稼ぐのは当たり前。稼いで、世に還元 してこそ~ITの力で世界をニコニコ に! 10周年を迎えた、株式会社ニコシス社長・窪田大輔の思い。【中編】

<前編から続く>

25歳までは、銭ゲバでした。

――窪田さんは、SDGsやダイバーシティという言葉が盛り上がるはるか前から、そうした 行動を実践しているように思います。窪田さんの生い立ちについて、伺わせてください。

窪田 そう見えますかね。とはいえ、生まれつきそうではないですよ。25歳までは銭ゲバ で、お金至上主義で「稼げるやつが一番えらい」という価値観でした。すごくギスギスし て、トガっていたと思います。

高校を出てからはバンドをやりながらバーテンをやり、その前までは4年間料理人をやって ました。高校に行きながら。料理は「1人暮らししているときに健康管理をするには必要だ な」という思いからですし、バーテンは女の子にモテたいから(笑)。

で、バーテンをやってたときにIT業界の方から「この業界、儲かるよ」って話を聞いて、IT 業界に入ったのが21歳です。

――すべて、きちんとロジックがありますね(笑)。

窪田 (笑)とはいえ、料理やバーテンと違うなと思ったのが、IT業界の広さですね。 ​料理
の世界だと、どうしても視野が狭くなる部分があって。例えば「お店の中で包丁の使い方が
一番だ」とか、「どこそこのお店を任されるポジションになれた」だとか。

でも、IT業界はそれがない。簡単に飽きることがないから、いいなと思って。とはいえ飽き 性であることに変わりはないので、農業や貿易、バイオマスとか違った業界に関わるよう動 いてきています。

そして25歳になって、グロービス経営大学院に入りました。

――グロービスでの出会いが、大きく人生観を変えられたそうですね。

窪田 最初は「高いお金を払って勉強しに集まるこの人たち、何なんだろう」と思っていた んですよ。でも、フラットな関係性で議論をしていていくうちに、「個人がただお金を稼げ ばいいって価値観、すごくつまらないよね」という話になって。

みんな、すごく高い志を持っていたんです。「今自分ができることを最大化して、世界を変 えていきたい、変わった世界を見たい」と。で、「窪田はIT業界にいるんだから、ITで世界 を変えなよ」と言われるんですね。そういう議論を毎日毎日、クラスが終わった後にしてい て。熱い世界でした。

そういう環境にいるうちに、「稼ぐなんて、当たり前のことじゃないか?」って思うように なりました。

――お金を稼ぐこと、それ自体が目的ではないと。

窪田 稼いでいないとダメですけど、それは最終目的じゃなくて。稼げているというのは、 ある種選ばれた人間。全員がそうなれるわけじゃない。世の中に対して、何か役に立てるこ とをしなきゃいけない。グロービスでの学びを通じて、そういう思考になりました。

20代後半からは、知らないことを知らないままではいけないと思って世界情勢を勉強した り、日本国内の教育問題を勉強したり。例えば、孤児院出身の子って就職率がとても低いっ てご存知でしたか? みんなグレちゃうからなんです。

もちろん世界中どこにだって問題はあるし、全部を解決することはできない。でも、できる 範囲で何かをしないといけない、という考えになりました。

自分が今こうして仕事できているのは、周りの支えあってこそ。生きているのではなく、生
かされている。なら、周りに還元しなきゃいけないと思います。


家族をおざなりにして、何が社会貢献?

――伺っていると、まず足元を固めてから社会貢献に踏み出す姿勢が印象的です。

窪田 例えば、家庭をかえりみずに社会貢献している人ってダサいと思うんですよ。妻子を 幸せにできないやつに、社会を幸せにできるはずがない。東南アジアの恵まれない子どもた ちを救うのは素晴らしいけど、その前に自分の家庭を何とかしろよと思っちゃいます。

――素晴らしいと思う反面、日本の問題には興味がないのかな? と思ったり。

窪田 日本人って、日本に対するプライドが低いですよね。それは、世界各国の人たちと話 していて痛感します。控えめなのはいいんです。でも、プライドは持たなきゃいけない。 「日本ってめちゃくちゃイケてる国なんだぞ」って。

商才のないやつに限って、外国かぶれして「日本はダメだ」としたり顔で言っちゃう。「い や、お前にも日本の血は流れてるからな」ってツッコミたくなります。

――本当に現地に溶け込んでいる人たちって、日本をリスペクトしていますよね。日本代表 として喋ってるわけなので。

窪田 本当にそう思います。そういう思いを持って、今の会社を2010年11月15日に立ち上 げ、少しずつ形になってきました。今季で10期目、創業10年目になります。年商100億円ま で行きたいですね。その後は、達成してから考えます。

――まずは、年商100億円の景色を見たいと。

窪田 そうです。山って、頂上に登らないとその景色はわからないじゃないですか。でも、 実際には登ってもいないのに語る人が多い。それはカッコ悪いので、達成してから考えま す。

フリーランスをやっていた頃も、年商1,000万円を達成して2,000万円を目指した時期があり ました。でも、達成できたとしてもそれはいわゆる「根津甚八」、寝ないで寸暇を惜しんで 仕事をしてようやく達成できる。一人でやることの限界を感じて、会社を立ち上げました。

――正直、最近の取材で一番共感するところが多いかもしれません(笑)。僕も2,000万円 のカベを感じて会社化しますから。

一番の成功体験は、ビールかけ(笑)

――会社としての一番大きな成功体験は、どういうものですか?

窪田 会社として......難しいですね。何かを皆で達成したということですよね。......(長考 の末)ビールかけパーティですかね?

――ビールかけパーティ!(笑)

窪田 なんか、くだらないことを一生懸命できるって大事じゃないですか。弊社には65歳 の社員がいるのですが、彼が「オレは65年間思っていたんだ、会社でビールかけをやって みたいって」というので「じゃあ、やろう」となって。

小さなことかもしれませんが、そういう社員の夢を叶えられる会社になれたのはいいなと 思っています。

――最高ですね。どこでやったんですか?

窪田 岐阜のペンションですね。会社初の社員旅行をやったんですけど、そのついでにペン ションにお願いして。許可をもらったので、現地に瓶ビールを200本持っていって、いっせ いのせいで栓を抜いてみんなで掛け合いました。

めちゃくちゃ楽しかったですよ、6月くらいでまだまだ寒かったし(笑)瓶が何本か割れ ちゃったので片付けも大変でしたけど。

業務面でいうと、成功体験は売上が億に乗った瞬間ですかね。ウチの会社ってフリーランス の集まりみたいな感覚があるので、チームで開発して「このプロジェクトを無事終わらせた ね」というドラマがいち案件ごとにあります。

実際、売上は順調です。ここ2年は180パーセント→180パーセントで推移しています。10期 目も200パーセント近い伸び率だと思います。8期目くらいから「目標をちゃんと掲げよ う、ちゃんとクリアしよう」と取り組んで、8期・9期と達成しています。

とはいえ、まだまだこれからですね。ちなみに新年会は「花やしき」を借り切る予定なの で、ぜひ来てください。


面白さとは、「ワクワクするかどうか」

――窪田さんの定義する「面白さ」について教えてください。

窪田 そうですね、やっぱり「ワクワクするかどうか」ですね。「今までやっていない」こ ともそうですし、何にせよ一番になることは好きです(笑)。

例えば今回の「BUSINESS to NPO World 2019」で出す名刺の制作費の一部をスポンサード するとか、どこもやっていないことです。

「別冊カドカワ」広告出稿にしてもそう、天気の子とRADWIMPSとのコラボをした形で広 告を出すんです。音楽系の会社からの広告出稿はあっても、IT企業は初めてだそうで。

「一番」とか「初めて」とかが好きです。あまり皆がやらないことについて、「だったらや ろう、そのほうが面白い」っていう意思決定をします。それでいうと、ウチの社内制度もユ ニークですよ。「有給無限」という言い方をしていますけど。

――えっ、無限に有給が取得できるんですか??

窪田 そうです。好きなだけ休んでいい。ただ、裏側として、すでにお伝えした給与制度が あります。明確に売上と連動しているから、できるんです。

――売上が立っていて、これ以上やらなくてもオッケーなら休んでいい。

窪田 お金が必要ないなら、それ以上働く意味もないですし。それで従業員満足が上がるな ら、コストを掛けずにやれることは全部やろうという姿勢です。

――ただ、根本には自律心が欠かせないですよね。

窪田 そうです。「普通に考えるとこうなるよね、そこにアレンジを入れようね」という考 え方なので、まずは「自分だったらこうする」という発想が大切です。

何も考えないなら、エクセルでただまとめればいいだけ。「これって普通じゃない?」とも う一度考え、やり直す。同じ1日8時間仕事するなら、楽しいほうがいい。楽しくないな ら、仕事じゃないと思っています。

<後編に続く>

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