社内情報を「質問できる共有ナレッジ」へ。補助金情報の例を見て
社内資料は、保存しただけでは活用されない
会社には、商品資料、営業マニュアル、FAQ、制度資料など、多くの情報があります。しかし、保存場所が分かれていたり、資料が長かったりすると、必要な情報をすぐに取り出せません。
その結果、担当者によって説明内容が変わる、新人社員が同じ質問を繰り返す、詳しい社員に確認が集中するといった問題が起こります。
今回扱った補助金資料も、その一例です。大切なのは補助金に限らず、社内にある情報を、社員が必要なときに使える知識へ変えることだと考えました。
NotebookLMで、社内情報を「質問できる共有ナレッジ」へ
そこで、会社の公式情報と東京都の太陽光発電・蓄電池に関する補助金資料をNotebookLMへ取り込みました。
NotebookLMは、登録した資料をもとに質問したり、内容を整理したりできるAIツールです。社員は長い資料を最初から読み直さなくても、「お客様へ説明するときの注意点は?」「申請前に確認する項目は?」と質問できます。
一つの情報から、営業・顧客対応・新人教育へ展開する
同じ資料でも、使う人や場面によって必要な形は異なります。
今回の補助金資料からは、初心者のお客様向けの説明文、LINEの返信文、誤解を防ぐ表現集、無料診断への案内文、新人営業担当者向けのクイズを作りました。
たとえば、営業担当者はお客様への返信案を作り、新人社員はNotebookLMへ質問しながら制度を学べます。一つの資料を保管するだけで終わらせず、顧客対応や社員教育に再利用できる形へ整えました。
これは補助金だけの使い方ではありません。商品情報、業務手順、過去の問い合わせ、社内規定などを登録すれば、社員が必要な情報を探し、確認できる共有ナレッジとして活用できます。
その考え方が実務的です。「毎回すべての資料を読み直す」必要はありません。
ただし、「ハルシネーションがほぼない」と断定するより、「登録した資料に基づく回答と引用を確認できるため、通常の生成AIより根拠を確かめやすい」と表現するのが安全です。NotebookLM公式も、引用から根拠となる該当箇所へ直接移動し、回答の正確性を確認できると説明しています。[NotebookLMヘルプ](https://support.google.com/notebooklm/answer/16179559?hl=ja)
差し替えるなら、以下が自然です。
回答の根拠を、引用元ですぐ確認できる
NotebookLMの良さは、回答を得るたびに長い資料を最初から読み直さなくてよいことです。
回答には、根拠となったソースの引用が表示されます。引用を選ぶと該当箇所へ移動できるため、必要な部分だけを短時間で確認できます。
通常の社内利用では、NotebookLMの回答を活用し、重要な説明や数値を外部へ伝える場合だけ引用元を確認する。この運用であれば、確認の手間を抑えながら、情報の信頼性も保てます。
補助金のように内容が更新される情報では、回答そのものよりも、NotebookLMに登録している資料が最新かどうかの管理が重要です。Googleドライブから取り込んだ資料も変更が自動反映されるとは限らないため、制度変更時にはソースを更新・再同期します。
AIを疑って毎回すべてを調べ直すのではなく、引用を使って必要な根拠だけを確認する。これが、NotebookLMを社内の共有ナレッジとして無理なく活用する方法です。
一つの業務から、社内で育つAIナレッジへ
最初からすべての社内資料を取り込む必要はありません。
まずは問い合わせが多い商品、引き継ぎに時間がかかる業務、説明内容が担当者によって変わりやすいテーマなど、一つの業務から試します。そこで質問や回答例を蓄積し、現場で使える形へ整えてから対象を広げていきます。
私はAIを教えるだけではなく、企業内に散らばる情報を整理し、社員が実務で使える共有ナレッジへ変える外部パートナーとして、AI導入と業務改善を支援していきたいと考えています。
実際に使ったプロンプト
プロンプト1:初心者向けの補助金説明
東京都の令和8年度の太陽光発電補助金について、営業担当者が初心者のお客様に説明するための文章にしてください。金額や条件は断定しすぎず、確認が必要な点も入れてください。プロンプト2:LINE返信文
「蓄電池の補助金はいくら出ますか?」とLINEで質問された場合の返信文を、150文字程度で作ってください。東京都の制度と国のDR補助金を混同しないようにしてください。プロンプト3:誤解を防ぐ表現集
お客様に補助金を説明するとき、誤解を招きやすい表現や、断定しない方がよい表現をリストアップしてください。それぞれの理由と、より適切な伝え方も示してください。プロンプト4:無料診断への返信テンプレート
会社のホームページ情報と補助金資料をもとに、LINEでの問い合わせから無料診断へ自然につなげる返信テンプレートを5つ作ってください。お客様の検討状況や関心に応じて使い分けられる内容にしてください。NotebookLM共有リンク
以下は、共有ナレッジの作成例として、今回の補助金資料を整理したNotebookLMです。閲覧権限やGoogleアカウントの状態によっては開けない場合があります。