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僕がランサーズにいる理由(ワケ)3 ~クラウドソーシングモデルの社会的必要性~

働き方の多様化

前々回(僕がランサーズにいる理由(ワケ)1 ~『努力する権利』を守りたい~)前回(僕がランサーズにいる理由(ワケ)2 ~社長(秋好)の本気度~)は、そもそも僕がランサーズにいる原点について記しました。 今回は、個人的理由とは関連するものの少し違う視点で、ランサーズに参画した背景をお伝えできればと思います。


人口減少。それに伴う労働人口の減少。女性やシニアの活用の必要性拡大。他にもたくさんの課題があります。みなさん既知のことですし、詳しくは専門家の話を聞いていただくほうがいいと思いますので、ここではあまり深く突っ込みません。


少し文脈をすっ飛ばしますが、ランサーズが大きく関わるポイントにフォーカスして言うと、「働きたいのに働けない人がいる」ということです。例えば、女性は出産すると多くの場合、仕事を辞めるか、育児休暇をとることになります。でも、働きたい人はたくさんいます。しかも優秀です。でも、出社は難しいので「育児ですか、仕事ですか」の選択を迫られる。育児を選び休暇に入ると、カムバック後の役割が難しい。進化が激しいので、ブランク期間が影響します。そもそも仕事を選択する前に、子供を預けられる場所の問題もある。仮に両立できる選択肢があっても、肉体的にも心理的にも大変。預けている子供が熱を出すと、仕事を中断し、すぐに迎えにいかないといけない。女性は、そうなると同僚に迷惑がかかるから仕事してていいのかな、ということを考えて気持ち面での負担を感じてしまう。

課題のひとつを解決するために、生産力向上は不可欠ですが、「働きたいのに働けない人」が適切に働ける状態にない。働き方の多様化が必要だ、と評論されて久しいですが、実態はまだまだです。


ランサーズは「個のエンパワーメント」というミッションを掲げ、その手段のひとつとして、クラウドソーシングサービスを展開しています。いつでもどこでも誰でも、好きなときに好きな分だけ仕事ができる。前述の例に当てはめると、育児と仕事はバランスよく両立できるのです。ブランクも薄まります。保育園問題も緩和されます。


もちろんすべての人がクラウドソーシングを利用する必要はありません。正社員で働くもよし、派遣で働くもよし、夢を追いかけるためにアルバイトで働くもよし。その選択肢のひとつに、クラウドソーシングでフリーランサーとして働くもよし。

ランサーズは多様な働き方の選択肢のひとつ。ランサーズという選択肢が増えることで、その人にとって、自分らしく働ける社会に向けて大きく前進できると信じています。


スキル寿命の短命化と複業化の波

ひと昔前は、ひとつの仕事をマスターすると、それで生きていくことができました。しかし現在、そうではなくなりつつあります。フリーランスの実態調査によると、広義の国内フリーランスは、1000万人を突破しています。実に、労働人口の6人に1人です。(アメリカでは2020年に50%がフリーランスになるともいわれています)。テクノロジーの発展と価値観の多様化により、今後はさらに広がっていくでしょう。


例えば駅の売店。バーコードが普及する以前は、店員さんがレジ打ちをしていました。駅の売店は、ササっと購入したい人が利用するため、素早くお金のやり取りができることが重要。数えきれないほどある商品の値段を暗記している店員さんは大きな存在でしたが、バーコードによって記憶力という価値は激減。スーパーマーケットでは、セルフレジも登場し、もはや人がいません。さらには、ECが普及したことで、そもそもリアル店舗にいかない人も増えています。


例えば質屋。所有物を担保にその価値に応じて金銭を得る仕組みから始まりました。そのモノの価値を鑑定する専門スキルが商売には不可欠でした。そもそもは若干近寄りがたいものでもあった業態でしたが、「お売りください」というキャッチコピーを軸に心理的障害をくぐり、誰でも気軽に足を運べる場所に変貌を遂げました。本だけでなく、衣類や家電などさまざまなジャンルに広がり、上場企業まで誕生するほどの市場です。しかし現在、フリマアプリで完結。販売価格は、個人が自分の希望で決めるだけです。


根源価値は変わらず残っていますが、テクノロジーによって大きく形を変えています。その変化に合わせて、今まで価値があった”スキル”は必要性を失いつつあるケースが出ているのは周知の事実。そのままの形で継続できる産業は減り、一度身に付けたスキルだけでは、テクノロジーの進化に耐えられません。ましてや、逆に、人間の寿命は伸びていくのです。


ランサーズには、さまざまな仕事があります。そのどれにでも、誰でもチャレンジできます。もちろん多くの人が軸足となる職能を持っていますが、派生する形で新しいことにトライし、成長できるのです。

実際、ライターだが写真撮影もできるようになったり、グラフィックデザイナーだがランディングページのコーディングまで手掛けるようになったり。違う形では、弁護士だがライティングをしたり。そういうフリーランサーの方がたくさんいらっしゃいます。複数の能力を持つことができる。そういう機会がランサーズにはありますし、さらにひろげていきたいと考えています。


ブームではない。2017年は本当の変化のとき。

ランサーズは2008年、クラウドソーシングサービスをリリースしました。はっきりいって、最初の3年は鳴かず飛ばず。そもそも誰も知らないし、市場として認知されていない。インフルエンサーやアーリーアダプター的な方でさえも、crowd(群衆)ではなくcloud(雲)とスペルを間違える。そんな状況を打破した第一歩は、日本人なら忘れることができない3.11でした。被災地はもとより都心でも多大な影響はありました。インフラは麻痺し、夜な夜な大行進するサラリーマンの群れが各地に続出。帰宅難民という言葉も出るほど混乱を及ぼしました。誰もが「いまの働き方(≒生き方)はいいのだろうか」と、ショッキングな出来事とメディアの論調も影響してか、なんとなく考えてしまう時代の空気がありました。そのときに少し注目を集めたのがランサーズです。「インターネットで仕事が受発注から決済までできるらしい」「時間と場所にとらわれず働く方法があるらしい」。メディアに出たことが、次のメディア露出を呼び、連鎖的に拡散。しばらくしたタイミングでは経済番組に特集が組まれたほどです。

以降、ありがたいことに業界認知度は劇的に拡大し、それにあわせて利用者も急増しました。また、市場認知の広がりによって、マーケットに参入するプレイヤーも増加しました。


ただ、単なるブームでもあったと思います。もちろん業界の勢いをつけるためには必要なことかもしれませんが、それは本質ではない。本質でないものは、劇的に広がり、急激に冷める。端的に言うと飽きるのです。数年前はクラウドソーシングというワードはかなり露出していましたが、〇〇tech、AI、VRなどなど次々と新たなバズワードが登場。今後もまた何かが出現し、何かが言われなくなるでしょう。


ブームが悪いわけではありませんが、ブームに浮かれず、本質的な価値提供のために課題に向き合うことが大切で、少なくともそういう自戒でやってきました。


そして、2016年末、ブームではなく、スタンダードに向けたスタートラインがきました。国が動きます。2017年3月には、働き方改革実行計画が決定。一億総活躍時代の本当のスタートです。


これまでの、ある意味での準備期間は終了です。ここからが本当の勝負です。本当の普及に向けた、元年が2017年です。まだまだランサーズとしての課題やテーマはたくさんありますが、ひとつひとつ責任を持ってクリアしていくことで、より社会の役に立つ価値を提供していきたい。 そのためには、いまのランサーズサービスをそのまま成長させるのではなく、テクノロジーを活用し多角的に発展させる必要があるでしょう。


非連続に新しい取り組みを、一緒にチャレンジしてくれる仲間を絶賛大募集です。ブームではなく、テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会を、スタンダードにしていきましょう。いつの日か「あの働き方は、私がつくったんです」と言えるところまで。


いますぐ一緒に働きたい方はもちろん。まずは話だけ聞いてみたいという方もぜひ一度お気軽にお越しください。お待ちしています。

ランサーズ株式会社では一緒に働く仲間を募集しています
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