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世界のトップとビジネスを手がけ、失敗した僕を立ち直らせたたった一つの言葉。創業者・平尾の挫折人生(後編)

こんにちは、Planetway採用担当です。前回は、代表・平尾がアメリカで起業と挫折を経て日本に帰国し、ソフトバンクに入社したところまでをお伝えしました。今日は平尾ストーリーの後編、帰国後に直面した大きな壁についてお届けしたいと思います。

「孫正義に「おれを超えろ」といわしめた男。どんな高い壁もあきらめない創業者・平尾の挫折人生(前編)」はこちら!

27歳、産学官連携ベンチャーを清算。ビジネスパートナーの死。それでも僕は前を向く

―― 日本でもPlanetwayの前に一度起業していますね。

それが三度目の挫折経験です。

ソフトバンクに入社して2、3年目の頃、会社員生活と並行して、スーパーシリコンテクノロジーズ(SSTECH)という会社を立ち上げました。それは東北大学と共同開発研究するTLO(大学技術移転)型スタートアップでした。

メンバーは、インテルに半導体のウルトラクリーンテクノロジーを提供した東北大学の大見忠宏先生、キヤノンで知財部門のトップを務めた田中信義さん、そしてソフトバンクモバイルの元副社長、松本徹三さん。僕以外は全員70代で、ひとりだけ20代(笑)。みんな、酒を酌み交わすうちに意気投合した熱い仲間です。とはいえ、おじいちゃんたちと孫みたいな座組みでした。

各分野の世界トップである彼らと無我夢中で仕事をするうち、僕は命をかけて仕事をするということはどういうことなのかを学んでいきました。

しかし、産学官連携だったこともあり、ステークホルダーの足並みがそろわず空中分解。二年半、ソフトバンクでの仕事も続けながらビジネスに打ち込みましたが、最後は会社を清算せざるを得ませんでした。

―― さぞ悔しかったのではないですか。

めちゃめちゃ悔しかったですよ。命をかけていましたから。

さらに追い打ちをかけたのは、会社の清算がすべて済んだその週末に、いっしょにSSTECHをやっていた田中さんがお亡くなりになったことでした。心労が重なってのことだそうです。その後、大見先生も亡くなりました。生き残ったのは、松本さんと僕だけでした。その時、松本さんが言ってくださった言葉がなければ、その先、僕は生きていけなかったと思います。

「ほんとうに散々だったね。この二年半、誰ひとりとして得しなかった。だけどたったひとりだけ、めちゃくちゃ運のいいやつがいる。それはお前だよ。

お前はこの二年半で、各分野の世界トップと会社を立ち上げ、資金を集めて、事業を広げて、潰した。これは普通の人が何十年かけてもできない経験だ。

そんな経験を積めるやつは、世界中どこにもいない。これは人生の目標をかなえるための試練だったと思って、次の場所でもがんばれ。お前ほど幸せなやつはいないんだから」

その後、松本さんは僕の再就職先の社長にも会ってくれて、「こいつはこういうやつだから、どうぞよろしくお願いします」と頭を下げてくれた。まさに東京の親父です。その松本さんの言葉で、もう一度前を向くことができました。





人はぜったいにひとりじゃない。日常にある出会いと奇跡が試練を乗り越えさせる

―― 度重なる挫折から立ち直れたのは、どうしてですか。

人との出会いだと思います。最初の挫折のときも、あの1本の電話がなければ僕は今ここにいないでしょうし、日本に帰国したときもたまたま親父が病気をして、キャリアフォーラムで僕を採用してくれた面接官に出会わなければソフトバンクに入っていなかったでしょう。会社を清算したときだって、どん底の僕を支えてくれた松本さんがいなければ、Planetwayを立ち上げていませんでした。

正直、高校までの自分はどこか人をバカにしていました。自分より勉強のできないやつは全員ダメなやつだとか、なんでこんなこともできないんだとか。それは同級生に対しても、先生に対してもです。けれどこういう経験を経て、人に感謝したり、リスペクトするようになりましたし、何か一点だけを見て人を判断することがなくなりました。人間というのは、もっと人生全体でとらえなければならないものなんだと、今は日々そう思っています。

―― 多くの人はどん底に落ちるような出来事が起きると、つらくてあきらめてしまいます。

耐えがたいような試練に直面したとき、たいがいの人は孤独の中で、なぜ自分にだけこんなことが起こるんだと思いがちです。けれどぜったいにそんなことはない。そういう時に助けてくれる人や出来事が必ずあります。

人間は、ひとりではありません。ぜったいに。だから僕はつらいときほど、街に出て人と話します。日常のなにげない風景のなかに詰まっているたくさんの奇跡を見て、思いをはせたりもします。

人生は、自分が言った通りになるんです。だいたい、人が何か高い目標を掲げると、それに見合うだけの必要な試練が降ってくるんです。その試練というのは、出来事だったり、人だったり、いろんなものに形を変えて訪れるのですが、多くの人が、その試練に耐えきれずにあきらめてしまいます。でもそれは、自分が言った目標と同じサイズの試練なんです。

最初は高いところを目指していても、適当なところで落ち着いてしまう。それが普通です。でも僕はあきらめなかったし、これからもあきらめないと言える。なぜなら、そういう時に出会った人たちが僕を救ってくれたから。前を向くきっかけをくれたから。自分の言葉と、出会った人で人生は決まる。そう思って、今も毎日を生きているんです。

「孫正義に「おれを超えろ」といわしめた男。どんな高い壁もあきらめない創業者・平尾の挫折人生(前編)」はこちら!

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