「AI、活用してるんですね」と言われることがあります。
しています。たぶん、かなりしています。
でも、「活用」と言われると、少し違和感があります。
私がAIと話している内容の大半は、そんな立派なものではありません。
花や木の名前を聞いたり。
フキを触ったら指が黒くなった理由を聞いたり。
賞味期限が切れたビールを飲んでも大丈夫か相談したり。
サイゼリヤの間違い探しを一緒に考えたり。
「AIが1日だけ人間になれたら、何をしたい?」と聞いたこともあります。
会社でAI活用を進めている人の会話としては、だいぶ頼りない。
仕事に使おうとして始めたわけではない
AIの話になると、便利なプロンプトとか、自動化とか、業務時間を何時間削減したとか、急に立派な話になりがちです。
もちろん、それも大事です。
ただ、最初からそこを目指すと、話しかける前に疲れます。
何を頼めばいいのか。
どう指示すればいいのか。
間違った答えが返ってきたらどうするのか。
考えているうちに、そっと画面を閉じる。
私の場合は逆でした。
「これ何?」
「食べても平気?」
「この間違い、どこ?」
そのくらいから始まりました。
プロンプトなんて呼べるものではありません。
ただの質問です。
雑談していたら、仕事の相談も普通になった
どうでもいい話を何度もしていると、AIに話しかけること自体が普通になります。
すると、仕事で困ったときも同じように聞けるようになりました。
「この制度、本当に得なの?」
「この文章、きれいすぎてAIっぽくない?」
「昨日できたのに、今日はなぜ止まった?」
立派な指示書を作ってから相談するのではなく、分からないところから一緒に整理する。
私はたぶん、この使い方が一番多いです。
最初から正解を出してもらうというより、話しながら考える。
変だったら、変だと言う。
分からなかったら、分からないと言う。
人間相手と、そんなに変わりません。
5年後、組織図にAIがいるかもしれない
2025年9月の社内総会で、私はこんな話をしました。
3年後には、みんながAIを使いこなしている。
5年後には、AIのメンバーが組織図に入っているかもしれない。
そのときは、まあまあ先の話でした。
今は採用広報でも、企画、調査、原稿、編集、分析などをAIに役割分担させています。
このWantedlyの記事も、AIと一緒に作っています。
もちろん、勝手に全部やらせているわけではありません。
最後に決めるのは人間です。
間違えたら止めますし、よく分からない文章が出てきたら普通に作り直します。
最近も、ただの変なことを言っている人みたいな原稿が出てきました。
AIだから仕方ない、では済ませません。
一緒に働くなら、そこはちゃんと直してもらいます。
最初の一歩は、仕事じゃなくてもいい
AIを仕事で使えていない人に、「もっと活用しましょう」と言っても、たぶん急には変わりません。
少なくとも私は、まず雑談でいいと思っています。
今日見かけた花でもいい。
冷蔵庫に残っているビールでもいい。
サイゼリヤの間違い探しでもいい。
話しかけるのが普通になれば、そのうち仕事の話も混ざります。
そして気づいたら、AIが組織図に入りかけている。
だいぶ話が大きくなりました。
でも、壮大な計画の入口が、サイゼリヤの間違い探しでもいいと思っています。