婚礼業界を中心に、「祝祭」の場をテクノロジーの力で更新しているTAIAN。新たな事業として2025年8月にリリースしたのが、パーティ・宴会場予約サービス「Canjii」です。AIイベントプランナーが会場探し・企画・準備の効率化をサポートするこのサービスは、TAIANが祝祭市場に提供できる価値をさらに広げる挑戦でもあります。
原充希さんは、サービス立ち上げから最前線で事業を支えてきた存在。お客様対応、営業オペレーションの構築、AIエージェントの改善、チームづくり。事業を前に進めるために必要なことを自ら見つけ、推進してきました。
代表取締役CEOの村田磨理子さんは、「原さんなしでは『Canjii』の立ち上げはできなかった」と振り返ります。今回は、村田さんが原さんにインタビュー。仕事に向き合う熱い姿勢をひも解きます。
PROFILE
原さん TAIANインターン
高校卒業後すぐ、上京と同時にTAIANでのインターンを開始。TAIANでは新規事業「Canjii」のセールスおよび事業開発を担当。フロントでの営業をはじめ、営業組織のオペレーション構築や、多様な雇用形態のチームマネジメントなど、事業推進に幅広く従事。兵庫県出身、早稲田大学商学部2年生。
どこに手を打てば、成約率が上がるのか。
仮説検証を続ける日々
──原さん、今日はよろしくお願いします! まずは今どんな仕事を担当しているのか教えてください。
「Canjii」の事業推進全般を担当しています。セールス、お客様対応、オペレーション改善、AI導入など、複数の領域を並行して進める毎日です。
──かなり広い領域の仕事をしていますよね。
そうですね。でも、自分の中では、すべての領域がつながっている感覚なんです。
「Canjii」の売上を伸ばすためには、お客様対応の質を高めることが欠かせません。その対応のスピードと精度を上げるには、チーム全体でオペレーションを統一する必要がある。さらに、サービスの品質を高めていくうえでは、AIの活用も重要です。売上と、それに紐付くお客様対応、オペレーション、AI活用。それぞれを切り分けて考えるのではなく、「今どこを改善するべきか」を見極めながら、優先順位をつけて動いています。
──AI活用の話が出てきましたが、原さんはキャッチアップが本当に早いなといつも思います。社員メンバーがまだ触れていないAI機能をすでに試していたり、AIエージェントの改善をスピーディーに進めてくれて。
ありがとうございます。正直、自分が特別AIに詳しいとは思っていません。ただ、事業を前に進めるために必要なものはまず使ってみるのは大切だと感じています。実際に最新のAIに触れながら、「Canjii」のどこに活用できるのかを常に考えるようにしています。
──「Canjii」のサービス規模が拡大している中で、今はどんな課題に向き合っているのでしょうか。
「お問い合わせをいかに成約につなげるか」が大きなテーマです。そのために、AIの精度を上げるのか、お客様目線でUIを改善するのか、営業オペレーションを見直すのか。仮説を立てながら、どこに手を打てば成約率が上がるのかを日々検証しています。
新規事業なので、明確な正解があるわけではありません。視野を広く持ち、自分たちで答えを見つけにいく必要があります。大変ではありますが、そこが面白いです。
AI時代を見据え、早く「事業を動かす側」になりたかった
──原さんは、なぜTAIANでインターンをしようと思ったのでしょうか。
もともと、できるだけ早くキャリアを積み上げていきたいという感覚がありました。これまで新卒が仕事を覚えるために担っていた業務の多くは、近いうちにAIに代替されていくはず。それならば、社会人になってから学び始めるのではなく、早い段階で事業の現場に入りたい。学生のうちから経験を積みたいと考えていました。
──高校生の頃から、そこまで見据えていたんですね。
そうなんです。また、スタートアップでインターンをするなら、東京の方が機会が多いだろうという考えもありました。そこで、兵庫から東京の大学に進学することを決意。本格的にインターン先を探し始めました。その中で、仕事用SNSサービスを通じてTAIANを見つけたんです。
──なぜ、TAIANに関心を持ってくれたのでしょうか? 改めて教えてください。
婚礼業界に強い興味があったわけではありませんでした。ただ、TAIANが事業を通して目指している未来やビジョンに、とても共感したんです。
また、当時は婚礼支援システム「Oiwaii」がメインの事業でしたが、そこからさらに新しい事業を生み出していこうとしている姿勢も面白いなと思ったんです。事業が広がる中で新しい役割がどんどん生まれていく会社なんだろうと感じました。
──ジョインして間もないタイミングで、新規事業である「Canjii」の立ち上げに携わってもらいましたよね。大きな挑戦だったと思いますし、大変なことも多かったのでは。
振り返ると、難しさを感じる場面は多くありました。最初から周囲に十分信頼してもらえていたわけではありませんし、自分自身も手探りの中で仕事に向き合っていました。
その中で大事にしていたのは、与えられた仕事をただ行うのではなく、自分で意味と目的を見つけにいくことです。目の前の業務が、どの課題の解決につながるのか。自分の動きが、TAIANの成長や「Canjii」の前進にどう貢献できるのか。それを常に考えるようにしていました。
──一つひとつの仕事に責任を持って向き合い続けた結果、今があるのですね。
はい。徐々に任せてもらえることも増えていきました。「Canjii」というサービスが大きくなっていくのと同時に、自分自身のできることも広がっていった感覚があります。
チームで成果を出すために。磨き続ける「巻き込み力」
──そういえば、私が原さんのプロ意識を強く感じた出来事があります。一時期、私たちボードメンバーが「Canjii」の事業推進をサポートしたタイミングがありましたよね。その時、原さんが「なんで自分はそれをできなかったんだろう」と悔しがっていたのが、すごく印象的で。
今年の2〜3月頃ですよね。問い合わせ数も、チームメンバーも一気に増え始めたタイミングで、事業拡大の速度にオペレーションの整備が追いついていなかった。お客様対応の品質も安定しきっていませんでした。
一方で私の中では、案件管理の方法を見直した方がいい、ここはAIで自動化できる、ここはマニュアル化した方がいい、といった改善イメージはずっと持っていました。ただ、それを一人で抱え込もうとしてしまっていて。結果として、本来進めるべき改善を十分なスピードで形にしきれませんでした。
──そこで、私たちに協力を仰いでくれましたね。
村田さんたちが、圧倒的なスピード感で周囲を巻き込みながら改善を進めてくれました。次にやるべきアクションがどんどん整理されて、1ヶ月ほどで状況が大きく変わりましたよね。安心したと同時に、私の中には悔しさが強く残りました。自分がもっと早い段階で動けていたら、「Canjii」の成長スピードをさらに上げられたのではないかと。
この経験を通じて、困った時は早い段階で人を頼る意識が生まれました。今では、「この課題なら誰に相談するべきか」「誰と進めた方が早く前に進むのか」を考えるようになっています。最近は営業数字を振り返りながら、チームに対して「ここが足りないから、次はこう動こう」と伝える機会も多いです。
──チーム全体で成果を出そうという姿勢が強まったのですね。新しいメンバーが増え続ける中、コミュニケーションで意識していることはありますか?
チームの中では私が一番年下なので、言葉選びや伝え方はかなり意識しています。情報を伝えるだけではなく、相手がどう受け取るのかまで考えなければいけない。もともとコミュニケーションがものすごく得意なわけではないからこそ、周囲を巻き込むのが得意な人をよく観察しています。
──最近の原さんは、「この人についていきたい」と周囲に思わせるような、リーダースキルがついてきたと思います。
そう言ってもらえてうれしいです。「Canjii」をもっと速く伸ばすために、今後も周囲を巻き込む力を磨いていきます。
せっかくやるなら、腹をくくって、全力で走りたい
──これまでの業務を振り返って、特に価値を出せたと思う仕事はありますか?
営業オペレーションを整備したことです。立ち上げ当初は少人数だったこともあり、暗黙知で回していた部分が多かったんです。メンバーが増えていく中で、それをチーム全体で再現できる状態に変えていく必要がありました。
すでに案件管理ツールは導入されていましたが、当初の運用ルールが、実際の営業フローにあまり合っていなくて。そこで、これまで自分の中に蓄えてきた知識を書き出し、マニュアル化していきました。営業の流れに合わせて、案件管理ツール上のフェーズやルールも見直しています。
一度作って終わりではなく、作っては壊し、また作り直すことを何度も繰り返し、安定して回るフローが作れたのではないかと思っています。
──個人の経験や感覚に頼っていた部分を、チームで成果を出せる仕組みに変えたのですね。原さんの貢献としてほかに私がよく覚えているのは、営業・CSチームの朝会で「Canjii」について話してくれた時のことです。
ありましたね。当時、TAIANの社内では新規事業である「Canjii」が具体的に何をしているのか、どういう思いでやっているのかが伝わりきっていないという課題があると感じていました。そこで、社内に向けて、「Canjii」はどういうサービスなのか、そして身近に幹事を担っている方がいれば、できる範囲で広めてほしいという話をしました。
──思いがよく伝わる、とてもいいスピーチでした。
「Canjii」にTAIANのメンバーをもっと巻き込み、みんなで事業を伸ばしていきたい。その気持ちがあったから、自然と熱量を持って話せたのだと思います。実際に、多くのメンバーが周囲にサービスを広めてくれて、本当にありがたかったです。
──ものすごい熱量で仕事に向き合っている原さん。走り続けられる原動力は、どこにあるのでしょうか?
やると決めたら、全力でやりきりたいタイプなんです。せっかくインターンをするなら、中途半端に時間を使いたくない。腹をくくって、最後まで駆け抜けたい。その積み重ねの先に、自分自身の成長もあると考えています。
──成長するために、意識していることはありますか?
謙虚さを忘れないことを意識しています。「Canjii」には初期から関わっているので、新しく入ってきたメンバーと比べると、どうしても知識の差があります。でも、それによって自分の方が知っていると錯覚してしまうのは違うと思っていて。TAIANに入ったばかりの頃を思い出しながら、自分の経験だけに頼らず、周囲の良いところを吸収し続けています。
「Canjii」の成長を、TAIAN全体の未来につなげたい
──今日話してみて、仕事への真摯な姿勢に改めて感動しています。そんな原さんにとって「いい仕事をする人」とは、どんな人でしょうか。
理想の状態から逆算して、優先順位を立て、必要なアクションを考えて実行できる人だと思います。新規事業では、正解がない場面が多くあります。誰かが答えを持っているわけではない中で、「今できる最善は何か」を考え続ける。自分もそれができる人でありたいです。
──今後、TAIANでどんな仕事をしていきたいですか?
まずは、「Canjii」をしっかり伸ばしていきたいです。「Canjii」は、TAIANの他事業とも相性がいいサービスです。たとえば、「Oiwaii」で会場の空き日程を把握し、「Canjii」からその空き日程に送客することもできる。事業同士を掛け合わせることで、今はまだ想像できないような価値が生まれていくのではないかと感じています。
将来的には、「Canjii」を伸ばす人にとどまらず、TAIAN全体を成長させられる人材になりたいです。TAIANが掲げる「祝祭で世界を動かす。」という未来に対して、自分もきちんと価値を出せる存在になりたいと思っています。
──原さんのこれからが楽しみです。最後に、どんな人がTAIANに来てくれたらいいと思いますか?
「素直でタフな人」ですね。自分の役割だけに閉じるのではなく、事業を良くするために何が重要かを一緒に考え、まっすぐ取り組める人と働きたいです。私自身も、TAIANが目指す未来に大きく貢献できるよう、タフに動き続けます!
文:安岡晴香
編集・写真:出川光(ノンブル社)
デザイン:Ayaka Momose(TAIAN)