「外国人労働者が増えると、日本の治安が悪くなる」
「イスラム系やアフリカ系の人は、犯罪率が高くて危険だ」
最近、ネットやテレビを開いたら毎日のようにこの手の議論が飛び交ってる。国籍や宗教を理由に「外国人は入れるべきじゃない」という声が、かつてないほど大きくなってる。
少子高齢化で人手が足りないなんて、もう誰でもわかってる。でも、いざ外国人を受け入れるとなると「うちの近所に来るのはちょっと……」ってなる。
「必要だけど怖い」
そんな空気が、今の日本を覆ってるのは間違いない。
LivCo代表の佐々です。
21歳でミャンマーに飛び込んで起業し、軍事クーデターで事業を失い、リクルートを経て、今は外国人労働者の紹介と教育に人生を賭けてる人間です。東南アジアの泥水も、文字通りすすってきた。だから机上の空論じゃなく、リアルな手触り感を持ってこの問題を語れると思ってる。
いきなり結論を言わせてほしい。
外国人の犯罪や失踪が起きるのは、生まれ持った血や国籍のせいじゃない。
日本の外国人受け入れの「構造そのもの」が、彼らを闇に突き落とすような仕組みになっているからだ。
今、日本には技能実習生や特定技能外国人が数十万人いて、農場も工場も飲食店も介護施設も、もう彼らなしでは回らない。でもその裏で、年間約7,000人もの外国人が職場から忽然と姿を消してるって知ってた? 国際社会からは「現代版奴隷制度」とまでバッシングされてる。
参考:共同通信
彼らが悪いんじゃない。逃げざるを得ない、犯罪に手を染めざるを得ない異常な仕組みが、この国にはあるんだ。
この記事では、この業界の深すぎる闇、そしてそれを打ち破るために僕たちがやってることの全部を話す。
まず知ってほしい。「制度」自体が地雷であるということ
本題に入る前に、そもそもの話をさせてほしい。
「外国人労働者」って一口に言っても、在留資格は20種類以上ある。留学生もいれば高度人材もいる。
世間が「治安が悪くなる」「犯罪率が」と騒いでるのは、主に技能実習と特定技能という2つの制度で来日してる人たちのことだろう。技能実習で約45万人、特定技能で約40万人。合わせて約85万人が、今まさに日本のインフラを支えてる。
この2つのうち、年間約7,000人もの失踪者を出し、国際社会から「現代版奴隷制度」とバッシングされてるのが技能実習制度だ。
この制度、1993年にできた。バブルが弾けて「人手が足りない、でも安い労働力が欲しい」っていう企業側の本音と、「移民という言葉は使いたくない」っていう政治側の事情が交差して生まれた。
建前は「国際貢献」だった。日本の優れた技術を途上国に持ち帰ってもらうためのインターン制度――そういう体裁で始まった。でも本音は違う。愛知の部品工場を中心に、低賃金で人を雇いたい企業が自民党にロビー活動をかけて作らせた制度だ。
「インターンなんだから転職できなくていいでしょ」
「見習いなんだから最低賃金でいいでしょ」
そういうロジックで、転職禁止・最低賃金という制度設計がなされた。
途上国側からすれば、最低賃金とはいえ自国の10倍の給料だから、日本人と比べて明らかに条件が悪くても受け入れざるを得ない。完全な買い手市場の中で、安く買い叩かれた制度ができあがってしまったわけだ。
ここに、すべての闇の根っこがある。
なぜ彼らは失踪し、犯罪に走るのか―2つの致命的な「構造的欠陥」
テレビのコメンテーターたちは「外国人は犯罪率が高い」って、結果だけ見て批判する。でも、「なぜ」彼らが失踪するのか、「なぜ」不法就労や犯罪に走るのか。その原因にまで踏み込む人は、ほとんどいない。
僕から見て、理由は明確に2つある。
ひとつは、日本の現場で生き抜くための「教育の不在」。
もうひとつは、彼らを逃げ場のない状況に追い込む「異常な借金構造と転職禁止の制度」だ。
参考:https://president.jp/articles/-/105863?page=1
理由①:圧倒的な日本と途上国の教育格差。低品質な来日前教育。
東南アジアやアフリカの教育環境は、僕たちが想像する以上に崩壊してる。
これは東南アジア現地に10年以上通い詰めた僕だから断言できるんだけど、向こうの学校には体育も音楽も部活もない。修学旅行も文化祭もない。もっと言えば、掃除当番や給食当番っていう概念すらない。小学校から掃除は全部外注だから、雑巾を渡しても使い方がわからない子がほとんどなんだ。
先生たちの月給は日本円で2〜3万円程度。そんな給料でモチベーションが続くはずもなく、本業の授業はそこそこにして、自分で運営する私塾に生徒を誘導して稼いでる。学級崩壊は当たり前の光景だ。
そもそも途上国では、子供は労働力として生まれてくる。農業中心の村社会で、親もそのまた親も農家。教育に投資するって発想自体がまだ根付いてない。これは良い悪いの話じゃなく、単純に国の発展フェーズが違うっていうことだ。日本だって昔は同じだった。親が中卒で、子供にろくに教育を受けさせられない時代があった。途上国は、まさにそのフェーズにいる。
そんな環境で育った若者たちが、集団行動の経験も少ない、チームで何かを成し遂げた体験もほぼないまま、ほとんどスキルもマインドセットも準備できていない状態のままに、いきなり日本に放り込まれてしまっている
日本の現場は世界一細かくて厳しい。報連相、時間厳守、チームワーク、ホスピタリティー。飲食店なら1日10時間立ちっぱなし。
インドネシアの飲食店なんて、座りながらTikTok見ながら接客してるような世界だ。そんな人たちが日本の現場に来たらどうなるか。
パニックになる。孤立する。辞める。
当たり前だ。
この「教育の不在」を誰が埋めてるかっていうと、現地の送り出し機関(日本語学校)だ。ところが、ここにも致命的な問題がある。
送り出し機関の中には、日本での就労経験がない講師が日本向けの教育を担っているケースも少なくない。日本語が堪能な人材は日本で働く方が稼げるため、現地に残りにくいという構造的な問題がある。もちろん素晴らしい送り出し機関も多く存在するが、業界全体として教育の質にばらつきがあるのは否定できない。(N4がN5を教えるなども多く見かける)
これで上手くいくはずがない。
だから教育のクオリティは壊滅的で、授業はせいぜい1日4時間程度。時間だけ消化すれば成績が悪くても日本に来れてしまう。そんな半端な状態の人間が日本に来ても、現場で通用するわけがない。
理由②:異常な借金構造と「転職禁止」という鎖
こっちはもっとえぐい。
途上国から日本へ働きに来るルートは、多重下請け構造になってる。まず途上国側にエージェント(送り出し機関)があり、日本側にもエージェント(監理団体や登録支援機関)がある。この二層構造の隙間に、さらにブローカーが噛んでる。
日本に行きたい若者は圧倒的に多い。完全な買い手市場だ。だから現地側のエージェントが日本側にお金を払いでもしないと求人票を貰えないというケースもあり得る。もちろん求職者側からお金を受け取るのは違法だ。だからこそキックバックと言う仕組みで裏契約を撒き表に出ない形で金銭の受け渡しがされる。最悪のケースでは、日本側のエージェントや受け入れ企業が途上国側に来た時の接待交際費―夜の街での遊び代などに使われる。そのようなことをしないと日本側のエージェントと取引できないケースも見受けられる。
参考:朝日新聞朝刊
でも、現地エージェントにそんな接待交際費を毎回払う余裕などない。だからこそ本来の授業料に費用を上乗せして日本に行きたい貧困層の若者から50万〜最悪100万円もの大金を巻き上げる。若者に払える金なんかないから、借金して払う。両親から借りられたらまだいい。村中の知り合いに頭を下げてお金を借りる人もいれば田んぼや家畜を売ってくる人もいる。最悪のケースだと金利が年利100%の闇金に手を出してしまう人もいる。
つまり、「妹を学校に行かせたい」って純粋な夢を抱いて借金した若者たちの財布から、日本のオジサンたちの遊び代が出てるということになる。
外国人紹介の裏ではこんなことがまかり通ってしまっているのだ。
……狂ってると思わないか?
そして来日後、さらなる地獄が待ってる。
技能実習制度では、転職ができない。普通、会社員にとって「転職するぞ」は最強の交渉カードだ。給料が低い、扱いがひどい、そう思ったら辞めるという選択肢がある。でも技能実習生にはそれがない。転職という交渉カードを奪われた瞬間、企業と労働者の間に主従関係が生まれる。
その結果、ずっと最低賃金のまま。ボーナスもない。日本人とは別の待遇で、3年、5年と縛られ続ける。最悪暴力やパワハラ、差別まで発展する。
異常な利子により多額に膨らんだ借金返済のプレッシャーも重なる。
それでも「ここから逃げたい」と思った時、選択肢は2つしかない。母国に帰るか、失踪するか。
でも、のこのこ帰れるわけがない。借金まみれだ。家族にどんな顔を合わせるんだ。プライドだって持たない。
そんな極限状態の彼らに、同郷の悪徳ブローカーがSNSで悪魔の囁きをしてくる。
「お前、今手取り10万だろ? 俺が紹介するところなら手取り30万だぞ」と。失踪を誘発してくる。
そうなると、失踪するしかない。
甘い言葉に乗せられて、彼らは実習の現場から忽然と消える。そして行った先は、とんでもない違法現場。日雇い労働、最悪のケースだと犯罪組織の片棒を担がされる。さらに、紹介した悪徳ブローカーからは「手取り30万にしてやったんだから10万寄越せ」と搾取される。弱い立場の外国人を狙い撃ちにした、二重三重の搾取構造だ。失踪して行き場を失った彼らは犯罪に手を染めてしまうことも少なくない。
これが、失踪と犯罪のメカニズムだ。
国籍が問題なんじゃない。純粋な若者を教育もなしに放り込み、借金で縛り付け、転職もできない制度で追い詰め、地下経済へと突き落とすこの腐った仕組みこそが、治安悪化の本当の温床なんだ。
彼らが悪いのか? 甘い言葉に乗ってしまった彼らにも非はあるかもしれない。でも、逃げざるを得ない状況を作ったのは誰だ。ピュアな気持ちで日本に来た若者の夢を踏みにじるこの仕組みを作ったのは、僕たち日本側じゃないのか。
特定技能という「光」。でも、まだ足りない。
ただ、希望がないわけじゃない。
2019年、安倍政権のもとで特定技能制度が始まった。国際社会からこの技能実習制度が「現代版奴隷制度」として問題視されてのことだった。特定技能は技能実習の問題点を正すために作られた新しい在留資格で、最大の変化は転職が可能になったこと。本当に嫌な環境であればやめられる。これだけで失踪のインセンティブは激減する。だって、逃げるリスクを犯すくらいなら、正規のルートで転職すればいいんだから。
さらに、日本に来るためにN4レベルの日本語能力試験と、働きたい業界の評価試験に合格する必要がある。ある程度のスタンダードが設けられたことで、まったく日本語ができない人が入ってくるという事態も防げるようになった。
特定技能と技能実習の違い
僕が「この制度ならやれる」と思って、特定技能業界へ参入した。
でも、特定技能にも課題はある。転職できるようになったのはいいが、今度は逆に「ポンポン転職する」問題が出てきた。日本のような厳しい職場に馴染める可能性も低く、そこまで耐え忍ぶことが美学でもない途上国の人々はどんどん新しい環境を求めて職を離れていってしまう。日本は世界一辞めない国だから、日本の社長さんたちはグローバルスタンダードの転職文化に慣れてない。「外国人は転職ばっかりしてもう嫌だ」って外国人採用自体をやめてしまう企業も出てきてる。
それに、N4レベルのスタンダードでは飲食店のホール業務なんて到底無理だし、試験は読む・聞く・書くが中心で会話力は測れない。そもそも現地の送り出し機関の借金問題も依然として残ったままだ。
制度だけじゃ、この問題は解決しない。
だったら、僕たち民間がロールモデルを作って、業界全体を変えるしかない。
時代に大逆行! 令和に蘇った「超・昭和式スパルタ教育」
ここまで読んでくれた人はわかると思う。問題は大きく2つ。教育のクオリティと借金構造だ。
転職が認められ、制度はある程度改善された。でも、現地の教育が整わないまま、借金構造が残ったまま、上っ面だけ変えても何も変わらない。「日本に来る前の教育」を根本から変えなきゃいけない。日本に来てからではなく来る前の方がもっと大切なのである。
政府がやらないなら、僕らが理想の学校を創るしかない。
そう決めて、インドネシアのバンドンに約2,000平米の広大な敷地を持つ全寮制の「LivCo日本語学校(LPK)」を建てた。なぜインドネシアか。インドネシアでは特定技能で働くための技能評価試験の頻度が圧倒的にNo.1であること、人口が約3億人おりまだまだこれから日本に来たい若者が沢山いること、そして創業メンバーで信頼できるスタッフOliviaがいたことの3つだ。
ここで僕たちがやってるのは、他の送り出し機関の常識をぶち壊す教育だ。名付けて「超・昭和式スパルタ教育(ゾス学校)」。
朝6時に起きて、全員で校舎を掃除する。7時からはラジオ体操と筋トレ、そして坂道を含む2kmのランニング。しかも坂道。普段バイク移動ばっかりで歩く習慣がなく、部活も体育も学校には存在しない彼らに、まず基礎体力を叩き込む。体が弱ければ日本での長時間にも及ぶ現場職は務まらない。
1人でも歩いたら、連帯責任で全員4km。無断欠席した翌日は、ペナルティでいつもの倍の4kmの坂道ランニング。その後はもちろん筋トレも。
8時の朝礼では国歌や日本の歌を合唱して、そこから夜の22時まで、休憩を挟みながら1日約12時間、日本語と徹底的に向き合う。(他社は平均4時間)
校内は完全ポイント制。歩きタバコやポイ捨てなど日本では絶対NGなルールを破ったり、言い訳したり遅刻したりしてもマイナスポイント。累積する仕組みになっていてマイナス13ポイントで即退学。入学4ヶ月目からは、敷地内での母国語使用も一切禁止だ。
令和のこの時代に、ここまでやる。
「やりすぎだろ」って思う人もいるかもしれない。でも、明確な理由がある。
さっき書いたように、彼らには仲間と困難を乗り越え、自分の弱さと向き合う機会が極端に少なかった。部活もなければ文化祭もない。チームで何かを成し遂げた経験がない。他の人と関わった経験が、近所の人と親ぐらいしかない子だっている。飲食や介護の現場職は厳しい日本人も多い。そんな厳しい職場で少し怒られたくらいですぐへこたれて辞めてしまうのも構造的に仕方がない。
ここで「東南アジア人は根性がない人だ」と愚痴を言っていても始まらない。
だからこそ、僕たちが日本に行く前にその「修羅場」を提供してる。日本に来た時に「あれ、日本って意外とそんなに厳しくないな」って思えたら成功だ。そう思えるぐらい、うちの学校で根性を叩き直す。
これは軍隊的なしごきじゃない。世界一働く環境が細かくて厳しい日本社会で、彼らが絶望して潰れてしまわないための、本気の愛の投資だ。
彼らが日本で働いて職場で評価され、給与が上がり、仕送りができ、彼らの家族の水準が向上する。それが家族が人生の一番である東南アジア人の一番の幸せなのです。そのいちばんの幸せを達成するために、心を鬼にして教師陣頑張っています。
僕たちが一番魂を込めてるのは、単なる語学じゃない。マインドセットと道徳・文化教育だ。
たとえば、歴史の授業。日本のアニメだけ見て「日本は最初から発展してて運がいい国だ」って勘違いしてる子たちに、僕は東京大空襲で焼け野原になった写真を見せる。
道徳教育では涙を流す生徒も多い
「日本は運が良かったわけじゃない。何もない焼け野原から、先人たちが血の滲むような努力をして今の豊かな国を作ったんだ。君たちインドネシアは、まさに戦後の日本と同じフェーズにいる。ただ出稼ぎに来るんじゃない。君たちがインドネシアの未来を創るんだ」
この話をすると、彼らの目の色が変わる。毎回、確実に変わるんだ。
映画を見て学ぶこともある。映画『ビリギャル』を見せると、いつも生徒たちは泣いてくれる。
インドネシアの子は、勉強や仕事を頑張ったら家族との時間が「ないがしろ」になると持っている。でも、そんなことはない。ビリギャルの主人公のように、頑張ったその過程で、家族がさらに団結して結びつけられることがあるということを学ぶんだ。
なぜ頑張らなきゃいけないのか。頑張った先に何があるのか。そんなことをしっかりとお伝えをしてあげる。
辛い山道を登り続けたからこそ山頂からの綺麗な朝日が見える。その成功体験を積ませてあげるのも、我々の役目なのではないかと考えている。
さらに、特定技能の「介護」と「外食」に完全特化してるのもうちの強みだ。入校直後から進路を見据えて、介護実習室や調理実習室で専門用語や包丁の使い方、オーダーの取り方まで教え込む。企業様専用のオーダーメイドクラスを作って、来日前にマニュアルや機材を現地に持ち込んで事前研修することもやってる。
借金という首輪を外す―「後払い」がもたらす安心のサイクル
徹底した教育システムを構築した後は、犯罪の温床である借金構造を改革しないといけない。
従来の多重下請け構造をぶっ壊すために、僕たちは現地のブローカーを一切通さない。SNSを駆使して直接B2Cで学生を集めてる。
そしてここが革新的なところなんだけど、学費の「日本渡航後後払いシステム」を導入した。
従来は、まとまったお金を用意できる比較的裕福な家庭の子しか日本に来られなかった。でも、本当にハングリー精神を持って日本の力になってくれるのは、本気で家族を養いたい出稼ぎ層だ。
完全無料にするとコミットメントが下がるから、現地にいる間に一部だけは自分で払ってもらう。でも残りの費用は、日本に来て給料が何倍にもなってから、少しずつ返してもらう仕組みにした。
「逃げられて回収できないんじゃないの?」ってよく聞かれる。
でも、日本に来てからの回収率は100%だ。この学校で本気に向き合ってるから本気で彼らも僕たちを信用してくれている。裏切ることはしない。
僕たちが日本側にも会社を持ち、彼らが働く企業とも連携して、最低3ヶ月に1回の定期面談でしっかりアフターフォローしてるから回収できるというのも強みである。
6ヶ月間、僕たち教師陣とも全寮制で一緒にメシ食って走って勉強した仲だ。性格も、いいところも悪いところも、全部わかってる。親とも全員繋がってる。だから彼らは僕たちに何でも打ち明けてくれる。
「辞めたい」って思った時も、闇のブローカーに流れる前に僕たちに相談が来る。この信頼関係こそが、失踪を未然に防ぐ最大の武器だ。
現在はこちらの記事にあるように、人材事業・教育事業から成るデータを元に与信を作り、もっと効率的に奨学金ローンを提供し持続的に事業が回る仕組みも構築中である。
さらに、外国人側だけ改善しても意味がない。企業側にも「外国人のマネジメント方法」をしっかり研修する。入社時に僕たちが手弁当で0円で実施してる。時には企業の人事担当者を現地に連れていって、生徒の家庭訪問までしてもらう。バックグラウンドを知れば、マネジメントは確実に変わるからだ。
外国人マネジメント研修の様子
受け入れ企業様をお連れした家庭訪問の様子
そして、企業様への就職が決まった後の期待値調整も異常なほど細かくやる。「寮に家具があります」だけじゃなく、何の家具がいくつあるのかまでチェックリスト化して緻密にすり合わせる。送り出し機関の情報と日本側の情報がズレる「伝言ゲーム」を、うちは1法人で一気通貫でやってるから起こさない。
この泥臭いコミュニケーションと借金ゼロの仕組みによって、彼らは過度なプレッシャーから解放されて、心に余裕を持って日本で働けるようになった。
借金を背負わなければならない状況を作らないこと。これが、治安を守る最大の防御策だ。
離職率5%の奇跡
ここまで徹底した昭和式スパルタ教育と、借金ゼロのクリーンな仕組み。その結果、僕たちは自分たちでも驚くような数字を叩き出してる。
入国後半年でN3レベルへの到達率は80%以上。業界平均が10〜20%だから、異次元の数字だ。日本就職率は85%。そして離職率はなんと5%以下。業界平均が約26%だから、5分の1以下。もう別の世界の話みたいに見えるかもしれない。
企業様からは「Z世代の日本人よりも圧倒的に元気で挨拶ができる」「普通の送り出し機関とはレベルが違う」と言ってもらえていて、リピート依頼率は80%を超えてる。
「コマ不足の穴埋め」で終わったら、この国は詰む
ただ、ここで僕がずっと危惧してることがある。
外国人労働者を、単なる「人手不足の穴埋め」として捉えてしまうことだ。
もし彼らが「安い労働力」としてしか見られていなかったら、日本の景気が悪くなった瞬間に「あいつらが俺たちの仕事を奪ってる」「出て行け」という空気になる。ヨーロッパで実際に起きてることだ。
でも、彼らが本当に必要な存在――いなくてはならない存在になっていれば、そうはならないはずなんだ。
アメリカのシリコンバレーを見てほしい。起業家の多くはインド系だ。GoogleのCEOも、Microsoftのトップも。彼らがアメリカの経済を作ってるからこそ、「出て行け」とはならない。唯一無二の価値を出してるからだ。
日本でも同じことができると、僕は信じてる。実際に現場では、それを証明するような光景が毎日のように生まれてる。
まず、専門スキルの発揮。英語やインドネシア語への対応はもちろん、外国人観光客の接客や多言語メニューの対応など、日本人だけではできない役割を彼らは担ってくれる。
次に、働く姿勢による刺激。これが実はめちゃくちゃデカい。今の日本には少なくなった「家族のために稼ぐ」というハングリー精神を持って、目をギラギラさせながら働く。
「妹を大学に行かせたい」
「病気のお父さんの入院費を払いたい」
「お母さんに立派な家を建ててあげたい」
そんな想いで働いている。
その姿を見た隣のアルバイトの日本人の子が「こんなに頑張る人がいるんだ」って衝撃を受けて、職場全体の士気が上がった――そんな声が、企業様から実際に届いてる。外国人が来たことで日本人スタッフの意識まで変わるなんて、「穴埋め」どころか「化学反応」だ。
そして、独自のキャラクター。介護の現場では、利用者さんとの距離の近さや明るさが、アイドルみたいに人気になることもある。日本人スタッフにはなかなか出せない、あの屈託のない笑顔と愛嬌。これは彼らにしか出せない価値だ。
僕たちはスパルタ式の教育で個性を消してると思われがちだけど、実際は逆だ。日本のルールやマナーという「土台」をガッチリ固めるからこそ、彼らの個性や強みが正しく花開く。土台がないまま個性だけ出したら、それはただの「トラブル」になってしまう。
LivCoの学生は本当に明るくて元気だね、とよく言ってもらえる。
良い表情を浮かべる生徒たち
「コマ不足を補う外国人」じゃなく、「いなくてはならない存在としての外国人」。そういう人材を育てて送り出すこと。それが、外国人排斥の空気に対する最も本質的なアンサーだと僕は思ってる。
「日本人」の本当の定義とは?
ここで、発端となった議論に立ち返りたい。
「特定の国籍や宗教の人間は犯罪率が高い、だから入れるべきじゃない」という意見。
確かに、生まれた国の発展フェーズや教育環境の違いによる傾向はあるかもしれない。でも、生まれながらにして性質が悪い人間なんていない。
日本だって、豊臣秀吉の時代から「下剋上」って言葉があるように、生まれや家柄ではなく、努力と環境次第で人間はいくらでも変われることを歴史が証明してる。
犯罪率が高いのは、彼らの血や宗教のせいじゃない。劣悪な借金構造で縛り付けて、何の教育も施さずに日本の過酷な現場へ放り込んで、孤立させてる。僕たち日本側の受け入れの仕組みが悪いんだ。
ここで、ひとつ問いたい。
「日本人」って、一体なんだ?
血筋か? 僕はそうは思わない。そんなこと言ったら、僕たちの血は混血だ。モンゴルから朝鮮、中国から入ってきて人それぞれだし、琉球の人やアイヌの人はどうなるんだ?一体、どこからが日本人なんだ?
僕の定義する「日本人」は、日本が大好きで仕方なくて、日本のために力を注ごうと思ってくれている人のことだ。
日本の厳しさに触れて、それでも「日本人は優しい」「ご飯がおいしい」「文化が素敵だ」と日本を愛してくれる人たちを、正しいフィルタリングと教育を通して増やしていく。それでいいじゃないか。
それって、何人がどうのこうのと机の上で議論するよりも、よっぽど本質的で、よっぽど重要なことじゃないか。
この闇を一緒に変えていく仲間の募集と、メディアの皆様へのお願い
最後に、2つのお願いがある。
まず、一緒に働く仲間への呼びかけ。
僕たちの会社は、全然スマートじゃない。仲間と一緒に怒って、泣いて、お客様に頭下げて、10回やって1回の成功をみんなで喜ぶ。そんな泥臭い会社だ。
でも、僕たちが紹介した外国人が「故郷に家が建ったよ!」「妹が高校に行けたよ!」って笑ってくれた時、全部の苦労が吹き飛ぶ。この仕事が嬉しくてたまらないんだ。本当に。
この「借金をさせない仕組み」と「圧倒的な教育カリキュラム」を、業界全体のロールモデルとして広げていきたい。本気でそう思ってる。そのためには、日本のリアルな厳しさを知っていて、心に火を灯し続けられる仲間が必要だ。我こそはという人、絶賛募集中です。
そして、もうひとつ。TV、新聞、Webメディア、書籍の編集者の皆様へ。
ポピュリズムが台頭して、外国人への不安が煽られる今だからこそ、現場で何が起きているのかを届けてほしい。無秩序な受け入れの闇から、令和に復活した昭和式スパルタ教育のパラドックスまで、すべて包み隠さず話します。現場への取材、心よりお待ちしてます。
「外国人が増えたら治安が悪くなる」じゃない。「外国人の受け入れ方を間違えたら治安が悪くなる」んだ。そして、正しいやり方は確実に存在する。僕たちが現場で毎日証明してる。
メディア問い合わせ先:
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LivCoは『外国人も暮らしやすい社会を創る』をミッションに、東京/インドネシア拠点で外国人領域に挑むスタートアップです。HR業界最後のブルーオーシャンと呼ばれる外国人材市場(年間30%成長・1兆円超)において、人材紹介を皮切りに教育・不動産・生活支援へと事業を拡張。25万人超の在日東南アジア人フォロワーと蓄積された来日就労希望者データにAI・テクノロジーを掛け合わせ、「外国人版リクルート」として複数領域で新規事業を連続的に立ち上げる外国人特化のインフラ企業です。
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【年間30%成長の巨大市場 × データ・AI × 上場前フェーズ】
外国人材市場は1兆円超のHR業界最後のブルーオーシャン。制度開始直後に参入しシェアを確保した弊社は、業界構造そのものを変革できるポジションにあります。AI・テクノロジーを活用した次世代プラットフォームを構築中。少数精鋭で経営陣との距離が近く圧倒的な裁量を持て、ストックオプション付与の可能性もあり、会社の成長が自身のキャリアとリターンに直結するフェーズです。
【国境を越えて働くグローバル環境】
東京とインドネシアの2拠点体制、社員の40%が東南アジア出身。社内では外国語が飛び交い、日常的に異文化の中で働く環境です。インドネシアでは400人規模の日本語学校を直営しており、現地出張や海外事業に携わる機会があります。
※出身企業:リクルート、サイバーエージェント、JICA、デロイトトーマツ、Speee、ラクスルなど
※出身大学:東京大学、大阪大学、早稲田大学、中央大学、明治学院大学など
❒ 参考リンク
求人一覧(中途)
求人一覧(新卒)
日経新聞掲載
メディア掲載記事(fastgrow)
代表佐々の監修記事「外国人業界の魅力」
採用資料スライド
社内の様子(YouTube取材)
弊社運営インドネシア日本語学校の様子(動画)