価値のみつけかた - 社員インタビュー・平山茂さん(クリエイティブディレクター)

こんにちは!インターンの高橋空です!

何かプロジェクトや事業を始めるとき、「現状の課題」と「それに対する解決策」を考えるべきだということは、もはや前提条件と言えるほど主流になりました。でも、いざ「課題を見つけよう!」「解決策を考えよう!」と言っても、何をすればいいのか分からない、何が正解なのか分からないということがよくあります(少なくとも僕は)

そこで今回は、このようなものの言語化・可視化を業務として日々行う、イノベーター・ジャパンの平山茂さん(Creative Director)にお話を伺いました!



箱の外からの視点

空:そもそも、プロジェクトにおいて、課題・解決策を言語化・可視化するという認識は間違ってないですか?

平山:はい、間違ってないと思います。

空:よかったです。では、まず課題を見つけるためにやっていることや、意識していることってありますか?

平山:まずは、箱の外からの直観的な視点を持つことですね。客観というかメタ視点みたいな。もちろんこれだけではないですが、割とそこが大事だったりします。世の中の生活者と同じ、漠然と引いた目でどう見えるかという「直観」なところが、やっぱり自社のもの他社のものに関わらず、一番忘れやすくなるんですよね。大体みんな近視眼的理論になっていく。

空:なるほど。一番最初のフェーズでいつもやることって決まってますか?

平山:具体的なアクションでいうと、ヒアリングやリサーチですかね。なんていうか、言葉って明確なようで意外と不明瞭で、ニュアンスみたいなところがあると思ってて。でも対話をしていくことでお互いに、要はこんなことが言いたいんじゃないかみたいに明瞭に言語化されていったりしますし。

世の中にはたくさんの商品があるけど、例えばAという商品があったときに、それが良いのか悪いのかはA以外の点がないと判断できなくて、それもBだけでいいかというと、他にもCとかDとかあらゆる比較対象が必要で。その点によって世の中全体の地図を認知して、対象の商品はどこに置かれるのかみたいなことを意識する精度が、すごく大事だと思います。

あと大事にしてることは、どんな商品やサービスも最初は大抵、それが何なのかという商品の良さも何もかも雑然としてることが多いので、それを引いて見たときに、直観的にどう見えるかという総体を捉えることは大事にしています。複雑でカオスなものを「要はこれはこういう価値のもの」って明文化できるように突き止めていく感じですね。

空:なるほど。そういう言語化って、終着点がないと思うんですけど、どこが終わりとか基準ってあったりしますか?

平山:まずコンセプトワードにたどり着くことだと思ってます。ではコンセプトって何かと言うと、テーマでもなければモチーフでもない、例えば、コンセプトは「花」です、とかは違いますよね。そうではなく、今までの世の中の課題を解決するものとか、聞いただけで脊髄反射的に良いねって動いてくれるような、それなりに価値を感じられる北極星になるものだと思います。そうやって、既存の価値観をひっくり返すようなものかどうかは気にしてます。そういう良質なコンセプトが込められていると、クリエイションもそれを頼りに精度の高いものとなりますし。特に、僕は元々はデザイナーとしてやってきたけど、コンセプトがないことで困ることがよくありました。

空:コンセプトにできるものっていくつか候補が出てきませんか?

平山:そうですね。少なくとも言えるのは、正解は1つじゃないけど、正解と不正解はあるということです。だから、不正解じゃなく、かつなるべく精度の高い正解を探していく感じですね。


個人的すぎる主観を持ち込まない

空:コンセプトって尖ってたりもすると思うんですけど、誰もが共感できるものにするべきだと思いますか?

平山:誰もが共感できるものにするべきではないと思います。もちろん客観的につくるべきではあるけど、ここでいう主観というのは例えば「私は赤色が好き」みたいな個人的主観のこと、それは捨てるべきだと思ってます。

でも、客観的に考えた良いものは、全員が共感してくれなくても、誰が良いと思ってくれてるかはわかってるはずです。

空:ターゲットというか、届けたい人が共感してくれればということですね。

今までのそういう経験の中で失敗ってありますか?

平山:コンセプトが良質でなく不明瞭で無数の決裁のときに個人的主観が入り乱れ、うまくいかなかった経験もありました。それだといろんな点で根拠がないから説得力がないし、クオリティも低くなりますね。因果関係のない細部が集まって構成されると全体の見た目も良くなりません。

結局、徹夜して作っても全部直さなきゃいけないみたいなこともよくあって、それは個人的主観に依存するからなんですよね。でもなぜそうなってしまうのかというと、実はCDやADなど価値を捉えてコンセプトをたてる専門家がいないことが多いのも大きな原因ですね。

ロゴひとつ作るにも、目的や課題がしっかりしていないと良いものはできないですし、ただつくってるだけのものは装飾でしかなくて、もはやデザインとは呼べないかもしれません。



CDとは普遍的なことを考える仕事

空:なるほど。そういう思考のフレームワークってたくさんあると思うんですけど、使うべきですか?

平山:僕は使ってますが、自分独自のフレームワークですね。でも、フレームワークで対処しきれないものもあります。例えば会社だと、社員が経験を積んで仕事ができるようになったら、それを会社の知見として体系化して残すことが必要だと思うのですが、それと同じように、自分も経験を積んで、それを自分の中でフレームワークのようにしていった感じですかね。でも、このフレームワークを使えばみんなうまくいくみたいなものはないと思います。少なくとも中身のコンセプト自体は表現の世界なのでフレームワークがあれば自動抽出されるわけではないので。

空:確かにそうですよね。

最後に、昔と今、今とこれからで、言語化・可視化についての考え方って変わっていきますか?

平山:本質は変わらないと思います。もちろん気づいたことはいっぱいあるし、わかってなかったことがわかるようになったりはします。特にCDは価値を定義するのが仕事で、それには知見がものを言うと感じているのですが、その力はT字で表現できると思ってて。お菓子を扱おうが、会社を扱おうが、人を扱おうが、「らしさってなんだ」みたいな掘り下げる力が、T字の縦の部分だと思います。横は、それを類推する知見です。それこそ扱うものは多岐に渡るから、いつかは役に立つと思って、普段からいろんな情報を集めてすぐメモしてるんですよね。そういう意味で個人的には、普遍的な部分の仕事をしてると思っています。


今、自分のプロジェクトで課題・解決策を言語化・可視化していく過程ですごく困っていたので、とても参考になりました!ありがとうございました!

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