こんにちは!株式会社和心の採用担当です。
今回は、財務として活躍する斎藤さんにお話しを伺いました。
外資系大手・スタートアップを経て、和心に入社した斎藤さん。グローバルなキャリアの中で見出した「日本のカルチャーを世界に広げる」というビジョンと、和心の事業の可能性について語っていただきました。
「ビジネスを動かす実感がしたい方」「日本文化を軸にした事業に興味のある方」は、ぜひ、最後までご覧ください。
これまでのキャリア
ー和心に入社するまでのキャリアを教えてください。
|世界の舞台に挑んだキャリアの始まり
大学は慶應義塾大学に在籍していました。今振り返ってみると、ゼミでの活動や会議の主催など積極的に行動する「意識高い系」の学生だったと思います。
4年時にはアメリカへ1年間の交換留学にも行き、卒業後は、アメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)の財務経理部門に新卒入社。
最初の2年間は日本で経理業務を担当し、その後3年間はアメリカ本社を中心に勤務していました。
その後、日本に戻りましたが、当時は依然リーマンショックを景気にした規制対応強化が続いており、所属していた金融部門が売却されることに。最終的には三井住友ファイナンス&リースへ全株譲渡となりました。GEに所属した約10年では、事業の売買やPMI(買収後の統合業務)などに携わる経験も多く、財務として貴重なキャリアになったと思います。
|スタートアップでの挑戦
次に転職したのは、農業系スタートアップでした。理由は、学生時代の恩師から「やるなら起業しろ、社長を目指せ」と言われたこともあり、より経営に近い環境で挑戦したいと思ったから。
また、当時は「食」や「農業」の分野に強い興味がありました。農業生産を軸にグローバル展開を目指す企業がほとんどなかったこともあり、創業2年目ほどの会社にCFO兼管理本部長といった立ち位置で参画。
ゼロイチでの事業立ち上げ、M&A、シリーズAの資金調達など幅広く経験しました。また、タイの事業拠点管理を含め、改めて「世界を舞台に働く面白さ」を実感しました。
和心について
ー和心に入社したきっかけを教えてください。
和心の理念である「日本のカルチャーを世界へ届ける」という言葉に惹かれました。
特に、世の中の多くの求人がITやAI、人材ビジネスに偏る中で、「モノをつくり、店頭で販売する」という本質的なビジネスを展開している点に魅力を感じたんです。
また、和心はアジア各国と連携して商品生産を行っており、タイや中国、韓国などとの結びつきが強い。これまで海外で働いてきた私にとっても、アジアを軸にしたビジネスは親和性が高いと感じました。
もう一点、コロナ禍を乗り越えて事業を拡大してきた生命力にも惹かれました。どんな状況でも生き抜く力を持つ企業で働きたいという想いが、最終的な決め手になりましたね。
ー和心の強みはどこにあると思いますか?
|圧倒的な独自性が生む、参入障壁の高さ
「かんざし」というアイテムは、もし和心が扱わなくなったら世の中から消えてしまうのでは?というくらい、伝統があり、価値のある製品だと感じています。
そして、和心のすごいところは「誰もやらないことをやる」姿勢です。
実際、1万種類ものかんざしを展開している企業は他になく、同じ規模で真似するのはほぼ不可能。それ自体が大きな参入障壁になっています。
また、傘に関しても同じです。あれほど多彩な和傘を店舗で販売している企業はほとんどなく、模倣しようと思ってもなかなか勇気がいる領域です。30年近く続く小売の経験から生まれた接客・店舗デザイン・陳列などのノウハウを強みとして、「体験としての小売」を極めている点に価値があると思いますね。
|「人×モノ×体験」の強み
そしてもう一つ、大きな強みは「モノを売る力」にあります。
社長もよく話していますが、日本企業がグローバルで戦う上で、IT分野でアメリカ企業と競うのは簡単ではありません。しかし、「人の力でモノを売る」という分野では、日本企業が誇る丁寧さや工夫が大きな武器になる。
ニトリやドン・キホーテなどもそうですが、モノづくりと販売の掛け算には日本ならではの強さがあります。
和心もまさにその延長線上にある会社だと思っていて。まだ規模は大きくないものの、この強みを生かせば海外で戦えると考えています。
今の時代にあえて「和」「小売」で戦う意味は?
和心が扱う商品は、日用品というより「お土産品」に近いものです。
お土産品の良さは、購入者が「少しいいものを買おう」と思える点にあります。普段は買わない価格帯のものでも、旅先や特別な体験の中では選ばれる。そうした特性があるからこそ、比較的高い単価で販売でき、粗利の高いビジネスモデルを実現できているんです。
また、小売業は「上限がないビジネス」でもあります。
その他のサービス業のように座席数や提供時間に条件があるわけではない。もちろん、生産能力や在庫には一定の制約がありますが、それでも伸びしろが非常に大きい領域だと思っています。
「和×小売」という一見古風な組み合わせの中にも、実は合理的で持続的な成長の余地がある。そこに、和心が今の時代に挑む意味があると感じています。
ー和心が「日本のカルチャーを世界に届けている」と感じる瞬間を教えてください。
今、和心があえて国内市場を中心に展開しているのには、明確な理由があって。
現在、多くの海外のお客さまが日本を訪れてくれている中で、その人たちに対して商売をしない理由はないと考えているからです。
海外に店舗を出すには大きな投資と時間がかかりますが、今は日本にいながら、来日するお客さまへ日本文化を伝えることができるタイミングだと考えています。
インバウンドを通じて日本文化を体験してもらうことが、国内にいながら「世界に発信する」ことにつながっているんです。
新規で立ち上げた宿泊事業でも、その実感は強いですね。今年9月に東京でオープンした施設は、和の要素を取り入れたデザインや体験を提供することで、多くの海外のお客様にご予約いただいています。
ー斎藤さんから見た社長はどんな方ですか?
とにかくエネルギーの塊のような人です。
そして何より「お客さまの視点」を徹底的に持っているんです。たとえば、通行人が「歩いているだけの人」か「買い物目的の人」かを見極め、出店場所を決める。どうすれば目を引くか、どうすれば手に取ってもらえるか。常に現場で考えています。店舗デザインから商品陳列、商品デザインまでも、すべて社長が目を通しています。
また、投資家とのコミュニケーションにも意識が高く、決算説明資料一つ取っても細部までこだわっています。
事業の見せ方、会社の在り方にまで一貫した哲学がある人だと感じますね。
今後の展望
ーどのような方に参画していただきたいですか?
和心では、とても細かくPL(損益計算書)を管理しています。
いわゆるアメーバ経営のように、部門や施設、店舗ごとにPLを明確に持ち、毎週のように数値を追って改善サイクルを回しているんです。
だからこそ、数字をもとに戦略を立てたい人、事業づくりに向き合いたい人には合っている環境だと思いますね。
「自分でビジネスを動かしている」という実感を持って働きたい人に参画していただけたら嬉しいです。
ー今後、和心をどんな組織にしていきたいですか?
財務担当としての指標の一つは「時価総額」です。
現在の和心の時価総額は、約60億円(2025年9月末時点)です。今後は東証グロース上場企業として一つ目の節目である100億円を突破し、そして将来的には、「時価総額1,000億円」を目指したいと考えています。
そのための観光地での出店拡大、体験型サービスやアニメ・ゲームとのコラボ、M&Aによる事業拡張など、具体的なマイルストーンがすでに見えています。
毎年10店舗ペースで成長しながら、確実に次のフェーズへ進みたいですね。
ー最後に、和心の魅力を教えてください!
私自身、学生時代から海外志向が強く、アメリカで学び、働く中で感じたのは「日本には誇れる“かっこよさ”がある」ということでした。伝統や文化、ものづくり、デザイン、どれを取っても、日本には独自の魅力があります。
海外の友人が日本を訪れ、東京で和心の店舗に立ち寄ってくれた時、「日本ってやっぱりいいね」と感じてもらえる。そんな瞬間を想像すると、純粋に嬉しくなりますし、それが自分のモチベーションにもつながります。
日本人として、日本文化の美しさや面白さを伝えられる仕事。それが和心で働く魅力であり、私にとってもライフワークと重なる部分だと思っています。
ー斎藤さん、ありがとうございました!