株式会社Macbee Planet(以下、Macbee Planet)は2026年7月29日付で、代表取締役社長に正田氏が就任しました。前代表の千葉氏は取締役として、引き続き経営に携わります。
正田氏の社長就任は、決して既定路線ではありませんでした。社内の別の人材を抜擢する案、共同代表を置く案、外部からプロ経営者を招く案など、さまざまな選択肢が検討され、経営陣で何十回もの議論を重ねたといいます。
そのなかで、なぜ正田氏が次の社長に選ばれたのか。そして、新社長としてMacbee Planetにどんな「尖り」を生み出し、どのような組織をつくろうとしているのでしょうか。
本記事は前後編の後編として、正田氏が代表就任に至るまでの議論と決断、AI時代に目指す組織と求める人材、そしてこれからのMacbee Planetについて伺いました。
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私がマクビーにいる理由。
超えたいと思える人と、一緒に仕事ができるから。
毎日のように新しい刺激があり、自分自身もまだまだ成長できる。
そこが、マクビーで働く面白さです。
株式会社Macbee Planet 代表取締役社長
正田
会社に新しい「尖り」を。正田氏が社長を引き受けた理由
─── 代表交代の話は、いつ頃から出ていたのでしょうか。
正田:最初に話が出たのは、2025年6月頃です。会長の松本と2人で食事をした際に、代表交代を含めた経営陣の入れ替えについて話したのが始まりでした。その後、会社の状況を見ながら、他の経営陣も交えて定期的にディスカッションを重ねていきました。
当初から僕が代表に決まっていたわけではありません。社内の別の人材を抜擢する案や、共同代表を置く案、外部からプロ経営者を招く案など、さまざまな選択肢がありました。僕自身、必ずしも自分が代表になる必要はないと思っていた時期もあります。
一方で、市場環境が大きく変化し、既存事業も伸び悩むなかで、会社を再び成長軌道に乗せるためには、経営としてダイナミックな打ち手が必要だったんです。松本からも期待をかけてもらうなかで、最終的には僕が代表を引き受けようと腹を括りました。
もちろん、僕がそう決めたからといって、経営陣全員がすぐに「正田がいいよね」となったわけではありません。それぞれが「どんな代表がいいのか」「どんな経営体制にすべきか」という考えを持っていたので、何十回と議論を重ねました。
最終的に僕の代表就任が決まったのが、2026年5月下旬です。そこから7月の就任に向けて、急ピッチで準備を進めてきました。
─── 最終的に、正田さんに期待されたものは何だったと考えていますか。
正田:一言で言えば、会社に新しい「尖り」を生み出すことだと思っています。
僕に期待されていることは、大きく3つあります。一つは、自分で会社を創業してきた経験があり、ゼロイチの事業づくりに強いこと。もう一つは、AIやテクノロジーへの知見を、経営戦略に活かせること。そして最後は、良くも悪くも空気を読まず、必要な変化を生み出せることです。
会社は、そのフェーズによって求められる経営者も変わると思っています。IPOの前後から東証プライム市場への移行にかけては、ファイナンスや管理に強い前代表の千葉が、上場企業としての経営基盤をしっかりとつくってきました。ガバナンスや管理体制を含め、当時のフェーズでは間違いなく必要なことだったと思います。
一方で、組織が整い、ルールや確認事項が増えていくほど、会社としての「尖り」が薄れていった側面もあるのかなと思っています。もちろん、それ自体は上場企業として必要なことです。ただ、正しさと尖りって、どうしても引っ張り合う部分がありますからね。
だからこそ、今のフェーズでは、これまで築いてきた経営基盤の上に新しい「尖り」をつくり、Macbee Planetをもう一段成長させていく。それが、今の僕に求められている役割だと思っています。
─── 経営者として挑戦を続けるなかで、正田さん自身を突き動かしているものは何でしょうか。
正田:一番大きいのは、超えたいと思える存在がいることですね。
会長の松本と仕事をするのって、すごく面白いんですよ。ほぼ毎日顔を合わせて、打ち合わせをしたり、ディスカッションをしたりしていますが、自分にはまったくない視座からどんどん要求やテーマを投げかけてくるんです。例えば、「海外の著名人が関わるファンドを買収しないか」みたいな話が、割と日常的に出てきます(笑)。
松本は、創業者タイプという意味では僕と近いスキルセットの方です。ただ、いろいろな部分で常に僕を上回っている感覚がある。話せば話すほど「この人はすごいな」と思いますし、とてもリスペクトしています。
一方で、僕自身かなり負けず嫌いなので、悔しさもあるんですよね。いつか松本を超えるくらいの成果を出したいし、松本が思い描いている以上にMacbee Planetを成長させたい。その思いは、僕が経営者として挑戦を続ける大きな原動力になっています。
個の強さに、チームの力を。AI時代に向けた組織づくり
─── これから、Macbee Planetをどのような組織にしていきたいと考えていますか。
正田:一番大きいのは、個の力とチームの力を掛け合わせた組織にしていくことです。
Macbee Planetには、個々の能力が高い人材がたくさんいます。これは間違いなく会社の財産です。一方で、これまでチームプレイを軸に成長してきた会社ではないので、組織としての連携にはまだまだ伸びしろがあると思っているんです。
背景には、M&Aを通じて成長してきたこともあります。事業部や小さなチーム単位ではそれぞれ一体感があるのですが、会社全体で見ると、異なるカルチャーや強みを持った組織が集まっている。これまでは、それらを横断して知見を共有したり、シナジーを生み出したりするところまでは、十分にできていなかったと思います。
ただ、逆に言えば、そこは大きな成長余地でもありますよね。すでにある個の強さに、会社全体としての連携力を掛け合わせることができれば、もっと大きな価値を生み出せるはずです。
もう一つ、これからの組織づくりで重要になるのがAIです。僕自身が中心となってAI推進室を立ち上げ、全社的なAI活用を進めています。
ただ、目指しているのは、単にAIで業務を効率化することではありません。効率化によって生まれた時間やリソースを何に使い、どう売上や利益につなげていくのか。そこまで考えて、AIを事業成長につなげることが重要だと思っています。
広告代理店としてのAI活用についても、同じことが言えます。AIでクリエイティブをつくったり、広告運用を効率化したりするだけでは、これから差別化は難しくなっていく。だからこそ、僕たちが持つマーケティングの知見やデータとAIを掛け合わせ、クライアントの事業成果につながる仕組みまで設計・実装していく。そこに、AI時代の広告代理店としての価値があると思っています。
AI時代に価値が上がる、技術とビジネスをつなぐ「ハイブリッド人材」
─── 正田さんの目指す組織において、どのような人にMacbee Planetへ入ってきてほしいですか。
正田:自ら考えて、手を動かして、物事を前に進められる人ですね。
いま僕らが身を置いているデジタルマーケティング業界は、大きな転換期にあります。こういう環境では、指示されたことを高い品質でこなせるだけでは足りません。正解そのものが変わっていくので、自分で考えて、試して、必要であればやり方そのものを変えていける人の価値が高くなっていくと思います。
その上で、これから特に価値が高まるのが、技術とビジネスをつなげられる「ハイブリッド人材」だと考えています。
AIによって、これまで部署や職種ごとに分かれていた役割の境界は、どんどんなくなっていくはずです。例えば、これまではビジネス側が要件を決めて、エンジニアがコードを書くという分業が一般的でしたが、AIを使えば、要件を考えた人がそのままAIに指示を出して、プロダクトや仕組みをつくれるようになる。バックオフィスと営業、ミドルオフィスと企画職など、これまで明確に分かれていた領域も、AIによってシームレスになっていくと思います。
実際に他社でも、CTO(最高技術責任者)やCIO(最高情報責任者)といった技術領域の責任者が、CHRO(最高人事責任者)まで担うような動きも出てきています。これまで別々だった専門領域を横断する役割は、今後さらに増えていくはずです。
だからといって、ビジネスサイドの人間がコードを完璧に書ける必要はありません。ビジネスを理解した上で、AIを使って自分のアイデアを形にしたり、これまで専門外だった領域まで踏み込んだりできる。そうやって技術とビジネスを横断しながら価値を生み出せる人が、これからのMacbee Planetでも活躍していくと思っています。
挑戦する人に、次の機会を。「東証プライム×ドベンチャー」の面白さ
─── 社員に対し、Macbee Planetはどのような環境や機会を提供していきたいですか。
正田:一人ひとりが、自分の夢や目標に挑戦できる環境をつくっていきたいと思っています。Macbee Planetには、個人の夢と会社の成長をシンクロさせながら、挑戦する人を応援するカルチャーがあります。
例えば、現在は、株式会社アイヴィアの代表取締役社長を務めている金城が良い例です。
新卒で入社した金城は、「30歳までに独立して自分で会社を経営したい」という夢を持っていました。普通なら、その夢を実現するには会社を辞めるという選択になります。でも僕たちは、「Macbee Planetにいながら実現できないか」と考えました。その結果、グループ会社である株式会社アイヴィアを設立し、彼に代表を任せたんです。
個人の夢と会社の成長をシンクロさせながら、個人を応援していく。 それがMacbee Planetらしい文化だと思っています。
今後は、広告事業に加えて事業領域もさらに広げていく考えです。事業が広がれば、新しい役割や挑戦の機会も増えていきます。既存のメンバーにもこれまで以上に活躍の場を提供し、「こんな挑戦をしてみたい」と思える環境をつくり続けたいですね。
─── 最後に、これからMacbee Planetへの入社を考えている方へメッセージをお願いします。
正田:Macbee Planetは、東証プライム上場企業としての基盤を持ちながら、中身はまだまだ「ドベンチャー」な会社です。
ただ、スタートアップとの大きな違いは、すでに事業基盤と資本があることです。純資産が127億円あり、借入も含めれば200億円、300億円という規模の資金を動かすこともできる。その資本を使って、新規事業やM&Aはもちろん、既存事業をさらに大きく成長させたり、思い切った事業戦略にもチャレンジできる。これは、スタートアップにはなかなかない面白さだと思います。
一方で、会社として完成されているわけではありません。AIによって業界そのものが大きく変わっていますし、既存事業も組織も、まだまだ変えていく必要があります。これから会社自体が大きく変わっていくタイミングです。
だからこそ、完成された環境で決められた仕事をするよりも、変化そのものを楽しめる人に来てほしいですね。「こういう事業をつくりたい」「こんなことに挑戦したい」という思いがある人にとっては、すごく面白い環境だと思います。
東証プライム上場企業としての基盤を使いながら、ベンチャーのように思い切った挑戦ができる。そんな環境を面白いと思ってくれる人と、一緒に次のMacbee Planetをつくっていきたいですね。
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