なにをやっているのか
講演するマーコード教授(2013年 年次カンファレンス)
関連書籍
私たちは「アクションラーニング」という手法を日本に広めることで、大人の学習を支援しています。アクションラーニングとは直訳すれば「行動から学ぶ」ことですが、これを実践的な方法としてどうやって行っていくのかが大事になってきます。
イギリスに端を発する「アクションラーニング」は、その研究が進む中でより実践的でインパクトのある形式(チーム単位での質問を通じた問題解決)へと集約していきました。その後、アメリカ、ジョージワシントン大学のマーコード教授によってその形式はよりコンパクトに、そしてどこでも実践できるように整理されて、今のアクションラーニング(マーコードモデル)があります。
私たちはこれまで、そのアクションラーニング(AL)のセッションを実施できるALコーチを養成する公開講座を実施してきました。こうした講座には企業内の人だけでなく、学校の先生をはじめとするさまざまな方が参加し、スキルを磨いたうえで自分の現場でその効果を発揮しています。
そうした人たちに対し、アクションラーニングやその活用の最新事例を発表するのが年1回の年次カンファレンスです。こうした場では、企業や大学で実際にどのように使われているのかという知見を共有するとともに、新しい可能性に対するディスカッションを行っています。昨年度はキリンビール、Canon、立教大学、立教学院からゲストにお越しいただき、また基調講演として神戸大学大学院の金井教授にもお越しいただきました。
今、私たちの提供するアクションラーニングは単なるチームの学習手法としてではなく、組織を変えるような大きな取り組みにも使われ始めています。今年の年次カンファレンスでも、そうした最新の事例を発表していきたいと思っています。
なぜやるのか
清宮代表(2014年 年次カンファレンス)
グローバルフォーラム(2014)
私たちの活動は、人やチーム、そして組織がよりよく活動していくためのものです。そして、そのためにALコーチの養成やアクションラーニングというコンセプトそのものを広めていくことで、大人が行動をしながらどうやって学習するのか、ということについて世に問いかけています。というのも、私たちは放っておくと問題解決のために行動ばかりしてしまい、そこからの学びに無頓着になってしまうからです。そして、そこでは新しいリーダー、つまりひたすらもぐらたたきをするのではなく、ALコーチのように問いかけによってかかわるリーダーが必要になってくるのです。
問題を解決していくことは重要ですが、時にはその活動そのものが新しい問題を生み出していたり、構造的に問題が解決されない場合があります。そういう時に「このやり方でよいのだろうか」「本当に取り組むべきなのはこの問題なのだろうか」と自分やチームに問いかけることができる人、そして「これまで何を学んだか?」ということを振り返れるリーダーが必要です。ALコーチとは、まさにそうしたリーダーであり、もぐらたたきのような問題解決ではない形での問題解決を図ることのできるリーダーシップなのです。
どうやっているのか
こちらはセミナールーム。MTGなどはここでやっています。
会社からの景色
私たちの事務局は10名以下の少ない人数で運営されています。小さな組織だからこそ、密にコミュニケーションをとりつつ、色々な役割分担をして仕事をすることができます。
私たちと一緒に働くときに必要なのは、まずは「個人での作業」をきちんとできることだと思います。自分のタスクは何であり、いつまでにどうやって仕上げる必要があるのか、その後何をしなければいけないのかを個々人が常に考えていく必要があります。そうしないと、これだけの小さな組織では物事は回っていきません。あなたが何かをほったらかしにしても、それを代わりにやってくれる人はいないからです。
ですが同時に、私たちは常に一緒に仕事をしています。一人の人が、ずっと一人だけで仕事をすることはありません。どうしてもほかの人の助けも必要になりますし、自分では担当できない部分がたくさんあります。そういう時にすぐに助けを求めること、そして助けを求められたらそれに答えることが次に必要なことだと思います。
最後に必要なこと、そしてもしかしたら一番大事かもしれないのは「学ぶ」姿勢があることだろうと思います。私たちは最初から完璧であることはありえません。ですが必要なスキルや知識はその都度変わっていきます。そういう時に必要なのは、すでに知っている知識や持っているスキルではありません。そこで必要なのは「学び続けよう」と思えるか否かです。新しいことにチャレンジし、必要なことを学びとり、場合によっては個々人がそれぞれスキルを伸ばし、そしてそのスキルを使って他人を支援することが必要になります。また、学ぶというのは何も個人だけのものではありません。私たちがチームとして学んでいくためには、個々人が個人とチームの学びに対して敏感でなければいけません。ですから、個人として仕事にきちんと取り組めて、必要な時はチームと仕事が一緒にできて、そしてそこからの学びを受け取れる人を歓迎したいと思います。