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2010年10月より、ゼロからのスタートで、手弁当で始めたこの『ザッポスセミナー』も、様々な業界・規模の企業経営者、事業責任者、現場責任者の方々、個人事業主、大学教授、学生、留学生、主婦、官公庁関係者の皆様など、参加者の皆様の並々ならぬ情報感度、見識の高さと、ポジティブパワーに後押しをされ、お陰さまで毎回満員盛況の会へと定着いたしました。その数は50回を超え、延べ1,600社2,500名を超える数となり、更に全国への拡大開催も行いました。

そもそも、なぜこのセミナーを実施することになったのか。それは2008年末に遡ります。当時のリーマンショックを受け、日本の産業が日を負うごとに嘗ての輝きを失い、働く人々の心を蝕み、地盤沈下を起こしていく姿を見て、「このままでは日本が衰退してしまう。何か自分にできることは無いか」と、日々暗中模索を繰り返しておりました。脳がちぎれるほどに思案を続ける中、日本が革新(イノベーション)を遂げるためには、大きなパラダイム・ショックを与える事例が必要だという結論に至りました。過去の成功体験や慣れ親しんできたやり方に終止符を打ち、新たなプラットフォームを築ける何かが必要だと。この気付きの元、「アメリカで、あるユニークな会社が注目を集め始めている」という情報をキャッチし、幸いにも2010年10月に、藤井が、ある方のご縁で、その米国本社を訪ねることができました。それが、当セミナーのケーススタディともなっている Zappos.com (ザッポス)社です。ザッポスの本社はラスベガスにあり、目の当りにするその全てが驚きと感動でありました。それは正に自身にとっての“パラダイム・ショック”でした。「これだ!これが日本にイノベーションを起こすトリガーになるはずだ」。思い立ったら吉日。帰国後に即プランを練りました。関係者、クライアント企業の皆様に、訪米報告会を重ねながら、思いを伝え、苦言やご助言を頂きました。どうすれば、できるだけ多くの方に、スピーディに、ザッポス社で営まれている数多くの奇跡を広め、議論や気付きの場を提供することができるか。そして生まれたのが、当セミナーです。

それでもまだ、「アメリカの会社だからできるのであって、ウチでは土台無理な話だなあ」「既に歴史のある大企業を変えるのは難しいのでは?」「良いのは分かるけど、自分では何もできない」など、いくつかの壁にぶち当たりました。理解は出来ても、実行までには至らない。どうすれば動いてくれるのか?また、試行錯誤の悶々とした日々が続きました。そして、これもある方のご縁で2010年11月より始ったワールドカフェ方式を使った議論の場(ザッポス研究会)を更に機能的にし、毎月1回、定期開催することにしました。主に「ザッポスから学べるところを自社に取り入れるとしたらどうしたらよいか」というテーマを事前学習の上、様々な立場や境遇の異業種の参加者全員で90分間議論をしまくる場です。そこでは毎回、他花受粉やシナジーが起こり、たくさんの知見が集まりました。

その後、主催のカングロ株式会社のナイジェリアでのソーシャル・イノベーション事業が始まったこともあり、2012年9月27日の50回目を持ち、惜しまれながら、当セミナーは一旦、お休みをさせて頂くことになりました。その後も、米国ザッポス社への視察ツアーは、カングロ社主催の元、年2~3回のペースで実施を続けており、多くの方々にご参加を頂いております。そして、満を持して、『ザッポス・セミナー再び!』と称し、更にパワーアップしたザッポス、書籍にはない、進化したザッポスをモチーフに、再度、多くの方々と、本当の企業のあるべき姿、人はなぜ働くのか、人生の在り方とは何なのかを追求してまいりたいと思います。最初は、少人数から再開をし、序々に輪を広げていく所存です。皆さんの参加を心待ちしております。いつもありがとうございます。

カングロ株式会社 藤井利幸

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