目次
産業創出の原点は、起業家の「内面」と「執着」にある
なぜ「自我の喪失」が学習のスタートラインなのか
表層的な成功への渇望を捨てる
「社会と共創する熟達」:動的な環境で自分を更新し続ける
CEO諸藤が抱えていた「社会からの排除」への恐怖
安心して「喪失」し、学び直せる場であるために
最後に:今、生きづらさを感じているあなたへ
産業創出の原点は、起業家の「内面」と「執着」にある
REAPRAの起業家支援において、私たちが最も力点を置いているのは、起業家の「内面」と「外面(社会環境)」がつながる接点を探し出すことです。
多くのビジネスシーンでは「市場のニーズがあるか」「短期間で勝てる領域か」といった外面的な要素が優先されます。しかし、私たちはあえて異なる問いを立てます。それは、起業家自身が「自分で立てた学習命題に、心から執着できるかどうか」という点です。
私たちが支援の初期段階で注意深く見極めるのは、以下の3点です。
- そのテーマは、起業家が心からやりたくて執着できるものか
- 自分自身の弱さと向き合える環境を設定できるものか
- 「株式会社」という形態をとりつつ、今は誰も手をつけていない領域か
あえて「すぐに大きくならないテーマ」や「過去の慣習が強固で構造が動いていない領域」を選ぶこともあります。短期的な利益を追う参入者が少ない場所で、時間をかけて深く学習を積み重ねることこそが、最終的に大きな社会課題の解決につながると信じているからです。
なぜ「自我の喪失」が学習のスタートラインなのか
独自の支援を続ける中で、私たちは一つの真理に辿り着きました。それは、起業家がいったん「自我喪失」を経験しない限り、真に執着できる学習は始まらないということです。
ここでの「自我喪失」とは、単なる自信喪失ではありません。「これまでの生き方の延長線上では、もう幸せになれない」と身体感覚レベルで悟り、今までの自分を書き換えざるを得ない状況に追い込まれることを指します。
表層的な成功への渇望を捨てる
資本主義社会の構造に強く飲み込まれていると、人は「いかに効率よく成功するか」という外的な目的ばかりに目を向け、自分の内面を見ないことが「合理的」であると判断してしまいます。しかし、それでは既存のシステムの枠内での成功にとどまり、世代を跨ぐような深い社会課題には届きません。
深いレベルで「生きづらさ」を抱え、「今までの生き方を反転させたい」と願う人こそが、自身の内面を掘り下げ、豊かなテーマを見つけ出すことができます。その「生きづらさ」を起点とした執着心こそが、困難なリーダーシップの旅を支える原動力になるのです。
「社会と共創する熟達」:動的な環境で自分を更新し続ける
内面を深掘りした先にあるのは、社会との関わり方、すなわち「外面」との接続です。私たちはこれを**「社会と共創する熟達」**と呼んでいます。
現代のような予測困難な時代において、組織や個人が形を作り込みすぎてしまうと、かえって変化に対応できなくなります。大切なのは、以下のプロセスを繰り返すことです。
- 前提を疑い、既存の自我を破壊する
- 変化する環境に合わせて、自分を更新し続ける
- 世代を超えた未来の時間軸で、社会課題を捉え直す
通常の株式会社が求める1〜3年といった短い時間軸ではなく、次世代に渡すくらいの広がりを持ったテーマを扱う。だからこそ、最初から全力疾走するのではなく、個人の自我に立脚した長期的な歩みが重要になります。
CEO諸藤が抱えていた「社会からの排除」への恐怖
この哲学の背景には、CEO諸藤自身の原体験があります。
諸藤は幼少期、周囲に比べて成績が振るわなかった経験から、「自分は将来、社会から排除されるのではないか」という強烈な恐怖と生きづらさを抱えていました。しかし、その恐怖をメタ(俯瞰的)な視点で見つめ、批判的に社会を眺めたとき、「起業家なら、この構造を変えられるかもしれない」という唯一の希望を見出したのです。
自身の「弱さ」や「負の感情」を隠すのではなく、それを学習の動機へと反転させる。このプロセスを経て、諸藤自身も自我喪失の状態から回復し、今のREAPRAの事業へと繋がっています。
安心して「喪失」し、学び直せる場であるために
ただし、私たちは「誰もが自我喪失をすべきだ」と考えているわけではありません。強烈な逆境の中にいる人が闇雲に自分を追い込めば、メンタルに支障をきたすリスクもあります。
私たちが支援の対象としているのは、以下のようなコンディションを備えた方です。
- 経済的な基盤や、稼ぐためのスキルを一度は身につけた人
- 資本主義のパラダイム(競争や短期利益)を味わい尽くし、その先の虚しさを感じている人
- 自分自身と向き合うための、一定の精神的安定性を持っている人
「安心して喪失できる環境」と、生涯かけて伴走する支援者がいて初めて、人はリーダーシップの旅に出ることができます。
最後に:今、生きづらさを感じているあなたへ
もしあなたが今、自分の内面に違和感を抱え、これまでの社会のルールに適合できない苦しさを感じているなら、それは「新しい生き方を始めるための閾値(しきい値)」に達しているのかもしれません。
まずは、同じように葛藤を抱えながらも自分を更新し続けている人たちの事例に触れてみてください。自分の状態を客観的に捉えることが、変化への第一歩となります。
REAPRAは、表面的なビジネススキルの習得場所ではありません。自分の内面にある深い「執着」を見つめ、それを社会課題の解決へと昇華させたいと願う、真摯な探究者の挑戦を待っています。
次は、あなたの「らしさ」を、未来の産業へと繋げる対話を始めませんか?