こんにちは!リブセンス採用担当の五十嵐です。
今回は、当社 転職ドラフト事業責任者の大倉とVPoSの土田の記事をご紹介します。
営業からキャリアの幅を広げていきたい方にぜひ読んでいただきたいストーリです。それではどうぞ!
こんにちは、リブセンスVPoSの土田です。
──突然ですがこんな不安を感じたことはありませんか?
「この先、どのようにキャリアを広げていけばいいかわからない」
「営業でキャリアをスタートしたが、営業マネージャーの先の道筋が見えない」
「将来的に事業責任者を目指しているが、今やるべきことや必要なスキルがわからない」
今回は、そんな悩みを抱える方に向けて、リブセンスで「転職ドラフト」事業部を率いる大倉のインタビューをお届けします。
営業からキャリアをスタートした大倉は、事業企画、プロダクト開発、オペレーション構築といった領域を“越境”しながらスキルを広げ、異動・兼務を経て現在は事業責任者としてチームを率いています。
本記事では、大倉のこれまでの経験をもとに、
・キャリアを広げるために必要な意識、行動とは?
・事業責任者として求められるスキルとは?
といった、「今のキャリアのその先」を描くためのリアルなヒントを伺いました。
キャリアの視野を広げたい方、市場価値を高めたいと考えている方の参考になれば幸いです!
目次
▼2人のプロフィール
事業責任者までの流れ~8回の異動や兼務を経験~
より多くの価値提供を実現するため、領域を越えてスキルを習得
成果が出ない“長期戦”を、どう乗り越えるか─事業責任者としての苦労
組織づくりの第一歩は「まずは自分が誰よりも理解している状態」をつくること
キャリアを広げる鍵は、BTC人材としての“掛け合わせ”を意識すること
キャリアを広げやすい風土が、リブセンスにはあった
キャリアを広げるには「余白」に気づき、自ら手を伸ばす
キャリアの原動力は“内発的動機”に宿る
「キャリアはつくるもの」─探索しながら伸びていく
リブセンスの今後の展望─セールスを強固にすることで、よりビジョンの実現に近づく
▼2人のプロフィール
土田 泰弘(Tsuchida Yasuhiro)
株式会社リブセンス VPoS(Vice President of Sales)
通信系の代理店にて営業キャリアをスタートし、半年でトップセールスを達成。約4年間マネージャーとしてチームを率いた後に独立を経験。2019年にリブセンスへ入社し、「マッハバイト」直販営業グループに配属。入社3ヶ月でチームリーダーに昇格し、翌年には7名体制の代理店グループのリーダーに就任。2023年からはセールス統括兼事業提携責任者として20名規模の組織を牽引。2024年より全社のセールスメンバーの人材育成を担うVPoSに就任。
ゴルフとキャンプが好きで、自然の中でリフレッシュする時間を大切にしています。これまでの経験を活かし、変化を楽しみながら挑戦できるチームづくりに取り組んでいます!
大倉 潤也(Okura Junya)
株式会社リブセンス 転職ドラフト事業部 事業責任者
大手通信系商社にて、toB/toC向けのソリューション営業を経験。幅広い顧客課題に向き合いながら、提案力と課題解決力を磨く。2012年にリブセンスへ入社し、複数のメディアでカスタマーサクセスやエージェント業務を通じて、ユーザー・クライアント双方の転職・採用支援に携わる。
現在は、転職ドラフト事業部の責任者として、事業開発全般をリード。組織成長と顧客価値の最大化に向けて、戦略立案から推進までを担っている。
2023年には東京から岡山に生活拠点を移し、両地域を行き来しながらマネジメントを行っています。
趣味はウッドベースと、子供と一緒に通っている空手。
事業責任者までの流れ~8回の異動や兼務を経験~
土田:まずは、現在大倉さんが担当されている事業部と役割について教えてください。
大倉:転職ドラフト事業部の事業責任者として、ITエンジニア限定の転職サービス「転職ドラフト」の事業運営を担当しています。
転職ドラフトは、「『年収も実力も磨ける仕事』に出会える」を掲げ、企業から直接指名がもらえる「転職ドラフトスカウト」、ITエンジニアキャリアのプロに相談できる「転職ドラフトエージェント」、そして、ITエンジニアの人生の“選択”にフォーカスしたインタビューメディア『LIFE DRAFT』の運営などを通して、ITエンジニアのキャリア形成を包括的に支援しています。
土田:役割は事業責任者とのことですが、具体的にどのようなことを担っているのですか?
大倉:事業責任者は「サービス全体の成長と収益の責任を担う役割」なので、事業戦略の策定からPL管理、プロダクト開発/改善の意思決定や、採用・評価を含む組織のマネジメントなど多岐に渡ります。
土田:事業の意思決定や牽引など、幅広く関与しているんですね。もともとは営業出身だったということですが、どういう経緯でいつぐらいに「事業責任者」になられたのでしょうか?
大倉:着任後に一度現場に戻ったりもしているので、正式に事業責任者になったのは2023年ですが、実質的に活動していたのは2019年からです。
経緯としては2012年にマッハバイトの営業として入社し、その後転職ナビ(2022年1月にサービス終了)の営業組織の立ち上げを担当しました。
異動や兼務を繰り返しながら人材紹介のエージェント、事業企画、商品設計、アライアンス、バックオフィスの責任者やPdMなど、いろんな領域を経験しました。異動や兼務した回数は11年間で計8回。
事業としても、マッハバイト、転職ナビ、転職会議、転職ドラフトと4つの人材サービスに関わり、いわゆる“ジョブホッパー”な動き方だったと思います。
土田:なるほど。事業責任者になることは元々志望していたのですか?
大倉:自分から「やりたい」と手を挙げたわけではありませんでした。当時の転職ドラフトの責任者から声をかけてもらったのがきっかけです。
それまで複数の方が責任者を務めてこられて、事業としても模索を続けている段階だったのですが、「しっかりと成長軌道に乗せていきたいので、力を貸してほしい」と打診をいただいたんです。
より多くの価値提供を実現するため、領域を越えてスキルを習得
土田:先ほどセールスだけでなく、商品企画や事業企画にも関わっていたとお聞きしました。そうしたスキルは気がついたら身についていたものなのでしょうか? それとも意識的に広げにいったのでしょうか?
大倉:経験していないことを優先して手を上げていました。ポジション自体に強いこだわりはなかったですが、「市場価値を上げること」はずっと意識してました。
元々、サービスを使っていただく顧客やユーザーへの提供価値を増やすことが自分自身の市場価値を高める上で最も重要だと考えていて、そのためにはユーザー理解に加えて、価値デリバリーまでのプロセスを正しく理解するための経験を積むという思考の順番ですね。
自分の場合は人材紹介がベースとしてあったので、その周辺のビジネスモデルやプロダクトの経験を積んでいきました。特に人材業界は、ビジネスモデルの種類がそこまで多くないので、一通り経験して知見を深めておこうと思っていました。
土田:リブセンスも異動や公募制が多い会社ではありますが、ここまで手を広げている人は珍しいですよね。
大倉:そうだと思います。でも、それができると一気に仕事の幅が広がる。自分の専門領域を超えた経験は、市場価値の底上げにつながると思ってます。
成果が出ない“長期戦”を、どう乗り越えるか─事業責任者としての苦労
土田:事業責任者としての5年間を振り返って、一番苦労したことってなんでしたか?
大倉:やっぱり2〜3年単位の中長期計画を立てて、それを信じて走り続けることですね。年をまたいで計画を組むので、最初のフェーズでは「これ本当に大丈夫かな?」って不安になる瞬間はどうしてもあります。
転職ドラフトに着任した2020年当初も3ヵ年計画を作っていたのですが、周囲からも「大丈夫?」と聞かれましたし、現場のメンバーからも「これ本当にいけるんですか?」と不安の声が出ていました。
でも3年経った2022年には、事業として300%の成長を実現し、「あのとき無理だと思っていたことが、いまは当たり前にできている」という状態になっていたんです。
中長期的な計画は、すぐに成果が見えづらかったり、収益につながらなかったりするため、方向性に疑問を持たれることもあります。それでも大きな方向性はぶらさずに、小さなピボットを重ねながら前に進むことが大切だと思います。
組織づくりの第一歩は「まずは自分が誰よりも理解している状態」をつくること
土田:組織をつくる上で、大倉さんが意識していたことはありますか?
大倉:まずは、自分自身が事業の流れを正しく理解している状態を作ることですね。「分からないことがなるべく少ない状態」であることが、クイックに事業を進める決断をするうえで必要だと思っています。なので、転職ドラフトでは、しばらくは自分がドメインエキスパートとして動いていました。
土田:そのレベルに到達するまで、どうやって学んだんですか?
大倉:大きく2つあって、1つ目はユーザー解像度を上げること。
たとえば私はIT領域の人材紹介をやっていたので多少の前提知識はあったのですが、エンジニアだけに特化した領域の知見がそこまで多くなかったので、異動直後に70人以上のエンジニアに会いに行きました。どういう人が、何に困っていて、どんな考え方をするのか。とにかく聞いて、整理して、自分の中にインストールしていきましたね。
土田:ユーザー理解のために70人…すごい行動量ですね。
大倉:限られた人の話だけでは、どうしても表面的な理解になってしまう気がして…。目標100人だったので、達成状況としては未達です(笑)
そして、2つ目は、事業構造の分解です。プロダクトを色々な角度から整理して、「なぜ、何が起こるのか」をとことん掘り下げました。
土田:その姿勢が大倉さんの強みですよね。一方で「自身の解像度が高いことで、他の人の成長機会を奪ってしまうのでは」という葛藤もあったと伺っています。
大倉:はい、そこは悩みました。自分で手を動かせば解決できることが多かった分、PdMや営業メンバーの自走の芽を摘んでしまうことがあるんじゃないかと。
でも、当時はまだ事業も体制も整っておらず、まずは自分が理解していないと誰かに任せることができなかった。今でこそ権限を委譲してほとんどの事を任せるようになりましたが、一次成長期は土台を築く意味でも自分自身の解像度を上げることを意識していました。
キャリアを広げる鍵は、BTC人材としての“掛け合わせ”を意識すること
土田:営業からキャリアをスタートし、エンジニアやPdMなど、未経験の領域に対して億劫になる人って多いと思うんですが、大倉さんは自然にそこへ踏み込んでいる印象があります。その違いって、何だと思いますか?
大倉:結局、何を目指してるかの違いだと思うんです。
たとえば営業を極めたいという人には、私のやってきたことはあまり響かないかもしれませんね。私は“市場価値を上げる”ことを重視していたので、営業以外の領域にも自然と手を広げていきました。
いま重要なのは、ビジネス(B)・テクノロジー(T)・クリエイティブ(C)の3つを掛け合わせたBTC人材であること。ビジネスだけじゃなくて、テクノロジーやクリエイティブの視点も持っていることが、結果的に自分の市場価値を高めることに繋がると思います。
【BTC人材のスキル掛け合わせ】
・Business(ビジネス):営業戦略、事業企画、KPI管理など
・Technology(テクノロジー):エンジニアリング、AI活用など
・Creative(クリエイティブ):デザイン、UX設計など
土田:なるほど。確かに、営業や企画、開発など複数の職種・領域を経験している人は、キャリアの選択肢が一気に増えますよね。
大倉:私自身、人材紹介のプレイヤーをやっていたときに支援した方からいろんな視点を学んで、「こうやって市場価値って上がっていくんだな」と早めに気づけたのは大きかったです。
人材紹介のキャリアって、よく言われるのは“人事になるか、プレイヤーとして一生やっていくか”の2択がまずは出てくるんですよね。そこで「他に道ないのかな?」と自分で考え始めて、選択肢を作っていった感じです。
土田:まさに“キャリアを自分で設計していく”動き方ですね。
大倉:そうですね。飛んできたボールを拾うのはもちろん、ボールが飛んでこなくても、自分から打ちにいくくらいの姿勢があった方がいいと思ってます。そういう動きが、結果的にキャリアの広がりに繋がっていくと思います。
キャリアを広げやすい風土が、リブセンスにはあった
土田:大倉さんのようにキャリアを広げていくのって、リブセンスだからこそできた部分もありますよね?
大倉:それはありますね。リブセンスは、声を上げれば思いを行動に移せる土壌があります。完全な縦割りではなく、「やりたい」と言えば実現に向けて動ける空気感がある。もちろん全部が通るわけじゃなくて、10個言って1個通るくらいの感覚ですけど、それでも挑戦できる環境はかなり貴重だと思います。
実際に私自身も組織マネジメントとして「やってみる」ことを推奨する空気づくりを心がけてきました。
土田:なるほど。チャレンジを促すときに、気をつけていたことはありますか?
大倉:「何をやらせるか」よりも、「どう支えるか」の方が大事だと思っています。たとえ失敗しても大丈夫だと思える環境やプロジェクト体制を作っておくことで、自然とチャレンジしやすくなる。だからこそ、失敗したこと自体もポジティブに評価するようにしていました。
特に中途入社の方の場合、「まずはちゃんと結果を出さないと」と思いがちで、新しいことへの挑戦に臆病になってしまうケースも少なくありません。だからこそ、“失敗していいんだよ”というメッセージは、あえて強調して伝えるようにしていましたね。
【挑戦を促す支援のポイント】
・「チャレンジ」を評価する
・中途入社者にも、失敗しても大丈夫であることを意図的に伝える
・失敗をポジティブに評価する
・失敗しても巻き取れる体制をつくっておく
キャリアを広げるには「余白」に気づき、自ら手を伸ばす
土田:今現在キャリアに悩んでいる方に、大倉さんからアドバイスがあるとしたら、どんなことを伝えたいですか?
大倉:まずは「自分の今の環境に、どれだけチャレンジの余白があるか」を見つめ直すことですね。余白があるなら、迷わずそこに手を伸ばしていく。余白がないのであれば、自分から作りにいくか、環境を変えるしかないと思います。
怖いのは、ずっと同じことを続けていて、いざ外に出たときに何も武器がない状態です。年齢を重ねてからその事実に気づいても、選択肢は減ってしまう。だからこそ、「自分の現在地」と「伸ばすべき領域」を定期的に確認することが大切です。
【キャリアを広げるための3ステップ】
1. 現在の環境にチャレンジの「余白」があるかを確認する
2.余白があるなら、そこにチャレンジする
3.余白がないのであれば、自分で作りにいくor環境を変える
土田:最近はジョブ型雇用や副業も広がっていて、チャレンジの機会自体は増えましたよね。でも、実際に動く人はまだ少ない印象です。
大倉:転職って極論を言えばしないに越したことはないんです。「余白を考えずに転職する」のはあまり意味がないと思っていて。大事なのは、「自分は何を身につけたいのか」を明確にしたうえで動くことです。
土田:言い換えれば、「市場価値をどう広げたいか」に対して、今の環境でチャレンジできるかどうかを見極める必要があるということですね。
キャリアの原動力は“内発的動機”に宿る
土田:ここまでお話を伺ってきて、やっぱり行動の軸にあるのは“大倉さん自身の動機”なんだなと感じました。
キャリアを考えるうえで、その“動機”ってどう見つけていけばいいんでしょう?
大倉:まさに、そこがすべてだと思ってます。
キャリアって、結局は「内発的動機」——つまり自分の内側から湧いてくる想いや興味が原動力になるんですよね。
だから大事なのは、「何をしているときに楽しかったか」「これまで夢中になれたことは何か」をちゃんと掘り下げること。その感覚と、いまの仕事や役割をどうつなげられるかがポイントです。
外発的動機——つまり「やらされてる」状態になってしまうと、最初は頑張れても、長続きしないんですよね。
再現性のないキャリアになってしまうのもよくないので、マネージャーの立場としては、部下がそうした“自分の軸”に気づけるようにサポートするのが役割だと思っています。
「キャリアはつくるもの」─探索しながら伸びていく
土田:最後に、大倉さんから読者へのメッセージがあればお願いします。
大倉:はい。これから一緒に働くメンバーに期待することにもつながるのですが、今って情報が多すぎて、3年後・5年後のキャリアなんて、ほぼ想定通りにはいかないと思うんです。
だからこそ、逆算ではなく探索的にキャリアをつくっていける人。目の前のチャンスにちゃんと飛び込んで、自分で“拡張”し続けられる人が市場価値が上がっていくのではと思っています。
リブセンスには、そういう“挑戦を歓迎するカルチャー”がありますし、私自身も意識的にそういう環境をつくってきたつもりです。
だからこそ、そういう経験を積みたい人にとっては、すごく合う場所だと思います。
土田:たしかに。私もそういう価値観に共鳴して入社しましたし、同じ気持ちの仲間が増えると嬉しいですね。
大倉:実際、昨年入社したメンバーもそうした志向の人が多くて、良い相乗効果が生まれています。
リブセンスのカルチャーにフィットして、自分の成長曲線をちゃんと描いていける。そんな人と、これからも一緒に仕事がしたいですね。
リブセンスの今後の展望─セールスを強固にすることで、よりビジョンの実現に近づく
「市場価値を広げるキャリア」に挑戦したい。
今回の記事で紹介したように、リブセンスには、そんな思いを行動に移せる土壌があります。
私たちリブセンスが掲げるビジョン「あたりまえを、発明しよう。」を実現するには、変化を恐れず、自分の可能性を広げられる人が不可欠です。
実際、リブセンスの事業はここ数年で着実に成長し、今まさに次のフェーズへ踏み出すタイミングを迎えています。
今の仕事に閉塞感を感じている方。“営業の先”のキャリアを模索している方。あるいは、自分の市場価値を本気で高めていきたいと考えている方。
そんなあなたと、ぜひ一度お話ししてみたいと思っています。カジュアル面談からでも構いません。あなたの経験と未来の話、ぜひ聞かせてください。
ここからのリブセンスを、いっしょに創っていけることを楽しみにしています。
記事まとめ
・市場価値を上げるには、自ら越境してスキルを選択していく姿勢が大切
・長期的な計画では成果が見えなくても“ピボットしながら信じて進む”
・ユーザー理解を深めるには、実際に会って話し解像度を上げることも必要
・市場価値を上げるために、ビジネス・テクノロジー・クリエイティブを掛け合わせたBTC人材を目指す
・キャリアを広げるには「自分の今の環境に、どれだけチャレンジの余白があるか」を見つめ直すことが大事
・リブセンスには失敗を許容し、挑戦を根付かせる環境が整っている
・スキル習得には「分解してどこを伸ばすか」の視点が重要
・キャリアの持続力は“内発的動機”が重要になる