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【TIA Singapore 2018 レポート】JAPANパビリオン初出展、ブロックチェーンステージが活況、Grab, Ninjavan, Stripe, Y Combinator, Initializedなどが登壇

みなさんこんにちは!Tech in Asiaの堤です。5/15-16の2日間でTech in Asia Singapore 2018が開催されました。総勢4000人以上が来場したイベントの一部をレポートします。


アジアのみならず世界中から来場者が集結


今年で第7回目の開催となるTech in Asia Singpoare 2018にはアジア各国からはもちろん、世界中から約30ヶ国のスタートアップや企業、投資家、政府機関、アカデミアの人が来場しました。

#来場者詳細情報

▷来場者国別内訳 

(シンガポール : 3022人 インドネシア:283人 マレーシア: 164人 日本: 98人 インド: 65人 等)

▷投資家来場者数 212人

▷スタートアップ参加人数  1052人

▷参加したスタートアップの主要業界 (1: SaaS 2: E-Commerce 3: Fintech 4: AI 5: Education)

JAPANパビリオンがTech in Asiaに初出展!

Tech in Asia Singapore 2018では、JETROとTech in Asiaがパートナーシップを組み、初のJAPANブースを出展しました!出展した日本のスタートアップは計23社。早速次の出張が決まる企業やイベントをシンガポールで開催する企業も続々と現れるなど、中身の濃い出会いが生まれていることが伺えました。


ARENAピッチバトルで日本のスタートアップが初優勝!

①プロトタイプを持っている

②300万米ドル未満の外部資金調達している

③革新的なソリューション、実績のある牽引力、強力なチームがある

以上の条件を満たすスタートアップが参加できるTech in Asiaカンファレンスの目玉企画とも言えるピッチバトル「ARENA」。

過去にTech in Asia ARENAピッチバトルで優勝した全チームの資金調達額は10億米ドルを超えるなど、スタートアップにとっても投資家にとってもこのピッチバトルは非常に重要な意味を持っています。当日は選考を勝ち抜いた計6社が5分間のピッチを行いました。

そして、ピッチバトルの結果、日本から参加した音声データをリアルタイムで感情分析するEmpathが見事優勝しました。

Tech in Asiaの海外カンファレンスで日本チームが優勝するのは初めてのことでスタッフ一同大盛り上がりでした!


日本のスタートアップからWantedly CEO 仲 暁子氏などが登壇

JAPANパビリオンの出展にとどまらず、メインステージでは、Wantedly CEOの仲 暁子氏、グローバル・ブレイン パートナーの佐野 尚志氏、経済産業省の水口 怜斉氏による「日本のスタートアップエコシステムの現状と今後の展望」と題したセッションも行われました。


Wanteldy 仲氏はセッションの中で日本のスタートアップを取り巻く環境が二つの点で変化していることを指摘します。

「日本のスタートアップエコシステムは着実に成長して来ています。その変化の一つはエコシステムの成熟度。インターネットバブルの時代に起業をした起業家の方々が現在は投資家として若い世代のスタートアップを支援しているため、より多くの若者が挑戦できる土壌が整ってきています。

もう一つはスタートアップの「Exit」多様化。かつては、IPOのみがスタートアップの「Exit」の手法でしたが、現在は大企業やメガベンチャーによるM&Aや事業売却も活発化して来ています。」

更に仲氏は、スタートアップを取り巻く社会の見方もポジティブな方向へ変化していると言います。

「スタートアップで働くことが、自身のキャリアの成長に繋がると捉えている人はますます増加しているように感じます。」

ブロックチェーンステージは全ステージ満席!


Tech in Asia Singapore 2018では初となるブロックチェーンステージを開設し、ブロックチェーンを活用したビジネスに必要なスキル、考えを学ぶためのセッションなどが行われました。

#ブロックチェーンステージコンテンツ一覧

▷セッション1)ブロックチェーン101
ICO(イニシャル・コイン・オファリング)及びブロックチェーンソリューションについての最新動向を学びました。

▷セッション2)チェックリスト:企業向けブロックチェーン開発方法
ブロックチェーン技術を、企業はどのような活用するべきかについての技術寄りの話がメインとなりました。

▷セッション3) ブロックチェーンはデータ管理をどう変革し、ビジネスにどのような影響を与えるか
ブロックチェーン技術は、情報の管理方法を根本的に変える可能性を秘めており、
ブロックチェーンテクノロジーを通して企業のデータ管理方法がどう変わるか、またその影響について理解を深めました。

▷セッション4)ブロックチェーン空間における問題点:スケーラビリティと安全なスマートコントラクト
ブロックチェーンは強靭な技術である一方で、課題点も山積みです。ハッキング事件をどのように防ぐか、解決策や既存のソリューションとその限界、スマートコントラクトに関する洞察などが共有されました。

▷セッション5)分散型世界の政府規制によるインパクト
各国政府はブロックチェーンに対して様々なの反応を示しており、各国のスタンスの違いはアジアのブロックチェーンエコシステムにとってどのような意味を持つかについてのディスカッションが行われました。

▷セッション6) アジアのブロックチェーン関連投資トレンド
シンガポール通貨当局は2017年後半には、10のブロックチェーンプロジェクトを開始するなど、アジア各国でブロックチェーンへの投資が加速していることこれまでの実例から学び、更に未来の投資動向についても話が及びました。

▷セッション7)次の一手:ライフアフター ICO
ICOはスタートアップの資金調達を加速させており、企業がICO後に備えて取るべきステップ、ICO後にどのように責任を負わなければならないかなどがディスカッションされました。

ブロックチェーンに関して様々な観点から行われたセッションは大人気で全てのステージで立ち見が出るほど大盛況でした。

また、メインステージはSlidoを使った来場者参加型のセッションも行われ、ブロックチェーンに関する幅広いディスカッションが行われました。

▷「Disruption or Fad: Is Blockchain Worth Its Byte?」(動画)

https://www.facebook.com/techinasia/videos/1804155212956217/


Grab, Ninja Van, Stripe, Y Combinator, Initializedなどグローバルに活躍する豪華スピーカーが登壇

2日間のステージで、Grabのマーケティング担当副社長Cheryl Goh氏、Ninja Van CEOのChang Wen Lai氏、Stripe COOのClaire Hughes Johnson氏、Y Combinator パートナーのEric Migicovsky氏などxx名以上のスピーカーが登壇しました。(登壇者の詳細はこちら



カンファレンスの中では数多くのテーマについてのディスカッションが行われました。その中でTech in Asia Japan代表のDavidがモデレートを務めたStripe/Initialized Capitalとの対談について紹介します。

「スモールビジネスをスケールさせるためには?」

マルチカレンシー対応のオンライン決済事業を手がけるStripe COO Claire Hughes Johnson氏とのセッションでは、「スモールビジネスのデジタルシフトによる経済成長」をテーマにディスカッションが進みました。

一般的に、政府機関などのデータでは新しい雇用機会の80%は中小企業によって創出されていると言われていますが、少なくとも米国では、全企業の4%が70%の新しい雇用機会を創出していて、しかもそれらの企業の多くは急成長中のスタートアップであるとClaire氏は指摘しています。

では、新しい雇用機会を生むスタートアップはどのように成長しているのか?Claire氏は、CEOおよびチーム全員が常に学び、成長し、膨大なタスクを管理できるようになることがポイントだと指摘しました。

▷「投資をしたくなるようなスタートアップとは?」

サンフランシスコを拠点とするアーリーステージ特化型VC Initalized Capitalの共同創業者であるGarry Tan氏とのトークテーマは「600社のスタートアップに投資/アドバイザリーを行ってきた経験から学んだこと」。

Tan氏は食料品の即日配達サービスを運営するInstacartへ投資を決断した時のことを語ります。

「Instacartが数年前に事業を始めた時、食料品の配達という考えは新しいものではありませんでした。 しかし、誰も実際にプロダクトを作っていはいませんでした。そんな中でInstacartは資金がゼロにも関わらず、アプリを制作し始めたのです。

更に私がビール好きなことを知って、Instacartはビールを6パックを送ってきました。自分たちのプロダクトに興味を持ってもらおうとしたのです。

本気でプロダクトをスケールさせたいと思っているスタートアップは、自ら私たち投資家の元を訪れます。その時こそ、私たちが資金を提供する時なのです。」

また、Tan氏は今後スケールを目指すスタートアップ企業に向けてアドバイスを送りました。

「プロダクトの開発に集中しなさい、自分の評判をあげることに集中してはいけません。」

今年も2日間に渡り、様々な出会いが生まれ、スタートアップを取り巻く最新のトレンドがシェアされました。

Tech in Asiaではアジアの三都市でカンファレンス を開催しています。そして、2018年次回のTech in Asiaカンファレンスは「東京」での開催となります!

現在1-for-1コードに6月24日23時59分までに登録すると、2枚のチケットを1枚分の価格で購入できます!ぜひこの機会をお見逃しなく!!

*イベント概要*

開催日時: 2018年 9月20日(木)・9月21日(金) 9:00-18:00 (予定)
開催場所:渋谷ヒカリエ

▷1-for-1 コード申し込みはこちらから:https://jp.techinasia.events/1for1-jp

Tech In Asiaでは一緒に働く仲間を募集しています
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