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なぜ一流外資企業のエンジニアが不動産会社を創業したのか―――代表取締役社長 徐聖博インタビュー

その時代に最適な方法でライフステージの変化をスムーズに

―――まずはシンシアの事業内容について教えていただけますでしょうか。

「いまは主に高級不動産を扱う不動産事業を展開しており、シンシアレジデンスという高級物件情報サイトを運営しています。お問い合わせや内見ややりとりもすべてオンラインで完結できる点、高級不動産について知識豊富なスタッフが対応する点が特徴です」

―――現状の不動産業界の課題をどのように捉えられているのでしょうか。

「いまだに事業者側はFAXを使っていたり鍵の引き渡し方法が店舗だったりと、アナログな部分が多くあり、それが顧客側の手続きの複雑さ、煩わしさにつながっています。お客様側からすると、日中に仕事で電話に出づらい、メールを見逃すなどスムーズに連絡がとれない、それにより問い合わせした物件が申し込み済みだった、など住みたい物件に住めない、という負の体験も発生しています。

それらの課題を、物件・周辺に関する情報に関すること、ご案内などお客様とのやり取りに関することのふたつに分類しました。そして、シンシアではこのふたつをシステムで解決することを目指しています

―――それらを解決することで、引越しなど不動産に関わる「ライフステージの変化」をなめらかにするということですね。

「そうですね。今は不動産だけですが、今後結婚や出産、転職など、他のライフステージの変化においても、その時代に一番適した効率的な方法で行えるサービスを提供していきたいと考えています」

―――その中でなぜ不動産を選んだのでしょうか。

「もともと宅建の資格を持っていました。子どものときから実家を買うときに色々物件を見たり不動産を購入する契約などに同行したりしていて、興味を持つようになって。あとは、色々な企業で働いたりビジネスを見てきたりした中で、新しいビジネスをつくるのではなく既存の大きなマーケットで自身が培ってきたエンジニアリング能力を活かしたいなと思い、最初に不動産を選びました。また、引っ越しを検討している友人が感じた既存の課題をシステムに落とすことができるなと感じたからですね」

“安定” を維持するためにキャリアを選んできた

―――徐さん自身のことをお伺いしたいのですが、今までどのようなキャリアを積んできたかを教えてください。

「大学院を卒業した後、最初はアプリゲーム会社でエンジニアとして働いていました。昔のポチポチゲーと呼ばれるもので、保守・運用と平行して新規開発を新卒にもたくさん任せていただける会社でしたね。ただ、古い技術を継ぎ接ぎしながら開発されているので、その会社独自の技術が発達していました。それに適応してしまって最先端の技術をキャッチアップしていないと、どんどん市場に取り残されるという危機感を持つようになりました。

会社に最適化されている人材、寛容性のない人材になりたくないと思い、フルスタックな開発ができる環境に行きたくて、転職をし、当時30名くらいのベンチャー企業に飛び込みました。ちょうど規模が大きくなっているタイミングだったので、それぞれの業務範囲が幅広く、自分の上司も役割を分担しない開発体制を好む方だったので、よかったですね。その後スタートアップに入社してCTOになったのですが、自分のキャリアを見直し、もっと世界トップレベルのエンジニアと仕事がしてみたいと思い、外資の人材IT会社に転職しました。

その会社は環境も年収もよかったのですが、やはり大企業なので、仕事が細分化されていました。自分はマッチングの精度をあげる研究のような仕事で、自分がつくっているサービスを使っているお客さんの顔がイメージできなかった。お客さんに直接提供するサービスを開発をしたいと思うようになりました。

ですが、何かビジネスをしようと思ったときに自分の中にあるスキルが “開発” しかなかったので、ビジネスを立ち上げてお金を稼ぐことに対する理解度がまだ低いと感じました。それで、システム開発以外の幅広いビジネスを検討し起業したいと、当時の人事室長に相談し人事として中途採用を担当することになりました」


―――そのときに起業しようと思ったんですね。それ以前は何を軸にしてキャリアを積まれていたんですか?

「僕ははっきり物事を言う、我が道をいくタイプなので、我慢したくないなと思っていました。要はクビになりたくないから言いたいことを言えないとか、そういう状況を作りたくなかったですね。

『僕はどこの会社で働いてもこのくらいの給料でこのくらいできます』っていうのを把握しながら働いていると、仕事で思ったことを言える。上司が変わったり仕事が激務になったり地方勤務があったり、企業に振り回されことが自分の中で不安定だと思っています。いつその企業をやめても同じ給料で明日から働ける、つまり自分の市場価値をキープすることで、企業に振り回されずに自分が主導権を握ることができる、それが安定だと思っています。」

ビジネスもできるエンジニアに

―――ビジネスとエンジニアサイドで起業することが多いと思うのですが、なぜビジネスサイドをつけずに起業に至ったのでしょうか。

「エンジニアが良いサービスをつくっても、ビジネスができないので、お金を稼げないということがよく起こります。売上が右肩上がりにするっていうのが難しい。自分の場合、ビジネス側も近くで見てきているので、良いサービスをつくってお金を稼げる仕組みもつくれると思って、自分がメインで起業しました。

なので、今のシンシアでは僕の近くでエンジニア視点でビジネスを学ぶことができるのは大きなメリットのひとつかなと。開発とビジネスの両方の視点から売上に対する全体の効率を考え、開発の取捨選択を行っているので、エンジニアの方も働きやすいと思います」

―――他にシンシアで働くことで得られるメリットは何がありますか?

「新しい技術に触れられることですね。ビジョンで掲げている『最適な方法で』という点を実現するために、開発の規模やスパンを小さく開発の組織を小規模にすることで、最新技術を取り入れやすくしています。3か月から半年くらいでひとつのサービスが全部新しく変わり、行動としてもチームとしても洗練されていく。ビジネスの加速度とコードクオリティ、技術的なメリットを最大に生かすバランスを大切にしています。

シンシアは2020年に創業したばかりで社員7名と、0→1フェーズの企業です。だからこそ、社員一人ひとりの意見・アイデアを反映しやすい環境であり、貢献できる幅も広いです。今後入社いただく方と一緒に不動産業界に関わる手続きを楽に、スムーズにできるサービスをつくっていきたいと思います」

―――ありがとうございました!

文:とやまゆか

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