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1人のスキの力は、100人のスキを誘発する。愛はどんなときも偉大だということ。

みなさん、こんばんわ。

私は「株式会社ピープルズ」という会社の執行役員及び経営企画部長であり、その子会社である「スーベニール株式会社」の取締役を務めています。

1回目は自己紹介として、普通のOLだった私が、ある会社の社長になった、たった3つの理由。を記載しました。
2回目3回目は、出会いから出会いへ。NOパッケージ、完全オリジナル型のコンサルティングをスタートしたときのはなし。として、弊社がお手伝いさせていただいたブランディングと商品企画についてお話させていただきました。

今回は、弊社で行う商品の企画について少しお話させていただきたいと思っています。とはいえ、オリジナルブランドを多数展開する私たちにとって、商品の企画は根幹ですので全部をお伝えするのはとても難しいのですが、今日はそのほんの一部、2018年にオープンした、「SORAMISE」伊丹空港店でのヒット商品、公式キャラクターの「そらやん」グッズの誕生についてお話したいと思います。

ブランドやお店の誕生には、その理由が必ずあり、私たちの場合大きくは「商品」を切り口にしたもの、「立地・物件」を切り口にしたもの、「戦略」を切り口にしたものです。
例えば、がま口というアイテムを切り口にしたブランドが「ぽっちり」ですし、物件が決まりその場所や広さから作っていったブランドもあります。スタート時のベースに、テイスト感や商品、お客様の層や店舗の広さ、作りたいもの、マーケティング要素などを肉付けし大きく広げていって完成させていきます。

「SORAMISE」は、戦略を切り口にしたものでした。
2015年頃、私たちが駅直結のおみやげ雑貨ブランドを京都駅や東京駅で展開する中で、同じ"ターミナル"となる場所でも「駅」と「空港」では雰囲気や感じ方、時間の流れが違うように感じていました。では、「空港」で愉しくショッピングできる場所を作るには、どのような店舗がよいのだろうか、と思案して完成したのが「そらみせ」です。

これはスタート時のコンセプトです。
❝空飛ぶスーベニール。
旅の出発、旅の途中、旅の終わり…ひこうきの窓から眺める旅の景色は、旅する私たちにとってとても素敵なもの。
そんな旅の途中で、ちょっとしたワクワクやドキドキを持ち帰ってもらいたい、そんな想いで『そらみせ』は立ち上がりました。❞


上記は、中部国際空港のセントレアに出店させていただいた「そらみせ」の写真です。店内はそらみせのブランドイメージを踏襲した、飛行機や空を感じられるオリジナルグッズから、国際便も多い空港でしたので、名古屋お土産だけでなく日本モチーフのグッズや和雑貨などを展開しました。

その後、2018年の伊丹空港のリニューアルのタイミングで出店させていただくのが、「そらみせ」をリブランドした「SORAMISE」です。


ブランドのリブランドというと、他に出店している店舗も一緒にブランドが変化するイメージがあるかと思うのですが、私たちの考え方は少し違います。
これが、ファッションブランドと、観光地などに展開するおみやげブランドとの違いともいえるかもしれません。

伊丹空港に出店する前、何度も現地に足を運ぶ中で、国際便が多く出ている中部国際空港と、大阪市内から比較的近く観光客だけでなくビジネスマンも多い伊丹空港とでは、お客様の層も求められているものも全く違うと感じていました。今の「そらみせ」ブランドを当てはめるだけではお客様にとっても伊丹空港さんにとっても私たちにとってもピッタリじゃない。だからこそ、伊丹空港の”そらみせ”は作り直しが必須だと考えました。それが、このリブランドに至る経緯です。

ロゴはどちらも社外の同じデザイナーに依頼していますが、伊丹空港のそらみせのイメージを伝えた上でがらりと変化させ、男性の方にも入っていただきやすい雰囲気になりました。合わせて店装も開放的で女性らしい雰囲気から、ユニセックスで落ち着いた雰囲気に。包材もハレ感のあるものから日常にも溶け込みやすいものに変化しました。
商品も大阪みやげなども用意しながら、ビジネスマンの方も視野にいれながらネクタイや革のIDケースやお財布、トラベルグッズなど幅広く展開しています。


ここまでは通常の普段MD構成を考えていく中でオリジナル商品の作成・セレクトしてくることなのですが、今回、どうしても取り入れた要素がありました。それが、「そらやん」グッズです。

そらやん」とは、いつか空を飛びたいと思っている、空を飛べない関西弁のゆるキャラ系、関西エアポートグループ公式キャラクターです。

理由は3つです。
①日常要素も強いこの場所では、私たちが得意とする、その地域のオリジナルのおみやげグッズ(ここでは大阪限定グッズ)だけでは印象が弱く、なにか違う限定感を出したかったこと。


漫才師やたこ焼き、飴ちゃんなど、大阪をイメージするおみやげ雑貨達。ハンカチなどは特に、各地域で限定ハンカチを集めてくださるお客様がいらっしゃるほど大人気商品です。
もちろん伊丹空港でも人気商品なのですが、大阪の方が利用することが多い空港であることも事実。リミテッドの幅を広げたいと考えました。
例えば、飛行機に乗って荷物を預けたときにつけてもらうアルファベット3文字とバーコード付きのシール。伊丹空港だとITMなのですが、そのラゲッジタグなどはここでしか買えないおみやげの枠を超えたグッズを作れたかなと思っています。
現在そらやんは関西国際空港、神戸空港と合わせて3空港の公式キャラクターですが、オープン当初は伊丹空港のキャラクターでしたので、この限定という枠にピッタリでした。

②ユニセックスな文具雑貨やトラベルグッズの店舗の雰囲気に、家族連れの旅行客も入りやすくなるような、年齢層を広げる商品群を取り入れたかったこと。

ビジネスマンが多いとはいえ、観光のお客様が多いのも事実。どちらのお客様にも立ち寄っていただけるようにしたいと考えていました。とはいえ、どっちつかずになるとどちらのお客様にも来ていただけなくなる。ですので、あまり世界観やテイストで入ってくださるお客様の層を絞らず、入っていただいたあとに様々な商品に触れていただけるような什器と商品構成にこだわりました。
ですので、お土産やビジネスマンの方に向けたグッズの他にも、こどもが遊べるおもちゃから、主婦の方に見てもらいたいエコバッグや服飾小物のゾーン、ちょっとおしゃれな老眼鏡、ギフトに使える時計やコスメも展開しています。
この年齢層やお客様の層を広げるという意味でも、コアなファンを取りこめ、子供にも愛されるそらやんはピッタリでした。

③そらやんというキャラクターを私が大好きになってしまったこと。

これが今日のタイトルにも繋がる、1人のスキの力です。そもそもこれが無ければ商品化しませんから、①と②はこじつけかもしれませんね笑。
元々、そらやんというキャラクターを私は知らなかったのですが、これも何度も伊丹空港に足を運んでいるうちに、癒されるようになりました。
子供が遊べる広場や、ご案内の標識などにアイコンとして使われていた程度であまり表に出てはいなかったのですし、ほとんど商品も販売されていませんでした。商品を作れば、もっとお客様に知っていただけて愛されるキャラクターになるのではないか、思ったのです。

そらやんに限らずですが、私は事業や商品を作る上でとても大事だと思うことがあって、「これがすごくいい!!」と思う人が50人のクラスで1人だったとしても、10000人集まったらそれが200人になり、5万人だとそれが1000人になる。もちろん、私たちはアーティストではありませんから、お客様に喜んでもらえるものを作らないといけませんので独りよがりになってしまってはいけないのですが、自分が好きでないものを誰かが好きになるかもしれない、なんて不確定なことをやるよりは、よっぽど自信をもって世の中に出せると思っています。

そういった意味では、社内でもある程度は反対されて笑、そらやんグッズを作成しました。


これが想定外(私は想定内です)にヒット。今は、アイテムの幅を増やして、スマートフォンケースやスケッチブッグ、絆創膏なども取り扱っています。季節限定商品や新商品のタイミングで、買ってくださる常連のお客様などもきていただけるようになって、「そらやん」切り口でのご来店をしていただくことができるようになりました。、、、正直ほっとしています。

前回の、出会いから出会いへ。NOパッケージ、完全オリジナル型のコンサルティングをスタートしたときのはなし。<後半>でもお伝えしたように、オーナーの可児さんがこれは絶対売りたい!とイメージを持って作ったものがランキング上位の商品になったように、ものづくりって、作る前から出来上がったあとのイメージが湧くかどうかが本当に重要です。
要素的には売れそうなものを集結させていても、(例えば色合いやモチーフ、アイテムで人気のものなど)パズルのピースみたいにぴったり合っていないとうまくいかない。
さらには、そこに誰かの思いっ切り愛がつまったものは、たくさんの人にそれが伝染していく。なんだか形のない話のようですが、人の熱量が、ものにも影響を与えることがあるんだなぁと感じています。

今も、ピープルズの中で新しい事業のスタートを抱えています。平行していくつかの事業がありますが、どれもこじんまりなりすぎないよう、壮大なイメージをもって、そして愛をこめて、絶対成功させてやるぞと思いながら熱量を蓄えながら日々取り組んで、いつか成功例として発表できるようにしたいなと思っています。

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