがあるかもですけれど、人間って外圧がないとモノを考えないって一面もあったりすると思うんですね。自分の興味が向く方向だけ見ているとどうしても領域が狭まってくるので、強制的にお題をいただけるとそれによって「ああこういう世界もあるんだな」って視野が広がりますし。制約ってルールと言い換えてもよいと思うのですが、スポーツってルールがあるからおもしろいものじゃないですか。その制約のなかでおもしろいものを考えるというのは完全にフリーでやるよりも工夫もしやすくて楽しいのかなって思う瞬間があります。

ーーたしかに制約があるからこそ生まれるものがあると思います。

鈴木:私は、いろんなものに興味を持てるような好奇心が強い人だときっとクライアントワークのほうが楽しいのではないかと思います。さきほど森川も言ってましたが、クライアントサイドに入り込まないと知り得ない情報がありますし、知られざるビジネスの裏側を知りながらコンテンツを作っていけるのでいろんな業界の知識が広がっていきます。個人的にはそういったことに興味があるタイプなのでこの仕事を楽しめている気がします。

ーー話は少し変わりますが、最近いいなあと思ったコンテンツってなにかありますか?

森川:先日、映画『ラストエンペラー』が新宿の歌舞伎町タワーにある東急シネマズプレミアムでリバイバル上映をやっていたので観たのですが、今はもう作れないなという映像が流れていて色々と考えさせられましたね。紫禁城でロケが許された最初の欧米映画らしいです。今っていい意味でも悪い意味でもどうしても映画はビジネスとしての要素が強いので、たとえば人気が出た原作をベースにしたものだとかある程度、利益を計算できるように作る圧力が強まっていると思います。でも『ラストエンペラー』が上映されていた当時はまだそのあたりが今より緩かったと思うので、作り手の想いが突き抜けた作品が生まれやすい環境だったのではないかと思います。そういった突き抜けたコンテンツに視聴者がついていくかたちとなり、興行収入的にもそれなりに成功した(1987年全米年間映画興行収入ランキングで24位)。クライアントワークならではの制約・難しさはもちろんあるのですが、クリエイターとしていかに自分のクリエイティブな部分を妥協せずにやっていくというのもひとつの挑戦かと思いますね。

樋渡:私が制約って言ってしまったばかりにみんな「制約」に引っ張られているかもですが、そんなことなく自由にやれてる面もありますのでご安心を(笑)。余談ですが、『ラストエンペラー』の坂本龍一つながりでちょっとお話しますと…歌舞伎町タワーにある東急シネマズプレミアムって、坂本龍一さんが音響の監修をしているらしく、おそらく日本で一番音響設備がいい映画館なんじゃないかと思います。そこで静かな映画を見ると音響設備の素晴らしさを体感できると思いますよ。

ーーそれはぜひ行ってみたいですね。

樋渡:自分がいいなと思った作品は2021年に公開された『映画大好きポンポさん』というアニメ作品です。タイトルにもあるポンポさんが映画プロデューサーで、その製作アシスタントの青年ジーンが初めて監督として映画を作っていくという作品です。映画作りのなかで、大事なシーンを泣く泣くカットするという場面では主人公の葛藤があったり、それができるのが監督という立場であるということがリアルに描かれています。自分の仕事にもどこか通じるものがあると思ってこの作品を観ていました。1回観たなかで4回くらいは泣いたので、とにかく普段なにかしらのコンテンツを作っているみなさんにもオススメしたいです。

ーーここで参加者の方からの質問がありましたのでお答えいただければと思います。コンテンツを考える際にどのようなリサーチをしていますか?

鈴木:自分は常に自分が担当している案件に紐付けられないかと考えて、日常生活を送っています。それ以外だと、他の案件でやっていたことを横展開できないかだとか、自分の得意領域と紐づけられないかだとか、とにかく常に案件のことを頭に思い浮かべながらいろんなインプットをしています。

ーー御社に入社し、企画編集以外に持っていると望ましいスキルや知識はなんでしょうか。例えばマーケティングの知識、SEO、動画編集など。

樋渡:例えばで挙げている要素はすべて仕事に役立つかと思いますね。動画編集が得意ということであればそういった案件の時はお任せしたいですし。

鈴木:スキルや知識ももちろん大事ですが、我々の仕事はクライアントの目的に紐づいたアウトプットを考える必要があるので、一番は手法はどうあれ、まずは「なんでやるんだっけ?」という本質的なところに立ち返って考えるマインドセットが大事だと思います。

ーーありがとうございました!

次回、経験者向けの説明会は6/22日に実施予定です。
大手企業をクライアントにさまざまな案件を行っているIBX(エクスペリエンス)部門のメンバーが登壇し、座談会を行います。現在転職を検討している方はもちろん、そうでなく単純に同業者の方のご参加も大歓迎! ウェビナー形式なので顔も名前も出ませんので、ランチタイムのラジオ感覚でぜひご参加ください。

日時:6月22日(木)12:00〜12:50
形式:Zoomウェビナー(名前・顔出しはありません)
概要:
・インフォバーン企業概要
・IBX(エクスペリエンス)部門の業務について
・コンテンツディレクターによる座談会
・今後の選考のご案内
・人事向け質問タイム

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