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SANKI社員対談『"新しいこと"はどう生まれる?』<事業を発展させるためのCRM構築>編

「CRM(顧客関係管理)」が必要とされる理由

―「CRM(Customer Relationship Management=顧客関係管理)」って、目には見えにくい仕組みの話で、記事を読んでくださるみなさまに、どうお伝えしたらいいんでしょう?

一同:うーん・・・。
大山:なんというか、一言で表現するには難しいんです。概念的な言葉として使われることもありますし、ツールの名称として使われることもあって、場面によって若干意味が変わってくるんですよね。というのを踏まえて「お客様との今の関係性を明確にして、さらに良いものへ向上させるために、情報の管理をしていくこと」かな、と。

武本:今、我々はお客様との関係性を構築していく「エンゲージメント」、繋がりの元となる基盤づくりに着手している段階です。今後はそれを活用して、色んな角度からお客様へアプローチし、お客様のニーズを把握・分析して、さらにアプローチして・・、というサイクルをまわしながら、さらに精度の高いデータを収集し、活かせる運用をしていきたいと考えています。

―お客様との関係構築を通じて、事業を発展させるための一つの手法・手段といったところでしょうか。

武本:そうですね。これまでも各ブランド、各店舗、各スタッフでお客様との関係性を築き、色々な方法でお客様に楽しんでいただくアプローチをしてきました。しかし、昨今のコロナ禍において対面での接客が制限され、満足いただく販売形式が取れなくなったことが大きかったですね。また、その状況下で、デジタル分野の発達により、お客様との接点ツールやコミュニケーション方法に大きな変化がでてきました。そこから、会社として「小売りを発展させるためには?」という議論の中で、お客様を知ってアプローチする接点を持つ必要があるよね、となったんです。これらの重要性に気づいていながらも、タッチできていなかったんですね。

―それが、CRMに本格的に着手した背景なんですね?お客様との関係構築をブラッシュアップさせていく必要性ですね?

武本:はい。それともう一つ。「情報の一元化」という観点があります。私たちとお客様の接点になる場所はいくつかに分かれていて、場合によっては、同じお客様の情報を別々に管理している現状があるんですね。これを合わせなければ、お客様の正しいニーズの理解に繋がらないなと。我々が、それらを理解できなければ、お客様の本当に欲しいモノやサービスを提案することができなくなってしまう。また、店舗は、販売スタッフの皆さんの頭の中に情報が入っているので、それもデジタルに落として管理しないといけないよね、と。これも、背景のひとつですね。

CRMによって得られる具体的な効果とは?

―システムとしてのCRMが構築されて情報の一本化が可能になると、どのような効果が得られるのですか?

武本:お客様ひとりひとりに個別のアプローチができるところでしょうか。例えば、今までは全員に送っていた情報を、これからは各種別に分けて提供できる、ということですね。今は、そのお客様の情報を収集する収納ボックスを用意するところといいますか。本来のマーケティングとしてやりたいことの前の段階で、(CRMの)どの箱が三喜としてのシステムに合うのか、ベンダー選びを結構必死でやっているところですね。概念よりかはシステムとしてどうやって運用していくのか、そのシステムを使ってどういうことをしていきたいのかを考えているところです。

前川:僕が思うところでは、プロダクトアウトからマーケットインが可能になることですね。今まではトレーディングの中からお客様のニーズを当てにいっていたのですが、これからはお客様のニーズをしっかり把握して、それを分析したうえで、より確度の高いビジネスモデルを展開できるんじゃないかと思っています。

武本:どちらかというと、今までは商品軸だけで「売れている・売れていない」を見ていればよかったわけですけど、ニーズが多様になってきていますからね。まだ先になりますが、将来的には今後顧客を見える化して、ひとりひとりにアプローチできるようにすること、そのための商品戦略やエンゲージメント戦略を練っていくことが必要になってきていると考えています。PDCAを回していくためにも、改めてこの仕組みは必要なんですよね。

ミッションを進めるうえで大切にしていること

―皆さん今まで無かったものを構築していくという重要なミッションに立ち向かわれている中、仕事をする上で大切にしていること、気をつけていることがありましたら教えてください。

大山:先ほどお話したことにもなるんですけど、CRMという言葉を一つとっても色んな意味合いがあるので、言葉の認識のズレがなるべく無いように話すことを心掛けています。同じ話をしていても、相手によって受け取り方が違うことって、よくあると思います。なので、まず社内での認識をきちんと合わせたうえで社外との打ち合わせに臨む、ということは大切にしていますし、とても重要なことだと痛感しています。あとは、わからない時は「わからない」と正直に言うこと。理解できるまで聞いたり、自分で調べるなりして、落とし込んでいます。結構大変ですが、目指すアウトプットを導くためには、必要なことだと思っています。

武本:私も相手側とこちら側の理解が同一であること、を大事にしてますね。大山さんの意見にも通じるのかもしれませんが、お互いの理解が同一でないと、違う結果に帰結してしまうということがあるんです。「できる」という言葉ひとつをとっても、何ができるのか、どれくらいできるのか、その意味は多岐に渡るので、言葉の使い方は気をつけていますね。

あとは、自分がお客様側だったらどうだろう?という、相手側から見える景色も大切にしています。顧客情報を取得することって、お客様からはどう映るんだろうか?と。お客様からしたら「情報って、何に使われるんだろう」「情報を渡して大丈夫なのかな?」とか、不安な気持ちが先立つんじゃないか…とか。
単にシステムを作るだけでなく、その先の運用が我々のミッション。様々な観点から物事を見つめることで、継続的な仕組みを作っていきたいんです。

前川:僕は「否定しない」そして「現場ファースト」ですね。やはり、お客様と一番に接するのは現場なので。そこがすべてかなと。店舗スタッフの皆さんがスムーズに運営できる方法は何か、どうやったら快適な環境になるのかを考えて実現していくことが、我々の仕事でもあると思います。

武本:そうですね、これがお客様にとってメリットがあることなのかを考えつつ、前川さんが言ってくれた「現場ファースト」も大切なことで。両方の視点で見て、最大公約数を取っていくことが重要です。
あとは、社内の情報共有も同じことが言えると思うんです。社員ひとりひとりが経験していることを、ロジカルに情報として活かしていければ、会社の宝物にもなるし、もっと良い会社になると思っていて。そのための土台を作っているということにもなりますね。最終的には一つのブランド・どこかの店舗、とかではなく、会社全体の利益につながる仕組みしたいと思って動いています。

チームマネジメントは、「ひとりの人間として向き合うこと」が大事

―これは武本さんへの質問になりますが、その最終目標へ向かって、チームのマネジメントで大切にしていることは何ですか?

武本:年代的に二人とは恐ろしく離れてるんで、親御さんくらいに(笑)。自分が二人と同じ年代の頃は近づかなかったと思うんですよね。なので、近づけない、とか、そういう風に感じさせないようにしていますし、教えるよりも出来るだけ話を聞いて、答えを引っ張り出してあげたいと思って、日頃から接していますね。皆の意見が言いやすい環境にしてあげられるよう心がけています。

―ギャップを感じさせないコミュニケーションを心がけている、ということですね!

武本:そうですね。あと、仕事人である前に、ひとりの人間としての部分が、私は大事だと思っているので、やっぱり挨拶であるとか、普段の会話の目線などで気になったことは「もっとこうした方が良いよ」というようなアドバイスはします。

大山:私は割とはっきりと言うことが多いんですけど、「言いやすい環境」っていうのは、普段から実感していて。まだ新卒二年目で知識も経験もまだまだですが、言いたいことを言わせてもらえるというのは本当に有難いと思っていますね。

前川:僕も、それは日頃から実感しています!

―お二人の理想の環境になっている、というのは本当に素敵なことだと思います!

描いている「部のビジョン」と「実現したいこと」

―最後になりますが、皆さんの「将来の部のビジョン」と「実現したいこと」を教えていただけますか。

武本:今はまだ経営企画部の中のマーケティング担当、という位置づけですけど、この先マーケティング「部」にしていきたいですね。そして、マーケティングの土台をしっかり構築したいです。三喜商事のこれまでの顧客管理は、構築はシステム側で、運営は営業部と各々の役割で動いていました。ただ、これからは、お客さまの正しい情報がしっかり集約されている状態から、お客様のニーズに対して、確度の高いモノ・サービスを提供すること大前提にしていくことが、部としてのビジョンですね。

―そうなってくると、シンクタンクのようなイメージになるのでしょうか。

武本:まさしく、そうですね。私がこの立場になった時、やるならシンクタンクのような組織にしたいと、経営陣に話をしました。いずれは各セクションの責任者が集まってブランディングの構築も出来たらと思っていますし、ファッションだけでなくライフスタイル領域にもアンテナを広げていきたいですね。容易なことではないですが、実現したいことです。

前川:僕は「三喜商事だから購入したい」「三喜ならでは」というビジネスモデルを会社全体に、すべての事業に落とし込めるようにしたいですね。今は並行輸入でも直接買える時代で、普通だったらそちらを選択すると思うんですよ、そのほうが安いし。でも、そこで敢えて正規代理店から購入したい、と思わせる価値を提供したいというか。それが、お客様ひとりひとりのニーズに応えられる仕組みづくりに繋がるのかなと思ってますし、それをマーケティングチームとしてもやっていく必要があると思っています。

―それは三喜商事自体のブランディングにも繋がる話ですね!大山さんはいかがですか。

大山:そうですね。業務の観点から言えば「マーケティングの基盤を構築する」ということですね。会社が目指すデータドリブンな経営は絶対的に必要なので、このチームが主導となって実現していきたいです。お客様との関係構築は、どの部署でも重要になってくると思いますし。その関係性をどう構築していくかに非常に興味があって、どういう仕組みを作ると、お客様がどんな反応をするのか、継続して購入してくださるのかなどモノの流れを消費者目線で見て、仕組みづくりをしていきたいです。

―データドリブンがベースとなり、ビジネスモデルを変化させ、さらに構築していけるおもしろさを感じました。皆さん、本日はありがとうございました!

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