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【イベントレポート】松岡醸造と考える「クラフト」とは何か

KURANDは2022年11月15日よりブランドをリニューアルしました。
商品を製造してくださるさまざまなパートナー酒蔵とともに、新しいビジョンの浸透や深堀りをする場を「ビジョンドウィズ」と称し、毎月ディスカッションを行っています。

第9回の「ビジョンドウィズ」にお越しいただいたのは、クラフト酒のオンライン酒屋「クランド」で販売する「松岡専務」や「夜9時のチョコミント」を開発していただいている松岡醸造さん(埼玉県比企郡小川町)です。

今回は専務取締役の松岡奨さんにお越しいただきました。KURAND(クランド)との商品開発についてや「クラフト酒」についての考えを伺いましたので、その一部始終をご紹介します。

「日本酒らしさ」を突き詰めて

松岡醸造さんは埼玉県比企郡小川町にある150年以上にわたり続く酒蔵です。日本の伝統の一つでもある日本酒について「◯◯のようなではなく、日本酒らしさを追求すべき」と松岡さん。「他のものに例えてしまうことで本当の日本酒の良さが伝わらなくなると思っています。伝統のある日本酒を今後も伝えていきたいと思うからこそ、アイデンティティを大切にしたい」と語りました。

KURANDでも「夜9時のチョコミント」を開発したように、日本酒以外にもリキュールも製造している松岡醸造。「日本酒らしさは”旨味”があることだと思っています。それに対してリキュールは旨味があまりないお酒なので、味わいで大事にするポイントが大きく違います」と、日本酒とリキュール造りの違いについて話します。お酒のプロ目線だけではなく、飲み手目線、さらには日本酒に今まで触れてこなかった方の目線になって考え、お酒造りに活かしているといいます。

また、松岡醸造では、業界でも珍しく1人から酒蔵見学を受け入れています。「1人で酒蔵見学に来る人は、最も熱心な方なんです」と松岡さん。熱意のある方に酒蔵の思いを伝えることで、その人がまた別の人に伝えてくれて、その連鎖が広がっていくことで口コミで酒蔵のファンが増えていると言います。「今まで冷やして飲むのが当たり前になっていたお酒を熱燗にして飲んでいるといった、固定概念に囚われない新しい発想で楽しんでいて。そういうのをヒントに商品開発に繋げることもあります」と教えてくれました。

「伝わる」までが「クラフト」

KURANDはECサイト「クランド」で販売する多種多様なお酒を表すために、「クラフト酒(しゅ)」という言葉をオリジナルで作りました。しかしまだ定義が曖昧なため、さまざまなパートナー酒蔵にもご意見を伺いながら、その認知の拡大に挑んでいます。クラフト酒を考える上でも欠かせない「クラフト」とは何か、松岡さんにも聞いてみました。

松岡さんは「クラフト」のイメージについて、「手間暇をかけ、手作りで作ったものに、さらに作っている過程だったり思いという『ストーリー』が加わるものだと思っています」と言います。「どんなものにもストーリーはあると思いますが、それが相手に『伝わる』ところまでを含めて『クラフト』と捉えています」と、語りました。

松岡醸造では毎年蔵開きを開催しているといいます。「酒蔵ってもともとすごく敷居が高いものでした。それを無くし興味を持ってもらいたいという思いで始めたのが、酒蔵まつりです」と教えてくれました。「今後日本酒を飲んでもらうためにも、伝統は守りつつ、この伝統をわかりやすく伝えるのが大事だと思います」と、日本酒業界の未来についても語ってくれました。

KURANDでも大きな課題である「クラフト酒のストーリーを伝える」こと。私たちクランドも日々ECサイト上やSNS、Webマガジンや季刊誌など、さまざまな場所でクラフト酒のストーリーを発信しています。日本の美味しいクラフト酒をもっと多くの方に伝えるために、KURANDができることはなんだろうかと考えさせられたお話でした。KURANDはこれからも常に新たなお酒との出会いを求めて、思わず見に来てしまうようなお店を目指していきます。

ディスカッションの後は、恒例の懇親会。松岡醸造さんと企画してる商品の「松岡専務」を楽しみました。松岡さん、ありがとうございました!

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