3分でわかるマーケティング職|広告・SNS・分析、結局何をする仕事?
今回の「3分でわかる就活」は、マーケティング職について。
就活生と話していると、
「マーケティングに興味があります!」
という声を聞くことがあります。
では、
「マーケティングって、具体的に何するの?」
と聞かれたらどうでしょう?
「SNSを運用する?」
「広告をつくる?」
「データを分析する?」
どれもマーケティングに関係する場合があります。
でも、どれか一つだけが“マーケティング”というわけではありません。
今日は、この少し分かりづらい「マーケティング職」の中身を整理してみましょう。
そもそも「マーケティング職」って何?
まず知っておきたいのは、
「マーケティング職」という名前だけでは、仕事内容は分からない。
ということ。
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」でも、「Webマーケティング」では市場調査、広告出稿、サイト訪問者のニーズ分析など幅広い業務が紹介されています。
また「マーケティング・リサーチャー」では、市場データの収集・分析だけでなく、調査の企画、競合情報の収集、商品開発へのフィードバック、営業活動の支援なども仕事内容として挙げられています。職業情報提供サイト(job tag)
つまり、同じ「マーケティング」という言葉を使っていても、
会社・業界・商品・部署によって、担当する仕事はかなり違う。
ここが最初のポイントです。
広告・SNS・分析、結局どれ?
答えは、
全部、マーケティングに関係する場合があります。
でも、
どれか一つ=マーケティング
ではありません。
たとえば、広告。
広告を出す前には、
「誰に届けたい?」
「その人は何に困っている?」
「何を魅力として伝える?」
「どんな方法なら届きそう?」
と考えることがあります。
広告を出した後にも、
「どれくらい見られた?」
「どんな反応があった?」
「問い合わせや購入につながった?」
「次は何を変える?」
と結果を確認して、改善していくことがあります。
SNSも同じです。
投稿をつくることだけではなく、目的や届けたい相手を考えたり、投稿後の反応を見たり、次の施策を考えたりする場合があります。
データ分析も、分析すること自体がゴールとは限りません。
「数字を見て、次に何をする?」
まで考えるためにデータを使うことがあります。
厚労省のjob tagでも、Webマーケティングの仕事内容として、トレンドや利用者ニーズの情報収集、SNS等のWeb上のデータ分析、マーケティング手法や配信先の提案など、複数の業務が示されています。職業情報提供サイト(job tag)
マーケティングを「流れ」で見てみよう
マーケティングを、
「SNS」
「広告」
「分析」
という一つひとつの仕事だけで見ると、少し分かりにくいかもしれません。
そこで、一例として大きな流れで見てみます。
MARKET|市場を見る
↓
CUSTOMER|顧客を知る
↓
ISSUE|課題・ニーズを考える
↓
TARGET|誰に届けるか考える
↓
VALUE|どんな価値を届けるか考える
↓
CHANNEL|どう届けるか考える
↓
ACTION|施策を実行する
↓
MEASURE|反応・結果を見る
↓
IMPROVE|改善する
こうして見ると、
広告やSNSは主に「どう届ける?」の選択肢になることがあります。
データ分析は、「顧客を知る」「結果を見る」「改善する」など、複数の場面で使われる可能性があります。
つまり、
広告も、SNSも、分析も、大きなマーケティング活動の中の一部分になり得る。
ということです。
もちろん、すべての会社がこの順番でマーケティングを行うわけではありません。
一人のマーケティング担当者が、全部を担当するわけでもありません。
実際の担当範囲は会社によって異なります。
大事なのは「誰に?」から考えること
マーケティングを見るときに、ぜひ覚えてほしい質問があります。
それが、
「誰に届ける?」
です。
たとえば、同じ商品でも、
大学生に届けたいのか。
子育て中の家庭に届けたいのか。
企業の人事担当者に届けたいのか。
経営者に届けたいのか。
届けたい相手が違えば、伝える内容や使う方法も変わる可能性があります。
SNSがいいかもしれない。
Web広告かもしれない。
店舗かもしれない。
営業担当者から直接伝えた方がいいかもしれない。
だからマーケティングを見るときは、
「どう売る?」だけではなく、「誰に、どんな価値を届ける?」
まで考えてみると、仕事のイメージがぐっと具体的になります。
同じ「マーケティング職」でも、仕事内容は違う
では、実際にはどんな仕事があるのでしょうか。
代表的な例を見てみましょう。
市場・顧客を調べる
市場の動きや競合、アンケート、顧客の声、利用データなどを調べる仕事。
厚労省のjob tagでも、マーケティング・リサーチャーの仕事として、市場情報の収集、調査対象・方法の選定、データの分析、結果の報告などが紹介されています。職業情報提供サイト(job tag)
商品・サービスに関わる
「誰に、どんな価値を届けるか」を考えながら、商品・サービスの企画や改善などに関わるケース。
企画・調査担当の職業情報でも、市場調査、ターゲットの抽出、商品企画、KPI設定、発売後の目標確認や要因分析など、複数の仕事が示されています。職業情報提供サイト(job tag)
広告・プロモーションに関わる
広告、キャンペーン、イベント、販売促進などを通じて、商品・サービスを知ってもらうための取り組みに関わるケース。
デジタル・Webに関わる
Webサイト、Web広告、SNS、メール、コンテンツなど、デジタル上の顧客接点を活用するケース。
既存のお客様との関係づくりに関わる
一度購入・利用してくれた人との関係を深めたり、継続利用につながる施策を考えたりするケースもあります。
ただし、これは**「マーケティング職の正式な5分類」ではありません。**
一人で複数の領域を担当する会社もあれば、それぞれ担当者が分かれている会社もあります。
だからこそ、
職種名ではなく、「この会社では実際に何をするの?」を見ることが大切です。
BtoB企業にもマーケティングはある
「マーケティング」と聞くと、
SNSで一般消費者に商品をPRする仕事をイメージするかもしれません。
でも、企業向けに商品・サービスを提供するBtoB企業にも、マーケティングに関わる仕事があります。
たとえば、
Webサイト、セミナー、展示会、資料、メール、コンテンツなどを使って企業の担当者との接点をつくり、営業と連携するケースもあります。
一方、BtoCでもSNSだけではなく、店舗やWebサイト、広告、イベントなど、さまざまな接点があります。
つまり、
BtoC=SNS、BtoB=営業
という単純な話ではありません。
「誰がお客様なのか?」によって、マーケティングの方法も変わります。
企画職とは何が違う?
前回のJOB #14では「企画職」を扱いました。
企画職とマーケティング職は、完全に同じ仕事ではありません。
ただ、仕事が重なることはあります。
マーケティング担当者がキャンペーンや商品・コンテンツなどを企画することもあれば、企画担当者が市場調査や顧客分析に関わることもあります。
実際、厚労省のjob tagでも「企画・調査担当」とマーケティング関連職には、市場調査、ターゲット設定、関係者との調整など重なるタスクが見られます。職業情報提供サイト(job tag)
だから、
「企画=考える人、マーケティング=売る人」
と分けるのも少し違います。
会社ごとの仕事内容を見ることが大切です。
営業とは何が違う?
営業とマーケティングも、敵同士ではありません。
企業によっては、
マーケティングが顧客との接点をつくり、営業が商談や提案を担当するなど、連携して仕事を進めることがあります。
一方で、マーケティング専門の部署を置かず、営業担当者などがマーケティングに近い仕事を担っている会社もあります。
だから、
「マーケティングは営業の上流」
と考える必要はありません。
どちらが上という話ではなく、会社によって役割や連携方法が違います。
新卒からマーケティング職になれる?
これは会社によります。
マーケティング職を職種別で採用する企業もあれば、総合職で入社してから配属が決まる企業もあります。
別の職種を経験したあと、マーケティング部門へ異動するケースも考えられます。
だから求人を見るときは、
「マーケティング職募集!」
だけで判断しないこと。
「新卒1年目は何を担当する?」
「初期配属はどう決まる?」
「マーケティングの中でも何を担当する?」
「異動やキャリアパスは?」
ここまで確認してみましょう。
マーケティング職って華やか?
SNS。
広告。
キャンペーン。
ブランド。
こうした言葉を見ると、華やかな仕事に感じるかもしれません。
もちろん、外から見える仕事もあります。
でもその裏では、
調査する。
データを見る。
資料をつくる。
関係者と調整する。
スケジュールを管理する。
施策を実行する。
結果を見る。
改善する。
そんな地道な仕事が含まれることもあります。
「発信する時間」だけではなく、「調べる・考える・検証する時間」もある。
ここまで含めて仕事を見てみましょう。
こんな人は、マーケティング職を見てみてもいいかも
「マーケティングに向いている性格」が一つに決まっているわけではありません。
ただ、
「人はなぜこれを選ぶんだろう?」
「なんでこれは売れたんだろう?」
「なんでこっちは選ばれなかったんだろう?」
と考えるのが好きな人。
人の行動やニーズに興味がある人。
数字を見るだけでも、アイデアを出すだけでもなく、
「やってみる→結果を見る→もっと良くする」
という流れに面白さを感じる人なら、マーケティング系の仕事を一度調べてみてもいいかもしれません。
マーケティング職を見るなら、この7つ!
気になる企業に「マーケティング職」があったら、名前だけで判断せず、この7つを確認してみてください。
① CUSTOMER|誰を対象にする?
一般消費者?企業?既存顧客?新しい顧客?
② VALUE|何を届ける?
商品?サービス?情報?体験?
③ GOAL|何を目指す?
認知?問い合わせ?購入?継続利用?会社によって目標は違います。
④ CHANNEL|どう届ける?
広告?SNS?Web?店舗?イベント?営業との連携?
⑤ DATA|何を見て判断する?
売上?アクセス?問い合わせ?顧客の声?利用状況?
⑥ TEAM|誰と進める?
営業?企画?開発?デザイン?外部パートナー?
⑦ SCOPE|自分はどこまで担当する?
調査だけ?企画も?実行も?分析・改善まで?
この7つを見るだけでも、
同じ「マーケティング職」でも、会社によって仕事内容がかなり違う
ことが見えてきます。
説明会で聞いてみよう
マーケティング職に興味があるなら、会社説明会や面接の逆質問で、
「御社のマーケティング職は具体的に何を担当しますか?」
「主な顧客・ターゲットは誰ですか?」
「新卒1年目はどんな仕事から担当しますか?」
「企画から実行、効果検証まで、どこまで担当しますか?」
「営業や商品企画とは、どのように連携しますか?」
と聞いてみるのもおすすめです。
「マーケティング職があるか」ではなく、
「その会社のマーケティング職は何をするのか?」
まで確認してみましょう。
X-careerのCPから一言
学生から、
「マーケティングに興味があります!」
と聞いたとき、もう一歩聞いてみたいことがあります。
それが、
「マーケティングの“何”に興味がある?」
ということ。
SNSで発信すること?
広告を考えること?
商品やサービスを考えること?
「人はなぜ買うんだろう?」と考えること?
データを見て改善すること?
ブランドをつくること?
ここを整理すると、「実は企画職の方が近いかも」「営業も面白そう」「広報にも興味があるかも」と、別の仕事が見えてくることがあります。
職種名から探すだけではなく、「自分は何をすることに興味があるのか?」から仕事を見てみる。
これも職種研究の一つです。